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台湾海峡
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E6%B5%B7%E5%B3%A1
2011.02.10(Thu)JBプレス 谷口智彦
急成長中の中国からはいろんな人が現れる。最近のびっくりは陳光標(Chen Guangbiao)なる人物だろう。
通りがかりの人たちに14億円をばらまいた中国の富豪!
こなた日本の伊達直人はあくまで匿名に徹しそのことを喜んでいるふうだけれど、あなた中国の陳光標は巨富をせっせとばらまいて、その派手なことといったら。
中国で慈善家として既に盛名を欲しいままにしていたこの人は、1月26日、金持ち仲間を50人(90人との報もあり)ほど従えて台湾へ渡り、一大寄付イベントを敢行したり、通りがかりの貧乏そうな女をつかまえてはキャッシュを掴ませたりした。
その額、実に14億円強!
奥ゆかしい人らしく、裸で渡してもいいところ、あえて赤い封筒に入れ金一封にしたらしい。中国や一部アジアでこういう場合に使うのだというその赤い封筒が、糊で封をしてあったか、すぐ口が開けられるようになっていたかまでは、報道からは窺えない。
その額がいくらくらいだったとか、ビル・ゲイツに挑戦を挑んでいる話だとかはすぐ後で触れるけれど、台湾でこの人、衝撃的なことを言った。
台湾と中国本土を結ぶトンネルを造る!
自分のカネすべてを捧げ、大陸中国と台湾を結ぶトンネルを造る。造ってそこに新幹線を走らせる。中国の金満家有志たちよ、我に倣って寄付の隊列に入れ――と、そんな(少しパラフレイズして言うと)ことを呼びかけたのである。
3つ、連想させられる。
本当にトンネルができたとしたら?
どこまでが彼個人の発意なのか。背後に北京の思惑などないのか?
いったいぜんたい、そんな巨富を可能にする徴税制度ないしその不在は、台湾海峡にトンネルを掘るより前になんとかしないといけないことではないのだろうか?
慌てて調べてみると、台湾海峡にトンネルを通すプランは、主として大陸サイドで(さもありなん)長いこと議論のネタになっている。
長さは英仏海峡の3倍、しかも地震地帯!
中台海峡は英仏間より3倍ほど長い。地震地帯であることだし、工費がいくらになるか計算できない。だから無理だと通説は言う。
けれども中国現今のガンホー精神に、向かう所敵なし。――できたら凄い。隧道(トンネル)建設はすぐ国威の表象にならないとは限らない。なんせ陳氏の台湾にて言うごとく「21世紀は中華民族の時代」であるからして。
ちょっと虚を衝く着想ではある。世の中には想像すべくしてし切れないいろんな可能性があるものだと思わせるような。
30年後には、ことによったらできているかもしれない。無論、そんな頃までに、台湾独立などは思うも愚かなこととなりおおせているわけだろう。
すると台湾世論はこの先また分裂要素をひとつ、付け加えてしまう。「隧道派」、「反隧道派」に色分けされ、いずれかまたは双方に中国共産党がせっせと資金を注ぎ込み工作を図る・・・などという景色が出てくるのだろうか?
中国では知らぬ人のない有名人!!
そして陳光標氏は旧正月(というより中華文明圏にはホントの正月)直前の台湾に訪れて、キャッシュ入り紅封筒をばらまくというほとんどヒトの尊厳を冒瀆するごとき仕業を平然これやってのけ、メディアの注目を一身に浴びるその機会にトンネル話を持ち出した。
好機の演出に手腕を見出さざるを得ぬとして、そこに誰かの使嗾(しそう)によるか、または誰かの歓心を買おうとした動機、意図や背景はなかったのかどうか。
自己宣伝を寄付と同等またはそれ以上の趣味とする陳氏が公開した映像その他を見るにつけ、全人代に出席していたり、胡錦濤、温家宝といったお歴々と握手をしていたりする。
どうやら中国では知らぬ人とてない有名人。まだ若いし、隧道発言には何がしか生臭い政治的意図が混入していると見るのがごく常識的解釈というものだろう。
さてその巨万の富とは。
自身を紹介する自社ウェブサイトに曰く、これまで寄付した額は10億3400万元に上るという。邦貨にすると168億円くらいになる金額だ。
中国国内にもその振る舞いに甲論乙駁がある。がともかく日本から見えにくかった超有名人であることに違いはなく(台湾では妻と息子を従えてテレサ・テンの墓所へ行き、カメラの前で号泣したりもしている)、好悪の感情を何かと喚起する話題の主である。
創業から10年もかからず数百億円の個人資産築く!
1968年7月生まれというから今年43歳。建物解体の廃材再利用に目をつけ、江蘇黄埔再生資源利用有限公司(Jiangsu Huangpu Recycling Resources Co., Ltd)なる会社を興したのが2003年。
それから10年と経たぬうち、何百億円(何千億円?)という個人資産を蓄えた。ちなみに非公開有限会社であるからして、ストックオプションなどというものは含まれていない。全部現金だろう。
これって、あり?
中国人が陳氏にインスピレーションを受けるとしたら、いまの中国、才覚さえあれば何をやったってのし上がれるというその一事からだろう。オレもワタシものし上がろう。それでもしかして、寄付して有名になるのもいいかも、と。
伸び行く国、勢いある民族のスピリットがここにある、ナンというゴタクを並べてはいけない。制度の未完成ないし不備がそれこそ巨大なループホールをつくっている故の徒花と見るべきだろう。
こういう御仁が増えれば増えるほど、そしてそんな人たちが党員になればなるほど、中国共産党は中国金満家党になり、あらまほしき改革などに手はつけられなくなる。
ビル・ゲイツとかのオマハの賢人ウォレン・バフェットという米国の2大巨頭が訪中し、金満家たちを集めたパーティを開いた時、昨年のことだが、招かれた陳氏は大いに発奮したらしく「死んだら全財産を慈善事業に捧げる」という旨書状にしたため、2人にあてた公開状とした。
自社ウェブサイトに掲げてあるというから探してみたけれど、簡単には見つからない。
「全部やるわ。すぐまた儲けられるから」というのがこの人の口癖らしく、台湾へ渡って「全部やる」対象を隧道に定めたことで、公開状の意味がなくなった。それでサイトから消去したというような事情があったのだろうか。
草食系の読者にはもうたくさん、ゲップが出るくらいだろうからやめておくけれど、台湾北部、桃園県県民ホールで1月30日開いた式典で、陳氏とその同志たちは米ドル換算総額33万ドル以上になるキャッシュを寄付した。
1日でばらまいた金一封は8900万円
滞在6日間で、実に1700万ドルをばらまいたという(米ドル換算、The Australian 2月2日付)。かたっぱしから手に握らせた金一封の紅封筒はある1日だけで3150通。台湾ドルで3150万ドル(邦貨換算8900万円強)になったとか(China Times 1月31日付)。
「ほれ、持っておゆき」てなもんで、ホテルから出た出会いがしら、ぶつかった女が貧しげだったりすると手に握らせる。そんな1通には2400ドル(米ドルにして)が入っていたと、ウォールストリート・ジャーナルのブログ記事は伝えている。
女は歓喜のあまり号泣したのだそうだが、封筒ばらまき作戦はさすが台湾当局の眉をひそめさせた。1人当たり国民所得にしたら台湾のそれは大陸中国の5倍はある。いくらなんでもと思ったのであろう、陳氏に話して途中でやめさせたそうだ。
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