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名古屋市は減税が先か、借金返済が先か

2011.03.02(Wed) JBプレス 木下敏之
 
 福岡でも花粉が飛びかう季節となりました。私も花粉症の症状が出ており、今年は昨年よりもひどい感じがします。福岡は大陸と近いので、時々、汚染物質の含まれた雲が流れてきますが、もしや中国からの大気汚染物質の影響で症状がひどいのでは? などと思ってしまいます。
 駅頭では、4月の統一地方選挙の候補予定者が頑張っていますが、民主党系の候補者の悲鳴も聞こえてきます。赤い丸が2つついたビラを配っても、ぐしゃぐしゃに丸めて捨てられてしまったとか。大変厳しい状況のようです。
 かといって、自民党に入れたいという人が増えているわけでもありません。棄権が増えないとよいなと思います。

名古屋市は借金をしながら減税?

 さて、前回は、中京都構想などについて自分の考えを述べましたが、河村たかし市長の公約の1つに「市民税の10%減税」があります。私は、最初にこの話を聞いたときは、さすがに名古屋市は財政が良いのだなと感心していました。
 しかし、財政の良い名古屋市でも、2010年度予算で1000億円を超える借金をしています。大幅減税をしながら借金をする? とても妙な感じがしました。
 名古屋市の2010年度予算は一般会計で1兆345億円あります。収入のうち、市税は合計4769億円。そのうち市民税が約1600億円以上ありますので、10%減税すると約160億円の減収となります。名古屋市の人口は約223万人ですから、住民1人当たりでは年間で7万2000円の減税です。
 一方で、増加する支出を賄えないので、1233億円の借金をしています。これは、減税で今の世代の負担を減らし、借金で次の世代の負担を増やしているとも言えると思います。
 
景気対策として減税を考えているのなら、それはそれでよいと思いますが、世代間の負担の公平などを考えると、「本当にこれでよいのか?」と疑問を感じます。

高齢者の増加によって迫られる厳しい選択

 名古屋市の借金残高も決して少ないわけではありません。借金残高は、一般会計の分だけでも約1兆8000億円あります。与謝野馨大臣の「減税するよりも借金を返済せよ」との趣旨の発言は、世代間の公平という観点からは、大いにうなずけるところです。
名古屋市役所の財政データを基に筆者が作図(次のグラフも同じ)。名古屋市の財政の資料について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 恒久減税をして、これからの増加する費用が賄えるかという点でも不安が残ります。名古屋市は、他都市と比較すると市税収入が豊かな都市ですが、名古屋市の福祉関係の経費は他の都市と同様に増え続けているのです。
 以下の表は、扶助費という高齢者対策や保育所関係の費用や、生活保護の費用などを含めた費目の予算額の1994年からの推移ですが、一貫して増え続けています。
 そして、この額はこれからも増え続けていくと思います。理由は簡単で、これまで名古屋市は人口が増え続けていましたが、これからは、人口の減少と同時に進行する高齢者の急増の影響を受けるからです。
 
以下の2つの表のように名古屋市の総人口は、2030年でも211万人となだらかにしか減少しませんが、高齢者の数は急増するのです。しかも、高齢者人口に対して老人ホームの整備が進んでいませんので、これからも高齢者の福祉や医療関係の経費は増加する一途です。
国立社会保障・人口問題研究所のデータを基に、筆者が作成(以下、同)
 しかも、高齢者関係費の増加が予想される一方で、働く世代の中でも最も消費が旺盛と言われている20歳から40歳までの世代が急減します。このことは、トヨタ自動車のお膝元の名古屋といえども、今のままでいけば消費はじりじりと低迷し、その分、市民税収が減少する可能性を示唆しています。
 
 
今回の市民税の減税は、景気回復の1つの手段としてはあり得る政策でしょう。しかし、このままでは、福祉関係の費用を賄うことができません。
 そのため、(1)市民税率を元に戻す(もしくは今まで以上に増税する)、(2)福祉サービスのレベルを下げる、(3)何らかの産業振興策を行ってその効果により税収を増やす、ことの中からどれかを選ぶ厳しい選択が必要となると思います。
 果たして、市民や河村市長はこのような将来の見通しを意識して、減税を選択したのでしょうか? 賢明な名古屋の市民のことですから、いずれお金が足りなくなることを理解したうえでの、一時的な減税と議員給与の削減を選択したのだろうとは思うのですが・・・。

地方分権の主張に欠けている意識

 なぜ、このような話を長々としたかというと、地方分権の議論をしている時に、地方自治体の政策に必要な費用をどのようにして手当てするのかをきちんと意識していない人が、あまりにも多いからです。
 地方分権の推進のために、地方に財源を渡すべきだと主張する人はたくさんいます。しかし、事業の実施主体が誰であっても、福祉の費用など必要なお金を税金で賄えていないという現実があります。
 
これから、そのギャップはますます拡大します。国が持つ財源を地方に渡しても、それだけでは、福祉など地方が行う仕事の費用が足りないのです。
 地方分権を主張する人の多くは、このことを意識していません。必要なお金はすべて国が地方に渡すべきだと虫のいいことを言うのです。
 また、これまで、福祉などの事業や公共事業を推進するために、政府は借金を重ねてきましたが、財源を地方に移すとなると、政府の借金の一部も地方に移すことになります。ところが、それを受け入れる覚悟をしている自治体は聞いたことがありません。地方が負担しないとしても、結局、借金の返済は住民の負担となります。
 このような地方分権に伴う厳しい面についても、これからはどんどん議論を始めていくべきだと思います。そうならなければ、サービスのレベルと負担の水準をどこにするかという議論が深まりません。

自治体に覚悟と地域経営能力があるか

 お金は払いたくないが、サービスは高い方がいい。高齢者数が急増する中では、それはほとんど夢物語です。
 これまでは、住民に突き上げられても、地方自治体は国のせいにすることで逃げることができました。国のせいにできないようになってこそ、住民も地方の政治家も真剣な議論が始まると思います。
 地方分権とは、必要なお金が賄えなければ、サービスを落とすのか、増税するのかを、地域で判断しなくてはなりません。
 地方分権は決してばバラ色の未来ではありません。自治体の覚悟と地域経営能力によって、大きな地域格差がつく時代なのです。
 その覚悟を決めていることが、地方分権の大前提だと思います。
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