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田原総一朗×野口修司(ジャーナリスト)第2回

2011年02月01日(火)現代ビジネス 田原総一朗

田原: 野口さんてすごい人で、もうひとつ世界的なスクープを放っているんです。いまのロシア、かつてのソ連の最大のスパイですね?

野口: (笑)

田原: ラストヴォロフ。

野口: ゾルゲが最大でしょう。ラストヴォロフはナンバー2だと思います。

田原: ゾルゲね。彼はもう、処刑されました。そのラストヴォロフにインタビューした。

野口: これは世界、最初で最後ですね。

田原: どこですか?

野口: CIA本部近くのバージニア州マクリーンというところにあるホテルですね。

田原: ラストヴォロフはソ連の大スパイだったのが、ソ連を裏切ってCIAに協力したんですか?

野口: そうです。

田原: どういうことですか?

野口: アメリカに亡命しました。1954年のことです。当時の日本の新聞では一面トップで、大きな報道してました。

田原: もちろん覚えてますよ。衝撃的でした。

野口: 亡命なのか、誘拐なのかと騒がれました。ソ連側はアメリカに誘拐されたと言ってたんですね。

田原: 誘拐? 拉致されたと?

野口: そうです。拉致されたと。事実は亡命だったんですがね。とにかく、行方不明になってたんです。

田原: そのラストヴォロフにインタビューした。

野口: はい。

ソ連最大のスパイへのインタビュー!

田原: なんでそんなインタビューができたんですか?

野口: これも長年、CIAとかインテリジェンスというか、諜報関係の人たちに取材してますから、人間関係があるんです。

 たまたまNHKの仕事で依頼があったんですけど、今回のウィキリークスと同じように、周辺取材ができないかと。ラストヴォロフを知っているCIAの関係者とかにインタビューできないかと依頼があったんです。で、まあ、いろいろたどっているうちに、ある日突然、本人から電話がかかってきまして(笑)

田原: 本人から!? ラストヴォロフから!?

野口: そうです。

田原: なんで野口さんに電話かかってきたんですか (笑)

野口: だから、今回もそうなんですけど、いろんな人から電話が多かったんです。

田原: で、インタビューした。

野口: そうです。

田原: どのくらいインタビューしましたか

野口: これも実は2日間にわたってインタビューしたんですね。

田原: 2日間も。それは英語でやるんですか?

野口: 英語です。彼はもう、ほとんどアメリカ人と同じぐらい上手い。

田原: そうか、スパイだから英語がしゃべれるんだ、当然ね(笑)。

野口: そうです。彼は後に亡くなった時にワシントンポストの1面を飾った大物です。

田原: なるほど。

野口: ほとんど、誰も知らなかったんです。彼の前歴ていうのは。それをインタビューしました。

世界貿易センタービル爆破を予告した男!

田原: なるほど。もうひとつ聞きたい。実は9・11の前に、世界貿易センタービルを爆破すすると予言していた人物に取材したそうですね。いつごろですか?

野口: 同時テロの3年ほど前ですね・・・

田原: 9・11は2001年ですね。

野口: そうですね。実は93年にも世界貿易センタービルは爆破事件にあっているんです。

田原: ほう。それは、どんな事件なんですか。

野口: 6人死んでます。バンの中に爆弾を詰めて、それが爆発したんです。その時は倒壊はしなかったんですけど、やはり大きな騒ぎになりました。その事件の主犯とされた人物に、最初の爆破事件のあとでインタビューした・・・。

田原: その人物と会ったんですか? 

野口: ええ、会ってます。

田原: でも、主犯はパクられたわけでしょう?

野口: そうですね。FBIのおとり捜査にかかって。

田原: 当然、刑務所に入ってるわけですね。これは終身刑ですか?

野口: そうです。

田原: で、パクられてるその男に、どうやってインタビューできるんですか?

野口: やはりまあ、司法省やFBI、アメリカの3つか4つの担当官に、これこれこういう理由でインタビューしたいという申し込みをしたわけですね。

田原: そうすると?

野口: 彼は、当時、ミズーリ州の連邦刑務所にいました。今は転々と移されてるらしいんですね。私は連邦刑務所の中で獄中インタビューをする許可を得たんですね。

田原: どれぐらい、インタビューしました?

野口: 1時間ぐらいですね。

田原: これもNHKでやったんですか?

野口: そうです。その時に彼はアラビア語だったんですけども、「俺たちはまたやるぞ」って、はっきり言ってるんですね。

田原: この貿易センタービルをまたやるぞって。

野口: ええ、いわゆる予告をしてたんですね。その当時。

田原: で、予告通り、9・11が起きるわけだ。

野口: そうです。

野口さん、あなたはスパイじゃないの?
田原: ちょっと、今の話を聞いてるとね、野口さんもスパイなの? もしかすると。

野口: いえ、そんなことないですよ(笑)。

田原: なんかCIAとか国防省とか、やたらに詳しいっていうことは。

野口: でも、たぶん、僕の電話とか盗聴されてると思いますね。ええ。

田原: じゃあ、これもたぶん盗聴されてるな(爆笑)。

野口: 実際、テロリストの取材は結構やってるんで、ロンドン警視庁から、取材メモを出せとも言ってきたこともあります。

田原: テロリストの取材もしてるんですか? もちろん、さっきの爆破犯もテロリストですね。

野口: さっきのはエジプトの盲目の人でアブドゥル・ラフマーンという・・・。



田原: 盲目?

野口: はい、盲目の。

田原: 盲目の人物が、その貿易センタービルを爆破しようとした主犯なんですか?

野口: まわりに手下がいっぱいいるんです。彼の息子もビンラディンのもとにいますから。それで自信をもって、「またやる」と言ってたんです。

田原: 野口さんに言っているわけだから、当然アメリカ当局はわかってたはずでしょう。

野口: ええ、おそらく。ラフマーン氏はビンラディンよりもよほど格が上で、宗教的な命令ができる立場にあるんです。

田原: ビンラディンよりもはるかにランクが上だと?

野口: ぜんぜん上です。いわゆるファトゥア(イスラム指導者が下す断罪)を発令できる立場にあります。ビンラディン1人の個人的考えもあったとは思うんですけれど、9・11は、あれで起きたと僕は考えています。

田原: ビンラディンにはインタビューしてないんですか?

野口: 彼の右腕にはロンドンでインタビューしました。そのときに、ビンラディンへのインタビューはできると示唆されました。

田原: なぜ、できなかったんですか?

野口: いまから17,8年前でして、当時はビンラディンなんて誰も知らなかった。

田原: 9・11が起きる前ですね。

野口: はい。ずっと前です。

田原: で、なぜできなかった?

野口: ほかの取材が忙しくて・・・。

田原: えっ。他の取材があったからビンラディンのインタビューをしなかったの?

野口: ええ(笑)。その時は、イスラム原理主義の取材でかぶってしまって・・・。ロンドンからエジプトへ行く予定でしたので・・・。

田原: つまり、ビンラディンが有名じゃなかったから。

野口: ほとんど誰も知りませんでしたからね。

田原: 9・11のあとはもう会えませんか?

野口: さすがに無理ですね(笑)。

アサンジからの電話!

田原: ウィキリークスに話を戻します。アサンジとは、最初にどこで会ったのですか?

野口: われわれがいるストックホルムのホテルに来るということでした。ほんとうは、われわれのほうから行きたかったのですが、居場所は教えないということだった。「お前の部屋は何号室だ」とアサンジが電話してきたわけです。部屋は狭いし、来られても困る(笑)。そこで、とりあえずはロビーで待つと伝えました。

 

田原: NHKのスタッフはいたんでしょう。

野口: ええ。

田原: アサンジにOKを取り付ける交渉は、どうしたんですか?

野口: 彼の右腕のひとを通しました。もちろん、本人とも話しましたけれど。

田原: 本人とは、どういう話しをしたのですか?

野口: もう、(僕は)ストックホルムまで来てしまったんだと。

田原: しかし、それはそちらの勝手でしょうと。こちらは関係ないと言われたかも?

野口: ええ、もちろんその可能性はありました。でも、午後11時に行きますということになりました。

ストックホルムの地下に潜伏していた!

田原: どうして説得できたのでしょうか。

野口: やはり、9・11以降のアメリカ・メディアの限界やイラク戦争の問題点を世界に知らしているあなたは凄い、ウィキリークスは世の中を変えると伝えました。ぜひとも話をうかがわせていただきたいと、説得しました。

田原: アサンジは身を隠していたんですよね。

野口: はい、地下に潜伏してました。

田原: ストックホルムでもですか?

野口: はい。個人宅を転々としていたようです。

田原: 交渉ですが、全部でどれくらいかかりましたか。

野口: 1ヵ月近くかかりましたね。右腕の人とは何回も話しました。本人とはケータイで2度ほど話しました。

最初は例の婦女暴行事件が世に出る前だったので、本人からメールが届いたり、良い感触だったのです。時間を作ってテレビのインタビューを受けましょうということだった。ところが、婦女暴行事件から以降は、連絡がまったくとれなくなってしまったんです。そして、地下潜伏となりました。アメリカ政府に追われているみたいなことも言ってましたね。

田原: アメリカはスパイ罪みたいなことでやりたいでしょう。

野口: 準備しているようですよ。

婦女暴行事件はアメリカの陰謀なのか!


田原: アサンジが逮捕されたひとつの理由は婦女暴行ですよね。あれは、どういう事件なんですか? 野口さんは事件をどう捉えていらっしゃるのですか?

野口: 一部にはアメリカの陰謀だと言われています。

田原: 陰謀?

野口: (被害者)女性2人のうち、1人は実際にキューバCIAとコンタクトを取ってるんです。たとえば、CIAが金を渡してアサンジとの関係を持たせて、スキャンダルにもっていったという説があります。

田原: そうか、女性のほうが強引にアサンジを誘ったと。どうぜ美女でしょうから、アサンジが誘いに乗ったところで、罠にはめると。

野口: ただ、いろいろ取材した結果、僕はどう考えてもそれは違うと思っています。やはり、あれだけもてる男ですから、手を出してしまったということだろうと思います。それも2人に手を出してしまった。それで、女性側が怒り狂ったということではないかと。

田原: どこが問題なんですか?

野口:野口 まあ、尾籠な話ですが、コンドームを使った、使わないという議論ですね。

田原: コンドームを使わないと、一種の暴行になるということですか?

野口: ええ。女性が頼んでも使わなかった場合は、暴行罪が成立するようなんですね。

田原: 逮捕したのはロンドンですか?

野口: そうです。ICPOが国際手配していたわけですが、そこの部分ではアメリカの圧力があったと思いますね。あんな事件で、どうして国際手配になったのか、わからないですね。

田原: スウェーデンで出された逮捕状なのに、なんでアサンジはロンドンで逮捕されるんだと。

野口: ええ。国際手配になったのは、アメリカの圧力があったと思います。

田原: 日本でレイプしたからといって、ニューヨークで逮捕されませんよ。

野口: ただ、行為そのものは本人のミスだったと思います。

9・11以降、アメリカは変わった!

田原: 逮捕された後、なぜ保釈されたんですか?

野口: やはり、逃亡の恐れがなくて、世界中から支援する声が巻き起こったからでしょう。

田原: 支援ですか。

野口: はい。アサンジに対する支援ですね。

田原: 支援の声が高まると、釈放するものですか?

野口: ある程度はあると思います。さきにお話したダニエル・エルズバーグのペンタゴンペーパーだってそうですよ。機密文書を持ち出してニューヨーク・タイムズに公開したんですから、明らかに有罪です。

田原: 有罪ですか。

野口: ところが当時のニクソン政権は、最終的には手を出さなかった。アメリカ国民がものすごく怒っていたからです。

田原: 一応は逮捕したわけですよね。

野口: 逮捕というか裁判に持ち込もうとしたんです。

田原: しかし、起訴できなかった。

野口: 起訴猶予のようになりましたね。

田原: ジュディス・ミラーはどうなんですか。

野口: 彼女は情報源を秘匿したというだけなんです。

田原: でも、逮捕されたんでしょう。

野口: アメリカは情報源の秘匿が重んじられる国なんです。ところが、9・11以降は国家安全保障の名のもとに、もしくはテロ対策の名のもとに、なぜ情報源を出さないのかということになって、たしか法廷侮辱罪になったのだと思います。9・11以前だったなら、彼女は有罪にならなかったでしょうね。

田原: 大きな声じゃ言えないけれどね、って言ってもUstで流れちゃってるんだけれど、僕も取材源の秘匿の件でひっかかってるんです。

 外務省の高官にインタビューして、その発言内容をめぐって、神戸地裁から「取材テープを出せ」と言われてるんです。それに対して僕は「取材源を秘匿することは義務なんだ」と言って出さないですよ。検察でなく、裁判所がテープを出せと言ってるんです。それでいま、大阪高裁で争ってます。

 弁護士がこんな冗談で言ってましたよ。「田原さん、アメリカならもう収監されてますよ」って。(本対談の直後となる1月20日付で、大阪高裁は「テープの提出は不要」との田原氏側の主張を認め、地裁決定を取り消した)

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