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デジタル教科書教材協議会について
http://ditt.jp/

■発起人
陰山 英男 立命館大学教育開発推進機構教授
川原 正人 NPO 法人CANVAS 理事長、元日本放送協会会長
小宮山 宏 株式会社三菱総合研究所理事長 元東京大学総長
孫 正義 ソフトバンク株式会社代表取締役社長
中村 伊知哉 慶應義塾大学メディアデザイン研究科教授
樋口 泰行 マイクロソフト株式会社代表執行役 社長
藤原 和博 東京学芸大学客員教授



DIAMOND online【第102回】 2010年8月20日 岸博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

旧聞に属する話で恐縮ですが、先月、「デジタル教科書教材協議会」という組織が発足しました。すべての小中学生がデジタル教科書(ITを活用した電子教材)を持つ環境の実現を目指しているようですが、どうも違和感を覚えざるを得ません。そこで、今週はこの問題について考えてみたいと思います。

米国企業主導でいいのか?
 もちろん、この協議会が掲げる目標を否定する気はありません。デジタル教科書ならば、紙の教科書よりも内容が豊富かつリアルになり、学習意欲の向上にもつながるでしょう。

 しかし、今のままではいくつかの問題点があると言わざるを得ません。最大の問題は、日本のデジタル教科書のことなのに、米国のIT企業ばかりが前面に出て来ていることです。

 この協議会には、会員として日本の主立った出版社やIT企業、ネット企業なども参加しています。その意味で、形式的には内外無差別、日本企業についてはオールジャパン的な体制になっています。しかし、協議会の発起人リストを見ると、学識経験者以外の民間代表はソフトバンクとマイクロソフトです。

 しかも、ソフトバンクの孫社長は設立記念シンポジウムで挨拶していますが、自分の会社が扱うアップルのiPadを、国の予算を使って日本全国の小中学校に配ろうと意気込んでいるように見受けられます。実際、iPadを使ったデジタル教科書のデモも行なっています。

 つまり、この協議会でデジタル教科書普及のイニシアティブを取りそうなのは、アップルとマイクロソフトという米国IT企業なのです。穿った見方をすれば、日本のデジタル教科書の端末やプラットフォーム(流通や付随するサービスなど)が米国IT企業に支配されかねないのではないでしょうか。それが本当に日本の教育にプラスの効果をもたらすのでしょうか。

日本の教科書は、出版社によって制作され、文科省の検定に合格したものが教科書供給特約所という独自の流通ルートを経由して、無償で子どもたちに配布されています。つまり、検定制度による国の関与の下で、制作から流通まで一貫して日本企業が担っているのです。電力や水道などの公共サービスが、国の規制の下で日本企業によって供給されているのと同じです。

 それは、教育が人材育成という国の根幹、国益に関わる部分を担っているからに他なりません。教育に不可欠な教科書は公共財的な性格を持つのです。その教科書がデジタル化されるからと言って、その流通やプラットフォームを米国企業に任せても良いかのような風潮はおかしいと言わざるを得ません。

 残念ながら、どうもネット上ではこのように国益が軽視される傾向にあるように思います。実際、今や日本や欧州など世界の主要国では、ネット上の情報流通のベースとなるサービスは、米国IT企業によって席巻されてしまっています。その結果として起きていることは、それらの国での文化とジャーナリズムという社会のインフラの衰退なのです。同じことが教育の世界で起きたら、それは大変なことになりかねません。

 例えば、ネット上で米国企業のプラットフォームを通じて教科書や補助的な教材が流通するようになった場合、有害なコンテンツが混入しないように国はしっかりと担保できるのでしょうか。高いコストを払わされることにならないでしょうか(昨年までの米国の電子書籍市場では、出版社はアマゾンに価格の7割を払わされていました)。アップルがiTune Store上のコンテンツについて審査を行なっていますが、米国企業が教科書という日本の国益に関わるものの中身に関与することにならないのでしょうか。疑問は尽きません。

手段を目的化した議論の横行
 デジタル教科書については、その他にも気になる点があります。それは、ITやネットが絡む議論でよく起きることではあるのですが、“手段を目的化した議論”が横行していることです。

 デジタル教科書は“手段”に過ぎません。“目的”は教育の質の向上のはずです。例えば私は、今の教育の問題は、知識の詰め込み/記憶ばかりになっていて、子どもが自分の意見/考えを創り出す力、それを他人に説明したりディスカッションする力を醸成できていないことにあると思います。その改善という目的のために、手段であるデジタル教科書をどう活用するかがないとおかしいはずです。

それでは、デジタル教科書でそれらの問題を本当に解決できるのでしょうか。少なくともこれまでネットは人間の知識量は増やしましたが、人間の行動様式や知識レベルを高めてはいないと思います。むしろ、ゆるいコミュニケーションやいい加減な言論を促進してきた面もあります。

 これは、デジタルやネットという技術が悪いのではなく、それらの技術を使って提供されるサービスに問題があるからなのですが、そうした面についての反省や改善なしに、「デジタル教科書が日本の教育を改革する、人材の育成に貢献する」とばかり言われても、リアリティはまったく感じられませんし、“手段の目的化”が甚だしいと言わざるを得ません。

国益を重視したデジタル教科書の議論を
 いずれにしても、デジタル教科書を巡る最大の問題は、日本の国益に直結する教科書の流通プラットフォームを米国企業に任せていいのか、ということに尽きます。

 日本製の電子書籍端末がまだ市場に出回っていない中ではやむを得ない面もありますが、逆に言えば、デジタル教科書を早期に普及させようと思ったら、日本製の電子書籍端末と日本型のプラットフォームを広めるきっかけに使えるはずです。

 協議会をバックアップしている省庁の方々には、そうした産業政策的な観点を是非意識してもらいたいと思います。少なくとも、ITやネットの関連では、独自規格などで自国製にこだわる中国の方がよっぽど賢い対応をしていると言わざるを得ません。

 そして、政権与党である民主党にもこの点を是非理解してもらいたいと思います。民主党は、小泉・竹中時代の構造改革を“外資への利益誘導”と非難し、郵政民営化に対しては“郵貯・簡保資金を米国資本に売り渡す”と非難していましたが、同じ言葉を投げかけたいと思います。教科書という国益に関わるものの流通プラットフォームを米国企業に渡していいのですか?


*「2015年にはデジタル教科書を全小中学校に」――孫氏が教育改革訴える デジタル教科書教材協議会が正式発足!

「丸暗記中心の、これまでの教科書は間違っている。“たいがいにせえ”と言いたい」――。ソフトバンクの孫正義社長は2010年7月27日、デジタル教科書教材協議会の設立シンポジウムで講演。「教育の改革なくして日本の将来はない」と、教育改革の必要性を強い口調で訴えた。

 デジタル教科書教材協議会は、「すべての小中学生にデジタル教科書を」を目標に設立された、民間主導のコンソーシアム。教育の専門家のほか、孫氏やマイクロソフトの樋口泰行社長などが発起人に名を連ねる。同日設立総会を開催して、正式に発足。三菱総合研究所理事長で元東京大学総長の小宮山宏氏が会長に就任した。会員として参加する企業は70社にのぼる。

 正式発足にあわせて開催されたシンポジウムで、発起人の一人として講演した孫氏。冒頭で日本の競争力が低下している現状に触れ、このままでは30年後に取り返しが付かないことになる、と危機感をあらわにした。30年後の日本が元気であるためには、現在10歳前後の子どもたちをいかに育てるかがが重要。だからこそ、今すぐ日本の教育を改革する必要があると主張する。「今日は物議をかもしに来た」と前置きしながら、現在の教育に対してさまざまな批判を展開した。

 例えば、運動会で順位を競わせるのを避ける傾向。「国の競争力が失われているときに、子どもたちに競争という本能を失わせるのがどれほど怖いことか。日本が国際競争力を取り戻すには、元気で競争心あふれる子を育てなければならない」(孫氏)。

 現状の教科書については「30年後に役に立たないと思える内容が多すぎる」とバッサリ。「鎌倉幕府ができた年を、2~3年間違えてもいいではないか。年号のような詳細な情報は、検索すれば済む。それよりも、なぜ幕府ができて、なぜ倒幕が必要だったかを分析する能力の方が、はるかに重要」(孫氏)。

 これからの教科書は、「子どもに感動を与えるものであるべき」(孫氏)。例えばNHKアーカイブスのドキュメンタリー番組をすべて動画で見られるような、魅力的な教科書にしたいとする。デジタル化によって「すべての学生が教科書のどこからどこまでを読み、どの問題でつまづいたか、を把握できるようになる」(孫氏)と指摘。教員が子どもたちの学力を分析したり、一人ひとりの理解度に応じた学習環境を整えたりするのに役立つという。

 2000万人におよぶ全国の学生と教員全員に、無料でデジタル教科書を配布する構想も披露。2万円のデジタル教科書を6年リースで使用するとすれば、1人当たり月額280円で済む。このぶんを毎月1万3000円の子ども手当でまかない、残りの1万2720円を現金給付すればよいとの考えだ。こうすれば、新たな予算は一切発生しないと主張。さらに「通信代も無料にすべき。我々も、応分の応援はする」。

 では、いつまでにこうした環境を実現すべきか。孫氏は「5年でやらなきゃいけない。2015年には、デジタル教科書を全小中学校に配備する必要がある」との目標を掲げる。そのためには、議論にいたずらに時間を費やすのでなく、とにかく実験してみることが先決という。今年度中に100校程度のモデル校を選んで実験を始め、良い結果が出たものはどんどん取り入れていくべきだと論じた。

 シンポジウムの冒頭には、原口一博総務大臣があいさつ。同じく発起人であるマイクロソフトの樋口泰行社長も講演に立った。後半にはパネルディスカッションも行われ、東京学芸大学客員教授の藤原和博氏らが弁舌をふるった。広い会場は立ち見が出るほどの盛況で、世の関心の高さを物語っていた。

(八木 玲子=日経パソコン) [2010/07/29]
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