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覆面座談会「民主党政権で、政治家が官僚化した」
2010年8月30日(月)日経ビジネス
「脱官僚」を掲げる民主党政権が発足して間もなく1年になります。
政治との蜜月関係が崩れ、大臣らから無理難題が降ってくる頻度は増え、人事は停滞――。激変する職場環境に、働き盛りの中堅官僚のぼやきは止まりません。
そこで、たまには思うところを吐き出してもらいましょうと、複数の省の中堅官僚の覆面座談会を催しました。
――本誌 大臣、副大臣、政務官の「政務三役」との関係はいかがですか。
経済産業省課長補佐A氏(30代) 現時点で、関係が円滑という意味での「勝ち組」はうちの役所と文部科学省、財務省さんでしょうね。うちの直嶋正行大臣は細かいところには口を出さず、我々の振り付けどおりに動いてくれます。やっぱり、「負け組」の筆頭は厚生労働省さんですかね。
部屋に入ってきた大臣と目を合わせない幹部
厚生労働省課長補佐B氏(30代) 否定できないのが笑えないところです。「あなたたちは信用できない」と部下を否定して壁を作る上司の求心力が高まるはずがないですよね。上司と部下がまともな対話ができない状況が続いているのは異常です。
省内の幹部会議で長妻昭大臣が部屋に入ってきても、目を合わせようともしない幹部が多い光景は異様です。政務三役への必要なレクや政策提案が遅れるなど、非効率な組織運営に拍車がかかっています。
財務省課長補佐C氏(30代) 厚労省職員を対象にしたアンケート調査の結果は衝撃的ですね。「政務三役から現実的なスケジュール感の観点から納得のいく指示が示されていると思う」と回答した職員は1%だけでしたね。
厚労省B氏 社長や取締役が明確なビジョンを示し、部下のモチベーションを上げるようにコミュニケーションを図りながら仕事を任せるというのが、組織マネジメントの基本だと思いますが、逆のことが起きています。
我々を不必要に排除し、情報過疎の中で行き当たりばったりの指示を、時間軸を考えずに出してくることが多いのですから、批判されて当然だと思いますよ。組織を動かした経験がない野党暮らしが長い先生は、これだから困る。
何の調整もないまま、ツイッターで政策を打ち上げる
外務省課長D氏(40代) 「何でも自分たちで手がけるのが政治主導」と勘違いしていますね。それって、「政治家の官僚化」が進んでいるだけ。
うちの岡田克也外相はあまり夜の会合も入れず、家に海外当局とのやり取りを記した大量の公電を持ち帰って熟読しているそうです。海外当局との人脈形成も含め、大所高所のことにこそ時間を割くべきでしょう。
総務省課長補佐E氏(30代) そうそう。あと、うちの原口一博大臣が典型例ですが、「政治の基本は調整、根回し」という基本を知らなすぎですね。各省と何の調整もないまま、世間受けする政策やアイディアを打ち上げる。しかも、ツイッターで(苦笑)。
尻拭いに追われるのは我々なんですが、司令塔不在ぶりはひどい。民主党の先生方は、目立つことしか考えていなくて、汗をかこうという気概がある人が本当に少ない。自民党時代の方がまだ良かったと思いますよ。
―― そうはいっても、来年度予算編成作業を始め、「官僚頼み」の構図に戻ってきていませんか。
財務省C氏 菅直人首相も、仙谷由人・官房長官も、政策を運営していく術を考えたとき、我々を使うしかないと自覚したんでしょう。
それにしても、菅さんの「消費税率10%発言」はまずかった。うちの幹部も知らなかったんだって、あのタイミングで打ち上げることを。税の怖さを知らない素人だったということを、世間に示してしまいましたね。
一律1割カット、「縦割り」の発想そのもの
経産省A氏 来年度予算の概算要求基準で、政策経費を全省庁一律に1割カットし、特別枠を設けるアイディアを財務省さんがだいぶ前から仙谷さんらに吹き込んでいたと聞いています。まあ、我々が言うのも何ですが、各省「縦割り」の発想そのものですね。
特別枠といっても、既存の要求のうち幾分かをそこの要求に振り向けるだけ。しかも、その枠について「政策コンテスト」をやると言ってますが、公開の場で真剣かつまともな議論なんてできるはずがないので、重要な予算要求をこの枠でするはずもない。事業仕分けの二番煎じみたいな、茶番ですよ、茶番。
―― 「霞が関が諸悪の根源」との空気が蔓延していますが。
厚労省B氏 うちの会社(厚労省)の先輩で、本当にその子どもが同級生からいじめられたケースがあるそうです。「お前のパパが勤めているところは、怠け者で、税金ドロボーばかりだ」と(苦笑)。社会保険庁の年金対応の問題のことを指しているんだと思いますが、逆恨みされて本当に刺されることだってあり得ますから、しゃれになりません。うちの妻は「ダンナが厚労官僚なんて、口が裂けても言えない」と嘆いています。
上はポストを同期で回し、下はいつまでも雑用
総務省E氏 天下りシステムをはじめ、批判が当たっているところと、全く理不尽な批判とがありますね。はっきりしているのは、我々の世代にはもう天下りなど期待できません。
民主党政権が天下り斡旋に慎重になったあおりで、年寄りで働かない高給取りが滞留する一方、新規採用を大幅に刈り込むしかない。上はポストを同期で回し、下は入ってこないので、いつまでも雑用ばかり。こんなシステムは変えたほうがいいのですが、所詮、サラリーマンですからね、我々も。指示通りに動くしかない。
財務省C氏 民間のように、ある程度の年次になったら、管理職でいきたいのか、専門職でいきたいのかはっきりできる制度にしてほしいです。そうしないと、転職しようとしても、霞が関のルールしか知らない、市場価値がないただのおっさんになってしまいます。
経産省A氏 まあ、劇的に人事制度が変わらない限り、50歳ぐらいまでは給料は上がっていきますし、年金、退職金も悪くはない。割り切って、適当に暮らしていこうと思えば、いい商売ですよ。家族もいますし、制度改革も穏当な手直しですんでほしいというのが本音ですね。
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