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ITmedia News 1月21日(金)
「ぼくたちはいいまんがも、悪いまんがも、ちゃんと自分でえらべます(ω)」――昨年12月に改正案が成立した東京都の青少年育成条例について、子どもの目線で書かれたこんな意見が、ネットで注目を浴びた。「はるかぜちゃん」こと、横浜市に住む小学4年生の春名風花(はるな・ふうか)さん(9)が、Twitterに書いたつぶやきだ。【岡田有花,ITmedia】
はるかぜちゃんは長文で意見を披露。「きれいなものや、笑えるものだけみせて育てた子供が人にやさしい大人になるとは、ぼくは思いません(ω)(ω)」など、子ども離れした鋭い洞察と文章力が話題になり、「大人のなりすましでは」ともうわさされた。
だが書いていたのは、はるかぜちゃん本人。大人が書いたと疑われたと知った時には、「そーじゃなーい! と、家でぐるぐるまわって怒りました」。大きな目で、相手の目をじっと見て話す。身長127センチと小柄できゃしゃ。声は高く、かわいらしい。
特撮番組「満福少女ドラゴネット」(tvk)や子ども向け番組「ピラメキーノ」(テレビ東京)、映画「カムイ外伝」などに出演している。漫画やアニメ、しょこたん(中川翔子さん)が好きで、子役の仕事も大好き。「ひぐらしのなく頃に」の実写版に出演することが夢だ。
0歳からモデルとして働き、3歳から自分のケータイを持ち、ブログを書いてきた。9歳にして芸歴9年、ブログ歴6年。大人に伝わる文章力を、漫画とブログと芝居で磨いている。
●3歳からケータイ、ブログ 操作法、いつの間にか習得
ネットデビューは0歳のころ。母の郁世さんが書いていた育児ブログ(現在は削除)に実名で“出演”し、雑誌などのスチールモデルの仕事も受けていた。「親バカだったので、赤ちゃんの写真があちこちに載るのがうれしくて」。郁世さんは振り返る。
3歳のころ、携帯電話を買い与えた。「赤ちゃんのころからケータイが好きで、自分のを壊されたくなかった」(郁世さん)というのが理由。操作法は教えていないが、ある日、託児所から父親あてにメールを送信してきたという。本人は当時のことを忘れていて、操作法をどう習得したのかは分からないままだ。
初めてブログを書いたのも3歳のころ。「テレビに出るようになって、育児ブログに子どもへの話しかけが増えた。母がしゃしゃり出て勝手に返事するのも変なので、やれるならやってみなさいと」(郁世さん)と、ケータイから書かせ始めた。
当時の所属事務所のブログ(現在は削除)も、3歳のころから自分で更新。仕事のことや飼っている猫のこと、好きだったアニメ「ローゼンメイデン」のことなどをひらがなだらけの文章でつづり、母に撮ってもらった写真とともに更新していた。
所属事務所が変わった今も、携帯電話からブログを書き続けている。毎日のちょっとした事件をリポートしたり、仕事や夢を語ったり。更新頻度は事務所イチだ。
芸能事務所は、子役によるネット発信を禁止しているところがほとんどという。撮影情報など秘密の漏えいを防ぐためだ。だがはるかぜちゃんの所属事務所・スマイルモンキーは珍しく、公式サイトでタレントにブログを書かせている。「優しい事務所。自分の思うことを書き込める場所があることがうれしいです」(はるかぜちゃん)
●「ブログは思ったことを全部書けない」 9歳でTwitter
9歳になったばかりの3月に、Twitterを始めた。仕事場でスタッフがTwitterについて話していたのを聞いて興味を持ち、母に登録してもらったという。操作法もすぐ習得した。
Twitterは以前、13歳未満のユーザーによる使用を規約で禁止していたが、その条項はすでに削除されている。Twitterのプライバシーポリシーには現在、13歳未満が保護者に許諾なく個人情報を提供した場合の対応が書かれているが、13歳未満による利用は禁止していない。
使い方は大人のTwitterと変わらない。「撮影も、あとちょっとです(ω)今日もさむいねむいがんばりまん(ω)」「天下一品こってりラーメンさいこう(ω)」など日々思ったことをつぶやき、番組を見てくれたファンなどとリプライで交流。ハッシュタグを付けてつぶやくこともある。
Twitterはブログより楽しいという。「ブログだとみんなが見るし、思ったことを全部書けない。(事務所のブログはコメント欄がないので)返事ももらえない。Twitterのほうが、返事とかほかの人の意見が聞けるので楽しいです」
大人をはっとさせるつぶやきも多い。例えば、大人が考える「子どもらしさ」について。「大人がすきな子どもらしい子なんか本当は、いないです(ω)かしこい子どもは、大人が笑ってくれるからそうしてるだけ(ω)」と喝破する。
普段から子どもであることに甘えず、自分の意見をはっきり言うため、「生意気」「こまっしゃくれている」と嫌われ、損することも多い。監督など仕事場の大人に甘えれば好かれるし、もっとせりふや役をもらえるかもしれない――と分かっていても、はるかぜちゃんは「自分を隠したくない」と貫く。
Twitterやブログではよく“しゃべる”が、普段はおとなしい。家では部屋にこもってずっと漫画を読み、いろいろ考えているという。ネットは気持ちをはき出せる場所。「普段はあまりしゃべらないけど思うことはいろいろあって、怒った後とかに、Twitterにだーっと書いたり」するそうだ。
気持ちをリアルに表現できる自分だけの言葉を探し続けている。例えば「(ω)」は、「(^ω^)」を間違えて入力したことから生まれたオリジナルの記号だ。口頭では「わたし」と自称するが、Twitterの1人称は「ぼく」。そのほうがしっくり来るからだ。漢字は得意だが、「かわいいから」とひらがなを多用する。しょこたんの「がんばるお」にあこがれ、小学2年生のころ「がんばりまん」という言葉も発明した。
●「全部漫画に教えてもらった」
都の青少年育成条例問題についても、自分で考え、意見をつぶやいた。普段は見ないニュース番組をたまたま母と見て、「大好きな漫画が読めなくなってしまうかもしれない」と不安になり、Twitterに気持ちをぶつけた。
はるかぜちゃんの家には、1000冊ほど漫画があるという。3歳のころ、祖母の家にあった「ガラスの仮面」にのめり込み、母が持っていた漫画も読みあさり、祖母が送ってくれた漫画も読み、書店で自ら新しい漫画を発掘し――古今の漫画を読みためてきた。漫画本は自分の給料で買っている。
「ひぐらしのなく頃に」や「GANTZ」「カムイ外伝」「パタリロ」など、暴力表現や差別表現、性表現などがあり、一部の大人が「子どもに見せたくない」と言うような漫画にも、大好きな作品がたくさんある。都条例改正で、そんな作品が読めなくなってしまうのではないかと、ニュースを見て不安になった。
一番好きな漫画「ひぐらしのなく頃に」は、小学校2年生のころ本屋で見つけて初めて読んだ。殺人や流血シーンもあるが、「いろんな感情を教えてもらった漫画」で、子どもも「読まないともったいない」と思っている。「邪魔な人間を殺してでも幸せをつかもうとして、でもやっぱり無理で、こんなことをしなけりゃよかった、と後悔する漫画。人を傷付けたら一生自分は幸せになれない、人を傷付けたらダメなんだ、ということが分かる」漫画だ。
「全部漫画に教えてもらった」。はるかぜちゃんの人生は、漫画で変わった。本気で演技に打ち込もうと思ったのは、「ガラスの仮面」で真剣に演技する北島マヤに心を打たれたから。漢字も難しい言葉も、立場の違う人たちの思いも、優しさや悲しさ、命の大切さも、漫画に教えてもらった。漫画のキャラと同じ立場の人物は、キャラになり切ることで上手に演じられる。
Twitterに書いた、「ぼくたちはいいまんがも、悪いまんがも、ちゃんと自分でえらべます(ω)」は、漫画で学んできた9歳の、切実な叫びだ。「きれいなものや、笑えるものだけみせて育てた子供が人にやさしい大人になるとは、ぼくは思いません(ω)(ω)」「都条例ぷんすか(ω)」。こんなふうにも書いた。
都条例に関する一連のつぶやきは「Togetter」にまとめられ、ニュースサイトにも取りあげられ、大人からたくさんのメッセージが届いた。「思っていることを書いただけで、そんなにみんなに喜んでもらえると思わなかった。賛成してくれる人が多いとは思わなかったです」と、はるかぜちゃんは振り返る。
ブログOKの事務所だが、子役によるTwitterは認めていなかった。だが出演番組の宣伝のためという名目で、はるかぜちゃんのみ特別に許可。昨年いっぱいの期間限定という約束だったが、「はるかぜちゃんの感性と独特な文面による表現力をこのまま封じ込めてしまうのはもったいない」と、今年に入っても許している。
●2ちゃんの実況板までチェック
はるかぜちゃんのネットツールは主に携帯で、PCは「ニコニコ動画」でアニメを見る程度。ただ、出演番組の放送が終わった後、母に、「2ちゃんねるの実況板を印刷して見せて」とねだることがあるという。「自分の仕事について、どういうことが書かれているかが気になる」(はるかぜちゃん)からだ。
「このガキうぜぇ、氏ね」などかなりひどいことも書かれているが、郁世さんは隠さず見せる。「大人は子どもには悪いことを言わないので、子役は調子に乗っていくが、それだといつまでたってもうまくならない」と考えているためだ。
はるかぜちゃんは根拠のない中傷には怒り、演技の批判からは学び、ほめ言葉には大喜びする。嫌なことが書いてあっても、「一晩寝るところっと忘れて、ほめ言葉だけ覚えている」(はるかぜちゃん)という。
●「子どもは結構、賢いんじゃないか」
「何かを教えたり、制限することもなかった」――郁世さんははるかぜちゃんを、「小さな大人」として育ててきた。幼児語を使ったり言い換えたりせず、大人の言葉で対等に接している。自分もそうして母に育てられたという。
漫画も自由に読ませているが、不安はないと話す。「子どもは結構、賢いんじゃないか。くだらないエロ漫画を買ってくることもあるが、つまらないと言ってブックオフに売っている。魚の骨を取ってやるように、必要なもの、不要なものを大人が分けてあげることもないのではないか。演技をするなら、人の汚いところも見ておいた方がいい」
携帯電話も自由に使わせており、はるかぜちゃんはモバゲータウンやGREEでも遊んでいる。だが課金ゲームで散財することもなく、モバゲーやGREEで出会う見知らぬ人は警戒している。「何を使うにしても使う人の問題だと思っていて、うちの子どもは大丈夫と、変な信頼をしている」(郁世さん)
●「ひぐらし」実写版に出たい
はるかぜちゃんの次の夢は、実写版「ひぐらし」に出演し、ヒロイン・古手梨花を演じることだ。ひぐらしの実写版映画は過去にあったが、小学生のキャラクターを高校生の役者が演じていて「違う」と思ったそう。髪型などキャラのイメージも原作と大きく異なっており、「ひぐらしの監督さんやメイクさんは、何を考えているのかと思いました」とはるかぜちゃんは憤る。
ひぐらし実写版の話がいつ来てもいいよう漫画を読み込み、アニメを何度も見て、せりふを練習している。もうすぐ5年生。「梨花役は、5年生まではいけると思う。あと1年!」と気を引き締める。
郁世さんはだいぶ前から“ステージママ”に飽き、娘の仕事に付き合うのにも疲れてきたという。子役を続けているのは、はるかぜちゃんの強い意思。「仕事があるしやわせにかんしゃなのです(ω)」「昔の仕事のろくがをみるといつも、へたに見えて後悔するから、何年たって見ても後悔しない演技をのこしたいです(ω)」――Twitterには仕事への思いもつづられている。
将来の夢を聞くと、「このままずっと演技を続けて、見てくれた人が感動したり、応援してくれるような女優さんになりたい」という答え。声優や歌手もやってみたいというはるかぜちゃんの毎日は、「@harukazechan」でフォローできる。
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