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平成22年 第12回「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(松江市)有機栽培・JAS認定部門で特別優秀賞を受賞。(食味90・味度83・計173点) 平成25年、第15回魚沼と第16回北京開催運動中! 無農薬魚沼産コシヒカリ生産農家・理想の稲作技術『CO2削減農法』 http://www.uonumakoshihikari.com/
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英調査機関がまとめた食料危機の真実!

2011年2月24日 大竹剛
 
英政府のシンクタンク、フォーサイトが「The Future of Food and Farming: Challenges and choices for global sustainability」という調査結果をまとめた。分かりやすく言えば、未来の食料危機にいかに備えるか、という内容である。発表されたのは1月24日。食料価格の高騰をきっかけに起きたチュニジアの政変がエジプトに飛び火し、大規模なデモに発展する前日というタイミングだった。
 34カ国から参加した約400人の専門家によってまとめられたというだけあり、現在の世界の食料システムが抱える問題を網羅している。北アフリカで始まった社会不安の増大を引き合いに出すまでもなく、今年は食料価格の高騰が世界的な関心の的だ。2月18~19日にパリで開催されたG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議でも、投機資金の流入などによる食料価格の高騰を監視するため、市場の透明性を強化することに取り組むことを表明した。
 2050年までに世界の人口は90億人に達すると言われる。調査報告は、食料システムの改善に取り組み農業で革新を起こさなければ、世界の人口を養えなくなると結論付けている。安全性を十分に検証することを前提としながらも、遺伝子組み換えなど最新技術への積極投資を促していることから、一部では批判の声も上がった。
 調査報告が指摘する内容は、食料問題を考える際に参考になる。調査プロジェクトの代表を務めたオックスフォード大学のチャールズ・ゴッドフレイ教授は、「今すぐ行動を起こすことが必要」と強調する。いくつか、ポイントをまとめておきたい。それらは、企業にとっても農業分野で新たなビジネスチャンスを探す上で参考になるはずだ。

 

10億人が食べ過ぎで生活習慣病

 
 まず、現在、世界の食料システムは、どのような状況あるのだろうか。
 報告書が真っ先に指摘するのが、世界で9億2500万人が飢えているという事実だ。ビタミンなど栄養不足という“隠れ飢餓”の状態にある10億人も含めれば、実に20億人が飢えていることになる。その一方で、10億人が食べ過ぎの状況にあり、生活習慣に起因する糖尿病な心臓病などのリスクを抱えている。
 また、カロリー摂取という観点で見れば、過去40年間に世界のカロリー摂取量は15%上昇した。先進国ではこの10年は高止まりしているが、新興国は今も急増中だという。特に、東アジアでは1969~2005年の間に41%も高まった。ただし、アフリカのサブ・サハラ地域では同期間に3%しか上昇しておらず、過去2年は減少した。

 

1人当たりの農地は減少、生産性も低い

 
 地球上には、開拓が可能な土地がまだたくさん残されていると想像されがちだが、必ずしもそうではない。実は、過去数10年、農地はほとんど広がっていない。1967~2007年に世界の穀物生産量は115%増えたが、農地の拡大は8%のみだった。人口1人当たりの農地は同期間に、1.3ヘクタールから0.72ヘクタールに減少した計算になる。
 作物の生産性についてはどうか。小麦を例に挙げれば、英国ドイツ、デンマーク、フランスでは、到達可能とされる生産性に近づいているか、一部では上回っている状況であり、これ以上の生産性向上は難しそうだ。その一方で、東欧諸国やロシアなどでは、到達可能な生産性と比べると、実際の収穫高は半分にとどまっている。
 調査報告書では、現在手に入る技術を使うだけでも、アフリカの多くの地域で生産性を2~3倍に、ロシアでは2倍に拡大することが可能だと指摘する。全世界では、約4割引き上げることが可能だ。生産性が低い原因は、農業に携わるヒト・モノ・カネの不足に加え、道路や倉庫、市場、その他サービスなどのインフラ不足、さらには政情不安や政治・経済運営の失敗などの外部要因もある。
 
農業をする上で、エネルギーと水も欠かせない。いずれも、世界の人口増加によって争奪戦が勃発しかねないもので、農業にも深刻な影響を及ぼす。
 まずはエネルギー。世界のエネルギー需要は2006年から2030年までに45%、2050年までに2倍に上昇し、エネルギー価格の高騰を招きかねない。エネルギー価格の上昇は、特に、窒素肥料の生産に大きな影響を及ぼす。実際、2005~08年に窒素肥料の価格が約5倍に上昇したのは、石油価格の高騰に起因するところが大きいという。
 そして水。現在、川や地下水から取得した人類が利用できる水の7割は、農業に利用されている。食料需要の高まりを受けて、世界の農業用水の需要は2030年までに30%、2050年までに2倍に上昇する。特に新興諸国では産業用水や飲料水の需要も高まることから、農業向けにいかに水を確保するかが極めて重要な課題となる。水不足から地下水を過度に汲み上げたり、粗悪な灌漑(かんがい)を実施したりすることで、環境破壊のリスクも高まっている。

 

食料の3割はゴミとして捨てられている

 
 食料の流通・消費構造にも、大きな無駄がある。報告書は、世界で約3割の食料が、消費者の胃袋に入る前に消失しているか、ゴミとして捨てられていると指摘する。
 低・中所得国では、食料を保存する倉庫や迅速に輸送する交通手段などのインフラ不足が、せっかく収穫した食料の多くを無駄にしてしまう大きな要因になっている。一方、高所得国ではフードサービス産業や家庭で捨てられる割合が大きい。
 英国では2008年、家庭で購入した食料の25%が捨てられていたという。報告書は、英国などの高所得国では、各世帯が食べ物を上手く取り扱うことで、1世帯につき年間680ポンド(約9万円)の食費を削減することが可能になると分析している。

 

食料危機はビジネスチャンスでもある

 
 生産性の向上から農地確保、農業に関わる各種インフラの整備、エネルギーや水、流通システム、企業や消費者の意識まで、取り組まなければならない問題はあまりにも多い。ゴッドフレイ教授も「1つの解決策で対処できるような問題ではない」と話す。危機回避に向け、これまで示してきたような課題に、政府も企業も、そして市民も、地道に取り組んでいくしかない。
 とはいえ、企業の立場から見れば、新興諸国における生産性の低さやインフラ不足はビジネスチャンスにもなりえる。既に、欧米の大企業は動き始めている。例えば、アフリカのタンザニアで昨年から、「タンザニア南部農業成長街道(The Southern Agricultural Growth Corridor of Tanzania)」というプロジェクトが始まっている。
 それは、ザンビアとの国境付近からインド洋に面したダルエスサラーム港まで、道路や鉄道、電力のインフラに沿った約35万ヘクタールの土地を儲かる農業地帯として育成しようというものだ。タンザニア政府や米国政府、食品2位の英ユニリーバ、種子最大手の米モンサント、肥料生産高トップのノルウェーのヤラ・インターナショナルなど官民が協力して、総額35億ドル(約2900億円)を投じて2030年までに同地域の農業生産高を3倍に引き上げることを狙う。

 

アフリカの農業ビジネスに欧米勢が続々参入

 
 収穫した作物の保存や物流に必要な倉庫などのほか、作物の取引市場や融資など各種サービスを提供する拠点、研究施設などを整備し、特に小規模農家を組織化して支援することに力を注ぐ。モンサントやヤラにとっては、種子や肥料を販売できる市場となり、ユニリーバにとっては食品原材料の調達先となり得る。この地域で42万人の新たな雇用を生み出し、200万人を貧困から救うという目標も掲げる。
 プロジェクトはまだ始まったばかりで、今すぐ成果を判断できるものではない。だが、ヤラはダルエスサラーム港で2000万ドル(約17億円)を投じ、新たな肥料用ターミナルの建設に着手した。ヤラのバイス・プレジデントであるシーン・デクレーン氏は、「アフリカはヤラにとっては大きな市場。だが、1社ではできず、官民がパートナーを組んでリスクを共有することが成功のカギ」と話す。
 世界の食料システムが抱える難題を直視し、そこから危機解決策を見出すのは政府だけの役割ではない。事実、G20の枠組みでは、各国の利害が衝突し有効な対策を打ち出すことは難しい状況にある。そうした中、企業が果たす役割は極めて重要であり、それは単なる慈善活動ではなく、新たなビジネスとして取り組む価値のあるものだ。
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あなたの知らない農業の世界(1)

2011.02.18(Fri)JBプレス 有坪民雄

今回から、「あなたの知らない農業の世界」というシリーズを始めます。

 怪奇物ではありません。

 この連載のタイトルは、どこかのテレビ番組のタイトルをパクりました。ただし、内容は怪奇ものでも心霊ものでもありません。留意されることがほとんどない、しかし、議論の際に何をインプットするかによってアウトプットが吉永小百合にもマツコ・デラックスにもなるという、農業の重要な要素について書いていきます。

 書こうとした大きな動機は、マスコミを応援するためです。もっと頑張ってもらい、本当のことを伝えてもらうためです。

 近年、マスコミはネット上で叩かれることがよくあります。叩かれる理由はいくつもありますが、そのうちの1つは、「その筋の専門家」をうならせるようなコンテンツになっていないことが挙げられるでしょう。要は、中途半端な内容だということです。

汚染米事件の取材にやって来た記者たち!

 しかし、少なくとも私が知っているマスコミの方々は、総じて「知ろう」という努力はしています。

 2008年に汚染米事件が発生した時、マスコミの記者たちは、コメ偽装の実態について語れる人を目を皿のようにして探していました。

 驚いたのは、私の元にも取材の申し込みがいくつもあったことです。私がコメ偽装の実態を知っていることに、どうやって気付いたのでしょう?

私が『コメのすべて』(2006年10月発行)という本を書いていたからかと思いましたが、その本を読んでいた記者は、あまりいませんでした。汚染米の記事が載るとは思えない、ある雑誌の取材に私がちょっと話した一言が取材殺到の理由でした。

 米穀卸会社の日本ライス(大阪府東大阪市)がコメ産地を偽装した事件が表面化する前から、私は同事件の告発人から相談を受けており、事件の表も裏も知る立場にあったのをマスコミは目ざとく見つけたのです。

 取材を受けてみると、記者たちは切実でした。コメ偽装について知りたくとも、文献などありません。偽装を行った当事者たちは口を閉ざしています。それでも、記事を書かねばなりません。尻に火がついている記者たちの質問の鋭さは刃物のようでした。マスコミは、決して手を抜いているわけではないのです。

 では、マスコミの何が問題なのか? 多くの農業関係の記事を見ていて思うのは、ここさえ押さえていれば読者から「マスゴミ」扱いされないポイントがあるのに、それが何かを記者たちは知らないということです。

 この連載は、そんなポイントについて書いていきます。そして、それは一般読者にとっても農業政策を評価する際の指標になることと思います。

農業の多様さは一般的な括りに収まらない!

 農業は、極めて多様性に富んだ産業です。その多様さは、一般的な「業界」の括りからは大幅にはみ出しています。

 例えば、自動車製造業と言えば、乗用車やトラックなどを製造しますが、製造方法に大きな違いがあるわけではありません。トヨタ自動車は製造ロボットを使い、ロールスロイスは職人が手で作っているとしても、製造方法に根本的な違いはありません。

 ところが、農業は作物によって、製造方法がまったく違ってきます。野菜などの植物生産と、卵や肉を作る動物生産を、「育て方」が同じだと言う方はいないでしょう。

主要な分野を挙げるだけでも、穀物、野菜、果樹、花卉(かき)、畜産の5つがあります。そして、この分類に収まらない作物に茶やタバコ、繊維があります。一口に「繊維」と言っても、「綿」は植物を育てますが、「絹」では蚕(かいこ)という蛾を育てます。これ以外に、蜜蜂を育てて、蜜を取る農業もあります。

 こうしたカテゴリーの中にも違いは存在しています。例えば、「野菜」という1つのカテゴリーの中でも栽培法は様々です。2種類の野菜の栽培法を比べると、「種をまく」こと以外はまったく違うということもよくあります。

養鶏と和牛肥育、進んでいるのはどっち?

 おまけに、こうした農作物生産の進化は、全てが同じスピードで進んでいるわけではありません。他の産業同様、市場が大きく技術的に容易なものから農業技術は先に進化していきます。

 いわゆる機械化を「進化」と見るなら、最も進んでいるのは養鶏業でしょう。

 最先端の養鶏は、「ウインドウレス」と呼ばれる窓がない鶏舎で行われます。卵をたくさん産む品種を選択し、産卵に最も適した栄養を適切量与え、日照の代わりに照明の点灯時間を調整することで鶏の「性能」を極限まで引き出します。

 しかも、そうした管理をする規模はどんどん拡大しており、10万羽など、当たり前の世界です。手作業が完全になくなったわけではないにしても、コンピューター制御された機械を駆使して銭単位のコストダウンにしのぎを削る姿は、もはや「工業」と言った方がいいかもしれません。

 そうかと思えば、同じ畜産でも、私のやっているような和牛の肥育はかなり遅れています。繁殖が人工授精になり、肥育する頭数は増えたものの、基本的には戦前とほとんど変わりません。

 数百等規模の牛を肥育する農家では、自動給餌機を入れていたりもしますが、それが使えるのは配合飼料のみ。ワラなど粗飼料は手作業でやることになります。

しかし、粗飼料を自動給餌できるようになったとしても、おそらく農家は使わないでしょう。なぜなら、肥育に限らず乳牛でも繁殖でも、給餌作業のコストダウン以上に大事なことがあるからです。それは、牛を観察し、健康状態を判断することです。

 牛が病気になっていないかを知る最も簡単な方法は、エサ箱にエサを入れた直後に牛が食べに来るかどうかを観察することです。もしも食べに来なかったり、あるいはちょっと遅れて食べに来るようだったら、「単に腹が減っていないのか、体の調子が悪いのか、あるいは他の牛が怖くて出てこられないのか」などと理由を探っていくのです。

 そんな一番分かりやすい観察の方法を、機械化できるからと言って捨ててしまう農家はいないでしょう。

競争力の源泉も作物によってバラバラ!

 養鶏と牛の肥育は同じ畜産でありながら、そんな違いが出てくるのは、機械化水準の問題もさることながら、何が競争力の源泉なのかといった事情にも左右されます。

 卵は物価の優等生。何十年経っても価格が上がらないことで有名です。そのため競争力の源泉はコストダウンになります。

 これに対し、肥育牛の場合、枝肉重量と歩留まり率、そして肉質によって価格が大幅に違ってきます。そのため、コストダウンより品質管理が競争力の源泉になるのです。

 競争力も作物によってまったく違ってきます。国際競争力と言えば必ずやり玉に挙げられるコメなどは、確かに高い関税によって守られている側面は否定できないでしょう。しかし、15年ほど前、自由化によって鳴り物入りで入ってきた米国産リンゴは、日本ではまったくと言っていいほど受け入れられませんでした。それどころか、現在は米国でも日本の品種である「ふじ」を作っているような状態です。

あまりにも大雑把すぎるTPP議論!

 そうした理由から、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関する議論で筆者が一番信用ならないと思っているのは、TPP導入派にせよ反対派にせよ、こうした農業の多様性を無視している主張です。

 TPP導入によって農業は活性化するのか、衰退するのか? 作物別に検討し、それらの結果を総合した上で、国益になるか否かを判断すべきなのです。

 その意味で、農水省が行う「TPPによって影響を受けるとされる19品目のシミュレーション」も、TPP導入派の言う「オランダやイスラエルをモデルにせよ」との主張も、私には説得力があるとは思えません。

 前者は19品目以外のことが見えていませんし、後者は、輸出競争力を持てると思える作物は何か、どの程度の市場拡大が見込めるのか、などを明示していません。

 農業分野に限ってTPP導入の是非を考えた場合、国内農産物が失う市場と、輸出によって拡大が見込める市場とどちらが大きいのかについて、誰も分からないのが実態ではないでしょうか。だから、論争はすれ違ったままなのです。

 「孫子」作戦編に出てくる「兵は拙速を聞く」とは、戦争は短期で終わらせなければならないという教えです。長期化すればカネがかかって、国が疲弊してしまいます。国家の疲弊を避け、戦争を短期間で終わらせるには、敵を知り、確実に勝てる体制を作ることが必須です。

 TPP推進派も反対派も、結論を早く出しすぎます。TPPの評価を行うのに、反対派も推進派も個別の作物ごとに十分な調査とシミュレーションを行い、その結果が正しいのか間違っているのかを検証してから賛成・反対を決めるべきです。それが間に合わないなら、個別に関税交渉を行う方が間違いが少ないのは自明の理でしょう。

 「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」。敵も味方もろくに知らない状況で、TPP参加の意思決定を行ってはなりません。

食と農林水産業の地域ブランド協議会
http://www.syoku-brand.com/

開催要領/参加申込書(PDF版)
http://www.syoku-brand.com/h22_symposium_20110224.pdf


2011年02月17日(木)現代ビジネス 株式会社ブランド総合研究所

食と農林水産業の地域ブランド協議会は、2月24日に総会を行うのにあわせてシンポジウムを開催し、地域の農林水産業、食品産業の地域ブランド化に向けた実践的な取り組みや課題解決の方策について話し合う。現在、全国の各地域で農林水産業や食品産業の競争力強化や地域活性化につなげていくことを目的に地域ブランド化の取り組みが進んでいる。

 食と農林水産業の地域ブランド協議会は地域ブランド化に主体的に取り組む事業者や支援者、加工・流通の関係者などが幅広く集まり、情報交換や提供、交流などを行えるようにするためが設立された。

 また、農林水産省は2008年度から「農林水産物・食品地域ブランド化支援事業」を実施し、地域の取組主体が外部からプロデューサーを招聘して進める地域ブランド化の取組を支援している。こうしたことから、今年度は地域ブランド化の意義を見直し、地域ブランドの確立と継続的な事業展開に向けて必要な取組について検討するという。

 総会とシンポジウムは2月24日の13:30~17:00にかけて大手町ファーストスクエアカンファレンス(東京都千代田区大手町1-5-1)で開催する。参加費は無料。シンポジウムでは、基調講演を「地域ブランドの確立と継続的な事業展開」と題して、明治大学大学院グローバルビジネス研究科の上原征彦教授が講演を行う。

イタイイタイ病
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%A4%E7%97%85

サーチナ 2月15日

ある調査によると、中国国内で販売されている米の10%には、基準値以上のカドミウムが含有されているという。カドミウムが多量に含まれている米を食べ続けることで、骨の病気が起こる可能性が高い。しかし、専門家が心配するのは、政府や医療機関がこの病気の根本原因を把握していないことや、何よりも、中国には重金属に汚染された土壌での栽培基準がなく、汚染が深刻な土壌でも稲が当然のごとく育てられているという事実だ。財新網などが報じた。

 84歳になる李老人が、小さな袋に入った米を見せてくれた。純白で艶があり、ふっくらした米粒だ。一見した限りでは、異常があるとは全く思えない。しかし、成分検査の結果、基準値をはるかに超えたカドミウムが検出された。地元の人々は、このような米を「カドミウム米」と呼んでいる。

 化学元素周期表48番目の重金属・カドミウムは、自然界では化合物として鉱物中に存在し、人体に入ると極めて大きな危害を及ぼす。

 李老人は、自分の奇病と米との間に関係があるのではと疑いを持った。老人は体こそ丈夫だが、この20年間は、歩くことがひどく苦痛だった。100メートルも進まないうちに、脚とすねに耐えがたい痛みが襲った。

 医者は明確な診断を下せなかった。そこで老人は、自ら「軟脚病」と病名をつけた。老人が住む広西チワン族自治区桂林市陽朔県興坪鎮思的村には、彼と同じような症状を患う老人が10人以上いた。

 定年退職して故郷の村に戻った1982年から28年間、李老人はこの村で生産された米を食べ続けてきた。いくつかの研究論文によると、同村の水田土壌は、1960年以前から、カドミウムに汚染されていることが実証済という。当然、この村で生産された米のカドミウム含有量も、基準値をはるかにオーバーしている。

 医学書によると、カドミウムが長年にわたり人体に入り続けると、骨の痛みが引き起こされる。日本では、1960年代に富山県で精錬所がした排水が原因で多発、「イタイイタイ病」と命名された。「イタイイタイ病」の症状と李老人の言う「軟脚病」の症状は酷似している。多くの学者も、思的村村民の症状は、「イタイイタイ病」の初期症状であると指摘した。

 このような症状が発生しているのは、思的村だけはない。国内各地の住民が、カドミウム汚染による症状を訴えている。

 農業部門によるここ数年のサンプリング調査のほか、専門家の研究によって、中国の米の約10%には、基準値を超えるカドミウムが含まれることが明らかになった。米消費量が世界一の中国にとって、この事実は極めて深刻だ。(編集担当:松本夏穂)

 

アメリカの意向を気にせず、国益だけを考えて議論せよ!

2011年2月15日 DIAMOND online 田村耕太郎

誰も知らないTPP!

 ネットで日本のメディアをみると毎日のように“TPP”という言葉が出てくる。いつのまにか首相の公約になっていて、混迷極める政権の命運がかかった政策の一つになっているようだ。私が知る限りにおいてだが、アメリカでは経済番組でも一般ニュースでも“TPP”という言葉に出会ったことがない。私が在籍するエール大学はじめニューヨークやボストンアメリカ東海岸の知識人層の間でもTPPの意味がわかる人に出会ったことがない。

 結論から言うと、TPPの参加の議論について、アメリカの意向を過剰に気にする必要はないと思う。TPPをどうしようが、アメリカにとって日本の相対的な重要度は損なわれることはない。日本の重要性は増す一方だろう。“日本の国益にとってどうなのか”に集中した議論をするべきだ。その上で参加の可否を問えばいい。

 先日、私の所属するエール大学マクミランセンターでロバート・ゼーリック世界銀行総裁の講演があった。エール大学のグローバライゼーション研究所所長のエルネスト・ゼディージョ教授との対談形式だ。旧知の二人の対談を、シニアフェローとして最前列で聞かせていただいた。

 余談だが、ゼディージョ教授は2000年までメキシコ大統領を務めていた人物だ。TPPの先行事例でもあるNAFTAの実情を知る人物である。ゼディージョ氏は元大統領だからエールの教授をしているのではない。彼は博士号をエール大学で取得しており、その実績も考慮されてエール大学で教鞭をとっている。各分野のノーベル賞受賞者にも学校行事でよくお会いするが、元大統領とかCIA元長官の教授がゴロゴロいるところがアメリカの名門大学のすごさだ。

世銀総裁とメキシコ元大統領の激論!

 一方のゼーリック氏の経歴は、米大統領補佐官、USTR(米通商代表部)、国務副長官を経て第11代の世銀総裁に就任。WTOドーハラウンドの生みの親といわれる人物だ。その間にハーバード大学ケネディスクールで研究員をつとめ、ゴールドマン・サックスのアドバイザーも歴任。政府・ビジネス・学界を行き来する“回転ドア”の成功例の典型だ。

もう一つ余談になるが、講演の冒頭、ゼーリック世銀総裁はアメリカの回転ドアシステムの有用性を説いた。「政策の現場、ビジネスの実務、学問的追求の場、これらを経験していないと今の国際問題に貢献できない」と熱く語っていた。その通りだと思う。ビジネスをやったこともない政治家や官僚たちが考える成長戦略が全く機能しない日本がいい例だ。回転ドアシステムについては、弊害も議論されるが、私はメリットの方が大きいと思う。これについていつかこのコラムでページを割いて持論を述べたい。

 “机上の空論”とは程遠い、実務家同士の対談形式の講演だったので、全く退屈しなかった。話題は金融規制、欧州財政危機、WTOFTANAFTA、そしてG20誕生秘話まで面白すぎた。ゼーリック総裁はG7でもG20においても、中央銀行・蔵相会議のメンバーだから「世界経済金融問題について本格的な議論の場が、G7からG20に移る過程の舞台裏」の生情報も披露してくれた。ゼディージョ教授も最近までWTOのアドバイザーだったので、WTOFTANAFTAAPECの場での各国の駆け引きの様子を教えてくれた。

 前述のTPPはやはり話題にならない。世界貿易体制の実務家である二人の激しい応酬の中でさえTPPのTの字も出ない。一番前の二人の目に入る席に、日本人である私が座っていることに二人は気づいていたはずであるが、TPPは所詮その程度の、存在感がない政策なのだ。

 無理もない。アメリカは忙しい。アメリカしかみていない日本とは違う。エジプトをはじめ、中東、北アフリカ情勢、欧州財政危機、アフガニスタン、対中国戦略、世界的インフレ傾向、そして自国経済対応等で忙殺されている。

日米関係は心配なし!

 日本におけるアメリカ謀略論者は、「これをしなければアメリカに嫌われる」とか「アメリカは黙っていない」などと論じているようだが、かなり怪しい。彼らが言うアメリカって誰のことだろう?そういう人たちに限って、“アメリカは日本を常に注視していて意識している”ようにいうが、アメリカだけ気にしていればいい日本と違ってアメリカは世界中の騒動に関与して忙しい。

ワシントンの日本への信頼性は他国に比べたらかなり高い。日本を信頼しているからこそ、対日本のために割く資源(時間的、人的)そして関心は、他国に比して限られている。日本が政策判断をするとき、アメリカを過剰に意識することは政策判断を誤ることにつながると思う。

 国民も日本政府もメディアも、かつてないほどのグローバルな時代に入り、外から日本をみる視点をさらに養う必要がある。

 TPPに関しても、対米外交を過剰に意識しない方がいいと思う。東京やワシントンの対日チームの意見がオバマ政権の意見と完全に一致しているかも疑問だ。前述のごとく日本を信頼しているからこそ、日本専門チームの影はホワイトハウスで薄くなっている。

 何とか目立ちたい対日チームが論功行賞を焦って大統領の名を借りて日本にプレッシャーをかけている面もあるかもしれない。日本専門チームは、中東や中国問題で忙しい大統領への報告時間もなかなか取れないだろうから、大統領周りの注目を集めるために、センセーショナルな報告を上げているかもしれない。何事も、駐日アメリカ大使館経由のパイプではなく、ホワイトハウスと直接のパイプも構築し、政権の本意もうまく確認しながら交渉すべきだろう。

 政府も国会も日米関係を危惧しているようだが、日米関係は全然悪くない。それは二国間関係というのはすべて相対的であるからだ。日米がよいか悪いかは、他の二国間関係と比べて判断すべきことだ。米中、米欧、米中東、米南米、米ロ、米印等と比較して、“日米”は断然ましである。

「開国」につながるか?

 アメリカが、これだけ覇権国家としての力が凋落し、中国インドそしてブラジル等の新興国に追い上げられている中で、日本というこんな美味しい同盟国を手放すわけはない。欧州は財政破たん寸前で外交どころではない。力をつけつつある南米諸国は、存在感を示すためイランロシアと交流したりして、アメリカのいうことを聞かない。新興国はアメリカに対抗する主張を強める。

アメリカ政府関係者と話すと、TPPという戦略がアメリカで浮上してきた背景には、オバマ大統領の意向があるようだ。FTAで一国づつ各個撃破するより、枠組みを作って一網打尽戦略に打って出ることを、オバマ大統領が好んでいるようだ。ワシントンでも対日関係者の間では鼻息が荒いが、全体的にはTPPはそうプレゼンスが高くはない政策だ。

 アメリカに限らず、国際貿易の枠組みでの提案は、常に提案者の土俵に有利になっているのは当たり前だ。「アメリカの罠にはまる」という議論も拙速だ。TPPに参加を決めるかどうかは、自国の国益を特定の産業に絞って考えるのではなく、できるだけ広く捉えて、TPPというものを日本経済にどう活かすかを検討してからだ。日米外交まで過剰に持ち出す必要はない。

 TPPは欧州ではさらに誰も知らないので、TPPが首相の言う「開国」のイメージを世界に与えるかは定かではない。ただ、ダボスで首相が発信した「開国」のメッセージは世界に衝撃を与えている。意外なほど世界の期待を集めているようだ。本当は、仲間を作って自国に有利で「開国」のイメージにつながる大胆な貿易政策を、自ら説得力をもって国際舞台で提案できるのがベストなのだが、そこまで今の日本政府に要求するのは酷だろう。

 対米外交のためではなく、日本の幅広い国益のために、国民全体でしっかり議論して決断することを期待したい。

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