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田中均・日本総研国際戦略研究所理事長が緊急提言!

2010年11月30日 DIAMOND online

“座標軸”が定まった安全保障体制づくりを急げ!

日中間の尖閣問題に続き、足許では北朝鮮が韓国の領土を砲撃するなど、東アジアの緊張感がかつてないほど高まっている。従来とは異なるフェーズに入った周辺地域の脅威に対して、日本は新たな外交・安全保障の枠組み作りを迫られている。自民党政権で、長らく北米やアジア・太平洋地域との外交に携わり、「外務省きっての政策通」として知られた田中 均・日本総研国際戦略研究所理事長は、「座標軸」が定まらない政府に警鐘を鳴らす。田中理事長が説く次世代の外交・安全保障体制のあり方とは?(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 原英次郎・小尾拓也、撮影/宇佐見利明)

国の存続を懸けた戦いに打って出る北朝鮮への対応策!

――日中間で発生した尖閣諸島問題以降、日本を取り巻く東アジア地域でかつてないほど緊張感が高まっている。足もとでは、新たな濃縮ウラン施設を稼動させていることが発覚した北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が、韓国領土への砲撃に踏み切った。田中理事長は、アジア・大洋州局長時代に小泉首相の訪朝を実現させ、対北朝鮮政策に精通している。政府は北朝鮮問題に対して、どう対処すべきだろうか?

核開発というカードだけで生き残れなくなった北朝鮮の行動は、国の存続を懸けた戦いの様相を呈し始めている。まさに「貧者の脅迫」だ。

 現在、北朝鮮の政権内部で何が起こっているのか、正確には誰もわからないが、金正日総書記の健康状態や国内の経済状態が悪化しているため、「早く後継体制を固めたい」「時間的余裕がない」と焦っているのだろう。

 だから、こうした蛮行に出て「我々にはもう失うものはない。しかし、あなたたちにはあるだろう。失いたくなければ、交渉に応じろ」というメッセージを送っているのだと思う。

 日本がまずしなければならないことは、日米韓が一体となって隙を見せないことだ。そして、彼らを話し合いの席に着かせるために、北朝鮮と国交を持つ中国を引き込み、交渉の基盤を強化する必要がある。

月に起きた韓国哨戒艇沈没事件では、中国は明らかに北朝鮮寄りの対応をとった。今回は、明らかに北朝鮮に非があるのだから、彼らがこれ以上無謀な行動に出ないよう、中国に働きかけてもらうことが必要だ。拉致問題の解決は確かに重要だが、日本もそればかりにこだわらず、もっと視野を広げて各国と協調しながら、北朝鮮と対峙していくべきだろう。

 しかし、今の官邸が北朝鮮問題に対処できるか否かは、不透明だと言わざるを得ない。私はアジア大洋州局長時代に、小泉首相の訪朝を実現させるため、北朝鮮の代表者と25回あまり、官邸とは80回以上もやりとりをした。当時の経験から言えば、いくら官僚が政策を練る訓練や経験を積んでいても、政治のバックアップなくして政策を実現することは不可能だ。

今の日本は外交・安全保障の
「座標軸」が定まっていないように見える
――確かに発足当初から、民主党政権の外交・安全保障政策は、後手後手に回っている感が否めない。日米同盟に中国を引き込んで北朝鮮と対峙しようにも、尖閣問題を機に中国との関係は冷え込んでいる。そもそも、政府の外交・安全保障政策は、どこに問題があるのだろうか?

 はっきり言えることは、民主党政権は外交・安全保障政策に関する「座標軸」が定まっていないということだ。

 日本は長らく、貿易も安全保障も米国に依存してきた。今から数年前までは、「日米関係が基軸」という座標軸が比較的しっかり見えていたが、今や日本を取り巻く環境は様変わりしている。対中貿易量が対米貿易量を抜き、中国が世界で急速に台頭している。

 中国ばかりではない。世界の成長センターとなった東アジアは、世界でも特に変化が激しい地域だ。グローバル化が進んだ結果、インド、ベトナム、インドネシアなどの国々も、発言力を飛躍的に伸ばしている。一方で、北朝鮮のような国の脅威も日に日に増している。現政権は、こういった変化に対応できていない。

 だからといって、「米国依存の体制から脱却すればよい」という単純な話ではない。東アジアで不安定な要因が増えている今、日本と強固な安全保障体制を築いている米国との関係強化は、むしろこれまでにも増して重要になってくるはずだ。

本来、日本はそういった周辺環境の変化を睨みながら、米国から東アジア諸国まで、全てを視野に入れた新たな外交・安全保障の絵図を描かなければならない。

 にもかかわらず現政権は、米国との普天間基地移設問題にしても、中国との尖閣問題にしても、場当たり的な対応を続けているように見える。

――政府の外交能力に対して本格的に批判が噴出したきっかけが、日中間の尖閣問題だった。この事件をどのように総括するか?

 政府は、外交・安全保障の座標軸が定まらないために、「中国とどう向き合うか」という基本的な戦略を持たないまま、対応してしまった。外交は、一度決めた座標軸からあまりブレない範囲で対応していくのが基本中の基本。しかし、局面が変わる度に国民感情や中国の反応に左右され、方針が大きくブレた。外交面から見れば、最もマズい対応だったと思う。

 これまでの政権では、中国人や中国船が尖閣諸島に侵入すれば、現行犯逮捕をした上で、送検せず国外退去させるのが、典型的なパターンだった。尖閣諸島は中国が棚上げしてきた問題だっただけに、国内世論に火をつけて中国側の主張を強めることは、得策ではないと思っていたからだ。

一貫性を欠いた外交は足もとを見られてしまう!

 今回日本は、海上保安庁の巡視艇に衝突した中国漁船の船長を、公務執行妨害で逮捕し送検した。中国の反応は十分予測がついたはずなので、これを受けて立つ覚悟があったのなら、断固とした処置をとってもよかったと思う。

 しかし、中国側の圧力が高まると、拘留期間を残したまま釈放してしまった。これはどう考えても、一貫性に欠ける対応だった。中途半端に騒ぎ立てることによって、むしろ中国側の感情を悪化させ、足もとを見られてしまった。

 このような事態が続いている最大の原因は、やはり現政権の「座標軸」が定まっていないためだろう。

――日本の外交・安全保障政策が、中国に対してこれまでの「座標軸」を失ってしまった背景には、どんなパワーバランスの変化があるのか?

 第一に、アジア一の成長国となった中国に対して、日本が「テコ」を失いつつあることが挙げられる。今や中国にとって、日本だけが重要な経済パートナーではなくなっている。

 日本はこれまで、円借款を含む政府開発援助、WTO参加への後押し、G7やG8へのオブザーバー招致などを通じて、中国を最もバックアップしてきた国の1つだった。その意味では、これまで中国にとって日本はなくてはならない存在だったと言える。

 しかし今や、パートナーシップを組む国の「選択肢」はいくらでもある。事実、日中関係が尖閣問題で冷え込んでいるときに、欧州諸国は中国で大型の商談をいくつもまとめている。

 尖閣問題における日本への対応が、極めて強硬だったことを考えても、日本の中国に対する「テコ」は確実に失われつつあると言える。

中国の対外政策の影響を最も受けやすいのは日本!

 第二に、中国が「物理的な力」を伸ばしてきたことだ。中国の軍事費は毎年2ケタ増を続けているが、その背景には海軍力の近代化、東シナ海のガス田や南シナ海の海洋資源の確保といった目的がある。

 中国は、所得格差や政治問題など、国内に多くの不安要素を抱えている。インターネット人口が爆発的に増えて情報が流通するようになった今、民衆の不満は大規模なデモにつながりやすい。そうなると、国内で高まるナショナリズムを吸収する意味でも、外に求心力を求め、より強硬な外交姿勢をとらざるを得なくなる。日本は地政学的に、そうした中国の強硬な姿勢に最も晒されている。

 第三に、同時に中国との提携なくして日本経済が成り立たないほど、日本が中国依存を深めていること。この傾向は、将来ますます顕著になっていく可能性が高い。


――米国との関係強化が重要になってくるということだが、中国をはじめとする東アジアの脅威に対処するに当たって、現在の日米同盟では不十分だろうか?

 日本が安全保障の枠組みを確立したのは、1960年の改定日米安全保障条約だった。冷戦下において、日本に対する米国の防衛義務を明確化する代わりに、日本は米国に基地を提供してアジア地域の抑止力とした。これに基づき、日本の防衛力が増強される時代が長らく続いた。

 次に冷戦後の新たな枠組みを規定したのは、橋本政権とクリントン政権が合意した、1996年の日米安全保障共同宣言。そこでは、中国や北朝鮮といった東アジアにおける不確実性、テロや大量破壊兵器の拡散といった新しい脅威に対抗するためのガイドラインが決められ、日本が果たすべき役割が拡大された。

 今後は、もう一度こういった「見直し」をやる必要がある。96年の時点では、中国をはじめとするアジア諸国の勢力図がここまで変わるとは、誰も想定していなかった。

日米安保の見直しを行ない東アジアの情勢に対応せよ!

 2010年は、ちょうど60年安保から50年目となる節目の年。この機に外交・安全保障の見直しをやるべきだったが、それができなかった。日米両国政府は、来年の春から夏にかけて安保共同宣言を発出するとしているが、ぜひ腰を据えてやってもらいたい。今からでも「too late」(手遅れ)ではない。普天間などの短期的な問題を追求して抜本的な見直しをやらなければ、諸外国との関係はますます混乱するだろう。

――しかし、米国の日本に対するスタンスも、玉虫色になっているように思える。オバマ政権は、過去の米政権と違い、発足当初から中国に対してソフト路線をとってきた。中国リスクが高まった尖閣問題後は、経済提携に協力的なインドに擦り寄る場面も見られる。このような米国の動きを、日本はどう見据えればよいのか?

 共和党のブッシュ前大統領は、二期目からイラクや北朝鮮に対して極めて厳しい態度をとった。それは中国に対しても例外ではなかった。その一方で、同盟国との関係は以前よりも強化してきた。

発足当初のオバマ政権が掲げた外交・安全保障の方針は、それに対する「アンチテーゼ」の意味合いが強かったと言える。イラク戦争を否定し、諸外国に対してはパートナーシップによる外交を軸とした。それによって、日本との距離が多少遠くなり、中国との関係が近くなったかのように見えた。

 しかし、先の中間選挙で共和党が記録的な勝利を収めたこともあり、対外政策にも変化が出よう。失業率が高止まりする米国内では、「自分たちの仕事を奪っているのは人民元を安く抑えている中国だ」と批難する保守層も台頭している。そのため、今後は中国に対してより厳しい態度をとっていかざるを得ないだろう。

 とはいえ、もはや米国が自国の力だけで新たな脅威に対応するのが無理であることは、オバマ大統領自身も気づいているはず。今後は、アジア地域でインド、韓国、ベトナム、インドネシア、オーストラリアなどとのパートナーシップ作りに力を入れていくことだろう。

 むろん、その過程でカギとなるのは、米国の前方展開を安定的に維持するために必要不可欠な日米関係の強化に違いない。だが目下のところ、「民主党政権が何を考えているのかわからない」というのが、米国のホンネだろう。来年予定されている新たな共同宣言作りは、その意味でも極めて重要だと思う。

米国の抑止力を安定的な基盤に置き東アジアの「新たなルールづくり」を!

――日本が日米同盟を強化するにあたり、どのようなポイントが重要になるだろうか?

 第一に、日米による抑止力を安定的な基盤に置くこと。米国にとって、「沖縄でいつ反基地闘争に巻き込まれるかわからない」という現状は、抑止力を著しく貶めてしまう。その意味においては、すぐには無理かもしれないが、普天間問題をできるだけ早く解決する必要がある。

 第二に、旧ソ連とは性質が違う中国に対しては、「囲い込み政策」ができないこと。中国とは、うわべだけ仲良くするのではなく、東アジアを巡る軍事体制のあり方についてよく議論を行ない、日米中の三ヵ国間で「信頼感」を醸成すべきだ。

互いに信頼を深めるためには、対話だけでなく、災害時における援助、海難救助、航行の安全保障などについて、協力体制を構築することも有効だ。外交・安全保障の体制が違っても、各国が利益を同じくして協動できることは、実はたくさんある。うまくいけば、東アジア全体に共同オペレーションを広げていくことも、不可能ではない。

 そして第三に、利害関係者間におけるルール作りを日米共同で進めることだ。現在、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が脚光を浴びているが、私は同時並行的に東アジアでのルールづくりをやるべきだと思う。こういった体制作りは、後々外交・安全保障の協調体制につながる可能性もあるからだ。

――民主党政権は、今後こういった新たな外交・安全保障の体制作りを進めることができるだろうか?

 今のままでは難しいだろう。障壁になっているのは、第一に民主党が掲げる「政治主導」の考え方だ。それにより、官僚が積み上げてきた過去のノウハウが、政策に反映されない状態が続いている。

 官僚は政策の土台作りをやって、政府をサポートすることはできる。だが、あくまで政策立案のプロフェッショナルに過ぎず、政策実行の結果責任をとれるのは政治家である。したがって、適切な政官の役割分担をする必要がある。

外交で何より大事なのは相手国とのコミュニケーション!

 官僚にも政治家にも求められるのは、コミュニケーションを通じて相手国との信頼関係を築くことだ。しかし政府は、民主党政権下でコミュニケーションを重視した関係作りができなかった。その影響は、普天間問題に端的に表れていると言える。

 中国との尖閣問題においても、そういった対応のツケが回ってきたと言えないだろうか。尖閣問題では、事態が悪化してから慌しく中国とコミュニケーションをとろうとして、足もとを見られてしまった。そうこうしているうちに、その間隙を縫って、ロシアのメドベージェフ大統領に北方領土の土を踏ませてしまった。こういった事態を考えると、「外交の空白」が起きていることは明白だ。

官僚も、「途中ではしごを外されたらたまらない」と思えば、動けなくなる。政治に対する万全の信頼がなければ、やはり事務方もリスクはとれない。現政権では、まさに政府と省庁との間で「縮小均衡」が起きていると言えまいか。

腰を落ち着けて政策を練ることは今からでも「too late」ではない!

 第二に、政府内でも外交・安全保障政策に横断的に取り組む体制が整えられていないこと。専門家などの外部の血も入れながら、官邸に外交の戦略機能を持たせ、「オール・ジャパン体制」で臨むべきだ。現在の体制には、限界があると思う。

 事実、政権交代時には、過去の外交・安全保障政策について、「どの部分を踏襲してどの部分を整理するか」さえ、よく議論されていなかったフシがある。同じ政権交代でも、過去の細川・羽田・村山政権は、基本的に自民党の外交・安全保障政策を踏襲していた。

 これは、ノウハウに乏しい野党の寄せ集めだったため、官僚に依存するしか方法がなかったこと、政権内に元自民党の有力者が多かったことなどの理由による。とりわけ村山内閣は、事実上の自民党政権だったため、自党の方針まで変えて過去の政策を踏襲した。

 それに対して民主党は、戦後初となる本格的な政権交代を実現したものの、「アンチ自民」を打ち出し過ぎて過去の政策を充分吟味しなかったため、混乱しているように見える。今後は、腰を落ち着けて現実的な政策を練るべきだ。

 2012年は、中国の指導者交代、米国と韓国の大統領選など、世界の外交・安全保障のあり方に大きな影響を及ぼす出来事が相次ぐ「節目の年」。明年は、それを見据えた準備期間の年にしなければならない。

 民主党政権がここで本腰を入れないと、日本の外交・安全保障づくりは本当に「too late」(手遅れ)になってしまうだろう。

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