平成22年 第12回「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(松江市)有機栽培・JAS認定部門で特別優秀賞を受賞。(食味90・味度83・計173点)
平成25年、第15回魚沼と第16回北京開催運動中!
無農薬魚沼産コシヒカリ生産農家・理想の稲作技術『CO2削減農法』
http://www.uonumakoshihikari.com/
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十日町市
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E6%97%A5%E7%94%BA%E5%B8%82#.E7.94.A3.E6.A5.AD
〒949-8522 新潟県十日町市伊達甲960-1
TEL : 025-758-4322
FAX : 025-758-4324
事務局【新潟ソフトストラクチャ内】上村。
http://tokamachi-softkyo.com/index.html
新潟県十日町市は県内有数のソフトハウス集積地であります。
人口当たりの技術者数は県下第一とも言われています。
それぞれの企業が特色ある技術を生かし地域と首都圏の顧客のニーズに応えています。
仕事の山谷、大型事業の協調など目的として十日町地域ソフトウェア産業協議会を
立ち上げました。各社の協力によって技術力をみがき地域力を高めていきます。
*役員
*会長 井口 澄夫 株式会社新潟ソフトストラクチャ
*副会長 角田 稔 株式会社オスポック
*理事 小海 司 株式会社ティーエムイー
*理事 水落 吉郎 コンピューターテクノサービス株式会社
*理事 柳 十四男 株式会社フジミック新潟
*監事 島田 繁 株式会社スノーランド
*会員
*株式会社オスポック
http://www.osppoc.com/
*コンピュータテクノサービス株式会社
http://www.cts.co.jp/
*株式会社ジェイマックソフト
http://www.jmacsoft.co.jp/index.html
*(株)システムパース【025-758-3012】
*株式会社スノーランド
http://www.snowland.co.jp/page_top/top.html
*スリーエスシステム株式会社
http://sss-system.co.jp/index.html
*(有)セイビシステム【025-752-6952】
*株式会社ティーエムイー
http://www.tme.co.jp/index.html
*株式会社 新潟ソフトストラクチャ
http://www.niigatass.com/
*(有)ネクスト【025-765-5671】
*(有)ノイマン【025-752-0561】
*株式会社フジミック新潟
http://www.niigata.fujimic.com/comp.htm
*有限会社フロンティア十日町
http://www.frontier10.com/
*有限会社ロジックベース
http://www.logicbase.jp/
*客員会員
十日町市産業振興課【025-757-3139】
http://www.city.tokamachi.niigata.jp/contents/epage.jsf?pcontentno=5211&ppno=0
*新潟県IT産業ネットワーク21
http://www.nico.or.jp/it21/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E6%97%A5%E7%94%BA%E5%B8%82#.E7.94.A3.E6.A5.AD
〒949-8522 新潟県十日町市伊達甲960-1
TEL : 025-758-4322
FAX : 025-758-4324
事務局【新潟ソフトストラクチャ内】上村。
http://tokamachi-softkyo.com/index.html
新潟県十日町市は県内有数のソフトハウス集積地であります。
人口当たりの技術者数は県下第一とも言われています。
それぞれの企業が特色ある技術を生かし地域と首都圏の顧客のニーズに応えています。
仕事の山谷、大型事業の協調など目的として十日町地域ソフトウェア産業協議会を
立ち上げました。各社の協力によって技術力をみがき地域力を高めていきます。
*役員
*会長 井口 澄夫 株式会社新潟ソフトストラクチャ
*副会長 角田 稔 株式会社オスポック
*理事 小海 司 株式会社ティーエムイー
*理事 水落 吉郎 コンピューターテクノサービス株式会社
*理事 柳 十四男 株式会社フジミック新潟
*監事 島田 繁 株式会社スノーランド
*会員
*株式会社オスポック
http://www.osppoc.com/
*コンピュータテクノサービス株式会社
http://www.cts.co.jp/
*株式会社ジェイマックソフト
http://www.jmacsoft.co.jp/index.html
*(株)システムパース【025-758-3012】
*株式会社スノーランド
http://www.snowland.co.jp/page_top/top.html
*スリーエスシステム株式会社
http://sss-system.co.jp/index.html
*(有)セイビシステム【025-752-6952】
*株式会社ティーエムイー
http://www.tme.co.jp/index.html
*株式会社 新潟ソフトストラクチャ
http://www.niigatass.com/
*(有)ネクスト【025-765-5671】
*(有)ノイマン【025-752-0561】
*株式会社フジミック新潟
http://www.niigata.fujimic.com/comp.htm
*有限会社フロンティア十日町
http://www.frontier10.com/
*有限会社ロジックベース
http://www.logicbase.jp/
*客員会員
十日町市産業振興課【025-757-3139】
http://www.city.tokamachi.niigata.jp/contents/epage.jsf?pcontentno=5211&ppno=0
*新潟県IT産業ネットワーク21
http://www.nico.or.jp/it21/
PR
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
Facebook
http://ja.wikipedia.org/wiki/Facebook
Googleのサービス
http://ja.wikipedia.org/wiki/Google%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
“Google Me”のうわさがネットを駆けめぐる?
(2010年06月29日)
米国Googleが、「Facebook」の対抗馬となるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を立ち上げるのではないかといううわさがWeb上で広がっている。「Google Me」と呼ばれるSNSを開発しているといううわさだ。
うわさが広まるきっかけを作ったのは、米国Diggの創立者であるケビン・ローズ(Kevin Rose)氏が6月25日に「Twitter」へ投稿した、次のツイートだ。
「なるほど、ふむ、これはビッグなうわさだな: 非常に信頼性の高い情報筋によると、GoogleがFacebookの競合サイトとなる『Google Me』をまもなく始める」
この件について、ローズ氏はこれ以上コメントしておらず、現在では上述のツイート自体もオンラインから削除されている。また、Googleもこの件についてのコメントを拒否している。
The Gabriel Consulting Groupのアナリスト、ダン・オールズ(Dan Olds)氏は、根拠のない噂が野火のようにインターネット上を駆けめぐることはままあるが、今回の一件には興味を引かれると述べている。
「現時点では、これはまだ噂に過ぎない。とりわけソーシャル・ネットワーキングのような旬のトピックについては、そうした噂が常に業界内を流れるのが普通である。しかし、Facebookにすぐさま対抗しうる影響力とリソースを有しているものがいるとすれば、それは間違いなくGoogleだ。同社には強力なエンジンを開発する技術力があり、また速やかな大規模展開が可能なリソースも持っている」(オールズ氏)
さらにオールズ氏は、Googleの勢いをもってすれば、最初から膨大な数のユーザーを集められるだろうとも指摘している。Facebookが抱える4億人以上のユーザー数を凌駕するのは無理だとしても、力強いスタートが切れるはずだという。
「Googleは『Googleである』という一点だけで、ある程度のユーザーを一瞬のうちに獲得できると思われる。おそらく既存のアプリケーションに統合するだろうが、これも大きな魅力の1つになるだろう」(オールズ氏)
検索サービス企業として世に出たGoogleは、コア・ビジネスをすさまじいスピードで、かつきわめて多種多様な方面に展開していくことで知られており、そうした同社の特徴がうわさを加熱させる一因となっている。
例えばGoogleは2009年夏、「Chrome OS」を開発中であることを明らかにした。また、オンライン・コラボレーション・ツール「Google Wave」の開発も同年に発表している。加えて、携帯端末向け「Android」OSや、自社ブランドで提供するAndroidスマートフォン「Nexus One」により携帯電話市場への参入も果たしている。そのほか、超高速ブロードバンド・ネットワークを米国の一部地域に構築する計画も発表している。
代表的なSNSサイトであるTwitterやFacebookに一撃を加えるため、GoogleはWebメール・サービス「Gmail」に「Google Buzz」を追加するという試みも行っている。Google Buzz機能を備えたGmailは単なる電子メール・サービスを超え、ソーシャル・ネットワーキングのハブとして機能するようになっている。
(Sharon Gaudin/Computerworld米国版)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
http://ja.wikipedia.org/wiki/Facebook
Googleのサービス
http://ja.wikipedia.org/wiki/Google%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9
“Google Me”のうわさがネットを駆けめぐる?
(2010年06月29日)
米国Googleが、「Facebook」の対抗馬となるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を立ち上げるのではないかといううわさがWeb上で広がっている。「Google Me」と呼ばれるSNSを開発しているといううわさだ。
うわさが広まるきっかけを作ったのは、米国Diggの創立者であるケビン・ローズ(Kevin Rose)氏が6月25日に「Twitter」へ投稿した、次のツイートだ。
「なるほど、ふむ、これはビッグなうわさだな: 非常に信頼性の高い情報筋によると、GoogleがFacebookの競合サイトとなる『Google Me』をまもなく始める」
この件について、ローズ氏はこれ以上コメントしておらず、現在では上述のツイート自体もオンラインから削除されている。また、Googleもこの件についてのコメントを拒否している。
The Gabriel Consulting Groupのアナリスト、ダン・オールズ(Dan Olds)氏は、根拠のない噂が野火のようにインターネット上を駆けめぐることはままあるが、今回の一件には興味を引かれると述べている。
「現時点では、これはまだ噂に過ぎない。とりわけソーシャル・ネットワーキングのような旬のトピックについては、そうした噂が常に業界内を流れるのが普通である。しかし、Facebookにすぐさま対抗しうる影響力とリソースを有しているものがいるとすれば、それは間違いなくGoogleだ。同社には強力なエンジンを開発する技術力があり、また速やかな大規模展開が可能なリソースも持っている」(オールズ氏)
さらにオールズ氏は、Googleの勢いをもってすれば、最初から膨大な数のユーザーを集められるだろうとも指摘している。Facebookが抱える4億人以上のユーザー数を凌駕するのは無理だとしても、力強いスタートが切れるはずだという。
「Googleは『Googleである』という一点だけで、ある程度のユーザーを一瞬のうちに獲得できると思われる。おそらく既存のアプリケーションに統合するだろうが、これも大きな魅力の1つになるだろう」(オールズ氏)
検索サービス企業として世に出たGoogleは、コア・ビジネスをすさまじいスピードで、かつきわめて多種多様な方面に展開していくことで知られており、そうした同社の特徴がうわさを加熱させる一因となっている。
例えばGoogleは2009年夏、「Chrome OS」を開発中であることを明らかにした。また、オンライン・コラボレーション・ツール「Google Wave」の開発も同年に発表している。加えて、携帯端末向け「Android」OSや、自社ブランドで提供するAndroidスマートフォン「Nexus One」により携帯電話市場への参入も果たしている。そのほか、超高速ブロードバンド・ネットワークを米国の一部地域に構築する計画も発表している。
代表的なSNSサイトであるTwitterやFacebookに一撃を加えるため、GoogleはWebメール・サービス「Gmail」に「Google Buzz」を追加するという試みも行っている。Google Buzz機能を備えたGmailは単なる電子メール・サービスを超え、ソーシャル・ネットワーキングのハブとして機能するようになっている。
(Sharon Gaudin/Computerworld米国版)
Twitter
http://ja.wikipedia.org/wiki/Twitter
ソフトバンク・フレームワークス株式会社【プレスリリース】
http://www.sbfw.co.jp/news/press/2010/0705/index.html
メルアド宅配便
http://www.mailaddbin.com/pages/flow_twitter.html
7月5日17時39分配信 RBB TODAY
ソフトバンクグループで物流事業を行うソフトバンク・フレームワークスは5日、メールアドレスだけで全国一律990円で荷物が送れる「メルアド宅配便」に、新たにTwitter ID対応サービスと受取人支払い機能を追加した。
「メルアド宅配便」は、氏名、住所、電話番号といった個人情報を知らなくても荷物が送れるサービス。メル友、SNS、ブログ、オークションユーザー間の「モノ」のやり取りのニーズをとらえた配送サービスとして、2009年12月より提供を開始した。
Twitter IDによるメルアド便サービスは、利用申し込みの際に受取人情報として入力されたメールアドレスに代わり、Twitter IDを入力することで利用できるサービスとなる。Twitterで相互にフォローしている場合、Twitterのダイレクトメッセージ機能により受取人に荷物受け取りの諾否確認を送信することで、これまでの「メルアド便」サービス同様に利用できる。メルアド便では、特定のオークションサービスや通信販売に用途を限定せず、利用者が送りたい荷物をTwitter IDのみで発送できることが特長としている。
また、サービス料金決済手段として「受取人クレジットカード口座課金」を用意することで、申し込みときにサービス料金の支払いを差出人または受取人指定するだけで、利用シーンに応じた料金負担の選択を可能にした。従来の「メルアド便」ではサービスの支払いが差出人のみに限定され、品物を受け取りたい人が「メルアド便」の利用を望む際にいったん差出人に代金を立て替えてもらうなどの必要があった。「受取人支払い機能」を追加することで、特にオークションユーザーが、より手軽にメルアド便を利用可能となる見込み。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Twitter
ソフトバンク・フレームワークス株式会社【プレスリリース】
http://www.sbfw.co.jp/news/press/2010/0705/index.html
メルアド宅配便
http://www.mailaddbin.com/pages/flow_twitter.html
7月5日17時39分配信 RBB TODAY
ソフトバンクグループで物流事業を行うソフトバンク・フレームワークスは5日、メールアドレスだけで全国一律990円で荷物が送れる「メルアド宅配便」に、新たにTwitter ID対応サービスと受取人支払い機能を追加した。
「メルアド宅配便」は、氏名、住所、電話番号といった個人情報を知らなくても荷物が送れるサービス。メル友、SNS、ブログ、オークションユーザー間の「モノ」のやり取りのニーズをとらえた配送サービスとして、2009年12月より提供を開始した。
Twitter IDによるメルアド便サービスは、利用申し込みの際に受取人情報として入力されたメールアドレスに代わり、Twitter IDを入力することで利用できるサービスとなる。Twitterで相互にフォローしている場合、Twitterのダイレクトメッセージ機能により受取人に荷物受け取りの諾否確認を送信することで、これまでの「メルアド便」サービス同様に利用できる。メルアド便では、特定のオークションサービスや通信販売に用途を限定せず、利用者が送りたい荷物をTwitter IDのみで発送できることが特長としている。
また、サービス料金決済手段として「受取人クレジットカード口座課金」を用意することで、申し込みときにサービス料金の支払いを差出人または受取人指定するだけで、利用シーンに応じた料金負担の選択を可能にした。従来の「メルアド便」ではサービスの支払いが差出人のみに限定され、品物を受け取りたい人が「メルアド便」の利用を望む際にいったん差出人に代金を立て替えてもらうなどの必要があった。「受取人支払い機能」を追加することで、特にオークションユーザーが、より手軽にメルアド便を利用可能となる見込み。
クラウドコンピューティング
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
良いことずくめ? 社運を賭けて大丈夫か?
日経ビジネス 2010/3/26
“クラウド”という言葉が新聞の見出しに躍ることが増えてきた。クラウドコンピューティングを短く表現した言葉である。例えば2月26日付の日本経済新聞は、NECの社長交代を報じる記事に「NEC、クラウドに重点」という大見出しを付けた。
欧米のメディアもクラウドという言葉を普通に使っている。有力ビジネス誌の英The Economistは1年半ほど前、クラウドの大特集を組んだ(2008年10月25日号)。
ここでいうクラウドは群衆ではなくて雲を指す。雲とはインターネットのことなのだが、「クラウドに重点」と書かれると、「雲に重しを乗せると雲散霧消してしまうのではないか」などと、つまらないことを考えてしまう。
利用形態は40年くらい前からある!?
ここでNECの経営戦略にからむつもりはないが、クラウドについては論じてみたい。昨年、日経コンピュータという雑誌の編集長をしていた時、クラウドの扱いに悩み、あれこれ考えたからだ。
編集部の記者達は、IT(情報技術)の世界の新潮流だと言って、クラウド関連の記事を次々に提案してくる。大変結構なのだが、どこが新しい話なのか、なかなか分からなかった。
記者達から「インターネット経由でソフトウエアやハードウエアを利用することです」と言われると正直困惑した。ちなみに2月26日付の日経記事にはクラウドコンピューティングの定義が付記されており、「情報システムを利用する企業や個人が、ネットワーク経由でソフトウエアなどを利用できるサービス。自ら高性能のパソコンやサーバーを持つ必要が無く、効率的に情報システムを利用できる」と書いてあった。
日経にからむつもりもないが、この定義に新しい要素はない。先に掲げた記者の説明もそうである。企業や個人から見て、外部にあるコンピューター資源をネットワーク経由で使うという利用形態は40年くらい前からある。
こう指摘すると記者達は呆れた顔をして、「インターネット時代の話です」と言ってくる。だが、それも新しくない。インターネット経由で情報システムを使う動きについては7~8年前から何度も取り沙汰されてきた。ネットワークコンピューティングと呼んだり、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)と呼んだり、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)と呼んだりした。乱暴に言えば全部同じ話である。
グーグルコンピューティングと呼ばないのか
すると今度は、「グーグルの話です」と主張する記者が現れた。聞いてみると確かに新しい話である。ASPやSaaSと呼ばれた取り組みは、なかなかビジネスとして成立しなかったが、グーグルはしっかり利益を上げているし、巨大なコンピューターセンターを動かすために技術面で独自の工夫をしている。
「それならクラウドと言わず、グーグルコンピューティングと呼んではどうか」と提案したが賛成を得られなかった。別な記者が「主要なIT企業は皆、クラウドに取り組んでいます」と言ってくる。
マイクロソフトのように、グーグルに真っ向から勝負を挑む企業もあれば、ASPやSaaSに再挑戦する企業もある。また、ASPやSaaSに取り組む企業に、そのための土台になるコンピューターやソフトウエアを販売するIT企業もある。
こうした土台となる基盤技術については、各IT企業とも新しいものを出している。ただ、長年の技術開発を踏まえており、不連続な技術を突然出してきたわけではない。したがって、クラウドという新しい言葉を冠するのはどうかと思うのだが、どう名乗るかは各企業の自由である。
柔軟の意味は「必要な時に、必要なだけ」
以上のように考えてきたことを文章にまとめる機会が最近あった。日経コンピュータの2月17日号でクラウドコンピューティングの特集をした際、その号の用語解説欄に「クラウドコンピューティング」を取り上げることになった。
本来、用語解説は記者が書くのであるが、「クラウドについてうるさいあなたが書いてはどうか」という話になったので引き受けた。その文章を再掲しつつ、改めて筆者の思いを付け加えてみたい。
インターネットを介して、柔軟な情報処理を実現する技術やサービスの総称。利用者はインターネットの向こう側にある、アプリケーション・ソフトウエアや基本ソフトウエア、ハードウエアを必要な時に、必要なだけ、「サービス」として購入し、利用できる。インターネットをクラウド(雲)と呼ぶため、この名称が付けられた。
新聞と同じ定義ではないかと思われるかもしれないが、「柔軟な」としている点が少し違う。柔軟の意味は「必要な時に、必要なだけ」ということである。40年前はここまで柔軟なことはできなかった。
何が入っていても「雲だ」と言い張ればよい
引用を続けたい。ここから通常の用語解説と趣が異なってくる。
もっとも、この定義では、ITにかかわる森羅万象を包含できてしまう。クラウドという言葉は当初、グーグルやアマゾン・ドット・コムといった、いわゆる新興ネット企業のサービスに使われたが、既存のハードやソフトのメーカー、システムインテグレータ、通信会社らがこぞって、自社製品やサービスの“クラウド対応”あるいは“クラウド化”を発表、ほぼ全員がクラウドを手掛けることになってしまった。
しかも、IT企業ではない、一般企業が自社センターにあるシステムを、各国拠点や関連会社にインターネット経由で提供する仕組みをプライベートクラウドと呼ぶようになり、もはや「何でもクラウド」の状態にある。
なにしろ“雲”であるから、その中に何が入っていても「これは雲だ」と言い張ればよい。しつこくて申し訳ないが、筆者がクラウドという言葉にどうしてもひっかかるのは、このあたりである。
クラウドとITは同義、と言えるくらいだが、雲に分け入り、新旧の企業や技術を腑分けしていくと、新しい言葉を使うに足る新しい要素が確かに含まれている。利用できるサービスと、それを支える基盤技術に大別して見ていこう。
必要な時に利用できる柔軟なサービス、という考え方はまったく新しくない。ユーティリティサービスという言葉がメインフレームの時代からあったし、ここ10年ほどを見ても、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)あるいはSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)と呼ばれる取り組みがあった。
クラウド時代になり、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス、開発実行環境を利用)、IaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス、サーバーやストレージなどハード資源を利用)などと新語が乱発されたが、どれも新しい考え方ではない。
ただ、こうしたサービスが実際に利用可能になり、必要に応じて複数のサービスを組み合わせられる、という点で確かに進化している。
厳密には過去の蓄積を利用している
今回のコラムの文章を繰り返した恰好になったが、言いたかったのは「実際に利用可能になり、必要に応じて複数のサービスを組み合わせられる」という点である。ここは確かに新しいし、利用者に有意義だろう。
グーグルに見られるように、不特定多数の利用者にサービスを提供するには、膨大なデータを処理するシステム基盤が不可欠である。グーグルは、同社のSaaSやPaaSを実現するために、従来とは異なるファイルシステムや基本ソフト、さらにはデータセンターをすべて独自に設計、開発した。マイクロソフトもPaaSであるAzureを始めるために基盤技術を新規に用意している。クラウドで真に新しいのは、こうした基盤技術のほうである。
IT企業の古株であり、顧客にプライベート・クラウドを勧めるIBMやオラクルをみても、柔軟に拡張できるデータベース管理システムなど、基盤技術の面で新機軸を打ち出している。企業の利用を想定し、課金や認証など管理ソフトも充実させつつある。これらはクラウドという言葉が生まれる以前から開発が進められてきた技術群であるが、決して古いものではない。
グーグルについて「すべて独自に設計、開発」したと書いているが、厳密には、グーグルも過去のコンピューターサイエンスの蓄積を利用している。ただし、検索サービスのために技術基盤を一気に自分で作った点は新しい。
以上のように腑分けすると、企業はクラウドに対し、2通りの対応をしなければならないことが分かる。まず、利用できるサービスがあれば、適宜利用を考え、実行する。並行して、中長期をにらみ、自社のシステム基盤に新しい技術を取り入れる検討を始めておく。
ここでカギを握るのは、データのマネジメントである。クラウド時代の新サービスと、従来から保有しているシステムは、長期にわたって共存するから、どのようなデータが必要なのか、どのデータをどこに置いてどう処理し、セキュリティをどの程度維持するか、といったデータにかかわるアーキテクチャーを再設計する必要がある。
すべてのアプリケーションとシステムを、新しいサービスや新しい基盤技術に移行できればすっきりするが、費用対効果やリスクを考えると現実的とは言えない。
「クラウドという言葉にやたらとからんでいるが、何が言いたいのか」と聞かれたら、以上の用語解説の最後のところです、と答えたい。
ITを使いこなす工夫は昔から変わらない
つまり、クラウドと呼ばれるものは、サービスとそれを支える基盤が合わさったもので、新しい要素ももちろんあるが、これまでの技術と地続きのところもある。すぐ使えるサービスもあれば、これからの技術もある。したがって、「クラウドに移行する」「しない」といった単純な意思決定はそもそもできない。
「データにかかわるアーキテクチャーを再設計する」と分かりにくいことを書いてしまった。このアーキテクチャーは「構造を文書に記述したもの」といった意味である。企業が使うデータ、アプリケーションを棚卸しし、不要なものは捨て、足りないものを用意する。そのための見取り図(アーキテクチャー)を整えておくとよいわけだ。
もっとも、企業や組織のアーキテクチャーを整備するという話も全く新しくない。日本では7~8年ほど前、「エンタープライズ・アーキテクチャーを整備すべし」と喧伝された。取り組んだ企業や組織は少なくないが、なかなか効果が見えにくい地味な取り組みであり、今日までしっかり続けているところはどのくらいあるか、よく分からない。
クラウドという名称がいいかどうかはともかく、検討に値するサービスや技術が登場していることは事実である。ただ、それに社運を賭けるには、従前から指摘されている地道な取り組みが必要になる。
ITの世界は日進月歩と言われる。仮にそうだとしても、ITを使いこなす工夫は昔から変わっていない。
(谷島 宣之=日経コンピュータ編集部長)
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良いことずくめ? 社運を賭けて大丈夫か?
日経ビジネス 2010/3/26
“クラウド”という言葉が新聞の見出しに躍ることが増えてきた。クラウドコンピューティングを短く表現した言葉である。例えば2月26日付の日本経済新聞は、NECの社長交代を報じる記事に「NEC、クラウドに重点」という大見出しを付けた。
欧米のメディアもクラウドという言葉を普通に使っている。有力ビジネス誌の英The Economistは1年半ほど前、クラウドの大特集を組んだ(2008年10月25日号)。
ここでいうクラウドは群衆ではなくて雲を指す。雲とはインターネットのことなのだが、「クラウドに重点」と書かれると、「雲に重しを乗せると雲散霧消してしまうのではないか」などと、つまらないことを考えてしまう。
利用形態は40年くらい前からある!?
ここでNECの経営戦略にからむつもりはないが、クラウドについては論じてみたい。昨年、日経コンピュータという雑誌の編集長をしていた時、クラウドの扱いに悩み、あれこれ考えたからだ。
編集部の記者達は、IT(情報技術)の世界の新潮流だと言って、クラウド関連の記事を次々に提案してくる。大変結構なのだが、どこが新しい話なのか、なかなか分からなかった。
記者達から「インターネット経由でソフトウエアやハードウエアを利用することです」と言われると正直困惑した。ちなみに2月26日付の日経記事にはクラウドコンピューティングの定義が付記されており、「情報システムを利用する企業や個人が、ネットワーク経由でソフトウエアなどを利用できるサービス。自ら高性能のパソコンやサーバーを持つ必要が無く、効率的に情報システムを利用できる」と書いてあった。
日経にからむつもりもないが、この定義に新しい要素はない。先に掲げた記者の説明もそうである。企業や個人から見て、外部にあるコンピューター資源をネットワーク経由で使うという利用形態は40年くらい前からある。
こう指摘すると記者達は呆れた顔をして、「インターネット時代の話です」と言ってくる。だが、それも新しくない。インターネット経由で情報システムを使う動きについては7~8年前から何度も取り沙汰されてきた。ネットワークコンピューティングと呼んだり、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)と呼んだり、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)と呼んだりした。乱暴に言えば全部同じ話である。
グーグルコンピューティングと呼ばないのか
すると今度は、「グーグルの話です」と主張する記者が現れた。聞いてみると確かに新しい話である。ASPやSaaSと呼ばれた取り組みは、なかなかビジネスとして成立しなかったが、グーグルはしっかり利益を上げているし、巨大なコンピューターセンターを動かすために技術面で独自の工夫をしている。
「それならクラウドと言わず、グーグルコンピューティングと呼んではどうか」と提案したが賛成を得られなかった。別な記者が「主要なIT企業は皆、クラウドに取り組んでいます」と言ってくる。
マイクロソフトのように、グーグルに真っ向から勝負を挑む企業もあれば、ASPやSaaSに再挑戦する企業もある。また、ASPやSaaSに取り組む企業に、そのための土台になるコンピューターやソフトウエアを販売するIT企業もある。
こうした土台となる基盤技術については、各IT企業とも新しいものを出している。ただ、長年の技術開発を踏まえており、不連続な技術を突然出してきたわけではない。したがって、クラウドという新しい言葉を冠するのはどうかと思うのだが、どう名乗るかは各企業の自由である。
柔軟の意味は「必要な時に、必要なだけ」
以上のように考えてきたことを文章にまとめる機会が最近あった。日経コンピュータの2月17日号でクラウドコンピューティングの特集をした際、その号の用語解説欄に「クラウドコンピューティング」を取り上げることになった。
本来、用語解説は記者が書くのであるが、「クラウドについてうるさいあなたが書いてはどうか」という話になったので引き受けた。その文章を再掲しつつ、改めて筆者の思いを付け加えてみたい。
インターネットを介して、柔軟な情報処理を実現する技術やサービスの総称。利用者はインターネットの向こう側にある、アプリケーション・ソフトウエアや基本ソフトウエア、ハードウエアを必要な時に、必要なだけ、「サービス」として購入し、利用できる。インターネットをクラウド(雲)と呼ぶため、この名称が付けられた。
新聞と同じ定義ではないかと思われるかもしれないが、「柔軟な」としている点が少し違う。柔軟の意味は「必要な時に、必要なだけ」ということである。40年前はここまで柔軟なことはできなかった。
何が入っていても「雲だ」と言い張ればよい
引用を続けたい。ここから通常の用語解説と趣が異なってくる。
もっとも、この定義では、ITにかかわる森羅万象を包含できてしまう。クラウドという言葉は当初、グーグルやアマゾン・ドット・コムといった、いわゆる新興ネット企業のサービスに使われたが、既存のハードやソフトのメーカー、システムインテグレータ、通信会社らがこぞって、自社製品やサービスの“クラウド対応”あるいは“クラウド化”を発表、ほぼ全員がクラウドを手掛けることになってしまった。
しかも、IT企業ではない、一般企業が自社センターにあるシステムを、各国拠点や関連会社にインターネット経由で提供する仕組みをプライベートクラウドと呼ぶようになり、もはや「何でもクラウド」の状態にある。
なにしろ“雲”であるから、その中に何が入っていても「これは雲だ」と言い張ればよい。しつこくて申し訳ないが、筆者がクラウドという言葉にどうしてもひっかかるのは、このあたりである。
クラウドとITは同義、と言えるくらいだが、雲に分け入り、新旧の企業や技術を腑分けしていくと、新しい言葉を使うに足る新しい要素が確かに含まれている。利用できるサービスと、それを支える基盤技術に大別して見ていこう。
必要な時に利用できる柔軟なサービス、という考え方はまったく新しくない。ユーティリティサービスという言葉がメインフレームの時代からあったし、ここ10年ほどを見ても、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)あるいはSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)と呼ばれる取り組みがあった。
クラウド時代になり、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス、開発実行環境を利用)、IaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス、サーバーやストレージなどハード資源を利用)などと新語が乱発されたが、どれも新しい考え方ではない。
ただ、こうしたサービスが実際に利用可能になり、必要に応じて複数のサービスを組み合わせられる、という点で確かに進化している。
厳密には過去の蓄積を利用している
今回のコラムの文章を繰り返した恰好になったが、言いたかったのは「実際に利用可能になり、必要に応じて複数のサービスを組み合わせられる」という点である。ここは確かに新しいし、利用者に有意義だろう。
グーグルに見られるように、不特定多数の利用者にサービスを提供するには、膨大なデータを処理するシステム基盤が不可欠である。グーグルは、同社のSaaSやPaaSを実現するために、従来とは異なるファイルシステムや基本ソフト、さらにはデータセンターをすべて独自に設計、開発した。マイクロソフトもPaaSであるAzureを始めるために基盤技術を新規に用意している。クラウドで真に新しいのは、こうした基盤技術のほうである。
IT企業の古株であり、顧客にプライベート・クラウドを勧めるIBMやオラクルをみても、柔軟に拡張できるデータベース管理システムなど、基盤技術の面で新機軸を打ち出している。企業の利用を想定し、課金や認証など管理ソフトも充実させつつある。これらはクラウドという言葉が生まれる以前から開発が進められてきた技術群であるが、決して古いものではない。
グーグルについて「すべて独自に設計、開発」したと書いているが、厳密には、グーグルも過去のコンピューターサイエンスの蓄積を利用している。ただし、検索サービスのために技術基盤を一気に自分で作った点は新しい。
以上のように腑分けすると、企業はクラウドに対し、2通りの対応をしなければならないことが分かる。まず、利用できるサービスがあれば、適宜利用を考え、実行する。並行して、中長期をにらみ、自社のシステム基盤に新しい技術を取り入れる検討を始めておく。
ここでカギを握るのは、データのマネジメントである。クラウド時代の新サービスと、従来から保有しているシステムは、長期にわたって共存するから、どのようなデータが必要なのか、どのデータをどこに置いてどう処理し、セキュリティをどの程度維持するか、といったデータにかかわるアーキテクチャーを再設計する必要がある。
すべてのアプリケーションとシステムを、新しいサービスや新しい基盤技術に移行できればすっきりするが、費用対効果やリスクを考えると現実的とは言えない。
「クラウドという言葉にやたらとからんでいるが、何が言いたいのか」と聞かれたら、以上の用語解説の最後のところです、と答えたい。
ITを使いこなす工夫は昔から変わらない
つまり、クラウドと呼ばれるものは、サービスとそれを支える基盤が合わさったもので、新しい要素ももちろんあるが、これまでの技術と地続きのところもある。すぐ使えるサービスもあれば、これからの技術もある。したがって、「クラウドに移行する」「しない」といった単純な意思決定はそもそもできない。
「データにかかわるアーキテクチャーを再設計する」と分かりにくいことを書いてしまった。このアーキテクチャーは「構造を文書に記述したもの」といった意味である。企業が使うデータ、アプリケーションを棚卸しし、不要なものは捨て、足りないものを用意する。そのための見取り図(アーキテクチャー)を整えておくとよいわけだ。
もっとも、企業や組織のアーキテクチャーを整備するという話も全く新しくない。日本では7~8年ほど前、「エンタープライズ・アーキテクチャーを整備すべし」と喧伝された。取り組んだ企業や組織は少なくないが、なかなか効果が見えにくい地味な取り組みであり、今日までしっかり続けているところはどのくらいあるか、よく分からない。
クラウドという名称がいいかどうかはともかく、検討に値するサービスや技術が登場していることは事実である。ただ、それに社運を賭けるには、従前から指摘されている地道な取り組みが必要になる。
ITの世界は日進月歩と言われる。仮にそうだとしても、ITを使いこなす工夫は昔から変わっていない。
(谷島 宣之=日経コンピュータ編集部長)
スマートグリッド
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89
クラウドコンピューティング
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
野村クラウドコンピューティング&スマートグリッド関連株投信 商品案内
http://www.nomura.co.jp/retail/fund/boseki/cloud_smartgrid/index.html
SankeiBiz 2010/6/26 05:00
需要に応じて発電量を調節する次世代送電網「スマートグリッド」やネットワーク経由でソフトウエアを利用する「クラウドコンピューティング」など、次世代技術をテーマにした投資信託が相次いで登場している。新技術に強みを持つ日本企業に加え、成長性が見込まれる新興国のインフラ関連企業も投資先とする予定で、関連の個別銘柄にも関心が集まりそうだ。
今月中旬、東京都内で開かれた日興コーディアル証券の投信セミナーでは、環境技術関連の投信「日興UBS世界スマートグリッド・ファンド」の設定日である30日を前に、うちわを配布して「エコ」をアピールした。投資対象は太陽光発電をはじめとする自然エネルギー関連や二次電池などの環境関連銘柄が中心。中国やインドといった新興国もスマートグリッド計画を発表しており、市場では「スマートグリッドは今年最大の注目テーマの一つ」ともいわれる。日興コーディアル証券は「将来性が高いとみて問い合わせは非常に多い」と手応えを感じている。
野村アセットマネジメントは4月16日に「野村クラウドコンピューティング&スマートグリッド関連株投信」を設定し、国内外のシステム開発や省エネ技術、電力機器メーカーなどを中心に運用。DIAMアセットマネジメントが4月12日に設定した「DIAMニッポン新産業革命ファンド」はナノテクノロジーやロボット、宇宙開発、燃料電池などの先端技術を持つ日本企業に投資し、他社との差別化を図る。「海外経済の不透明さが増すなか、安定性を見込んで日本株に着目する投資家が増える」(同社)としている。
投資信託の純資産残高は09年度末に63兆円超と3年ぶりに前年度を上回ったが、新興国の株式や通貨を組み込んだ投信に人気が集中し、日本株投信の売却が増えた。ただ、「中長期的には新産業関連銘柄を中心に日本株の魅力が高まる」(大手証券)との見方も強い。
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