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「北京ログラス」は取引高6兆円の巨大市場に挑む――山本達郎総経理が語る「僕が中国で起業したわけ」
http://www.logras.jp/
2010年12月24日 DIAMOND online
中国ブランドが極端なほど知られていない日本でも、最近では「アリババ」、「タオバオ」などの中国語のネーミングが時々マスコミに登場し、名声を少しずつ獲得している。中国で市場開拓や市場調査をしようと、とりあえずタオバオへの出店を試みる経営者も出てきている。
しかし、中国の電子商取引(EC)に関しては、多くの日本企業には専門知識がなく、どのように自社製品をアピールしたら中国の消費者に素早く理解してもらえるか、迷っているのが現状だ。そこで中国ECへの水先案内人として登場するのが、今回の北京ログラス社だ。同社はWEB制作から、SEM、アフィリエイト、ECサポート業務を通じて、日本企業の中国展開を手伝っている。
2006年に創業し、清華大学正門の近く、中国のシリコンバレーと言われる中関村に本拠地を置く北京ログラス社は、日本企業だけでなく中国企業に対してもその水先案内人の役割を果たしている。「80後」(バーリンホウ、中国語で1980年代生まれの人を指す)の山本達郎社長に、中国EC市場とログラスの成長戦略について聞いた。
(聞き手/在北京ジャーナリスト 陳言)
ネットと電子商取引の新天地を求めて25歳で再度、単身中国に渡る!
――個人事業主を別にして、中国でも「80後」の創業者はそれほど多くはありません。海外へ、しかも競争の激しい中国によく来られましたね。
もともと最初に中国に来たのは、大学時代でした。ベンチャーを勉強するサークルに入って、アメリカや中国の勉強会に参加し、1~2週間で勉強した経験があります。その時に、香港・広州・上海・北京を見て、中国の勢いを非常に強く感じました。
大学を出た後、すぐ中国へ留学に来ました。その次はアメリカの大学に留学して、ビジネスの勉強をしています。その後、日本でしばらく働きましたが、会社を創ることになり、中国でビジネスがしたいと思い、25歳の時に再度中国に来て会社を創りました。
海外に来てからは、イチロー(鈴木一朗)やナカタ(中田英寿)といった外国で活躍する日本人により注目するようになりました。彼らは日本人に自信や勇気を与えてくれると思いますので、自分もそのような存在になれるようにと思いますし、そのような日本人がこれからたくさん出て欲しいと思っています。
――会社を起こすには、それなりの資金が必要です。インターネット関連に決めた要因は何ですか。
自分で会社を創ろうと思ってはいましたが、例えば会社と言っても、八百屋さんだって立派な会社です。でも、今から普通の会社を作っても、大きく成長して、世界で活躍することは難しいと思いました。アメリカを見ていたし、その後、日本では携帯関連の仕事をしたので、将来的に世界で通用するような仕事をしたいと思いました。
ただし、それでいて資本がそんなにかからないものには何があるかと、いろいろ調べてから、インターネット関連の企業を作ろうと思いました。最初に大きな元手がかからず、かつ最先端のビジネスモデルや技術によって、世の中の役に立てるもの。大きく世界で発展するには、「成長している市場」で、「成長している産業」で起業したいと思い、中国でインターネット関連ビジネスをしようと決めました。
WEB制作、SEM(検索エンジンマーケティング)なら大した資本金もかからないし、成功してからまた資本を投入しようと思って、成功モデルの構築に努力しています。
2006年当初、日本語、中国語、英語などが全部できるWEB制作の企業は北京にはそう多くはありませんでした。また、2010年現在でも北京でSEO(検索エンジン最適化)や、EC関連の事業を行っている日本企業はあまり多くありません。
現在までに、無印良品、キューピー、北京大学日本研究センター等にWEB制作やSEMのサービスを提供しています。
タオバオの成功をいち早く感知、日本の中小企業にノウハウ伝授!
――そもそもアメリカや日本でITの新ビジネスが生まれ、成功していくと思われるなか、中国ではタオバオが成功していくと予感する人は、あまりにも少なかったですが……。
中国ではまだまだビジネスにおける信用が足りないとか、ビジネスモラルが欠けているなどとよく言われています。中国で生活してみると、そのようなことも確かにありました。
それまでは、中国ではネットショッピングでモノを買い、お金を振り込んでも商品が送られて来なかったり、モノが壊れていたりしたことも多く、こうした信用が欠如していました。
そのため中国のECはあまり発展していませんでしたが、タオバオが登場してから、急速に市場が広がり、発展していきました。これまでの中国のECの発展を阻害してきた問題を解決することができたため、中国で大きく発展いくだろうと、大きな可能性を感じました。
「信用」関連のハードルを乗り越える条件とは何か、たとえばタオバオではそれをどのように乗り越えているのか、私は直接タオバオの人に会って聞きました。
そこで信用を担保する画期的な決済システムを開発、採用することによって、信用問題を解決していき、また日本ではあまり使わないチャットをここではよく使って、リアルタイムに在庫確認や価格交渉をするなど、中国人の国民性や嗜好に非常に合うようなやり方を導入しているのを見たのです。
またユーザー同士の口コミや評価をすべて公開し、ネット取引に透明性をもたせています。さらに、出店費用や販売手数料などはほぼ無料だったので、誰でも簡単に出店することができました。
2009年にタオバオの取引高は、日本円にして約3兆円でしたが、10年には約6兆円に倍増すると言われています。2010年現在では、2億人以上のユーザーを抱えており、成長率から見ても、これから先も大きく発展していくだろうと考えています。
――中国の大都会はここ十数年で物が溢れるようになりましたが、長い間、商品欠乏の時代が続いてきました。また商品の質の面でも欲求は高まっています。洗練された日本製品の数々は、中国の大量消費に向いていると思われます。もちろん、日本では決して家電だけを作っているわけではありませんよね。
ユニクロもタオバオに出店しており、よく売れています。メイド・イン・ジャパンのもの、ジャパン・ブランドのものは中国で非常に人気があります。
ECは地域性がないことが大きな特徴です。最初は、テストマーケティングとして、日本から販売・商品発送を行うこともできます。それがうまく行けば、中国に進出して、会社を設立し、本格的に販売すればよいのです。
――具体的な成功事例があれば、紹介してください。
弊社提携先では、すでに20社のモールをタオバオに出店し、運用代行サービスもしています。中にはスポーツメーカーの李寧Lottoや、化粧品のSASA香港などがあり、もちろん日本企業もあります。日系企業が中国市場開拓をする場合、ECではどうすればいいか、講演会などでもノウハウをお話しさせて頂いています。
スピード感を持ち、新しさを常に追求!
――ビジネスは非常に順調ですね。
全てが順風満帆に進んできたというわけでもありません。
弊社では、2007年からSEO(検索エンジン最適化)のサービスを始めましたが、当初はSEOという手法が中国ではまだ新しく、よく話を聞いてもらえましたが、08年には雨後の竹の子のようにSEOを行う中国企業が現れ、価格競争が大変激しくなったりしたこともありました。
――営業では、山本総経理自らテレアポ等もされたのですか。
はい、私もやっていました。ただ、やはり中国語の発音があまり良くなかったので、「どこの人ですか?」と聞かれ、初めは「ウォーシー リーベンレン」(私は日本人です)などと答えていました。しかし日本にあまり良い感情を持っていない人がいて、電話を切られてしまったり、「日本人がなんでテレアポをしてるんだ?」と聞かれて、起業話をさんざん話させられた挙句、最後にはインターネットは興味ないと言われたりしました。
そこで、そのうちに自分で勝手に中国人の名前をつけ、発音が悪いと言われると、「南方出身です」とか「香港人です」などと言って、アポを取り、直接会ってから「実は日本人です」と話すと、気に入ってもらえたりしました。
創業以来ずっと中国のインターネットビジネスの世界に取り組んできましたが、業務内容は変わっています。もともとはアフィリエイト広告の営業を行っていましたが、SEOやSEMを行うようになり、SEOも価格競争が激しくなってきたため、ECサポート事業も行うようになりました。インターネットという軸はブレないようにしながら、市場のニーズを汲み取って、いつも社会や企業の役に立てるサービスを提供したいと思っています。
――山本総経理が自らテレアポをしていたとなると、中国企業のお客さんも多いのではありませんか。
最近では、自分ではテレアポをしなくなり、中国人の社員に任せることにしています。今のところ、クライアントの数は中国企業と日本企業でそれほど違いませんが、金額は日本企業のほうが多いです。
――中国では2億以上の人がインターネット経由で商品を買っています。これは3年前には想像できなかったことです。
私が中国EC市場の変化をはっきりと意識したのは、2009年頃からでした。同時に日本の元気なさをも感じています。日本の新聞を読んでいても、経営改善のニュースでは、経費を数%カットすることに成功したなどという記事を見かけることが多いです。
もちろんそれも大切なことですが、やはり市場が成熟してきていて、何かが爆発的に売れるとか、成長するというものが少ないように感じています。隣の国の中国には、急速に拡大する一大市場があります。13億いる中国人のうち、約2億の人がインターネットでから買い物をしています。まだその比率が低いため、これからも増えていって、日本の人口の2倍以上にもなるでしょう。
そこは日本企業にぜひ注目してもらいたいと思いますし、中国市場と一緒に発展することで、売上の向上はもちろん、雇用の創出にも繋がるでしょうし、もっと日本が元気になってくれたらと思います。
減点主義から脱却して、成功するまでやり続ける!
――そのような日本企業が中国市場を開拓する場合、なにか阻害要因はありますか。
それにお答えする前に、Kappa社の例をお話しします。同社はもともとイタリアの会社でしたが、2002年に中国に進出しました。当初は思うように業績が上がりませんでしたが、2005年に中国企業が買収し、その後業績が改善して、2007年には香港で上場を果たしています。
同社は09年にタオバオに出店しているのですが、6月に最初の提案があり、7月末には出店を決定、8月の1ヵ月間で準備を行い、9月からオープン、11月にはセールを実施して、1日で405万元を売り上げる等、目覚ましい成果を上げています。
日本企業は、おそらくこのようなスピードを出すのが非常に難しいと思います。出店する前にまずリスクを探し、「こんな問題もある、あんな問題もある」と、100点満点から少しずつ減点していきます。7割位まで成功確率が下がってしまうと、出店の判断ができず、最終的にはなかなか決定ができません。
一方、中国企業は加点主義でモノを考えるところが多く、「こんなに良い点がある、あんなにメリットがあると考え、問題もあるが、こうすれば解決できる」と考えて、0点から考えてプラスして行き、7割の成功確率なら、とりあえずやってみようと、出店します。最初はうまくいかないことがあっても、問題を解決しながら、最終的に成功していくのです。
――それでは成功は保証されませんね。
そもそも、ビジネスで100%成功することなんて、ありえません。リスクや問題があっても、それを先回りして考え、何が何でも成功するまでやるんだと強い意志を持って問題を解決して、努力し続けることが大切なのではないでしょうか。
しかも中国のECは、10年には約6兆円規模になり、09年の倍となります。1年間で2倍以上に成長する市場があるのに、手をこまねいているのは、非常にもったいないことだと思います。
――それでも中国市場は日本と違い、進出するのは簡単ではないと思う日本企業は多い。
日本市場との違いは、もちろんあると思います。例えば、色の好みから、サイトのデザイン、写真の撮り方やチャットの仕方など、細部ではいろいろ違います。ただし、それは本当に取り組もうと思えれば、決して乗り越えられないものではありません。
成功の物差しは、社会への貢献度!
――山本総経理ご自身は、何を成功の物差しにしていますか。
将来的には株式を上場させたいとも思っていますが、成功の物差しと考えているのは、社会への貢献度です。どんなに活躍して、稼いでいる会社でも、悪いことをして稼いでいたり、周りに何も良い影響を与えていないのであれば、意味がありません。
自分達だけが良ければそれで良いのではなく、お客様にとっても良くなることや、雇用を創出すること、インターネット事業を通じて、社会や人々の成長の役に立つこと、そういったことをしながら会社も成長させていき、さらに良いことをしていく。そうしたことがどれだけできるかを、成功の物差しと考えています。これからも日本・中国・アジア、そして世界を元気に出来るように、頑張りたいと思います。
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魚沼コシヒカリ理想の稲作技術『CO2削減農法研究会』(勉強会)の設立計画!