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ギリシャ破綻と日本をダブらせる愚 4種類ある「政府の負債」を混同するから本質を見誤る!
2010年8月11日(水)07:00 日経ビジネス
我が国は、自国の首相までもが「日本政府の負債」と「ギリシャ政府の負債」を混同し、懸命に破綻論を喧伝する摩訶不思議な国である。性質が全く異なる日本政府とギリシャ政府の負債を、「絶対額」のみで比較し、
「日本の借金の状況は、ギリシャよりも悪い。ギリシャは破綻した。よって日本も破綻する」
などと、単純論を主張していれば、仕事をしたことになるわけであるから、この手の政治家やテレビのコメンテーターの皆さまが、時折、心底から羨ましくなる。この手の主張をする人々は、「政府の負債(財務省式に言うと『国の借金!』)」の「種別」について、考えたこともないのであろう。
買いオペで金利を抑制すれば済むだけの話
ざっと分類するだけで、「政府の負債」は以下の4つに分けられる。
I. 政府が自国通貨建てで自国から借りた負債
II. 政府が自国通貨建てで他国から借りた負債
III. 政府が外貨建てで他国から借りた負債
IV. 政府が共通通貨建てで他国から借りた負債
ギリシャ政府の負債の7割は IV に当たり、日本政府発行の国債の95%が I である。さらに日本政府の場合、外国人が保有する国債についても II に該当する。すなわち日本の場合、過去に発行した国債の、ほぼ100%が日本円建てなのである。
ちなみに、アメリカ政府の負債はIとIIが半分ずつで、2001年に破綻したアルゼンチン政府の負債の多くは III であった。
債権者が国内投資家だろうが、あるいは海外投資家だろうが、国債が自国通貨建てである限り、現在のギリシャが陥っているような「政府のデフォルト(債務不履行)」の危機は生じ得ない。政府の資金調達、すなわち国債発行時の金利水準が上がっていけば、中央政府が国債を買い取る(=買いオペレーション)ことで、金利を抑制すれば済むだけの話なのだ。
ギリシャ式財政破綻は「ユーロ加盟国」しかない
ところが、ギリシャのように共通通貨建て(あるいはアルゼンチンのように外貨建て)で国債を発行してしまうと、話はまるで変わってくる。何しろ、ユーロ加盟国であるギリシャは、金利調整の機能をECB(欧州中央銀行)に委譲してしまっている。ギリシャ政府は、自国の長期金利を調整する権限を、全く持ち合わせていないのである。
国債を増発し、長期金利が上昇していった場合に、ギリシャ政府には打つ手が全くない。普通の国が自国通貨建て国債を発行しているのであれば、中央銀行が国債を買い取れば金利は抑制できる。ところがギリシャの場合、自国で金利を調整することは全く不可能なのだ。それが可能なのは、ECBのみなのである。
そして「ユーロ圏の中央銀行」であるECBが、ギリシャ一国のために金融政策を歪めることはできない。これこそが、現在のユーロ圏を揺るがす、複数の加盟国が抱える財政問題の本質なのだ。ギリシャ式の財政破綻は、「ユーロ加盟国」でなければ、決して発生し得ない性質のものなのである。
以上の通り、ユーロ加盟国であるが故の「特殊事情」を抱えるギリシャと、政府が国内の過剰貯蓄を借り受けているだけの日本政府について、「負債の絶対額」のみで比較し、「破綻だ! 破綻だ!」と騒ぎ立てる。果たしてこれら「破綻論」を主張する人々は、日本国債の保有者別内訳などのデータを、過去に一度でも目にしたことがあるのだろうか。甚だしく疑問である。
国債などの負債が自国通貨建てである限り、政府は自国の中央銀行を通じて長期金利の調整が可能だ。長期金利とは、ずばり政府が資金調達(例:国債発行など)する際のコストである。
政府が国債を増発すると、長期金利が上昇を始める。金利上昇を抑制するために、中央銀行が買いオペレーションで国債を買い取っていくと、代わりに通貨(厳密には流動性)が金融市場に供給され、インフレ率が上がっていく。
インフレ率が1万3000%になるとでも?
破綻論者の中には、このロジックをとらえて、
「政府が国債を増発し、中央銀行が国債を買い取ると、ハイパーインフレーションになる!」
などと、極論を言い出す人もいる。ちなみに、ハイパーインフレーションとは、インフレ率が1万3000%に達することである。この用語を使う人は、果たしてきちんと定義を踏まえた上で使っているのだろうか。もちろん、そんなことはない。
「ハイパーインフレーション」という用語を使う人々は、センセーショナルに国民や社会を煽ること、それ自体を目的としていると考えて間違いない。あるいは、単に「無知」であるか、いずれかであろう。
史上まれに見るデフレーションに悩む日本が、ハイパーインフレーションになる可能性など、月が地球に落ちてくる確率よりも少ない。それ以前に、この手のセンセーショナルな用語を使う人は、そもそも国民経済における「政府の役割」について、全く理解していないと断言できる。
資本主義経済における政府の役割とは、本来的には、
「民間経済が健全に成長するように、需給や金利、物価などを調整すること」
に尽きるのだ。インフレ下で国内の供給が足りないのであれば、増税や政府支出削減により需要を減らす。逆に、現在の日本のように需要が足りないデフレ環境下では、減税や財政出動により需要を増やす。
その際に、金利水準や物価がボトルネックになるため、中央銀行と連携し、極端な金利上昇や高インフレを生じさせないようにする。政府が国家経済に果たすべき役割とは、基本的にはこれだけなのだ。
民間経済の「行き過ぎ」調整こそが政府の役割
現在の日本は、デフレ下で「民間の資金需要がない」という問題を抱えている。民間の家計が消費を増やさず、企業も借入や投資を増やさない。結果、国家経済全体で需要不足が生じており、金利水準が極端に下がり、物価も下落傾向が続いている。
この場合、当然ながら政府の役割は「金利水準や物価を眺めながら」財政出動で支出を増やし、不足している需要をカバーすることになる。なぜならば、資本主義経済において、政府は家計や企業などの民間経済主体に「金を使え!」と強制することはできない。「金の使い過ぎ(インフレ)」にせよ、「金の使わな過ぎ(デフレ)」にせよ、民間経済主体の「行き過ぎ」を調整することこそが、政府に求められる役割なのである。
ところが、日本国内の政治家や評論家たちは、民間に資金需要がなく、国内の過剰貯蓄を政府が借り入れている日本と、国内の貯蓄が不充分で、経常収支赤字国であるギリシャを「政府の負債の絶対額」のみで比較し、大騒ぎを繰り広げる。しかも、その際に「政府の負債の種類」について、誰も述べようとしない。
まさしく「異様」としか表現しようがないわけだ。
政府の負債問題(しつこいが、財務省式に言うと「国の借金!」問題)について考える際は、少なくとも以下の3つを考慮しなければならない。
(1) 政府は誰から
お金借りているのか? : 国内投資家? 海外投資家?
(2) 通貨は何建てか? : 自国通貨建て? 外貨建て?(共通通貨建て?)
(3) 政府がお金を借り
「何」に使ったのか? : 所得移転系? 公共投資?
ギリシャ政府は外国(主にドイツやフランス)から、自国で金利を調整できないユーロ建てでお金を借り、それを公務員手当や年金などの「所得移転系」の支出に使っていた。より大雑把な書き方をすると、ギリシャ政府は外国からお金を借り、自国民に「バラまいて」いたわけである。
前回(第1回)、日本政府は国債を増発し、子ども手当のような「所得移転系」ではなく、公共投資などの「日本国民の生活水準を維持する」「日本の産業力を強化する」ための支出にお金を振り向けるべきであると書いた。
公務員手当だろうが、年金だろうが、あるいは子ども手当だろうが、「所得移転系」の支出とは、しょせんは政府の銀行口座から家計の銀行口座にお金が移るに過ぎないのだ。それ自体では、単なる「政府から家計への仕送り」あるいは「政府から家計への贈与」に過ぎず、景気拡大の効果は全くない。
「子ども手当て」は、たちの悪い賭け
無論、政府から家計に振り込まれたお金が消費に回れば、GDPの最終消費支出項目(いわゆる個人消費)が成長する。だが、お金が貯蓄のまま、家計の銀行口座で凍り付いてしまう可能性を、誰も否定できないのだ。要するに「賭け」なのである。
現在の日本のように、国内の支出不足(=需要不足)に悩んでいる状況で、何が悲しくて、子ども手当のような「賭け」に政府がお金を使わなければならないのだろうか。
どうせお金を使うのであれば、確実に国内に需要が生まれる分野に絞るべきだ。デフレに悩む国家が、経済成長と無関係な(可能性がある)分野に何兆円ものお金を使うなど、まさしく「ムダ」以外の何物でもない。
ギリシャの破綻が日本に教えてくれた教訓は、確かに存在する。だが、それは決して、
「ギリシャ政府は破綻した。日本の財政はギリシャより悪い。だから破綻する!」
などと、“評論家”たちがセンセーショナルに煽っている件ではない。
そうではなく、政府が支出を拡大し、国内に需要を生み出したいのであれば、子ども手当などの所得移転系ではなく、「国民生活水準の維持」や「将来の成長」のためにお金を使うべきであるという、まさしくその点なのだ。
経済成長こそ、すべての解
ギリシャは労働組合の力が極端に強く、公務員手当てや年金などの所得移転系の支出について、政府が削減することはできなかった。結果、ギリシャ政府は「外国から借り、国内に手当てとしてバラまく」という政策に陥らざるを得ず、最終的に破綻した。
日本政府は、ギリシャの轍を踏んではならない。手当てなどの所得移転系ではなく、成長のためにこそお金を使おう。
日本が経済成長路線に復帰し、名目GDPが健全に成長していけば、政府の負債問題は次第に小さくなっていく。(インフレの中で、負債の価値が減少していくため)悪戯にギリシャを引き合いに出し、日本の財政問題を煽ったところで、問題は何一つ解決しない。
現在の日本に必要なのは、マスコミが喜ぶセンセーショナリズムではない。経済成長なのだ。
経済成長こそが、すべての解なのである。
資本主義経済における政府の役割とは、本来的には、
「民間経済が健全に成長するように、需給や金利、物価などを調整すること」
に尽きるのだ。インフレ下で国内の供給が足りないのであれば、増税や政府支出削減により需要を減らす。逆に、現在の日本のように需要が足りないデフレ環境下では、減税や財政出動により需要を増やす。
その際に、金利水準や物価がボトルネックになるため、中央銀行と連携し、極端な金利上昇や高インフレを生じさせないようにする。政府が国家経済に果たすべき役割とは、基本的にはこれだけなのだ。
民間経済の「行き過ぎ」調整こそが政府の役割
現在の日本は、デフレ下で「民間の資金需要がない」という問題を抱えている。民間の家計が消費を増やさず、企業も借入や投資を増やさない。結果、国家経済全体で需要不足が生じており、金利水準が極端に下がり、物価も下落傾向が続いている。
この場合、当然ながら政府の役割は「金利水準や物価を眺めながら」財政出動で支出を増やし、不足している需要をカバーすることになる。なぜならば、資本主義経済において、政府は家計や企業などの民間経済主体に「金を使え!」と強制することはできない。「金の使い過ぎ(インフレ)」にせよ、「金の使わな過ぎ(デフレ)」にせよ、民間経済主体の「行き過ぎ」を調整することこそが、政府に求められる役割なのである。
ところが、日本国内の政治家や評論家たちは、民間に資金需要がなく、国内の過剰貯蓄を政府が借り入れている日本と、国内の貯蓄が不充分で、経常収支赤字国であるギリシャを「政府の負債の絶対額」のみで比較し、大騒ぎを繰り広げる。しかも、その際に「政府の負債の種類」について、誰も述べようとしない。
まさしく「異様」としか表現しようがないわけだ。
政府の負債問題(しつこいが、財務省式に言うと「国の借金!」問題)について考える際は、少なくとも以下の3つを考慮しなければならない。
(1) 政府は誰から
お金借りているのか? : 国内投資家? 海外投資家?
(2) 通貨は何建てか? : 自国通貨建て? 外貨建て?(共通通貨建て?)
(3) 政府がお金を借り
「何」に使ったのか? : 所得移転系? 公共投資?
ギリシャ政府は外国(主にドイツやフランス)から、自国で金利を調整できないユーロ建てでお金を借り、それを公務員手当や年金などの「所得移転系」の支出に使っていた。より大雑把な書き方をすると、ギリシャ政府は外国からお金を借り、自国民に「バラまいて」いたわけである。
前回(第1回)、日本政府は国債を増発し、子ども手当のような「所得移転系」ではなく、公共投資などの「日本国民の生活水準を維持する」「日本の産業力を強化する」ための支出にお金を振り向けるべきであると書いた。
公務員手当だろうが、年金だろうが、あるいは子ども手当だろうが、「所得移転系」の支出とは、しょせんは政府の銀行口座から家計の銀行口座にお金が移るに過ぎないのだ。それ自体では、単なる「政府から家計への仕送り」あるいは「政府から家計への贈与」に過ぎず、景気拡大の効果は全くない。
「子ども手当て」は、たちの悪い賭け
無論、政府から家計に振り込まれたお金が消費に回れば、GDPの最終消費支出項目(いわゆる個人消費)が成長する。だが、お金が貯蓄のまま、家計の銀行口座で凍り付いてしまう可能性を、誰も否定できないのだ。要するに「賭け」なのである。
現在の日本のように、国内の支出不足(=需要不足)に悩んでいる状況で、何が悲しくて、子ども手当のような「賭け」に政府がお金を使わなければならないのだろうか。
どうせお金を使うのであれば、確実に国内に需要が生まれる分野に絞るべきだ。デフレに悩む国家が、経済成長と無関係な(可能性がある)分野に何兆円ものお金を使うなど、まさしく「ムダ」以外の何物でもない。
ギリシャの破綻が日本に教えてくれた教訓は、確かに存在する。だが、それは決して、
「ギリシャ政府は破綻した。日本の財政はギリシャより悪い。だから破綻する!」
などと、“評論家”たちがセンセーショナルに煽っている件ではない。
そうではなく、政府が支出を拡大し、国内に需要を生み出したいのであれば、子ども手当などの所得移転系ではなく、「国民生活水準の維持」や「将来の成長」のためにお金を使うべきであるという、まさしくその点なのだ。
経済成長こそ、すべての解
ギリシャは労働組合の力が極端に強く、公務員手当てや年金などの所得移転系の支出について、政府が削減することはできなかった。結果、ギリシャ政府は「外国から借り、国内に手当てとしてバラまく」という政策に陥らざるを得ず、最終的に破綻した。
日本政府は、ギリシャの轍を踏んではならない。手当てなどの所得移転系ではなく、成長のためにこそお金を使おう。
日本が経済成長路線に復帰し、名目GDPが健全に成長していけば、政府の負債問題は次第に小さくなっていく。(インフレの中で、負債の価値が減少していくため)悪戯にギリシャを引き合いに出し、日本の財政問題を煽ったところで、問題は何一つ解決しない。
現在の日本に必要なのは、マスコミが喜ぶセンセーショナリズムではない。経済成長なのだ。
経済成長こそが、すべての解なのである。
資本主義経済における政府の役割とは、本来的には、
「民間経済が健全に成長するように、需給や金利、物価などを調整すること」
に尽きるのだ。インフレ下で国内の供給が足りないのであれば、増税や政府支出削減により需要を減らす。逆に、現在の日本のように需要が足りないデフレ環境下では、減税や財政出動により需要を増やす。
その際に、金利水準や物価がボトルネックになるため、中央銀行と連携し、極端な金利上昇や高インフレを生じさせないようにする。政府が国家経済に果たすべき役割とは、基本的にはこれだけなのだ。
民間経済の「行き過ぎ」調整こそが政府の役割
現在の日本は、デフレ下で「民間の資金需要がない」という問題を抱えている。民間の家計が消費を増やさず、企業も借入や投資を増やさない。結果、国家経済全体で需要不足が生じており、金利水準が極端に下がり、物価も下落傾向が続いている。
この場合、当然ながら政府の役割は「金利水準や物価を眺めながら」財政出動で支出を増やし、不足している需要をカバーすることになる。なぜならば、資本主義経済において、政府は家計や企業などの民間経済主体に「金を使え!」と強制することはできない。「金の使い過ぎ(インフレ)」にせよ、「金の使わな過ぎ(デフレ)」にせよ、民間経済主体の「行き過ぎ」を調整することこそが、政府に求められる役割なのである。
ところが、日本国内の政治家や評論家たちは、民間に資金需要がなく、国内の過剰貯蓄を政府が借り入れている日本と、国内の貯蓄が不充分で、経常収支赤字国であるギリシャを「政府の負債の絶対額」のみで比較し、大騒ぎを繰り広げる。しかも、その際に「政府の負債の種類」について、誰も述べようとしない。
まさしく「異様」としか表現しようがないわけだ。
政府の負債問題(しつこいが、財務省式に言うと「国の借金!」問題)について考える際は、少なくとも以下の3つを考慮しなければならない。
(1) 政府は誰から
お金借りているのか? : 国内投資家? 海外投資家?
(2) 通貨は何建てか? : 自国通貨建て? 外貨建て?(共通通貨建て?)
(3) 政府がお金を借り
「何」に使ったのか? : 所得移転系? 公共投資?
ギリシャ政府は外国(主にドイツやフランス)から、自国で金利を調整できないユーロ建てでお金を借り、それを公務員手当や年金などの「所得移転系」の支出に使っていた。より大雑把な書き方をすると、ギリシャ政府は外国からお金を借り、自国民に「バラまいて」いたわけである。
前回(第1回)、日本政府は国債を増発し、子ども手当のような「所得移転系」ではなく、公共投資などの「日本国民の生活水準を維持する」「日本の産業力を強化する」ための支出にお金を振り向けるべきであると書いた。
公務員手当だろうが、年金だろうが、あるいは子ども手当だろうが、「所得移転系」の支出とは、しょせんは政府の銀行口座から家計の銀行口座にお金が移るに過ぎないのだ。それ自体では、単なる「政府から家計への仕送り」あるいは「政府から家計への贈与」に過ぎず、景気拡大の効果は全くない。
「子ども手当て」は、たちの悪い賭け
無論、政府から家計に振り込まれたお金が消費に回れば、GDPの最終消費支出項目(いわゆる個人消費)が成長する。だが、お金が貯蓄のまま、家計の銀行口座で凍り付いてしまう可能性を、誰も否定できないのだ。要するに「賭け」なのである。
現在の日本のように、国内の支出不足(=需要不足)に悩んでいる状況で、何が悲しくて、子ども手当のような「賭け」に政府がお金を使わなければならないのだろうか。
どうせお金を使うのであれば、確実に国内に需要が生まれる分野に絞るべきだ。デフレに悩む国家が、経済成長と無関係な(可能性がある)分野に何兆円ものお金を使うなど、まさしく「ムダ」以外の何物でもない。
ギリシャの破綻が日本に教えてくれた教訓は、確かに存在する。だが、それは決して、
「ギリシャ政府は破綻した。日本の財政はギリシャより悪い。だから破綻する!」
などと、“評論家”たちがセンセーショナルに煽っている件ではない。
そうではなく、政府が支出を拡大し、国内に需要を生み出したいのであれば、子ども手当などの所得移転系ではなく、「国民生活水準の維持」や「将来の成長」のためにお金を使うべきであるという、まさしくその点なのだ。
経済成長こそ、すべての解
ギリシャは労働組合の力が極端に強く、公務員手当てや年金などの所得移転系の支出について、政府が削減することはできなかった。結果、ギリシャ政府は「外国から借り、国内に手当てとしてバラまく」という政策に陥らざるを得ず、最終的に破綻した。
日本政府は、ギリシャの轍を踏んではならない。手当てなどの所得移転系ではなく、成長のためにこそお金を使おう。
日本が経済成長路線に復帰し、名目GDPが健全に成長していけば、政府の負債問題は次第に小さくなっていく。(インフレの中で、負債の価値が減少していくため)悪戯にギリシャを引き合いに出し、日本の財政問題を煽ったところで、問題は何一つ解決しない。
現在の日本に必要なのは、マスコミが喜ぶセンセーショナリズムではない。経済成長なのだ。
経済成長こそが、すべての解なのである。
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