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ストックホルム
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A0


ストックホルムに学ぶ“お上”の役目!

2010年9月16日(木)日経ビジネス 大竹剛のロンドン万華鏡

日経ビジネスの2010年9月6日号の特集「スマートシティ~40兆ドルの都市創造産業」でリポートした通り、欧州でも既存の都市を環境配慮型に転換するプロジェクトが各地で動き始めている。

 昨年12月、デンマークの首都コペンハーゲンで開かれたCOP15(第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議)では、欧州は米国と中国に狭間で議論の主導権を握ることに失敗。欧州はこれまで、排出権取引の導入などで世界をリードしてきたが、COP15が低調に終わってからというもの、環境先進地域としての存在感は薄れてしまったかに見える。

 しかし、都市開発の視点で見れば、環境意識の高まりは比較的早く、成功も失敗も過去の教訓が蓄積されている強みはある。そんな欧州を代表する都市の1つ、スウェーデンの首都ストックホルムに今、中国をはじめとする世界各国から、大量の視察団が訪れているという。

都市に住む人口の割合が四半世紀前には約25%だったという中国。今やその率は5割近くまで上昇し、環境負荷の少ないエコシティをいかに作るかが中国政府の悩みの種となっている。その中国にとって、都市開発の手本とする都市の1つが欧州にある。スウェーデンの首都ストックホルムだ。

 水の都ストックホルムは、市の中心部でサーモンやニシンを釣る人を見かけるほど、自然と共存している都市である。1940年代から始まった水質改善努力により、市庁舎前の湖の水はそのまま飲むこともできるほど、環境にやさしくなった。二酸化炭素(CO2)の排出量は、既に1990年比で25%以上削減しており、2015年までには同じく1990年比で45%削減することを目指している。

 北欧の暮らしに欠かせないものとなっている、住宅やオフィスなどを“都市丸ごと”温める地域暖房では、その熱の87%をバイオマス燃料など再生エネルギーで賄っている。2050年までには市全体で化石燃料の使用をゼロにする目標を掲げ、今年は欧州委員会が選ぶ欧州の環境首都第1号にも選ばれた。


エコシティ開発に有利な“お上”による土地所有

 そんなストックホルムに今、世界各地から視察団が訪れている。中でも大量に視察団を送り込んでいるのが、中国だという。あまりの視察団の多さに「エコ以外の視察は受け入れが難しいのでは」と囁かれるほど、千客万来の状況が続いているようだ。

環境関連のプロジェクトを担当するストックホルムのウラ・ハミルトン副市長は、「中国からの視察団には何度も会った。彼らは、ストックホルムがどうやって都市計画を進めてきたのか、都市作りの手法を熱心に聞いていく」と話す。ハミルトン副市長は、中国語を流ちょうに話すアシスタントをそばに置いているほどだ。

 実は、中国のエコシティ関係者がストックホルムに注目するのは、両者の間に、ある共通点が存在するからである。それは、土地の大部分を“お上”が所有しているという、他の先進国ではあまり聞かない都市計画の前提条件である。

 シンガポールなどエコシティ開発で注目を浴びる一部の都市には、同じように国有地(市有地)の割合が極めて高いところもある。その例にもれず、ストックホルムでも約7割の土地を市が所有している。一昔前、社会主義的な政策を背景に、市が用地を段階的に取得してきたからだ。そのため、ストックホルムでは行政主導で大規模な都市計画を進めやすい環境が整っており、それが今になって同市をエコシティへと変貌させる1つの原動力になっている。

 既に水質やCO2の削減などで優れた環境指標を達成していることに加えて、この土地制度の共通点が、中国のエコシティ関係者のストックホルムに対する興味をかき立てるのだろう。中国も、都市の土地を国家が所有しているという強みをテコに、政府主導でエコシティを国内に展開することを目指している。そんな中国にとって、ストックホルムの事例は格好の調査対象ということのようだ。


海の玄関口を「2030年までに化石燃料ゼロ」に

 もちろん、ストックホルムが世界でもトップクラスのエコシティとして評価を受けているのは、都市開発に有利な独特の土地制度を持つからだけではない。エコシティ開発に取り組む、同市の戦略的な姿勢もある。

最近では、エコシティ建設が世界各地でブームになり、開発競争が激しさを増している。一部にはビジョンが壮大なあまり、実現性が疑問視されるようなプロジェクトまであるという。そのような中で、規模という視点で見れば、ストックホルムのそれは中国や中東諸国などと比べると見劣りする。だが、ストックホルムは規模ではなく質で勝負する。

その意気込みが表れているのが、同市の都市開発の歴史で最大規模となるであろう、「ストックホルム・ロイヤル・シーポート」のプロジェクトだ。

 フィンランドの首都ヘルシンキなどとフェリーで結ぶ港湾地区一帯を、2030年までに化石燃料を一切使わない港町に作り変える。プロジェクトは昨年始まったばかりだが、市全体で2050年までに化石燃料ゼロにするとの目標に先駆けて、この地区を未来のストックホルムのモデル地区にする。

 開発地域は236ヘクタール。2030年までに住宅1万戸を建設し、3万人を収容するオフィスを用意する。「化石燃料ゼロ」という野心的なターゲットに加え、「実際に最新技術を導入し、利用シーンを視覚化して見せることで、エコシティの象徴的なプロジェクトにしたい」(ストックホルム市のビジネス・デベロップメント・マネジャー、イリーナ・ルンドベリ氏)という。


ABB、エリクソンなどがこぞって参加

 世界各地のエコシティ開発プロジェクトに負けまいと、市はプロジェクトを最新の環境技術のショーケースと位置付け、スウェーデン企業の輸出促進など産業育成と結び付けようとしている。プロジェクトには、重電メーカーのABBや携帯電話設備メーカーのエリクソン、家電メーカーのエレクトロラックスなど、国際的なスウェーデン企業(ABBの本社はスイス)が数多く参加している。

 産業界全体でロイヤル・シーポートを先端技術の実験場として使いながら、その技術の詳細や導入効果を敷地内に設立したイノベーションセンターで公開するなどして、製品やサービスの拡販につなげようというのである。

 例えば、ABBはフィンランドの電力大手フォータムと共同で、スマートグリッドを導入する。ABBは米国やドイツでもエコシティの開発プロジェクトに参加しているが、スマートグリッドを実証する規模としてはストックホルムが最大級になるという。

 ABBでスマートグリッドを担当するグループ・シニア・ヴァイスプレジデント、カール・エルフスタディウス氏は、「ストックホルムは、市が明確なターゲットを設定している上に国際的な知名度もある。スマートグリッドを実験する場所としては最適な場所だ」と評価する。


「プロジェクトは有名、企業は無名」の反省

 こうした取り組みは当たり前のように聞こえるが、都市開発を担当する行政サイドが企業の市場開拓まで配慮しながらプロジェクトを推進することは、なかなかできることではないようだ。実際、ストックホルム市がロイヤル・シーポートを最新技術のショーケースと位置付けるに至ったのも、過去の苦い経験があったからこそだという。

 ストックホルム市は1990年代から、ウォーターフロントの工業地帯「ハンマルビー地区」をエコタウンとして再生するプロジェクトを進めてきた。2004年のオリンピック誘致に失敗したのち、選手村にする予定だった地域をエコシティのモデル地区として再開発してきたのである。

 ハンマルビー地区は、エコシティ開発の成功事例として世界の関係者から注目を集めた。例えば、スウェーデン企業のエンバックが開発した、ゴミ収集技術もその1つ。家庭などから排出されるゴミを、地下のパイプラインを通じて直接、地域内のゴミ処理場まで高速吸引してしまうシステムは特に有名になった。また、生ゴミなどを処理して作ったバイオガスを家庭のキッチンで使用するなど、同じ時期に建設された他の住宅地より環境負荷は約半分に抑えているという。日本からの視察団も数多く訪れた。

だが、プロジェクトは有名になっても、産業育成という観点では必ずしも成功とはいえなかった。ハミルトン副市長は2006年に就任直後、「ハンマルビー地区のプロジェクトに参加した企業のリストを担当部署に提出させようとしたら、何も出てこなかった」と振り返る。市としてプロジェクトに参加した企業の製品やサービスを売り込む手助けをするという視点が欠け、エンバックのような一部の例外を除けば、せっかくの宣伝機会を逃してしまっていたのである。


“お上”といえどもマーケットは大事

 その反省に立ち、今、ストックホルム市はエコシティとしての広報活動に余念がない。ロイヤル・シーポートはその最たるものだが、市ではなく民間が土地を所有している地区でも、いかに効率的な都市開発を進めるかを実証するプロジェクトをスタートする。

 1960年代に作られた古い住宅を残しつつ、環境負荷を減らすプロジェクトにも取りかかる。市でロイヤル・シーポートのプロジェクトを担当するイングマリー・アルベリ氏は、「参加企業がどんな技術を使い、どのような効果を上げたのか、プロジェクトの進捗は市としてしっかりと把握し企業の市場開拓を支援したい」と話す。

 実際にロイヤル・シーポートを訪れてみると、集合住宅の建設予定地の土壌改善が済んだばかりで、第1段階の住宅建設が始まるのは来年春頃だという。ロイヤル・シーポートの再開発を皮切りにした、2050年までに化石燃料ゼロにするというストックホルムの挑戦が成功するのかどうか、その判断を下すのはまだずいぶんと先の話になる。

 しかし、産業育成という視点で見る限り、市としてエコシティの開発をきっかけに、スウェーデン企業の技術力を世界にアピールしよう動き始めた心意気は、見習うべきところがある。

 スウェーデン企業にとって、人口約920万人という国内市場は決して大きくない。しかし、その首都であるストックホルムには、エコシティのフロントランナーとして中国を始めとする世界から注目が集まっている。そんな貴重な機会を逃さず産業育成に生かそうという同市の姿勢は、“お上”といえどもマーケット志向がなければ、もはや企業や市民の期待に応えられないという現実に改めて気付かせてくれる。
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