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今こそ「領海法」の制定を~元海自幹部学校長が緊急提言
2010.10.12(Tue)JBプレス岡俊彦
民主党の菅直人内閣は、沖縄・尖閣諸島沖の日本の領海を侵犯、海上保安庁の巡視船に衝突し(9月7日午前)、公務執行妨害の疑いで逮捕(9月8日)、送検されていた中国漁船の船長を、処分保留のまま釈放した(9月24日午後)。
砲火を交えない領土戦争だった!
また、中国外務省は、中国船長が処分保留で釈放され帰国したことを受けて、「中国の領土と主権、中国国民の人権を著しく侵犯したことに対し、強烈な抗議を表明する」との声明を発表した。
まさしく今回の事件は、砲火を交えない領土戦争であった。
民主党菅内閣は、中国政府の「そこまでやるのか」という外交攻勢に白旗を掲げ、敗北した。そこで、この敗北の意味を考え、今後につなげていく方向を考察してみたい。
1.領土問題は存在しないという意味
蓮舫行政刷新担当相は9月14日の記者会見で、今回の事件を巡る中国政府の対応に関して「尖閣諸島は領土問題なので、毅然とした日本国としての立場を冷静に発信すべきだ」と述べ(毎日新聞)、その後政府見解に反することを指摘され、この発言を訂正した。
1895年に日本国の領土となる!
お粗末である。政府見解を知らなかったことも問題であるが、尖閣諸島の位置づけを正しく理解していないことは、政治家として全くお粗末である。
尖閣諸島は、沖縄本島の西約410キロ、中国大陸の南東約330キロ、台湾の北西約170キロにある魚釣島、北小島・南小島、久場島、大正島など大小8つの島からなり、最大の島は周囲約11キロ海抜362メートルの魚釣島である。
我が国は、1885(明治18)年以降、現地調査により無支配の無人島であることを確認し、1895(明治28)年1月閣議決定により日本国の領土に編入した。この時、清国側は異議を申し立てなかった。
1951(昭和26)年の講和条約では日本が放棄した領土に含まれず、1972(昭和47)年の沖縄返還時に南西諸島の一部として日本に施政権が移った。この時も中国は異議を唱えていない。
しかし中国は、1968(昭和43)年6月の国連アジア極東経済委員会(ECAFE)による「尖閣諸島周辺海域に石油埋蔵の可能性がある」という報告が発表されたことを契機に尖閣諸島に関心を示し始め、1971(昭和46)年12月に尖閣諸島の領有権を正式に主張した。
人民日報も1953年付で日本の領土と明記!
1978(昭和53)年8月の日中平和友好条約締結時も一時領土問題の棚上げを主張したが、日本政府はこれに応じなかった。中国は1992(平成4)年2月には領海法を制定し、魚釣島を領土と明記している。
一方、最近の調査によると、中国共産党の機関誌「人民日報」のデータベースにある1953(昭和28)年1月8日付の紙面に「琉球人民の米国占領に反対する闘争」と題する記事があり、「琉球群島には尖閣諸島、沖縄諸島、大隈諸島などが含まれる」と明記されている。
また、同記事は琉球人民の米軍に対する反抗が「日本人民が独立を求める闘争の一環である」と位置づけており、中国が当時、「尖閣諸島は日本の一部だ」と認識していたことがうかがえる(2010年9月28日・産経新聞)。
慣習国際法では、
(1)いずれの国にも属していない無主地区に対し
(2)国家が領土を編入する意思を示し
(3)実効的支配を継続することにより領有を継続することが、島の合法的領有(先占=国家が領有の意思を持って無主地を実効支配すること)についての条件であるとされている。
尖閣諸島の場合、日本の主張はこのいずれの条件をも満足するものであり、尖閣諸島の領有(先占)権は日本にあると言える。
一方、中国の主張は上記(2)の条件を満たすのみであり、(1)に関しては古来中国の領土であったとしているが、慣習国際法に示す古来の領土とする条件に反しており、適合性を欠くものである。
国際法だけに頼るとしっぺ返し食らう危険性!
従って、国際法上は尖閣諸島に関して日中間の領有権争いはなく、これが我が国政府の解釈であり、まっとうな解釈である。
ところが、国際法上認められるからと言って悠長に構えていると、とんでもないしっぺ返しを被る可能性がある。
国際法は国家間の法であり、国際社会を律する規範であると言われているが、国際法には条約と慣習国際法がある。
条約は、条約を締結した国家間の合意という形態で締約国のみを律することができるが、すべての国家を拘束することはできず、現在のところすべての国家を拘束する国際法としては、慣習法の形態でしか存在していない。
慣習国際法は、国際司法裁判所規定上は「法として認められた一般慣行」と定義されており、慣習国際法として成立するためには、同一行為の反復(慣行)とそれに対する法的信念の存在が必要である。
ここで言う法的信念の存在とは、一定の行動が習慣的に遂行されているうちに、例えば「それに違反すれば制裁を加えることができる」といった法的な拘束力があると諸国家が認めることである。
政府が意思表明し続けることが大切!
しかし、慣習国際法が成立するためには、すべての国家の慣行と法的信念が必要とされているわけではなく、積極的に反対の意思を表明しない限り、黙示的合意が付与されたものとして取り扱われている。
従って、大国を含む多数の国家が積極的に反対の意思表示をしなければ、慣習国際法は成立する。ここに慣習国際法の恐ろしさがある。
つまり、尖閣諸島に対して、日本政府がなんら意思表示をせず放置したままにしておき、中国が実効支配を積み重ねていけば、第2の竹島になりかねない。
実際に外国の論評(ニューヨーク・タイムズ25日付社説)では、「尖閣諸島の領有を巡っては長年紛争が続いてきた」と述べ、尖閣諸島を巡る緊張を領土問題と位置づける見方が国際的に定着してしまったとうかがわれる。
従って、ことあるたびに尖閣諸島は日本の領土であることを世界に発信し、これを保全する措置を取らなければならない。
2.中国の海洋進出とその狙い
もともと大陸国家である中国は、毛沢東の時代までは、中国の広大な国土に敵を誘い込みゲリラ戦で殲滅するという「人民戦争戦略」を取っていたが、1980年代に入ると、自国に膨大な被害を及ぼす恐れのある人民戦争戦略では世界の趨勢に対応できないと考えるようになる。
中国が打ち出した積極防衛戦略とは!
当時党中央軍事委員会主席であった鄧小平は、国土の外で敵を迎え撃つという「積極防衛戦略」を打ち出した。
また、当時の海軍司令員・劉華清は、この戦略を海洋にまで推し進め、「近海積極防衛戦略」を提唱した。
1985年には、中央軍事委員会において、領土主権とともに海洋権益の擁護が初めて決議され、海軍力による海洋権益確保の方針が確立された。
──近海積極防衛戦略──
●「再建期」に中国沿岸海域の完全な防備態勢を整備
第1列島線(日本列島、南西諸島、台湾、フィリピン、ボルネオを結ぶ線)より内側(中国寄り)の海域(黄海、東シナ海、南シナ海)を「近海」と呼称し、この海域の支配権を西暦2000年までの20年間で確立する。
●「躍進期」に西太平洋の支配権を確保する
第2列島線(小笠原諸島、マリアナ諸島、グアム、カロリン諸島を結ぶ線)と第1列島線との間の海域、すなわち、「西太平洋」の支配権を2001年から2020年の間に確保する。
●「完成期」に世界最強の海軍に成長する
第2列島線より外側の海域、すなわち、太平洋、インド洋において2021年から2040年の間に米海軍による独占的支配を阻止する。
中国は1992年には「領海法」を制定し、第1列島線内の島嶼(尖閣諸島も含む)の領有を一方的に宣言した。また、1997年には「国防法」により海洋権益確保を海軍の主任務の1つに確定している。
国防動員法を制定し民間漁船を活用!
さらに、2010年には「海島保護法」により島嶼の管理を強化するとともに、「国防動員法」により有事(チッベト動乱など核心的利益の侵害を含む)の際、海洋権益の確保のために民間漁船の活用などを可能にした。
今回、中国漁船の船長が尖閣諸島近海の我が国領海を侵犯した事件、および、尖閣諸島近海に大魚船団が出没したことも、「国防動員法」によるものと推測することも可能である。
では、中国が目指す海洋権益の確保とは、具体的に何であろうか。中国の言う「核心的利益」という言葉を軸に考えてみたい。
9月23日の国連での一般演説で中国の温家宝首相は、「主権や領土保全といった核心的利益については、中国は決して妥協しない」と述べた。
一方、本年3月上旬中国を訪問したジェームズ・スタインバーク国務副長官とジェフ・ベーダー国家安全保障会議アジア上級部長に対し、載秉国国務委員は「南シナ海は中国の核心的利益である」と初めて表明した(2010年7月3日・時事通信)。
中国が欲しい海洋権益は資源と航行の自由!
従来中国は、台湾、チベット、新疆ウイグル自治区を核心的利益と説明してきた。これらの地域はある面、中国の国内問題と関係するところもあり、納得できるところもないわけではない。
ところが、全くの公海である南シナ海を中国の主権の及ぶ領海と言及することは、中国は海洋において覇権主義を採ると宣言したことと同様である。
また、中国が目指す海洋権益は、1つは海中、海底の海洋資源であり、他の1つは航行の自由である。
航行の自由はどの海洋国家も目指すものであり、海は等しくこれらの海洋国家に自由を与える存在である。
しかし、中国が主張する航行の自由は、国連海洋法条約が言う「衡平な解決達成のための合意」の原則を無視した、自国に都合良く国連海洋法条約を解釈した自由であり、東シナ海の排他的経済水域あるいは大陸棚の境界の画定、昨年3月の米海軍海洋調査船「インペッカブル」号に対する中国漁船の妨害行動がその事情をよく物語っている。
中国の海洋進出4つの段階!
さらに、中国流航行の自由が海洋覇権主義と結びつけば、航行の自由の確保により地域に中国の覇権を及ぼし、ひいてはそれが全世界に波及する恐れもある。
それこそが、海洋覇権主義と結びついた中国の海洋進出の狙いである。
また、南シナ海、特に西沙諸島及び南沙諸島への中国の海洋進出をなぞっていくと、中国の海洋進出には4つの段階があることが分かる。
これを尖閣諸島に当てはめると、第1段階は領有権を主張する段階であり、1992年に領海法を制定し尖閣諸島を領土と明記している。
第2段階は海洋調査の段階であり、1990年代後半から尖閣諸島を含む東シナ海での海洋調査活動を活発化させている。
第3段階は艦艇の展開であり、1999年以降中国海軍艦艇が尖閣諸島周辺で活動している状況が観測され、近年は海軍艦艇だけでなく中国の5つの海上法執行機関のうち海警(沿岸警備隊に相当)、漁政局(漁業監視、取り締まり)、国家海洋局(海洋資源監視、取り締まり)の艦船に加えて「国防動員法」で徴用された可能性のある漁船が尖閣諸島周辺で行動していると言われている。
そして最後の第4段階で部隊の駐留を行い、実効支配を完結させることになる。尖閣諸島は既に第3段階に入っており、今後の中国の不法な活動を阻止しなければ第2の「竹島」となる可能性は十分ある。
3.民主党菅内閣の対応と今後の方向
中国漁船の船長を処分保留のまま釈放したことに関して民主党菅内閣は、釈放直後の仙谷由人官房長官の記者会見から30日の衆議院予算委員会での答弁まで一貫して、「検察への指揮権は発動していない。沖縄地検の判断、処置は適切である」との発言、態度を貫いている。
地方検察に丸投げとは無責任の極み!
これに対して、領土、領海、領空を守り、主権の侵害を許さず、国民の生命財産を守ることは国家の基本的な任務であり、その責任は内閣総理大臣の菅直人氏が負っているのではないか。
それを一地方検察に丸投げするとは、民主党菅内閣は無責任もはなはだしいとの批判が多く聞かれる。
他方、中国の理不尽な種々の外交圧力、とりわけ日本人4人が中国当局に身柄を拘束されたことに加え今後の日中関係と主権の確保とを天秤にかけ、釈放したことを評価する声もある。
いずれにせよ菅内閣は、我が国の主権が侵されたことと、これらを天秤にかけた判断を説明する必要があるが、そもそも日本国民には主権が侵されたことに対して、寛容というか無頓着なところがある。
1999年の能登半島沖の工作船事案、2004年の中国人活動家の尖閣諸島不法上陸および同年の中国潜水艦の領海侵犯などの我が国の領土、領海が侵されたことに対して、自民党政府をはじめ我が国の政府は、領海の侵犯を「漁業法」で取り締まる(能登半島沖工作船事案)など、領海侵犯に対する法律の整備を何一つしてこなかった。
今こそ主要国にならい領海法の制定を!
我が国の領海が侵された場合、海上保安庁の巡視船は退去を要請することしかできず、海上自衛隊にも領海を侵害する行為を排除する「領域警備」の任務は付与されていない。
国民もそれに対して異論を唱えることもなかった。
世界の主要国は、領海が侵されたことに対して領海侵犯を問う法律で以て沿岸警備隊と海軍が協同して対応できる重層構造の法体系を整備している。
我が国もこの例にならい、「領海法」(もしくは「領域警備法」)を定めると同時に、海上保安庁と海上自衛隊が協同して対処できる重層構造の法体系を整備することが、今回の事件に対する最も基本的な対応である。
それが、領域保全に対する我が国の明確な意思を世界に発信することとなる。
我が国は中国との間だけでなく、韓国およびロシアとの間にも領土に関わる問題を抱えている。両国は、今回の日本の対応を注意深く観測し、今後の対日外交の参考にすることは間違いない。
クリントン長官は日米安保適用を口にはしたが・・・
また、南シナ海における中国の覇権的進出に対応しなければならない東南アジア諸国は、日本のふがいない姿勢がさらに南シナ海における中国の覇権を助長するのではないかと気をもんでいることであろう。
そういう地域、世界に、我が国が「領海法」を制定し日本の領海保全の意思を発信することは、東南アジア諸国と協同して中国の海洋派遣を阻止するうえで極めて重要である。
現地時間の9月23日、日米外相会談が行われ、ヒラリー・クリントン米国務長官は日米安保条約第5条が尖閣諸島に適用されると明言した。
また、報道によると今回の中国漁船衝突事件の早期解決を望む米国の意向が日本側に伝えられ、これを渡りに船と菅内閣は中国船長を釈放したと伝えられている。
この米国の一連の発言は、現在の米国の対アジア政策をよく表しており、クリントン国務長官の日米安保適用発言をそのまま素直に喜べない面がある。
中国にも最大限の気を使う米国!
すなわち、尖閣諸島に対する日米安保の適用発言は、中国が日米安保にくさびを打ち込み、日米の関係を離反させたい中国の戦略に今回の事件が影響を及ぼすことを恐れた米国が、普天間基地移設問題もあり、尖閣諸島に対するコミットメントを明確にし、日米関係は強固であることを中国に知らしめる一種のヘッジ戦略である。
一方、北朝鮮情勢等を考慮した場合、良好な米中関係を維持するメッセージを発信しておく必要があり、それが早期解決を望む米国の発言となり、これはある面関与戦略と言える。
将来、我が国周辺を取り巻く情勢によっては、米国は今回のように中国に対して関与とヘッジ戦略を使い分ける可能性は十分あり、尖閣問題が米国のコミットメント通りにいくとは限らない。
従って、我が国単独で尖閣を防衛する態勢の整備を急ぐ必要がある。
そのためには、陸上自衛隊の体制を、尖閣諸島を含む島嶼防衛の体制(西部方面隊の海兵隊化)に重点を移すとともに、統合運用の態勢を整備すべきである。
中でも、陸上自衛隊員の輸送とヘリボーン作戦のために、陸上自衛隊ヘリコプターを海上自衛隊の「ひゅうが」型ヘリコプター搭載護衛艦および「おおすみ」型輸送艦に発着艦できるよう、統合運用の態勢を整備すべきである。
飛行場もある下地島に自衛隊を常駐させるべき!
そのためには、着艦拘束装置の装備や通信、航法装置の改修、発着艦訓練や資格付与、整備・補給態勢の整備など課題は多い。
しかし、これらは基本的には運用の問題であり、一つひとつ着実に解決して、早急に統合によるヘリコプターの運用を可能にすべきである。
また、尖閣諸島の保全のために自衛隊員を輪番で魚釣島に常駐させる意見もあるが、それよりは尖閣諸島近傍の下地島を活用する方が後方支援等の面で容易である。
下地島は、宮古島の北西10キロ(沖縄本島から約300キロ、尖閣諸島から約200キロ)にあり、隣の伊良部島とは幅40~100メートル、水深2~4メートル、長さ3.5キロの海峡で隔てられており、6つの橋で連接されている。
人口は、下地島100人弱、伊良部島約7000人である。下地島には空港があり、1979年7月に民間パイロットの養成訓練用として供用が開始され、1980年には南西航空の定期便が就航したが1992年運休し現在に至っている。
空港としては、3000メートル×60メートルのA級滑走路1本と約130平方メートルのエプロン(大型ジェット用5バース、中型ジェット用1バース)に加え、VOR/DME、ASR、SSRの航法援助施設がある。
航空自衛隊は、下地島を調査した結果、有事の際の「作戦根拠地」として適当と判断し、「平成16年度航空自衛隊防衛警備計画」に作戦根拠地として使用する方針を明記した(2005年3月17日・産経新聞)。
このように下地島空港の有用性は実証済みであり、ここに航空自衛隊および陸上自衛隊の部隊を常駐させることが、現実的であり費用対効果の面からも効率的である。是非次期防で整備に着手すべきである。
4.おわりに~命をかけて守るべきもの
今回の中国人船長釈放の直接の動機となったのは、日本人4人が軍事施設への無断立ち入りの罪で中国当局に拘束されたことにある。最悪の場合、拘束された4人の生命に関わると判断し、主権の放棄を決心したことに間違いはあるまい。
日本赤軍のハイジャック事件の時と対応は同じ?
似たような事件は、四半世紀以上も前にも生起している。1977年9月の日本赤軍ダッカ日航機ハイジャック事件がそうである。
日本赤軍の人質乗客を殺害するという脅しの前に、福田赳夫首相(当時)は「1人の生命は、地球より重い」との考えの下、日本赤軍の要求を受け入れ、拘留中のメンバーを釈放した。
人命を軽視するつもりはさらさらないが、命をかけて守らなければならないものもある。今回、人命を賭して主権の確保に当たった海上保安官は、中国人船長が釈放され悔しかったに違いあるまい。
自衛隊法第52条では服務の本旨として、次のように規定されている。
「隊員は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもって専心職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえることを期するものとする」
また、同53条で「隊員は、防衛省令で定めるところにより、服務(52条の内容:筆者)の宣誓をしなければならない」とされている。
国を守るために命を懸けている人たちはどうなるのか!
自衛隊は、我が国の防衛という主権の侵害を実力で阻止する機関である。そのために我が国の法律で、「命を懸けて責任を全うしなさい」と規定している。
そのような中で、人の命が大切だからと主権を放り投げることが許されるならば、自衛官として、あるいは海上保安官として、また警察官としてむなしさを感ぜずにはいられまい。
こういう積み重ねが、日本は守るに値しない国だという価値観につながり、それが蔓延することを恐れるものである。
政府も、マスコミも、教育界も、家庭でも「命を懸けなければならないものが世の中には存在する」ことを若い世代に伝えていくことが、我々大人の役目である。
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