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1、ニアショア(near shore)開発: 言葉・文化の近い近隣の国でのソフトウェア開発。日本では、「国内地方(都市)でのソフトウェア開発」という意味合いとなっているようです。
2、オフショア(off shore)開発: 言葉・文化の違う外国でのソフトウェア開発。
http://www.socnet.jp/service/nearshore.html
3、新潟県十日町市はソフトウェア産業の基地。地域と首都圏のソフトウェア開発業務を多数引き受けています。
十日町地域ソフトウェア産業協議会
http://tokamachi-softkyo.com/
海外流出したシステム開発を国内に取り戻せ!
2010.10.12(Tue)JBプレス乘浜誠二
システム開発を中国やインドなどの開発会社に委託する「オフショア開発」。IT業界ですっかり定着した開発手法である。だが、私は海外に流出したシステム開発を国内に取り戻し、地域活性化につなげられないかと考えている。
システム開発を国内の遠隔地に発注することを「ニアショア開発」と呼ぶ。ニアショア開発は2008年頃からIT業界で徐々に行われるようになってきた。しかし、地域の複数のソフト開発会社が力を合わせ、地域活性化につなげようという動きはまだ見られない。
ある大手システム開発会社が私の考えに賛同してくれ、一緒に活動を始めることになった。まずは、私の出身地である鹿児島県のソフトウエア会社、数十社に呼びかけてコンソーシアムを結成する予定だ。
地方で低下しているエンジニアの人月単価 !
日本のソフトウエア開発会社(特に地方の会社)の多くは、「中小企業緊急雇用安定助成金」の適用を受け、何とか生き長らえているというのが現状ではないだろうか。この助成金制度がなくなったらどうなるのか? 考えただけでもゾッとするという経営者は多いはずである。
先日、鹿児島でソフトウエア会社の社長をしている友人に会い、プログラマーの人月単価が35万円ぐらいまで下がってきているという話を聞いた。これは、中国の海岸沿いのソフト開発会社の受注金額(プロジェクトマネジャーからプログラマーまでの平均単価)とほぼ同一である。
情報処理推進機構(IPA)の『IT人材白書2010』によると、日本のシステム開発会社がオフショア開発で海外に発注した金額は年間で約1000億円とほぼ横ばいで推移している。この開発費用が地方に流れれば、どれだけ地域が活性化されることか。
オフショア開発が進んだ最大の理由は、日本国内の開発コストの高さであった。加えて国内で人材が不足しているという理由もある。
そうした事情もあって、オフショア開発事例の多くは大規模なシステム開発に関わるものだ。1001人月以上の大規模なシステム開発は、70%のプロジェクトでオフショア開発を活用している。一方、それ以下(300~1000人月以下)のプロジェクトになると、28.3%と大きくダウンする。
大規模開発ならばオフショアは効果があるだろう。だが、それ以下の開発は国内でやった方がコスト面、効率面など様々な面でメリットが大きい。
オフショア開発で発生する様々な問題!
大手開発会社の社長に聞くと、実はオフショアでの「失敗」は珍しいことではない(ただし、プロジェクトが失敗したという事実は、口が裂けても言えないという)。
オフショア開発の問題点としては、主に以下のようなことが挙げられる。
(1)最後までコミュニケーションが取れない
日本人同士でも用語の解釈が異なったり、仕様書の読み込み不足などで問題が起きる。母国語が違うエンジニア同士が仕事をするのだから、詳細設計以降でも問題が起きないはずがない。
(2)文化の違い、商慣習の違いを埋められない
時間管理を含め、勤務姿勢や品質向上への取り組み方が大きく違っている。また、商慣習などが違うため、仕様を理解してもらえないこともよくある。現地のエンジニアが自分の判断で独自に構築してしまい、後になってから問題が発覚する。
(3)セキュリティーや情報管理(知的財産含む)に問題がある
発注先の海外のエンジニアは、ネット上で誰かが公開したソースコードを拾ってきてコピーして使っていたり、また、自分が書いたソースコードをネット上に公開したりするなど、著作権の意識が欠けている(悪いことをしているという認識がない)ことが多い。
(4)受託会社がノウハウや技術を蓄積しない
要件定義・基本設計のノウハウは発注会社に蓄積されるが、プログラミングのノウハウは受託会社に蓄積される。国内の気の利いた会社であればソースコードを部品化して、次回の類似した開発でその部品を使い、飛躍的に開発のスピードを上げるだろう。発注元にとってもメリットは大きい。だが、オフショア開発の受託会社は、ソースコードを部品化して再利用しようという姿勢に欠ける。
(5)規約を無視したコーディングを行う場合がある
システムの保守を行うのは、開発を受託した会社ではなく、基本的に発注元の会社である(保守は、いい定期収入になる)。問題は、受託会社がコーディング規約(プログラム手順)を無視して開発している場合だ。発注元は、いざ保守が始まった時に、そうしたソースコードの解読に大変な思いをすることがある。
ニアショア開発でシステム構築費用を抑えよ!
オフショアの開発費用は、いくらぐらいなのだろうか? 現在は日本を100とすると、韓国が80、インドが50、中国が30、ベトナムが20ぐらいではないか。だとすると、前述したように国内の地方での開発が中国並みの30に近いのであれば、その部分だけでも国内でできるはずだ。
その際は、開発方法論(メソドロジー)や開発手順書、各種成果物サンプル、各種定義事項、品質管理とテストの方法、ユーザー教育方法、導入支援方法などをすべてマニュアル化して、ソフトウエア会社と共有する(著作権も)。
地方のIT業界の空洞化を防ぐためにも、一刻も早くシステム開発の国内回帰を進めなければならない。また、私が何よりも危惧しているのは、例えば10年後にシステムの寿命が来て再構築する時に、「メイド・イン・ジャパン」ではないために苦労する会社が相当出てくるのではないかということだ。
オフショア開発では、納品時にすでにプログラムが継ぎはぎ状態になっていて、発注企業には解読不能なコードになっているケースが散見される。システム自体は動いても、再構築する時になって、高額な開発費に驚くことだろう。
将来的にシステム開発費用を抑えるカギの1つが、地方を巻き込んで「オール・メイド・イン・ジャパン」のシステムをつくることなのである。
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