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上場投資信託(ETF)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ETF


密かな人気 投資信託なんか、やっている場合じゃない?

2011年02月09日(水)現代ビジネス

投資信託よりずっと低コスト。証券会社にとっては旨味の少ない商品だから、窓口に出向いても勧められない。

 表に出されず、こっそり隠されている。そんな「お宝」商品を見つけてしまった---。

米国ではすでに人気沸騰中!

貯蓄から投資へと謳われてから約10年、やっと日本人もタンス預金にしまいこんでいたおカネを投資に回すようになってきた。中高年の夫婦が証券会社や銀行の窓口に出向き、商品を見比べながら購入している姿はいまや全国で見られる。

 預金に代わる代表的な投資先となったのは、投資信託投資信託協会が先日発表した調査結果によると、投信残高は2年連続で増加したという。

 だが実はここ数年、金融先進国である米国では投資信託への投資熱が冷えこみ始めていることはあまり知られていない。さらに投資信託と「似て非なる」ETFなる商品の人気が過熱しているともいう。何が起こっているのか。

「かつては米国でも投資信託が人気でしたが、個人投資家が不利益を被っているとされる不正取引などが相次ぎ、信頼が落ち込んだ。そこで代わりに人気が集まったのがETF。ETFは投資信託の一種で、『何に投資しているか中身がすべて公開されている』『手数料が安い』というメリットが付け足されていることが特徴です。

 個人投資家のみならず、ハーバード大学の年金基金など機関投資家もETFへ殺到したことで、この10年で市場規模(時価総額)が100倍以上に拡大、商品数も1000を超えた」(日米中など世界の金融市場情報を提供するT&CホールディングスCEOの田中茂樹氏)

 米国ではあと2~3年で投資信託の市場を追い抜くとも言われているETFの最大の特徴は、投資信託にくらべて手数料が安いことにある。そのため手数料ビジネスで稼ぐ証券会社にとっては「旨味の少ない商品」として積極的に売られてこなかったが、一連の不祥事を通じてその"欺瞞"が発覚し、証券会社が売りに出ざるをえなくなったということだ。

 さらに、こんな事情もETF人気を後押ししている。

「米国では中高年が資産運用しようとする場合、証券会社の窓口に行くのではなく、ファイナンシャルアドバイザー(FA)と呼ばれる専門家を雇うケースが増えている。FAの報酬は運用して儲けたおカネの何%という成果で決められるため、顧客の儲けを第一とする投資を行ってくれるからです。

 ではFAがまず何を勧めるかというと、投資信託でも個別株式でもない。長い目でみて値上がりが期待できるETFなんです」(米国の金融事情に詳しい投資アドバイザー会社S&Sインベストメンツ代表の岡村聡氏)

 証券会社は売りたがらないが、安定的に儲けられる可能性が高いのがETFということ。

そして日本でもいま、投資信託への不信がくすぶりつつある。「毎月、分配金が出るので年金のように使える」などと勧誘されて購入したはいいものの、一向に儲からないと感じる投資家が増えているからだ。

 実際、投資信託(公募型)の運用損益は昨年だけで3兆円超のマイナス。基準価額を下げている投信も多く、元本割れによって数百万円単位で損失を被った投資家も出てきている。

 ETFは日本ではまだ馴染みは薄いが、実はすでに100本以上売られており、その魅力に気付いている投資家の間で密かに人気を集め始めてもいる。一般投資家も米国に倣って「投資信託を売ってETFを買うべし」といきたいところだが、よくわからない商品では及び腰になってしまうだろう。

 ここからはETFの詳細・魅力についてひとつひとつ見ていこう。

手数料がバカ安!

■そもそもETFとは!

 ETFは「Exchange Traded Funds」の略。投資家から集めたおカネを、運用のプロが株式や債券などに分散投資する投資信託の一種である。

 ただ大きく違うのは、上場されていて、市場で売買できるということだ。

「ETFは企業の株式のように取引所に上場されている投資信託というイメージで考えればよい。取引所が開いている間は、時価で売買できる。ただ購入できるのは証券会社だけで、銀行などでは買えない。日経平均などの株価指数に連動して値動きする商品(インデックス型)が中心です」(楽天証券経済研究所客員研究員で経済評論家の山崎元氏)

投資信託との比較 1

 気になるのは、投資信託とくらべてETFがどれほど優れているかということだろう。まず目につくのはそのコストの低さだ。

 購入時にかかる販売手数料を見ると、投資信託の場合、一般的に購入金額の2~3%かかるが、ETFはネット証券などを利用すると1%以下におさえられる。

 さらに保有し続けている期間中はずっと払い続けなければいけない信託報酬は、投資信託の場合2%前後のものが多い。この高コストが「落とし穴」となって、信託報酬を払いすぎた結果、トータルで見ると損をしていたということもある。一方でETFの場合ずっと低く、0.5%くらいのものがほとんどだ。

「たとえば60歳の中高年が退職金で1000万円投資した場合、初年度で約20万~30万円も差が出る。さらに毎年払う金額も10万円ほど違うので、積み重なればバカにできない金額になります。ネット証券がやっている売買手数料をゼロ近くまで下げるキャンペーンなどを利用すれば、より差は大きくなる」(岡村氏)

投資信託との比較 2

投資信託にくらべて優れている点はほかにもある。

投資信託の価格(基準価額)は1日に1回しか決まりません。そのため株価が大暴落している日に持っている投資信託を急いで売ろうと思っても、マーケットが終了したあとに決まる超安値でしか売れない。

 一方でETFは株式と同じなので、取引所が開いている間はいつでも売却することができるのです」(『ETF投資入門』などの著書があるインデックス投資アドバイザーのカン・チュンド氏)

■ETFの凄さ!

 たとえば日本の製薬業界はこれから成長すると確信しているが、どの企業が伸びるかまでは判断できないとする。こういう時、プロ投資家は莫大な資金を元手にアステラス製薬、第一三共などの個別製薬株を網羅して買うことで、業界全体の成長に投資することができる。手持ちの資金が限られている個人投資家にはできない離れ技だが、これをETFは可能にする。

「この場合、『NEXT FUNDS 医薬品(TOPIX-17)上場投信』というETFを1口買うだけで、日本の製薬業界全体に投資できる。しかも現在の価格は1万4000円ほど。そんな安価でプロ並みの投資ができるのです。新興国が伸びると思ったら、新興国全体をカバーするETFを買えばいい。ほかにも中国ブラジルといった国ごとのETF、金、銀、プラチナなど商品ごとのETFもあります」(カン氏)

 ここまでをまとめると、ETFとは「手数料が安く」「簡単に」「プロ並みの投資ができる」ということだ。とはいえ、日本に上場されている銘柄だけでも100以上ある。具体的に何をどう買えばいいのか。そしてどれくらい儲けられるのか。投資のプロ達に続けて教えてもらおう。

資産400万円増も!

 

■何を買えばいいのか

 ETFの強みはなんといってもインデックスに連動しているということ。ただインデックスと一口に言っても、日経平均、TOPIX、NYダウといった代表的なものから、ロシアの株式指数RTS、ブラジルの株式指数ボベスパなど様々ある。どれに投資すればいいのか悩むところだが、シンプルに考えればよい。

「特定の国や業種のどこが上がるかを調べるのは面倒ですし、それが当たるとは限らない。であれば最初から世界の株式市場全体に投資するのが一番でしょう。人類が滅亡しない限り株式市場はなくならないし、資本主義が人間の欲望によって自己増殖するシステムだとすれば、長期的には市場は拡大、株価は上昇を続けるからです」(ベストセラー『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』などの著書がある作家の橘玲氏)

世界の株式市場全体に投資すると言われると途方もないことのように聞こえるが、実はこれもETF一つでカバーできる。

「具体的にはNASDAQに上場している『iシェアーズRMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス・ファンド』やNY市場上場の『バンガード・トータル・ワールド・ストックETF』を買えばいいだけです。これらのETFは国内市場には上場していませんが、SBI証券や楽天証券などのネット証券を通じて購入することは可能です」(橘氏)

 上のグラフは世界市場全体がどれほど伸びているかを示すインデックスの推移。波はあるものの、10年スパンで見れば2倍、20年だと4倍に成長していることがわかるだろう。

 ただ上記に挙げた二つの銘柄は海外の市場に上場しているETFのため、手数料が高くつくというデメリットがある。しかし国内市場に上場されている銘柄を組み合わせることでも、世界全体に投資することは可能だ。

「以下の3つを保有すればいい。具体的には日本を除く先進国20ヵ国以上をカバーしている『上場インデックスファンド海外先進国株式』、新興国をカバーしている『上場インデックスファンド海外新興国株式』、それに日本の市場に連動した『TOPIX連動型上場投資信託』。世界経済全体は、サブプライムショックの時は落ちこみましたが、平均で4~5%は伸びています。ETFについてもそれほどの上昇が望めるということです」(岡村氏)

■儲けはどれくらいか

 では世界全体が仮に5%で成長を続けると仮定した場合、どれくらいの儲けになるのか。月に5万円ずつ投資した場合、どれくらい資産が増えるかを示したのが下の表である。いまメガバンクの普通預金金利が0・1%にも満たないことを考えると、儲けの差は10年で約200万円、15年で400万円以上も膨らむことになる。

「あとは何%の利回りを目指すかということによって組み合わせるETFを変える。日本を含めた先進国だけをカバーすれば3%ほどの成長が期待できるので、それを目指すのなら前出の『上場インデックスファンド海外先進国株式』と『TOPIX連動型上場投資信託』の二つを保有。もっと高い成長を求めるなら、新興国をカバーするETFの割合を増やせば7%も目指せるかもしれない。ただ新興国の株価は変動が大きいので、注意が必要です」(岡村氏)

日銀も買っている!

定年退職し、手元に1000万円ほど持っていたとしても、一気に資金を投入するのは得策ではない。

「毎月、買う日を決めておいて、同程度の金額で購入していくのが一つの方法です。インデックスに連動しているから中長期では値上がりが期待できるとはいえ、短期では上下の値動きがでてくる。

だから読みを誤ると高値をつかまされる。代わりに高いときも安いときも買うことで、平均購入価格を引き下げることができるのです」(証券アナリストの植木靖男氏)

■バカ儲けはできないのか!

 そもそも大儲けを狙える商品ではないが、買い方によっては大きな値上がりもゲットできる。

「いま投資するとすれば日経平均株価やTOPIXに連動するETFを短期売買してはどうでしょう。実は日銀が金融政策の一環として、ETFを購入することが決まっている。となれば大きな値崩れリスクが軽減されます。たとえば、『日経225連動型上場投資信託』は昨年8月にくらべ今年1月は2000円ほども値上がりしている。ただ大きく値上がりするものは、大きく値下がりする可能性があることを忘れてはいけません」(ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏)

■最近人気の金はどうか!

 最近、人気が高い金の市場に連動しているETFもあるが、これはあまりオススメしないという。どうしてか。

「金価格が上昇すると読んでいるのなら、金鉱株の個別株投資や金鉱株ファンドに投資したほうがより効率的に儲けることができる。しかも個別株投資なら配当も得られるが、ETFは信託報酬をとられる。そうした点からもETFで金に投資する合理的な理由は見あたりません」(山崎氏)

■気をつけたいリスクとは!

 もちろん元本保証ではないから、値下がりリスクを忘れてはいけない。さらにETFには、「上場廃止」という仕組みがある。

「出来高が極端に少なくなると、ETFの運用が取りやめられることがあるのです。この場合、上場廃止として、そのときの時価ベースでおカネを投資家に返すことになります。ただそれぞれのETFの出来高は公表されているので、それで危険なETFを見極めて欲しい」(カン氏)

 見てきたように、ETFは素人でも簡単に確実に資産を運用できる。銘柄はたくさんあるので、投資の楽しみもある。ただむやみやたらに手を出すべきではないと専門家は口を揃える。

「あくまで日経平均や世界の株式指数など、市場や世界の株価動向に連動するものをETFで買って、中長期で少しの値上がりを楽しむ。それ以上のギャンブル性などを求める人は、やるべきではないでしょう」(山崎氏)

 10年で100万~200万円と資産を増やせれば、豪華な海外旅行にもでかけられる。目減りする投資信託を黙って抱え込んでいるより、よっぽどいい投資生活が送れるはずだ。

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私は、魚沼産コシヒカリを水口の水が飲める最高の稲作最適環境条件で栽培をしています。経営方針は「魚沼産の生産農家直販(通販)サイト」No1を目指す、CO2を削減した高品質適正価格でのご提供です。
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