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しかし米国は非寛容、ロシア・中国は敵対度強める!
2011.02.12(Sat)jbプレス 川嶋諭
このところ頻繁にフェイスブックのお友達リクエストが舞い込んでくる。フェイスブックは日本でも勢力を伸ばしているようだ。先日は妻からお友達リクエストが来たのでびっくりしてしまった。
日本でもフェイスブックの利用者急増中!
約1カ月前に小久保重信さんが「フェイスブックはなぜ日本で普及しない?」の記事で、実名主義の米国と違って、日本では匿名のネット文化ができてしまっているので、フェイスブックの普及が妨げられていると書いていた。
しかし、わずか1カ月で事情は大きく変わり始めたのではないだろうか。最近の友達リクエストの多さから、そんな気がしてならない。
妻のケースで言えば、ミクシィ(Mixi)など日本のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を利用した経験もなく利用する気もなかったようなので、実名であることに抵抗感はないらしい。
暇さえあればせっせと米国駐在時に友達になった米国人たちを見つけてフェイスブック上で旧交を温めている。
よほどの用がないと1対1のメールでやり取りする機会はないが、友達が多面的につながっているフェイスブックなら気軽にコメントを書いたり写真をアップしたりできるので、大変便利らしい。
友人たちとのコミュニケーション能力と言ったら、手紙の時代はもちろん、電子メールが登場した時と比べても格段に高い。
高いコミュニケーション性能は、ビジネスの世界でも威力を発揮する。そのことを指摘した記事が乘浜誠二さんのこの記事「フェイスブックを始めないとビジネスに不利になる?」である。
ツイッターは企業にとってマーケティングツールの1つとして定着したが、実名でかつ情報量の多いフェイスブックはそれ以上の可能性を秘めているというのだ。
そう考えると、エジプトで続いている民主化を求める反政府デモがフェイスブックによって広がっていったというのは非常によく分かる。
エジプトの混乱収拾に米国は何ができるのか!
民主化されていないイスラム世界や中国などがその威力に戦々恐々なのも当然だろう。
1998年にベルリンの壁を崩壊させた大きな原因の1つがラジオやテレビにあったとすれば、フェイスブックは世界中の政治を変える起爆剤になり得る。
エジプトのムバラク大統領は、9月の任期満了まで大統領を辞任しないと宣言、これにエジプトの国民は反発を強め、反政府デモはますます勢いづいた。
結局、2月11日金曜日、ムバラク大統領は突然辞任を発表、エジプトの混乱はひとまず収拾に向かった。
しかし、今回の騒乱収拾に当たって、米国はほぼ無力だった。
その理由を考察したのが伊東乾さんのこの記事「エジプト動乱、日本だからできること」だった。
宗教的対立を超え手を結ぶイスラム教徒とキリスト教徒!
この地域は歴史的に様々な宗教が入り混じり、お互い寛容さを持って共存してきた。例えば、エジプトを中心に長い歴史を持つキリスト教の一宗派とも言えるコプト教。
イスラム教徒との争いは絶えないものの、うまく共存が図られてきた。その理由が今回のエジプト騒乱で垣間見えた。
イスラム教は1日に5回、礼拝をしなければならない。その際には武器を手にすることができず、敵に襲われたらひとたまりもない。
そんな時、コプト教徒たちが手をつないで人の鎖を作り、デモに参加しているイスラム教徒たちが襲撃を受けるのを守ったという。
また、その返礼として、コプト教徒たちがミサを行っている時にはイスラム教徒たちが人の鎖を作り、襲撃から守ったというのだ。
米国に渡ったインド人が受けた迫害!
伊東さんは、こうした宗教的な寛容さが米国にあるだろうかと言う。
同じように米国の宗教的な非寛容を指摘したのが竹野敏貴さんのこの記事「米国の不寛容が招いた、終わりなき暗殺連鎖」だった。
この記事の舞台はエジプトではなくやはりいくつもの宗教が共存するインド。イスラム教に対する寛容さが、ヒンドゥー教原理主義者たちの不満を買い、暗殺されてしまうインド建国の父、マハトラ・ガンジー。
宗教の対立は根が深い。しかし、それでもガンジーに見られるような寛容さが国づくりをしてきたリーダーたちにはあった。それに対して、米国にはそれがあるだろうかと、竹野さんもまた米国の非寛容を指摘するのだ。
「『マイ・ネーム・イズ・ハーン』(2010/日本劇場未公開)では、米国に移り住んだイスラム教徒のインド人が、9.11後のイスラムフォビアの集団ヒステリーの中、子供を失ってしまったばかりか、自身、テロリストと疑われ拘置までされてしまう」
WASPを頂点とする超格差社会の米国!
「ヒンドゥー教徒の妻とは宗教の壁を乗り越えて幸せな生活を送ってきた主人公は、思いもよらぬ米国の宗教的不寛容に直面するのである」
「民主主義最先進国での宗教的現実は、インド人同士の宗教的不寛容の比ではなかったのである」
米国は世界中から移民を受け入れ多様性を武器に成長してきた世界一の強国だが、その基本構造はWASP(白人、アングロサクソン、プロテスタントのキリスト教徒)を頂点とする格差社会である。
その構造を少しでも脅かすような事態には極めて非寛容である。
それは、西大西洋条約機構(NATO)と並んで極めて重要な同盟国であるはずの日本に対してもしばしば現われる。
米国人をヒステリーにしたトヨタの品質問題が解決!
2月8日、米運輸省がようやくトヨタ自動車の言い分を認め、収束に向かいつつある「トヨタ車急発進問題」にも典型的に現れている。
トヨタの高級ブランド「レクサス」が急発進して衝突事故を起こし4人が亡くなったことに端を発する全米を挙げてのトヨタ叩き。
豊田章男社長が米議会の公聴会に呼び出され、日本人をあきらかに見下す目つきの議員たちに激しくなじられた姿は脳裏に焼きついて離れない。
今回、米運輸省と米航空宇宙局(NASA)は、トヨタ車の電子制御システムには不具合がなく、急発進の事故は運転者のミスやフロアマットがアクセルペダルに引っかかることが原因だったとの結論を下した。
トヨタにとってはまことにお気の毒なことだったが、ゼネラル・モーターズ(GM)を抜いて世界一の自動車メーカーに成り上がった日本車メーカーに対する、米国人の拒否反応がこの事件の根っこにはあった。
東芝の製品も日産の車も叩き壊され放火された!
古くはココム違反で旧ソ連に7軸のマシニングセンターを輸出したとして米国に激しく糾弾された東芝機械の事件も思い起こされる。親会社である東芝の製品が次々と米国人の手によって破壊されたシーンはやはり脳裏に焼きついて離れない。
さらに古くは日米自動車摩擦で、当時の日本車の代名詞だった「ダットサン=DATSUN」。日産自動車のピックアップトラックが、ひっくり返され、ハンマーなどで破壊され、放火されて丸こげになるシーンも蘇ってくる。
いくら世界最強の国とはいえ、欧州から逃れたWASPが作った200年そこそこの国に、寛容性を求める方が無理な相談なのだろう。そして、米国の地位が相対的に低下し始めたいま、逆に非寛容さは増すと考えるべきだろう。
イスラエル建国、中東戦争、イラン革命、アフガニスタン、イラク戦争と続き、中東の人たちは米国が最も嫌いな国になっている。そこに米国が介入しても良い結果は招かない。
翻ってアジアはどうだろうか。菅直人首相の不用意な発言にロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領は怒りをあらわにし、極東の軍事力増強を指示した。
軍事増強に走るロシアと中国!
中国は「殲20」というステルス戦闘機まで開発、試験飛行しているという。宮家邦彦さんは「我々は人民解放軍を過大評価していないか」の記事で、これは人民解放軍のデモンストレーションであり実際の技術力はそれほど高くないのではないかと指摘している。
しかし、「殲20」が単なる張りぼてだったとしても、そうした戦闘機を作ろうという人民解放軍の意志を軽んじてはいけないだろう。何しろステルス戦闘機はハイテクを駆使しなければ実現できないのである。
基本的には同じ速度で飛べばいい爆撃機と違って、急加速・急減速・急旋回しなければならずミサイルなどの装備も多い戦闘機をステルス化するのは格段に難しいと言われる。
こうした極東の軍事情勢に、私たちは直面している。果たして今までのように日米安全保障条約にあぐらをかいていていいものだろうか。
しかも、基本的に米国は自分たちの利益最優先で日本に対しては不寛容なのである。その点は、国防のコラムで多くの筆者が警鐘を鳴らしているので多くは触れたくないが、少なくとも防衛予算を増やさずに防衛力を上げる努力は最低限すべきだと思う。
菅直人首相に強い応援団がついた!
例えば、武器輸出三原則の見なおしなどである。日本の首相がロシアに対して挑発的な発言をして、ロシアの軍事増強を促すのはまことに結構なことだが、足元はしっかり固めてもらいたいものである。
強気の発言には背景が必要だ。それがなければただの犬の遠吠えに近い。
しかし、そんな日本の国民からもほとんど見放されつつある首相に極めて強い応援団がついた。英エコノミスト誌のこの記事である「日本の政治:日本開国」。
「菅氏が前任者たちに続いて歴史の塵と消えるかと思われたちょうどその時、彼はこの20年間の経済停滞期に試されたどんな政策よりも急進的な改革をまとめ上げた」
「外国人を魅了し、優勢なうちに退任した小泉純一郎元首相(2001~06年在任)でさえ、これほど大胆なことは試みなかった」
「日本のビジネスマンは首相の改革を支持し始めた」!
小泉元首相よりも大胆で決断力のある改革者だと言うのである。そして次のようにエールを送る。
「ビジネスマンや読売新聞(発行部数1000万)のような新聞は、菅氏に対する当初の敵意を乗り越え、同氏の改革を支持するようになっている」
「自民党の長期にわたる議事妨害は、同党にはすり合わせるべき建設的な2案などないということを示すだけだろう」
私には皮肉の塊のような記事としか読めなかったのだが、もしエコノミスト誌が文面通りに日本の今の首相に期待し、それを全世界に向けて発信してくれているならば、考えを改めなければならないかもしれない。
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