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羽二重(ケース16ロール→販売価格2,980円 (税込 3,129円)TEL 088-854-0831)
http://www.habutae.net/
土佐藩(1)~望月製紙の「羽二重」
2011.02.01(Tue)JBpress
望月製紙(高知県土佐市)がつくる「羽二重」は、まさに常識破りのトイレットペーパーだ。
まず、その柔らかさ。スーパーマーケットやドラッグストアで売っている一般的なトイレットペーパーとは、触った時の感触がまったく違う。「ふわふわ」という言葉がぴったりするほど軽くて柔らかく、肌触りが優しいのである。
また、価格も常識破りだ。スーパーの安売り商品は、1ロール当たりの値段が50円を切るのが当たり前。店によっては20円を切るものすらある。ところが羽二重は1ロールが300円近くもする。日用品としておいそれとは買えないような高額商品なのだ。
最も常識破りなのは、購入する人の目的かもしれない。世の中でトイレットペーパーを買う人は、まず間違いなく自宅(もしくは自分たちの会社や店など)で使うためである。ところが羽二重は贈答品として購入する人が多い。なんとトイレットペーパーをお中元、お歳暮として、お世話になった人に贈るのである。
「柔らかいって言われるのにひりひりするやないか」と開発に着手!
そんな超高級トイレットペーパー「羽二重」を開発したのは、望月製紙の4代目社長、森澤良水さんだ。
四万十川、仁淀川といった清流が流れる土佐は、古くから和紙づくりが盛んだった。望月製紙はその地で、昭和初期に手すき和紙づくりで創業した。
「2代目社長の時からトイレットペーパーをつくっていて、当時から『柔らかい』という評判をいただいていました。けれども、ごく普通のパルプを原材料にして、安くつくっていました。特に柔らかさを追求していたわけではありません」(森澤社長)
転機となったのは、2000年頃だ。森澤社長が体調を崩して、頻繁にトイレに行く時期があった。「おしりをひんぱんに拭くものだから、痛くなってきたんですよ。うちの商品は『柔らかい』って言われるのに、ひりひりするやないかと。そこで、どうせならとことんこだわって柔らかい紙をつくったら面白いんやないかと思ったんです」
安売り合戦の中で利益を上げて生き残っていくためにも、望月製紙ならではの特徴ある商品の開発が求められていた。
こうして、森澤社長はとことん柔らかいトイレットペーパーを目指して、一から開発に着手。約5年の開発期間を経て誕生したのが「羽二重」(2005年発売)である。
ふんわりした柔らかさを生み出す製法の秘密!
その柔らかさの秘密は、原材料となるパルプと、加工方法にある。
羽二重は、数種類のパルプを独自の配合比率で組み合わせてつくられている。
「パルプというのは何種類あると思いますか? 実は100種類以上あるんですよ。繊維が太いのもあれば細いのもあるし、固いのも、柔らかいのもある。そういうのを片っぱしから取り寄せて、どれとどれを組み合わせると柔らかくてふんわりしたのができるのかを、徹底的に調べていきました」
加工の時間のかけ方も他社の商品とはまったく違う。まず、漉いた紙の乾燥に十分な時間をかける。
「ホットケーキを焼く時に、あわててヘラでぎゅうぎゅう押し付けたら、硬くなりますよね。逆に、とろ火でじっくりと焼いたら、ふんわり焼けます。それと同じように、ゆっくりゆっくり乾燥させる。すると、ふんわりとして温かみのある紙になるんです」
紙を巻き取る機械の回転速度も、一般的な製法と比べて桁違いにスローだ。
大手メーカーは生産効率を考えて、機械をできるだけ高速に回そうとする。だが、回転速度を上げると、紙が切れてしまう。そこで、切れないようにするために、原料の段階で「叩解度」を上げているのだという。
つまり、繊維と繊維をからみ合わせて強くしているのです。でも、そうすると、つるつるした洋紙みたいな紙になってしまいます。それではトイレットペーパーとして柔らかくないし、使いにくいですよね。そこで、紙の表面にデコボコ(エンボス)を付けることで、柔かく感じさせるようにすることが多い。表面にローションを塗って、柔らかくしている製品もあります」
一方、羽二重は、素材の力と加工の工夫だけで柔らかくしているのだという。
「柔らかい紙をつくるためには、できるだけ機械の回転速度を遅くしなければなりません。最適な回転速度について、さんざん試行錯誤してきました。その結果、うちの機械の回転速度は大手メーカーの10分の1ぐらいなんですよ」
使うたびに贈ってくれた人の顔を思い出す!
羽二重を発売してから2年後の2007年には、羽二重をさらに柔らかくしたトイレットペーパー「羽美翔(はねびしょう)」を発売した。三笠宮家にも献上しているという、皇室御用達の最高級品である。
望月社長にとって、柔らかさの追求にゴールはない。「もっと柔らかくなるんじゃないかと思って、今もずっと改良を続けています。パルプの組み合わせの研究も継続的に行っています」という。
こうした休むことのない改良・開発のモチベーションとなっているのは、購入者から送られてくるハガキである。
望月製紙の商品には、意見や感想を書いてもらうハガキが同梱されており、毎月、全国の購入者から100通近くのハガキが返送されてくる。
ハガキの内容は例えばこんな具合だ。
<育児疲れをこの紙で癒やしています>
<これを使うと我が家がみんな笑顔になります。家庭円満にもつながっているみたいです>
<友人に贈ったところ、使うたびに私を思い出してくれるとのことです>
森澤社長は、「こういうハガキをもらっていると、いい加減な商品をつくってはいけないし、いい商品、喜ばれる商品をつくらなければならない、と思いますよね」と語る。
2010年は、羽二重と羽美翔を合わせた売り上げが、前年比で約2倍に拡大した。大量生産できないので通信販売のみ。広告宣伝も打っていない。しかし、テレビや新聞、雑誌などで取り上げられ話題になったこともあり、知る人ぞ知る商品としてファンを増やしている。
何よりも、プレゼントとしてもらった人が自分で注文してくるケースが増えているという。もらった人が使い心地に感激し、今度は他の人に「使ってほしい」と思うようになるのだ。
望月製紙がつくっているのは、もはや「たかがトイレットペーパー」ではなく、人と人をつなぐ魔法のトイレットペーパーなのである。
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