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RQ-4 グローバルホーク
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読売新聞 12月30日
防衛省は29日、無人偵察機の導入の可否を判断するため、2011年度から本格的な調査・研究に着手する方針を固めた。
最新鋭の高高度無人偵察機「グローバルホーク(GH)」を活用する米軍に自衛隊幹部らを派遣して、運用や維持・整備の現状などを調べる。日本周辺海域で活動を活発化させる中国海軍の動向や朝鮮半島の警戒・監視活動の強化を目指すもので、費用対効果なども含め、導入を視野に検討する。
無人機は、滞空時間の長さなどの利点があることに加え、紛争地域で犠牲者が出ないため、米軍、英軍などがすでにイラクなどで積極活用している。ドイツ軍も近く導入予定だ。
日本政府も、17日に閣議決定した11年度以降の次期中期防衛力整備計画(中期防)で、「無人機を含む新たな各種技術動向等を踏まえ、広域における総合的な警戒監視態勢の在り方について検討する」と明記した。防衛省は計画最終年度の15年度までに導入の可否を判断する方針だ。
米空軍のGHは、全長約14・5メートル、翼幅約40メートルの軍用機で、自衛隊にとってこれほど規模の大きな無人機導入は初めてとなる。センサー類を除く機体本体は1機約25億円。防衛省幹部によると、日本全域の警戒・監視のカバーには3機が必要だという。司令部機能を持つ地上施設の整備などを行うと、「初期費用の総額は数百億円に上る」(防衛省幹部)といい、予算面の検討が課題となっている。防衛省筋によると、無人のため、配備後の費用は漸減していくという。
無人機導入をめぐっては、自衛隊内で人員削減を警戒する向きもある。現在、日本周辺の警戒・監視活動は有人機の海上自衛隊P3C哨戒機などが行っているが、「無人機になればその分、操縦やシステム運用の人員が減らされるのではないか」(空自関係者)との見方があるためだ。
◆無人偵察機=要員が乗らない偵察機。米空軍の最新鋭のグローバルホークの場合、旅客機の巡航高度よりはるかに高い上空約1万8000メートルを飛び、高性能センサーやレーダーで最大半径約550キロ・メートルの偵察・監視を行える。
乗員交代が不要なため、30時間以上滞空でき、1回の任務で幅広い地域をカバーできる。今年1月のハイチ大地震では、被害状況の把握などでも活躍した。
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