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ウラジーミル・ジリノフスキー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%AA%E3%83%8E%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC
菅発言に怒ったロシア極右政党党首の愉快なやり口!
2011.02.15(Tue)JBプレス 菅原信夫
2月7日より11日まで、モスクワで恒例の「国際食品飲料展―Prodexpo2011」が開催された。 昨年と同様、モスクワシティーのすぐ隣、エクスポセンター見本市会場ですべてのパビリオンを使用してのロシアでも最大級の催しものである。
物価上昇のペースが著しいモスクワ!
会場に入り、空を見上げるとモスクワシティーに建設中のいくつかの高層ビルが嫌でも目に入る。
何が嫌かというと、この景色、昨年と全く変わらないからだ。経済統計から見ると、リーマンショックからロシア経済は立ち直ったそうだ。
しかし、実態経済の中で仕事をする我々から見ると、ホンマかいな? という疑問を頭から払いのけることができない。
年明けにモスクワに戻り、スーパーに買い物に行き、大いに驚いた。1つは商品の値上がり。45ルーブルだったオレンジジュースは66ルーブル。1キロ450ルーブルで買えたロースハムは600ルーブル以上だ。
卵、食肉、牛乳など日常の生活に欠かせないものが一挙に20~30%上がっている。次に気がついたのは、妙に売り場が広々としていること。
よく見ると野菜を載せていた台や、その日のバーゲン品を平置きしていたテーブルがなくなり、高級酒類を鍵をかけて保管していたショーウィンドーも消えている。
テロを警戒してショーウィンドーを撤去
馴染みのおばさんに、「商品が減ったから台を片付けたのか、あるいは台を置くなとでも言われたのか」と聞くと、それそれ、と2番目の理由に丸をつけてくれた。爆弾を隠せるような商品台は撤去せよ、ということらしい。
1月24日のドモジェードボ空港爆弾テロのあと、警察はいろいろな場所で警戒を厳しくしているが、なかなか政府トップからはお褒めをいただけない。
昨日は、ドミトリー・メドベージェフ大統領が自らモスクワのターミナル駅の1つ、キエフ駅構内を視察して、持ち場にいないという警官の怠慢さに怒りを爆発させたと新聞に書かれていた。
だから保安上の理由というのも嘘ではなかろう。しかし、私には先週の小売問題セミナーで聞いたこんな話が頭をよぎる。
このところの異 常な小売業の拡大で、リスティングフィーが上がり、中小のメーカーでは大手小売チェーンへの売り込みが難しくなっている、というのだ。
WTO加盟を目指すロシアは、不透明なリスティングフィーを無くすべく、いろんな方面に圧力をかけているが、その結果として、これまでアッケ ンカランとやり取りされていたリスティングフィーが地下にもぐりつつある、という指摘だ。
このため、新規に取引を始めることが難しく、従来 からの納品事業者のみと仕事をするようになっている。リスティングフィーの上昇分を納品価格に反映させることは小売側も黙認。
その結果が 小売価格の上昇となって現れる。 だから、現在のロシアを見て、景気が回復したと言い切ることは私にはできないのだ。
そんな中での食品展であったが、人出は昨年とほぼ同様、会場に行くのも、会場から帰るのもメーンの道路に出るまで40分近くは渋滞を我慢せねばならないという人気で、無料招待券が500ルーブルもの価格でダフ屋が販売しているのは、やはり買う人がいるからだろう。
今年も国際パビリオンに日本ブースを構えた、という話を聞いたので、早速様子を見に行く。
何もないイタリアブースに唖然!
今年の異変は実は日本ブースの前に覗いたイタリアブースで感じた。まず、出展者が大きく減っている。そのうえ、いつもは立派な出展者カタログを用意して、気前よく配布してくれるI.C.E(イタリア貿易振興会)の姿が見えない。
馴染みのワイン生産者を探すも、名前の通ったワイン生産者は皆無。出展している生産者も、試飲用のワインは1種類2本しか通関許可が下りなかった、ということで、ほとんど試飲はなし。
これでは長居する気も起こらず、すぐに日本ブースに向かう。
今年も農水省の肝いりで、日本ブースには9社が出展していた。一周して気がついた。昨年出展した企業が今年は1社も出ていない。
もちろん日本ブースとしてのカタログなどは昨年同様なくて、各社が自社カタログを配布しているだけ。それも中にはカラーコピーした英文のもので間に合わせているところもある。
閑古鳥の日本ブース、数年前の賑わいが懐かしい!
商品としては、日本酒(月桂冠)、味噌(信州一、宮坂醸造)、高岡屋(海苔)、日本米(Vox)、だし(フタバ)などなど。
全体予算が限られているためだろうが、ブースにはロシア人が好む華がない。従い、立ち寄る人も非常に少ない。パビリオンの一番奥という不利な場所で、これだけ静かにしておれば、誰も来ないのは当たり前だろう。
出展企業を集めるのも今や至難の業と聞く。数年前の日本ブースの賑わいが懐かしい。
農水省は、「美味しいーJapanese Food Quality」という標語やロゴを作り、日本食品の海外向け輸出に積極的に取り組んでいるが、ロシアではあまり成果が見えない。
常設店舗活用型委託事業と言い、地元のスーパーなどにお金を払って日本食品を置いてもらうのだが、期限が来ると、日本食品は消えて、もとの木阿弥となる。
日本の税金を使ってこれでいいのか!
これはいつか本誌でもお伝えをしたロシア式リスティングフィーを日本政府が支払っている、ということで、税金負担者の日本国民として、これでよいのか、ちょっと首をかしげる。
店頭での試食会みたいなものも行われているが、どの商品も継続性のないスポット輸入であるから、ロシア人の好奇心を引く程度で終わってしまう。
大手商社にも食品担当の駐在員はいるが、本来の仕事は商社本来の穀物のトレード情報の収集や大手食品メーカーのロシア進出のお手伝いなどであって、日本食品を地道に売り歩くようなことはしない。
そんなわけで、ロシアに関する限り、日本食品の輸出というのは言葉の空回りになってしまっている。
ロシアで和食は定着度を高め、今や完全に市民権を得た感があるが、それに比して日本食品の輸出が伸びない理由はなぜなのか。いくつか理由をまとめておこうと思う。
日本から輸入する食品が間違っていないか?
(1)日本から輸入せねばならない食品が少ない
先ほど、日本ブースの出展者のところで展示品を書いておいたが、結局のところ日本から出せる食品というのは次のような商品になる。
●乾物類: 海苔、魚加工品、乾麺、冷凍麺
●味噌、醤油、ソース、だしの素、りんご酢など調味料
●日本米
●日本酒、焼酎、梅酒、ビール、その他リキュール類
●日本茶、コーヒー(インスタントを含む)
これらの加工食品類は中国、韓国との競争が激烈で、既に勝負あった、という感じがする。例を取ってみよう。日本の海苔は、品質が高いという生産者の話であるが、ロシアのスーパーの店頭を見ると、ウラジオからサンクトまで、海苔といえば韓国製が並んでいる。
日本の海苔が寿司用を基本とするからか、味付け海苔が少ないのに対して、韓国海苔はキムチ味を筆頭に多用な味付け海苔を用意している。これがロシア人に受けている。
チョーヤの梅酒が消え、代りに中国製の梅酒が幅効かす!
和食レストラン向けの日本産酒類といえば、日本酒人気がイマイチのこの国ではチョーヤが市場を開拓した梅酒が代表格だ。
ところがこの1年というもの、チョーヤの梅酒は酒販店の棚から姿を消し、代りに中国産の梅酒が何種類も並んでいる光景を目にすることが多くなった。
今回の展示会に日本から出張されていたチョーヤ梅酒の稲葉さんにお話を聞いたところ、代理店を変更した影響が大きい、ということだった。
しかし、真の原因は日本産と中国産の価格差、もっと言えば、ロシア人の舌がこの価格差を味の差として感じられないことにあると私は考えている。
米については、ソ連時代から我々駐在員は、ドイツ経由でカリフォルニア米を購入していた。味には遜色はないし、何より価格が手ごろ。そこに最近では台湾から水晶米という、日本米を改良したものが入り始め、日本米はどこへ行くのか。
ロシア人が本当に欲しい日本食を輸出できていない!
(2)魅力ある生鮮食品が輸入できない
日本の食品に対する世界の注目が高いのは、実は上記に含まれていない生鮮食品にある。野菜、果実類、鮮魚、貝類、これに新鮮さが勝負の和菓子、洋菓子が世界のグルメが渇望している日本食品なのだ。
こういう商品をいかにロシアをはじめとする新興国に持ち込むか、そして美味しいものには糸目をつけずに金を使うリッチ層にどのようにアピールするか。
魅力的で、ロシア人にアピールする食品を扱わない限り、ロシアでの日本食品ビジネスは伸びていかないだろう。
先述した農水省のプロジェクト事業で柿やみかんなどを実験的に輸入して、展示即売が行われたが、継続的に輸入されるまでには至っていない。
モスクワの高級スーパーに並ぶ韓国産果実!
一方、韓国産果実はかなり輸入が定着してきて、高級スーパーのアズブカフクーサには、立派なりんごや梨が店頭に並んでいる。ここでも日本は韓国に遅れてしまっている。
私も酒類の輸入に関わる人間として、この国の輸入手続きの複雑さにはほとほと手を焼いている。これが生鮮食品となると、税関次第の部分がほとんどでルールもなにもあったものではない。
通関は通関ブローカーという個人で免許を持つ人間を雇う企業を通して行われる。彼らに言わせると、税関には「強い税関」と「弱い税関」があるのだそうだ。
モスクワは強い税関。それなら弱い税関を探せばよさそうなものだが、彼らの認識は全く異なる。
強い税関、というのは、自分でルールを作り、自分で決済のできる税関吏のいる税関を指すのだという。生鮮食品などまさに強い税関で通関しない限り、絶対に消費者の目に触れることはない。
農水省よ、典型的なお役所仕事はおやめなさい!
農水省には、国家機関として、是非ロシア税関との間でこういう問題を議論してもらいたいものだ。
民間事業者の努力で小売の段階まで流れてきた商品を日本国民の税金を使ったリスティングフィーをロシア側小売店に支払い、売れようが売れまいが、店頭に並んだことでプロジェクトは成立、というのは、役所の仕事としてあまりにお粗末ではないのか。
個人的にはそんなことを感じている。
ニューヨークでもバンコクでも、日本食品消費の原動力は、そこに在住する数万人の日本人である。日本人が食べるのを見ながら、現地の人たちもラーメンを食べ始めたり、そのうち自宅で寿司を作ったりして、日本食品は広がっていく。
在留邦人数1500人のモスクワで、それを期待することはできない。600軒以上の日本食レストランがあると言っても、そこで提供される和食はほとんどの場合、和食もどきでしかなく、対費用効果で勝る中国食品が使用される世界である。
日本食が大好きな極右政党党首が呼びかけた抗議行動とは?
2月11日のニュースでこんな話があった。
ロシアの極右政党、自由民主党(ジリノフスキー党首)は9日、北方領土を巡る日本の反ロシア的態度に対抗し、ロシアで人気の日本食レストランでの食事をボイコットするよう党の公式サイトで呼びかけた。
同党は「領土問題で日本社会の一部では公然と反ロシア的な言動がなされている」と批判。ここ数年の日本ブームで人気が高まった日本食レストランに行かないことで、日本の「根拠のない領土要求」に対抗すべきだと訴えている。
私はこのニュースを読んで吹き出してしまった。確かに彼は常に一見それらしいコメントをする。しかし、彼を知る人間として、発言にはその裏があることが見えてしまうのだ。
彼ほど、日本食、それも本物を好む人間はロシア政界にはいないだろう。だからこそ、在モスクワ日本大使館も大使公邸で行われる晩餐会などには彼を招待し、彼も喜んで出席、大使館の日本人シェフの料理を文字通り「食べまくって」いる姿を私は何度も目撃している。
日本食ボイコットで悲鳴上げる中国産食品
1990年代、ソ連が崩壊した直後、ロシアに本格的日本料理店「東京」が開店した。護衛の人間を何名も引き連れてその店の鉄板焼きカウンターの前によく座っていたのがジリノフスキーだ。それも、必ず日本人シェフを指名して。
その彼が、現在600店とも言われる日本食レストランが日本食品を使用していないことを知らないわけはない。
彼は中国に対しても極めて強硬な姿勢を示しているが、もし、ロシア人が日本食レストランをボイコットした場合、まず影響を受けるのは中国食品だろう、ということを知ったうえで仕かけた発言としか思えない。
レストラン東京の日本人シェフから、ジリノフスキーがどれほど和食通で、日本への造詣が深いか、何度も教えてもらった。ロシアにはこういう隠れ親日派、というのも存在するのである。
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