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2010年9月23日 DIAMOND online 岸博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

尖閣諸島での中国漁船衝突事件を契機に、日中関係が急速に悪化しつつありますが、そこで目立つのは中国政府の強硬姿勢です。その背景について、メディア上では様々な視点から報道されていますが、中国の経済力の高まりも重要な背景となっているのではないでしょうか。

中国経済の躍進!

 知り合いの中国政府関係者を含め色々な人に話を聞いてみたところ、多くの人が、中国政府にとっての東シナ海での海洋権益や制海権の確保の重要性という側面を重視していました。それ以外に、民主党政権の対中外交のスタンスの見極め、中国国内のネット世論への配慮のし過ぎといった側面に言及する人もいました。

 そうした政治的な要素が大きいのは間違いないのでしょう。ただ、ある人が教えてくれて“なるほど”と思ったのですが、経済面での中国の躍進も背景にあると考えるべきではないでしょうか。

 中国が急速な経済成長を続けているのはご承知のとおりです。今年の4~6月の中国の名目GDPが日本を上回ったという報道も記憶に新しいと思いますが、今後は両国経済の差が急速に開いていくことをご存知でしょうか。

 中国はこれまで二ケタ成長を続けてきましたが、最近は7~8%に成長率が鈍化してきています。そこで今後は8%成長を続けると仮定しましょう。一方で、日本はデフレを脱却できずに名目成長はゼロが続くと仮定しましょう。この仮定の下で機械的に計算をすると、10年後の2020年には中国の名目GDPは日本の2倍になるのです。

 中国の通貨である人民元の為替相場は過小評価されており、今後は人民元の切り上げが進むだろうことを考えると、実際にはもっと早く2010年代後半に中国の名目GDPが日本の2倍になる可能性が高いのです。

つまり、経済規模で言えば日本は完全に中国の格下となるのです。尖閣諸島問題での中国政府の強硬な対応は、そうした経済面での現実を踏まえた部分もあるのかもしれません。


米国への挑戦という側面!

 そして、尖閣諸島問題での中国の対応には米国とのパワーゲームという要素もあると思いますが、そこでも経済の現実が絡んでくるのではないでしょうか。

 尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象となります。かつ、中国は東シナ海の先の南シナ海を、台湾やチベットなどと並ぶ領土面での“核心的利益”の対象に含めているのに対し、米国は“南シナ海の航行の自由は米国の国家的利益”と見なして関与の姿勢を強めています。

 一方で、経済面を見ると、中国の名目GDPが日本の2倍となった後には米国を追い抜くことも確実です。内閣府は2030年頃にそれが起きると予測していますが、購買力平価で考えると、2020年よりも早い段階で中国の名目GDPは米国と同規模となる可能性が高いのです。

 つまり、中国はいずれ経済面では米国に並ぶ存在になると分かった上で、国際政治面では東シナ海と南シナ海を巡って米国と競い出しているのが現状ではないでしょうか。日米安保条約が絡む以上、日米関係がいかに強固であるかのテストという側面もあるでしょうが、日本よりも米国が中国の最大のライバルであることは間違いないのでしょう。


*菅政権は歴史的な政権となるか?

 このように考えると、菅政権の対中外交は非常に微妙かつ難しくなるだろうと言わざるを得ません。経済のリアリティから考えて、中国の外交スタンスは今後いっそう強気になる可能性も高いと思われるからです。

 鳩山政権は日米関係をおかしくしてしまいましたが、それに加えて菅政権が外交の舵取りを間違えて日中関係もおかしくしてしまったら、民主党政権は日米、日中という日本にとって最も重要な二つの二国間関係をおかしくしてしまうことになります。そうしたら、民主党への政権交代は“悪い意味での歴史的な政権交代”となりかねません。

 尖閣諸島問題はすでに観光面などで日本に影響を及ぼしつつあります。

 中国政府の関係者に聞いたところ、「最後はそこまで大事にならないはず」とは言ってくれましたが、今や日中の経済は切っても切れない関係にあることを考えると、経済への悪影響を最小限にしつつ主権国家としての毅然とした対応をしなくてはいけません。これ程難しい綱渡りはないと思いますが、菅政権には是非頑張ってもらわないといけません。



*日本復活へ菅総理の「パクリの才能」に期待しよう!

2010年9月17日

民主党代表選で菅総理が再任され、今日にも内閣改造が行なわれて新内閣が発足します。世論調査で支持率が7割を超すなど国民の支持は高いですが、円高・デフレ・財政赤字という三重苦の中で正しい経済財政運営を行なってくれるかという面では、不安が一杯と言わざるを得ません。

 それでは、新内閣の経済財政運営が正しい方向に向かっているかどうかを見極めるに当たっては、どのような点を注視していけばいいでしょうか。

 新内閣が円高・デフレ対策をしっかりやっているかが第一の試金石となるのは当然です。経済対策を策定し、6年ぶりに為替介入を行ないましたが、それだけでは不十分です。思い切った財政拡大、一層の金融緩和に向けた日銀へのプレッシャー(日銀法改正など)まできちんと踏み込めるか、といった点を注視すべきだと思います。

 それ以外に、今後は二つの点に注目していくべきではないでしょうか。一つは、菅総理が誤った経済認識を改めてくれるかです。

 菅総理は代表選中も“雇用”を連発していましたが、政府が成長分野で雇用を作れば経済が活性化するという考えは、まったく間違っています。雇用は経済成長の結果として産まれるものであり、まず成長が必要なのです。

 それは、例えば菅総理も言及している介護・保育といった成長分野を考えてみれば明らかです。これらの分野に財政を支出して雇用を増やすのは合理性があります。しかし、政策対応がそれだけだったら、民間の参入や事業拡大は進まないので、結局政府が永遠にお金を出し続けないといけなくなり、政府が支出を止めた瞬間に雇用は失われてしまいます。

つまり、成長分野においては、市場拡大の着火材としての財政支出と同時に、規制緩和などの市場メカニズムを重視した政策の両方が必要なのです。“成長→雇用”というロジックからは、それは当たり前のことですが、“雇用→成長”というロジックからはそうならず、その場しのぎの雇用作りのための財政支出だけをやることになりかねません。

 だからこそ、今後の政策を間違わないためにも菅総理が早く経済認識を改めることが必要なのですが、そうなるかもしれない良い兆候もあります。

 菅総理は代表選での演説で「規制緩和が雇用を作り、地域経済を活性化する」と発言しています。かつ、9月10日に決定された経済対策では100の規制改革が盛り込まれています。もちろん、急ごしらえの限界でこれらの規制改革ダマは瑣末なものばかりですが、少なくとも方向性は間違っていません。

 また、官僚の側は総理の考えがおかしいと思っているからこそ、経済対策の本文では“経済を成長させて雇用を創る”と正しい認識が書かれています。

 法人税減税の議論でも官邸には「法人税減税よりも雇用促進税制(雇用を増やしたら税金をまける)を」という議論もあるようですが、官僚の正しい主張はちゃんと吸収して、早く間違った経済認識を正すべきです。

“正しい”政治主導を実現できるか!

 もう一つは、今度こそ正しい政治主導を実現できるかです。過去1年の民主党政権は、政治主導を実現できませんでした。鳩山時代は官僚排除、菅総理になったら官僚任せと、両極端の間違いを犯しただけです。

 正しい政治主導は、官僚の知恵や情報をうまく活用しつつ、重要課題については政治の側で主体的に意思決定を行い、かつ官僚を論破して納得させて実行させる、ということに尽きます。それは、個々の政務三役が役所の中でたくさんの官僚と対峙するだけではなかなか実現できないので、やはり政治の側で主体的に議論・意思決定できる場が政府内に必要になるのです。

 その意味で、政治主導は民主党独自の新しいアプローチではありません。実は小泉時代の経済財政諮問会議が、ある程度の成功を収めているのです。

 民主党政権になって、国家戦略局が諮問会議と同じような役割を果たすかと思われましたが、総理への助言機関に格下げになり、このままでは正しい政治主導の実現は難しいかと思っていましたが、この点についても代表選中に良い兆候が現れてきました。それは、新成長戦略実現会議です。

 この会議は9月10日に設置・開催されましたが、総理が議長であり、関係閣僚と民間有識者に加え日銀総裁もメンバーに入っています。議事録も公開するなど、たいぶ諮問会議に近い運営方法になっています。この会議が機能し出せば、正しい政治主導の実現に向けた第一歩になるかもしれません。

しかし、現段階ではまだあまり期待してはいけないと思います。この会議は、閣議決定を根拠に設置されただけであり、諮問会議と違って法律で規定されていないので、実際には何の権限もないからです。官僚の側から見たら、この違いは非常に大きいと言わざるを得ません。

 かつ、諮問会議の経験から、総理が議長というのはともかく、どの閣僚がこの会議での司令塔になるのか、その人と事務局の双方が戦略的に官僚と闘える体制になっているかが重要なのですが、この点はまだ未知数です。

 ついでに言えば、民間有識者の布陣も弱いと言わざるを得ません。これも諮問会議の経験から、民間有識者の役割は、官僚の意向を受けた族大臣の既得権益擁護的な主張を論破することですが、その点から今の布陣には不安と疑問を感じざるを得ません。

 従って、新政権が正しい政治主導を実現できるかどうかについては、器だけに騙されることなく、本質的な点が十分にカバーされているかどうかを注視する必要があると思います。

“パクリの天才”を活かすべき?

 代表選での菅・小沢の全国演説行脚に同行した記者さんと話をすると、実は複数の人が異口同音に怒っていることがあります。それは、“菅総理は小沢氏の発言をパクってばかりいた”ということです。

 9月14日の国会議員の投票前の最後の演説で、小沢氏が「私には夢がある」と話したら(ちなみに、この夢の内容はすごく正しいと個人的に思っています)、菅総理が「私にも夢がある」と話しましたが、それと同じことが何度も地方で起きたらしいです。小沢氏が演説の中で政治主導を強調すると、それまで一言も言及しなかった菅総理も政治主導を言い出すなどです。

 絶対に実現したいことがない人ほど、演説などでそうしたパクリをしてしまうのかもしれませんが、私は逆に、菅総理は“パクリの天才”とも言えるその才能をフルにこれからの政策に発揮すべきではないかと思います。

 フランスのミッテラン大統領は、1981年に大統領に就任して社会主義的政策を展開しましたが、それでフランス経済が悪化すると、ヨーロッパ統合への対応を旗印に政策を市場主義的方向に大転換しました。その結果フランス経済も好転し、ミッテラン自身も14年も大統領を務めました。君子豹変が成功した典型例です。菅総理にも是非同様の対応を期待したいものです。
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2010/09/26 00:10 サンケイエキスプレス

 中国人船長が処分保留で釈放されたことに対し、各国メディアの多くは「日本が中国の圧力に屈した」などと受け止めた。特に日本と同じく中国と領土問題を抱える韓国のメディアは日本に厳しい目を向け、25日の紙面では「“17日間の領土戦争”日本、中国に白旗」(中央日報)「“パワーチャイナ”が現実になった」(朝鮮日報)などの見出しが掲げられた。

■中国は「狂乱」

 米紙ワシントン・ポスト(24日付)は、釈放決定は「中国の影響力の大きさの証し。最大の貿易相手国の一つ(日本)に強烈な圧力を行使できることを示した」と報じた。

 中国との国境紛争で1962年、大規模な軍事衝突を経験、現在も国境地帯で互いに軍備を増強し合っているインドの主要紙タイムズ・オブ・インディア(25日付)も「日本は圧力に屈した」と伝えた。一方でヒンドゥスタン・タイムズ紙は25日付の社説で中国の反応を「狂乱に近い」と表現。その上で「将来の大国の成熟度は急成長する力とは反比例しているとの感触をさらに強くした」と説き、中国のの膨張志向に警戒心を喚起した。

 今年6月下旬に領海内で拿捕(だほ)した中国漁船を、軍艦を改装した中国の大型漁業監視船に力尽くで奪還されたインドネシアのジャカルタ・ポスト紙(25日付)は、「ASEAN(東南アジア諸国連合)は日本の対応を注視していたが、(日本は)なるふりかまわぬ中国の怒りと圧力に屈した」と評した。

 ■反面教師に

 東シナ海にある離於島(イオド)(中国名・蘇岩礁)の排他的経済水域(EEZ)をめぐり中国側と争っている韓国のメディアは、より切迫感をもって報じた。 東亜日報(25日付)は「中国の強硬圧迫に降伏した日本」と題する社説で、「大国主義と中華思想が強い中国が経済力と外交力を背景に国際舞台で発言力を強めつつある現実は、われわれにもっと緊張しろという信号を送っている」と警戒感を示し、「力のない正義が国家間に通用することはほとんどない」と断じ、日本の「降伏外交」を反面教師とするよう訴えた。

 反面教師とされようとされまいが、日本は事態を決して過小評価すべきではない。今回の中国の反発は、小泉政権時代の反日姿勢とは異質であった。当時は、政府は政府、国民は国民と峻別し、民間や地方レベルの交流まで中国政府が止めることはなかった。今回、中国がより強硬になったのは、事が歴史問題や感情問題ではなく、より即物的な領土問題、主権問題そのものだからだ。南シナ海では、中国と周辺国との小規模な「武力衝突」も起きている。警戒心を強めるベトナムは8月、かつての敵、米軍と軍事演習し、米原子力空母を近海に迎え入れた。外国メディアの厳しい報道ぶりは、冷徹な国際政治の常識を表している。


*中国は「反日」の必要性も気持ちもない 尖閣をめぐる問題で?

2010/09/26(日) 20:21 サーチナ

「環球時報」の報道によると、日本政府は、中秋節以後に中国人船長を釈放することを発表したが、しかし、日中関係はすでに10日まえの状態ではなくなった。この出来事が中日両国に残る記憶は長期間に拭い去りにくいものである。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

  この出来事は日中両国の間で、インターネットの時代に発生しためったにない係争である。この出来事はことごとく日中の世論に暴露され、両国政府の決定は両国社会の大勢の情緒も加わわり、それゆえに、今回の出来事は中国社会と日本社会のトータルな対抗のようにも見える。

  中国漁船拿捕事件を通じて、近隣の日本と付き合う時には、中国はとりわけ注意が必要だということがわかった。今の日本政府と付き合うには、中国が特に気をつけなければならない。菅直人首相と前原誠司外相の中国に対する姿勢がなに「派」に属するかにかかわらず、彼らのアジア太平洋の全般的情勢に対する判断は正しくはなく、日中の共通利益を守る気迫に欠けている。選挙のプレッシャーのため、かれらの大部分の政治行為は推し量りがたい近視的なやり方となっている。

  このような日本政府について、絶えず「突発事態に対処する」ことは、中国にとってとても疲れることである。だから今回、中国は事のなりゆきの指揮棒を日本に手渡すことになった。「この5年間に6回も政府が入れ変わった日本政府で、対中政策が変わりやすいことが日本にとってほとんど免れない」と強調するものである。

  中国側が先般、日中間の省・部クラス以上の交流を一時停止したことは、少なくともしばらくの時間を堅持するべきである。中国社会の日本への観光に対する制裁も一時期堅持すべきである。国を治める経験に欠ける現在の日本政府がこの出来事を通じて、中国が軽率に対決できる国ではなくことをはっきりさせなければならない。また日本社会が、次のようなこと「日中間は必ず道理に則る必要があり、意地になって争ってはならない」ということを知ってもらわなければならない。

  中国からの対抗措置が平和的で、中国社会がいかなるときも冷静さを保ちさえすれば、われわれは日中関係のすべての波風ひいては悪化を耐えることができる。

  中国社会は改革開放に忙しく、「反日」の必要もまったくない。また、そんな気持ちもない。しかし、日本側がややもすれば「反中」に走ることを避けるため、日本に対して一段時期の冷淡さを保つことが大いに必要だ。(編集担当:米原裕子)


*中国は、尖閣諸島を「国際紛争地域」への持ち込み成功―韓国メディア

2010/09/26(日) 11:42 サーチナ

 沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖で、中国船が海上保安庁の巡視船に衝突し、石垣海上保安部が中国船の船長を公務執行妨害の疑いで逮捕、送検した事件で、処分保留で釈放された船長が25日未明、中国のチャーター機で帰国の途についた。

韓国のメディアは、船長釈放により、崖っぷちに追い詰められていた両国の領土問題は、ひとまず落ち着きを見せたものの、今回の事件は、両国の本格的な「外交戦争」の前哨戦という見方が支配的だと報じている。

  中国は船長釈放後も、同海域は中国固有の領土であり、船長の拘束は違法であるとし、謝罪と賠償を要求する権利があると主張。一方、日本政府は根拠がない主張として、これをただちに拒否した。

  両国の外交戦争がきっ抗した中、日本大使館職員は中国が拘束した日本人4人と25日、初めて面会を行ったが、その後の処分は不透明な状態。日本人の容疑は軍事施設不法撮影で、これは通常では罰金刑に終わるという点から、中国側の報復措置とみられている。

  また勢いが強力になった中国は、尖閣諸島を「国際紛争地域」として世界にアピールすることを成功させ、今後も強硬策を促進させるだろうとの見方を示している。

  一方、日本政府は中国人船長の釈放を契機に、中国側と首脳会談の開催を推進しているが、外交上で主導権を握った中国がこれに素直に応じるかは未知数であると伝えられている。 (編集担当:李信恵・山口幸治)



*中国人船長釈放「日本が中国に屈服、今後の日中関係に大きな影響」―韓国

2010/09/25(土) 12:46 サーチナ

那覇地検は25日、沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖で7日に発生した海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事件で、公務執行妨害容疑で逮捕・送検された中国人船長を処分保留で釈放した。船長は同日未明、中国のチャーター機で帰国の途についた。中国政府は、日本側の対応は違法だとし、日本に謝罪と補償を求める可能性を示唆している。

韓国でも複数のメディアが中国人船長の釈放を速報で伝え、今回の一連の事件は、この釈放で収束を迎えようとしているものの、将来に類似の事件が発生した場合の前例になるという点で、今後の日中関係に及ぼす影響は大きいとの見方を示している。
 
  中国のネットユーザーの間では、対日強硬策が効果を上げたという意見が多く見られ、「日本の人々が頭を下げた」と喜びをあらわにしているという。中国当局が河北省で軍事施設を撮影した疑いで日本人4人を逮捕した事件を「4対1」と表現し、日本政府の立場の変化を誘導したとの声も上がっていたという。また、中国当局が自国の旅行代理店に日本の観光商品のPRをしないよう義務づけ、日本への観光を事実上停止する状況に陥ったことも、効果があったとする見方も伝えている。

  韓国メディアは、中国は全世界の97 %を占めるレアアース(希土類)まで外交カードとして使用しており、レアアースを輸入に頼る韓国にとっても、これらの事件は他人事ではないと述べるメディアも見られた。

  今回は、中国政府の多方面にわたる圧力に日本が屈服したが、今後も中国が「力の外交」を継続すれば、日本だけでなく韓国にも影響を及ぼし、東アジアでの米国の負担も大きくなると指摘している。

  一方、日本国内では「外交上の敗北」として非難の声が高まっており、鳩山内閣が普天間米軍基地移転をめぐる日米外交紛争で失脚したように、今回の日中の対立が菅内閣に相当な政治的負担を与えるとの分析もあった。(編集担当:李信恵・山口幸治)

尖閣沖衝突に「自民党ならこうはならなかった」の声も!

2010年9月24日 DIAMOND online

責任は日本にある、ただちに船長を無条件釈放せよ、さもなくば後味の悪い結果を一切日本が背負うことになる」――。9月19日、外交部のスポークスマンの発言を新華社が伝えた。尖閣諸島沖の日本領海で起きた中国籍漁船衝突で、日本政府が中国人船長の拘留を延長させたことに対し、中国は報復措置をとると強硬な姿勢を示した。

「まずいことになった。このまま反日ムードが高まると競合相手にシェアを奪取されてしまう。ましてや政府系プロジェクトは落札できない恐れもある」などと、上海では多くの日系企業が頭を抱えている。

「報復措置」の報道を待つまでもなく、宝健日用品有限公司(北京市)も、10月に予定していた1万人規模の日本への社員旅行を中止した。同社のキャンセル料は数千万元にも上り、日本もまた予測されていた1億3000万円以上の経済効果(中国人観光客が日本で消費する一人当たりの金額は平均13万円)も失った。

 報復措置とは閣僚級の交流停止以外にも、航空路線増便交渉の中止、訪日旅行の規模縮小にも及んでおり、経済的な打撃を受ける範囲は中国市場のみならず、中国人訪日客を当て込んだ旅行・ホテル業界や周辺産業など日本国内にも広がる恐れがある。

領事館前の抗議活動!

ところで、9月7日に起きた尖閣諸島沖での中国漁船接触事件だが、日本では次のように報道された。

「沖縄県・尖閣諸島の久場島で、操業中の中国漁船を海上保安庁の巡視船『よなくに』が発見し、領海外へ退去するよう警告した。漁船は逃走し、よなくにに接触したのち、巡視船『みずき』にも接触した。よなくには甲板の支柱が折れ、みずきは右舷に高さ約1メートル、幅約3メートルのへこみができた」

 拘留された中国漁船の乗組員15人のうち14人は13日に釈放されたが、船長は引き続き拘留となった。以降、中国のメディアは連日「船長送還」を要求、9月18日に向けて記事のトーンを強めていった。

俗に中国で「9・18」と言われるその日は満州事変(柳条湖事件)が勃発した日で、今年は79周年を迎えた。船長拘束と歴史的事件が重なり、中国では北京を中心とした一部の地域が抗日・愛国ムードに包まれた。

上海でも、在上海日本国総領事館前で活動家らが「釣魚島是中国的 扣船非法 ※我船長」(釣魚島は中国のもの、漁船拿捕は非法だ、船長を返せ、※の文字はしんにょうに「不」)と書いた横断幕を掲げた。が、メガホンを使うわけでもなく、国旗を燃やすわけでもなく、抗議は淡々と行われた。背景には万博開催中という上海市の面子もあった。

 一方、拘留期限に当たる19日、日本政府は船長の拘留延長を発表した。その結果、前述したような「報復措置」へと一気に発展した。


黒幕は誰だ?

「釈放できないのは黙秘を貫いているためだ」と日中の政治に詳しいA氏はコメントする。

「すべてを黙秘する中国人船長に、拘留を延長せざるを得なかった。なぜ黙秘をするのか。それは国に帰れば英雄になれるからだ」と続ける。

 逆に泥を吐いてしまえば売国奴扱い、一族郎党、子々孫々にわたって屈辱を受ける羽目になる。

 事情通の中国人B氏は、もともとこの船長には、口には出せない何かがあると見る。上海の一般市民ですら、「一般の漁船がこの微妙な海域に自ら入り込むのは不自然、日本の船にぶつけたとしたらそれも普通の漁民の行為だとは考えられない」(同)と考える。船長のバックにいるのは誰なのか。中国政府なのか、NGOなのか。

 B氏は「あくまで推測の域を出ない」と断りながらも、こう指摘する。「05年の反日デモも官製デモだった。上海市では学生のみならず国営企業の社員が主となって参加し、参加した者は500元を、また激しく活動した者は1000元を褒美としてもらった。今回も“自作自演”というシナリオが書かれ、後ろには政府がいる可能性も否定できない」

漁船を使って挑発するという“自作自演”は、国民の鬱積した不満を外に向けさせようとするがためではないのか。中国はこの領土問題を国民のガス抜きに利用したいのだろう。

 最近、中国の報道は連日、市民の焼身自殺を取り上げている。山西省や安徽省で起きた強制立ち退きを原因にした焼身自殺は、政府への強い抵抗を表すものだ。地方都市はまさにこれから「狂った上海不動産」をなぞろうとしており、暴力的な立ち退きが繰り返されている。ネットの奥からも『中国政府は市民の住宅問題を一番に解決しろ!』といった不満が続々と出てくる。住宅、雇用、医療、教育、どれをとっても矛盾だらけで、中国国民の不満は爆発寸前だ。

 一方で、上海万博の日本館の行列を見てもわかるように、中国国民の間ではここのところ「親日ムード」が高まっていた。これが今、中国政府にとって都合が悪いものになってきている。

 昨今、多くの中国人が日本へ旅行するようになったが、その結果、「日本人は日本鬼子(日本人に対しての憎悪をこめた呼称)なんかではなかったことがわかってきた。つまり、これまでさんざん刷り込まれた「日本人は残虐で悪者だ」という愛国教育は、現実とはかなり異なることがわかってしまったのだ。

「9月18日も中国市民はマスゲームのように動くことはなかった。それはもはや『愛国』では市民を動かせなくなってきていることの証拠。だからこそ『親日』は中国政府にとって都合が悪いものになっている」と上海で日系企業のアドバイザーをするC氏は語る。

 そう考えると、今回の報復措置に「訪日旅行の規模縮小」が盛り込まれたことも偶然ではなくなってくる。冒頭で取り上げた宝健日用品有限公司の「1万人のキャンセル」も同じだ。ちなみに同社のHP(http://www.baojian.com/)に貼られた「取消万人赴日旅行団(1万人の訪日旅行ツアーをキャンセル))とうたった2本のバナーは、「愛国・反日」の宣伝効果に一役買っている。

 中国政府による一連の「愛国・反日」強化は、大規模な国民の反発も予想される十八大(中国共産党第18回代表大会)を前にした伏線とも読める。国民の視線がこの領土問題に向けられれば、中国政府にとっても願ったり叶ったりだろう。


売られてもケンカは買わない自民党政権ならこうはならなかった!?

「売られたケンカはかわすのが普通、だがそれを買ってしまった」――。

 上海では、在住の日本人からも中国人からも「自民党ならばこんな展開にはしなかったはずだ」という発言が聞かれ、民主党への批判も高まっている。

 巡視船と中国籍漁船の衝突事故は7日に起こったが、8日後に迫る民主党代表選挙で配慮が行き届かず、「政治的解決」が後回しにされてしまったことも想像に難くない。

「結局この間、判断を現場に任せざるを得ず、当の現場は責任問題を恐れ、“ごく普通の司法手続き”を踏んでしまったことが問題をこじらせる発端になった」(前出のA氏)。

 また、同氏は民主党内のタカ派がこれを利用していると見る。

「『中国漁船も来るから沖縄には基地が必要だ』と、タカ派は沖縄にも米国にも強いシグナルを送ることができる。一石二鳥だ。」

 今年11月には横浜でAPECがある。そこで胡錦濤国家主席が「日本の首相になぞ会わん」とヘソを曲げないうちに、政治的解決が急がれる。「ここはすぐに小沢さんが北京に飛ぶべきでは」(同)。

 しかし、今後も日中間ではこのような類の“ちょっかい”は続くだろう。「日本側にわざと捕まえさせて、反日感情をあおる」のが、中国が得意とするトラップであることも十分に考慮に入れながら、今後は「捕まえたらすぐ釈放」で終わらせるのが得策かもしれない。もちろん、日本側も十分この機会を外交パフォーマンスの場に利用することだ。

 中国は、いうまでもなく深謀遠慮の目論見に長けている。その中国側の仕掛けようとする罠と狙いを読み当て、うまく駆け引きに持ち込むことがポイントになるだろう。日本は司法の独立性が保証されている国家だが、中国は異なる。彼らが相手である場合は、「法律にのっとったマニュアルどおりの解決」はなかなか通用しがたいのだ。

~船長釈放後もなお不安を残す日中間意思疎通の深淵

2010年9月24日 DIAMOND online

去る9月22日は、中国では暦のうえで正月に次ぎ重要な祭日にあたる「中秋節」。その日は数日間の日照りの後に降った雨も止み、急激に冷え込んだ。最近の中日関係は北京の秋よりも速く冷え込み、「中日友好」のスローガンも空しく聞こえる。9月29日には中日国交正常化38周年を迎えるが、この間中国では記念ムードよりも、9月7日に尖閣諸島(中国名では釣魚島)沖で逮捕された漁船船長が、釈放されるかどうかの一点だけに関心が集中していた。時事通信によれば9月24日、那覇地検は船長の釈放を決定したが、はたしてこれで中日間に小春日和は訪れるのだろうか。(北京在住ジャーナリスト 陳言)

船長逮捕前後の日本の動きは中国でどう理解されたか!

 インターネットなどの近代的な通信システムが発達した現在、日本のニュースは中国にすぐ伝わるが、それ以上に「大使召還」(佐藤優氏)、「非常に無礼」(日本の大手新聞)などという言論人、マスコミの過激な言葉が先に飛び込んでくる。中国側からすれば、日本政府は問題の解決を日本の裁判所に任せてから後は動かず、世論は事件報道において、あまりにも冷静さを欠いているように見える。

 中国政府も、それなりの行動を取らざるをえない。北京駐在の大使に抗議してもまったく意志が伝わらないのを見て、より効果的な行動を取っていく。

 自民党政権時代では、このような現象は中・日の間にあっただろうか。外交の原理原則、透明性は重要だが、問題の解決にならなければ、それは外交と言えるだろうか。しかし、中・日は、今のところ解決の糸口をどのように探っているのか、不明のままだ。

 そもそも9月早々、菅氏・小沢氏による民主党党首の選挙に領海問題(菅氏)、尖閣列島問題(小沢氏)が、こつぜんと両候補者の口から出ること自体、中国ではたいへん不思議に思われていた。9月6日に中国で発行部数の一番多い国際タブロイド紙『環球時報』の1面トップの写真は、その前日に領海問題に触れた管・小沢両氏の選挙写真で、そこには「中国を批判して票を取ろうする日本民主党の大物政治家」というタイトルが付いていた。

 おりしも翌9月7日に尖閣列島で、中国漁船の船長が逮捕された。共同通信社の中国語サイトで第1報を載せた数分後に、『環球時報』の環球サイトに関連のニュースも掲載された。その日からほぼ本記事を作成する9月23日まで、サイトのトップは、ずっと漁船衝突、船長逮捕関連のものだった。ほかのサイトもほぼ同様の編集方針で、インターネットが普及してから、中国でこれほど長期間にわたって、同じ話題がずっとトップを独占することはなかったと思われる。

 9月9日に船長の勾留期間が延長され、9月10日に『防衛白書』の公表、さらにそのあとに西南諸島への防衛力の増強計画など、偶然とはいえ、立て続けに日本側から中国に対抗する動きが多く出た。中国ではどうしても、これは中国船船長の逮捕をダシにして、アメリカの軍事基地を確保、民主党党内選挙の目玉づくりをし、同時に中国脅威論を作り出して日本西南の軍事力を増強していこうとする、日本の「謀略」かのように映る。

 中国側は速やかに外交ルートで不快を表した。それは次官から大臣へ、さらに外交を担当する国務委員まで、時間が推移するにつれエスカレートしていく。日本政府からは何の反応もなく、マスコミは中国の抗議に反発し、とくに日本の大手新聞は国務委員の抗議に対して「非常に無礼」と報道した。

 日本のマスコミは総動員体制で中国を批判しているかのように見え、中国のインターネット上では、中国を罠に陥れ、顔に泥を塗ったと映っている。またその記事は格好の材料にもなった。日本では国内向けに書いた記事でも、取材で話した言葉は刻一刻中国でも翻訳される。しかも記事全文ではなく、もっとも過激な部分がまず翻訳されていく。その影響もあって、もう中国も本格的に行動を取らないと、訳もなく虐げられていくとも思われた。

 19日午前に前原誠司外相がNHKで、中国船船長が逮捕された事件について「今回は私は偶発的な事故だと思っている」と発言して火消しに動き出し、それは中国にもすぐ伝わったが、すでに時は遅すぎた。

国内法で粛々と対応する日本行動で対応する中国!

 9月7日以降の日本の主要紙は、「当然の対応だ。政府は国内法にのっとって、厳正に刑事手続を進めればよい」(9月9日付け読売新聞社説)との論調だった。9月21日付けの日本経済新聞の社説には、「圧力を強めれば、日本政府が司法に介入し、船長を釈放すると思っているのかもしれない。共産党支配下の中国と異なり、三権分立の民主主義国家では、そのような手法は許されないことを、中国側は理解すべきだ」と書かれている。

 日本国内向けの社説なら理解されるのだろうが、このような論理展開が、はたして中国では説得力を持つだろうか。

 9月19日、2度目の勾留延長が発表された20分後に、中国はさっそく、大臣クラスは日本との交流を控える対応をした。翌20日に南京で開かれた第2回中日経営者会議に出る予定だった中国の大臣、副大臣クラスは、すべて出席を取りやめた。それ以降の政府要員が出席するような会合も、ほぼ全部停止された。そうした対応はさらに物品展、文化関連の展覧会、観光と経済、文化、市民生活にまでどんどん拡大していった。

 領海問題であるが、日本の国内法で片づけていこうとする日本と、それを譲れない中国。問題の核心は領海問題であるにもかかわらず、「船長の釈放に、中国は圧力をかけている」「中国国内の反日運動が激しくなれば、中国国内の動揺をもたらすから、中国政府はそう簡単に日本を許さないだろう」などという日本の思いが、新聞の社説から読み取れる。

 日本政府は国内法で粛々と漁船衝突事件を処理しているのに、なんで中国はだんだんと冷静さを失っていくのか、日本のマスコミは理解できない。中国政府は何度も日本に交渉したのに、日本にはまったく動きはない。中日の意思疎通が、機能不全を招いてしまった。苛立ちで双方は問題の解決になかなか動きだせなくなり、行動だけがエスカレートしていく。


第二、第三の交渉ルートがなく中日関係は本当に冷却していくのか!

 自民党が政権与党の時代は、自民党内の派閥ルート、さらに野党ルート、宗教ルートなど、中日間にはいろいろな交渉ルートがあり、多くの難題にも出合ったがほぼ大事には至らず、今日の関係を作り上げた。

 しかし、民主党はまだ与党になって1年あまり。鳩山内閣の時には「東アジア一体化」という新しい外交コンセプトがあり、中国は鳩山内閣には信頼を置いた。ところが菅内閣となると、もう「東アジア一体化」のコンセプトをほとんど口にしなくなり、代わりに米軍による「抑止論」が台頭している。

 透明性の高い外交、原理原則の重視などという建前によって、民主党は中国に対して公式の外交というルート以外に、別のルートを持てなかった。自民党がそんなに早く政権与党から野に下るとは十分予測していなかった中国も、民主党に対して意志を伝達するルートをあまり持っていない。

 危険水域に入った中日関係が、そう速やかに回復するとは予測できない。しこりの残ってしまった中・日に、本当の相互理解ができるまでの道のりは遠い。
世界から尊敬されるためには、批判を恐れず核武装すべき!

2010.09.24(Fri)JBpress 韓国人ジャーナリスト 池東旭

 
 尖閣諸島を舞台に日本政府の対中外交が注視されています。今回のゲスト・韓国人ジャーナリストの池東旭さんからは「日本がしっかりしてくれないと、隣国韓国にも影響を及ぼす」と厳しい口調で後押しいただきました。

 中国、韓国、北朝鮮など、めまぐるしい世界情勢について、熱弁は1時間以上に及びました。

日本が中国に対して毅然としないと、韓国が迷惑する!

池 日本の民主党政権は、韓国では自国に宥和的だと思われています。今回の菅代表再選についても歓迎ムードですが、個人的にはこういう弱体政権が続いてもらっては困る。日本が弱腰だと韓国まで迷惑するんです。

 最近、尖閣諸島付近で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件にしてもそう。日本はもっと毅然としないとダメですよ。

 そもそも駐在大使を4回も5回も、それも夜中に呼び出すなんて失礼千万。日本も同じことをやり返せばいいのに、全然やらないでしょ。だからますますなめられるんです。

 今、東アジアで中国がどれだけいばっているか?

 先日は黄海で合同演習をしようとした米海軍と韓国海軍に、ここは我々の領海だからと抗議しました。結局、演習が日本海で行われたのはそのせいです。

 韓国の領海にはしょっちゅう中国漁船が入ってきて漁をしていますが、中国に文句を言われるからと取り締まれずにいます。尖閣諸島問題で日本が譲歩したら、韓国への圧力もさらに強まるしょう。

 日本人は何かというとすぐに謝り、金を出します。日本人同士ならそれで丸く収まっても、国際社会では謝った方が負けです。

戦後、米国に刷り込まれた自虐史観から早く自由にならないといけません。私は歴史に善も悪もないと思います。今の物差しで見れば悪でも、当時としては当然だったということがある。昔のことを、今になってどうこう言うのはおかしいんです。
 
日本が目指すべきは武装中立。核も保有した方がいい!

日本は武装中立を目指すべきです。軍隊なのに軍隊じゃないというヘンな存在=自衛隊を放置しておくのではなく、しっかりした自国の軍備を持つ。核兵器も保有すべきだと思います。それでこそ国際社会で言いたいことを言えるんです。

 普天間問題にしたって、米国に自分の国は自分で守るから出てってくれと一言言えば済む話でしょ。それが言えないのは、米国に軍備を丸投げしてるからです。

 自国の防衛力を持たず、核を持たずに、米国と対等の関係を築くなんておこがましいって言うんです。

 国土が狭いのに核を持てば、外国から一発打ち込まれたらおしまいだという話がありますが、やられたらやり返す姿勢を見せていれば相手だって二の足を踏みます。

 日本の核保有は米国もいやがりますし、韓国も中国も当然反対しますけど、イザ持てば国際社会から尊敬されますよ。政府開発援助(ODA)なんかで金をばらまかなくても、核保有国なのだからとそれなりに遇される。常任理事国にもなれるかもしれません。

 そういうことをせずに、きれいごとばっかり言っているからバカにされるんです。私は金正日は大嫌いですが、彼が核保有にこだわる気持ちはとてもよく分かります。

金にクリーンでなくても仕事のできる政治家を!

 日本にも戦前は、命をかけて国のために尽くす政治家がいました。しかし今は見当たりません。世論に戦々恐々とするばかりです。

景気がいつまでも低迷しているのも、世論を気にして思い切ったことができないからじゃないですか。今回の為替介入も、2兆円程度ちびちび出したって効果は一時的だと思いますよ。

 朝三暮四という言葉があります。猿に餅を、朝3つあげて暮れに4つあげたら怒り、朝4つ、暮れ3つにしたら喜んだという故事です。

 世論なんてそんなものなんですから、あまり気にしなくていい。だれが何を言おうと己を貫くという、信念のある政治家が出てこないものかと思いますね。

 日本では能力がある人ほど足を引っ張られますし、金にクリーンであることが必要以上に求められる。このへんも力のある政治家が育たない理由だと思います。

 一番大事なのは仕事ができる、能力があるということであって、クリーンかどうかは本来二の次のはず。早い話、女性が夫を選ぶ時だって、多少浮気してもよく稼ぐ男の方がもてるでしょ。

 もちろん同じくらい稼ぐなら品行方正の方が良いに決まっていますが、クリーンな人というのは往々にして仕事ができないものです。

先日、ある座談会で、韓国の官僚は賄賂を取るが日本の官僚は取らないという話が出た時、私は反論しました。

 日本の役人は一生安泰だけど、韓国では天下りしても政権が変わった途端に首が飛ぶ。だから現職のうちに賄賂を取るのであって、日本も天下りをなくしたらそうなるんじゃないか、と。

 政治家の世界も官僚の世界も、クリーンなことばかりじゃありません。それがいいとは言いませんが、どうしたってダーティな部分はあるのです。

韓国の弱腰の背景には「戦争だけはしたくない」気持ちがある!

日本ばかりをやり玉に挙げましたが、弱腰なのは韓国も同じです。北朝鮮に幾度となく攻撃されているのに、歴代政権はやられっぱなし。一度として反撃したことがありません。

 背景には韓国の人たちの「戦争だけはしたくない」という気持ちがあります。何しろソウルは、休戦ラインからわずか30キロしか離れていません。ひとたび戦争になれば、せっかく復興して、今や高度成長下にある首都がめちゃくちゃになってしまう。

 盧武鉉政権の太陽政策を支えていたのも、そういう事態を防げるのなら多少金を払ってもいいじゃないかという、言うなれば掛け捨て保険のような気分でしょう。

 ただ、北朝鮮はそれをちゃんと見越してるんです。少々無理なことを言っても結局は金を出してくるだろう、やり返してはこないだろうと。

 だからこそ、こちらとしては口先だけではなく行動で、イザとなれば戦争も辞さないという姿勢を見せないといけません。

 ちなみに南北統一を巡る韓国の世論は、少しばかり微妙です。もちろん武力によるのではなく、平和的統一を望む人が大勢を占めますが、現実問題として今はご免被りたいという空気が強い。

 東西ドイツが統一した時の経済格差は3対1ほどでしたが、韓国と北朝鮮は10対1ですからね。当時の西ドイツ以上の負担を強いられるのは目に見えています。

 先日、大統領が南北統一に備えて統一税を作ろうとしたのに、みんな猛反対したのもそんなムードの表れでしょう。
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