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現状維持に日本の未来はない!

2011.01.22(Sat)JBプレス 川嶋諭

このところ、政治家の有言不実行があまりに目立つ。とりわけ民主党政権になってからは深刻だ。「二酸化炭素の25%削減」「普天間基地の県外移転」はもちろん、「議員定数の削減」や「公務員給与の削減」、「事業仕分けで財源確保」・・・何一つ実現していない。


もう狼首相には騙されない!

要するに国民は嘘ばかりつかれているわけだ。口のうまさは政治家の仕事だから多少の大言壮語は認めるにしても、全くの狼少年ならぬ狼首相ぶりにはさすがに嫌気がさす。

 このところは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)だ、税と社会保障の一体改革だと言われても、国民の誰一人としてもはやその実現を信用している者はいないだろう。

 菅直人首相は、各国の駐日大使を集めてご自身の外交政策を披露されたようだが、各国の大使たちも日本国民と同じ思いで聴いていたに違いない。

 リーダーに求められるのは、企業経営であれ国の経営であれ、組織の運営であれ結果である。

 結果を出せないリーダーを信用しろ、ついて来いと言われてもそれは無理と言うものだ。

 結果を出す自信がないなら黙っていてほしいものだが、最近は、何も実現できないことに業を煮やしてか、実際に改革して結果を出そうしている人の足を引っ張り始めている。

 その最たるものが名古屋市長選だろう。民主党の岡田克也幹事長はかつての同僚である河村たかし市長に対して減税のための財源を理由に強く批判しているようだが、批判のための批判にしか聞こえない。

 議席や報酬を削られることを嫌がる民主党の名古屋市議の声を受けて、いわゆる「組織防衛」のために批判を繰り広げているように見える。

 もちろん、巷間言われているように官僚出身の岡田幹事長と中小企業経営者出身の河村市長が民主党内でも犬猿の仲だったという事情もあるだろう。

しかし、この組織防衛のために改革を志すかつての同士の足を引っ張るのだとしたら、その組織自体守るに値するとは思えない。しかも税金から支出される政党助成金を十分に投入して対抗馬を擁立するのである。

民主党に期待したのは日本を変えることだったはず・・・

 組織防衛を錦の御旗に掲げる組織は、改革や革新とは対極に位置する存在である。それは企業も同じで、「組織防衛」を社員が平気で口にするような企業は賞味期限が切れ衰退に向かっているところがほとんどだ。

 いま日本は危機に直面している。その危機感は政治家には薄いかもしれないが私たち国民には極めて高い。一昨年の8月に政権交代を実現したのもその危機感だったはず。

 しかし、残念ながら選んでしまったのは人気取りのための改革を唱えるだけで、実行する能力もやる気も何もない政党だった。

 1月11日に公開した山崎養世さんの「2011年、戦後最大の経済危機が訪れる」は当日のページビューも記録的だったが、その後も根強く読まれ、まだ公開後10日だが、既に公開後1カ月間のページビューの記録を破っている。

 この問題に関する読者の関心の高さがうかがえる。現実に、日本の国債に対するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)はこのところ上昇の勢いを強めており、0.8%台と2010年7月以来の高さとなっている。

日本国債のデフォルトリスクが高まっている!

 CDSは債権がデフォルト(債務不履行)になった時のリスクを取引するデリバティブで、昨年、この値が高くなっていたのは海外の投機家が日本国債の暴落を狙って空売りを仕かけたからだとされる。

 借金まみれなのは国だけではない。日本の地方はむしろ国以上だ。しかも、歳入の多くを地方交付税に頼っているのだから、国の財政が破綻に近づけば地方から先に破綻していくだろう。その意味でも、地方の改革は待ったなしのはず。

 このような状況で現状維持を目的に改革の足を引っ張るなどあってはならない。名古屋市に議員定数や報酬の削減を実現されては、マニフェストに掲げながら何もできない民主党の面子が丸潰れになると考えたのだろうか。

 そんな面子を守るのは三度の食事より面子が好きなお隣の国に任せておけばいい。日本はとにかく財政破綻の危機、デフレ、少子高齢化・・・山のようにある危機から死に物狂いで脱出しなければならない。面子など二の次、三の次だろう。

今の日本に口でうまいことを言うだけのリーダーは要らない。私たちは実行力のあるリーダーを選び支えなければならない。

財政破綻した米国の都市、犯罪が多発!

 地方の財政が破綻すればどうなるか。日本では北海道の夕張市で経験済みだが、米国でも悲惨な例が登場している。今週、英フィナンシャル・タイムズ紙がリポートしていた。「カリフォルニア州の街に見る米国の将来」

 ここで描かれているのは2年前に財政破綻したカリフォルニア州のバレーホ市。サンフランシスコ湾の最も奥まったところにある人口11万5000人の市である。

 サンフランシスコ湾に面する一体は一般にベイ・エリアと呼ばれているが、サンフランシスコの南にあるシリコンバレーからはハイウエーを飛ばしてもクルマで2時間以上と遠く、シリコンバレーとはかなり雰囲気が違う。

 シリコンバレーと違って元気なIT産業はなく、バレーホ市の住民生活は1990年代まであった海軍基地によって支えられていた。

 その基地がなくなった後も、地価が急騰したシリコンバレー地区から避難してくる住民で人口が増え続けたが、ITバブルが弾けた2000年頃を境に人口は減少に転じた。

公務員への手厚い保障が破綻の原因に!

 新しい産業が育たず人口が減少に転じた市を襲ったのは、公務員に対する手厚い保障だった。年金の給付額を大幅に増やすカリフォルニア州法が施行され、公務員は50代前半で退職してもその時の給与額の90%を年金として受け取ることができるという。

 シリコンバレーのように世界的なIT企業がひしめく地域なら支えられても、成長産業のない市はこうした負担を支えきれずに破綻。

 結果として、その多くは警官や消防士が占める公務員を大胆に削減しなければならなくなって、町中の道路は修復されずに穴ぼこだらけ。犯罪取締りも強盗など一部の凶悪犯罪だけに限られる。

 FT紙はバレーホ市は氷山の一角であり、経済環境がとりわけ厳しかったために最初に破綻しただけであり、今後、カリフォルニア州の多くの市がバレーホ市に続くだろうと見る。

 何しろカリフォルニア州全体で、手厚くした公務員の年金が6000億ドル、約50兆円も積み立て不足だと言うのである。

さて、これを対岸の火事と見過ごせるだろうか。もちろん答えはノーで、日本の地方都市も財政の健全化のためにあらゆる手段を取る必要がある。

改革を選ぶか手順の不備を糾弾するか!

 市長の専権事項乱発で市議や一部のマスコミから猛反発を食らった鹿児島県・阿久根市の竹原信一前市長は、住民からの2度目のリコールを受けて失職、出直し市長選に出たものの先日、竹原市政に対する反対派の急先鋒だった西平良将氏に敗れた。

 竹原前市長の民主主義を逸脱するような手法は批判されてしかるべきだが、改革を実行に移した点は大いに評価してもいいのではないか。少なくとも、口だけで何もできずに高い報酬と経費だけ貪り食っている国会議員よりはましだろう。

 阿久根市のような地方都市で竹原前市長が実施したような改革がなぜ必要かを示しているのが木下敏之さんのこの記事「自治体職員よ、市民の給料を知っているのか?」である。

 この記事によれば、地方の公務員は経済環境の変化をほとんど受けない収入の仕組みがあって、それが公務員の感覚をマヒさせているのだという。

 「市町村の主な収入は固定資産税と住民税、そして国からの地方交付税と補助金です」

経済環境の変化を気にしなくていい公務員!

 「まず、固定資産税はあまり変動しない仕組みになっています。地価が下がっていたり、建物が古くなっていたりするのに、固定資産税がなかなか下がらないことに疑問を持っていらっしゃる方も多いと思います」

 「しかし、例えば建物への固定資産税は、マンションが空き部屋だらけになったり、建築年数がかなり経ったとしても、評価額がほとんど変化しない仕組みになっているのです」

 「また、国からの地方交付税交付金は、政治的配慮もあり、急激に減るようなことのない仕組みになっています」

 「このように仕組みとして、自治体職員が景気の変動や民間の給料の動きに鈍感になるようになっているのです。ですから、景気対策などにしても、どうしても動きが遅くなります」

 

その結果の1つとして、公務員の給料がその地域の住民よりもかなり高くなっているとこの記事は指摘している。

住民より給料が高くて何が悪い?

 例えば、2010年暮れの12月28日に、厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」(11月の速報値)では、阿久根市のある鹿児島県は、すべての所得を合わせた現金給与総額が労働者1人当たり月額26万2616円で、全都道府県中39番目の低さだった。

 ところが、阿久根市の竹原前市長が公開した市の職員の給与や手当てを見ると、市長を含めた268人の全職員のうち、年収が600万円(12カ月で割って月収50万円)以上の職員は189人。全体の70%以上を占める。

 木下さんは、地方の公務員はもっと経済環境に敏感になるべきだと指摘する。

 公務員の給料が高いからといって、この程度の差は問題ではないと見る人がいるかもしれない。確かにそういう一面はあるかもしれない。しかし、木下さんが指摘するように、問題は環境変化に対して感度が低すぎるという点だ。

 カリフォルニア州バレーフォ市のケースも環境変化に硬直的な年金の支給アップが原因だった。

これまでに経験したことのない世界の大変化!

 いま私たちが直面しているのは、世界経済の大きな変化である。この変化に対して公務員を例外扱いするのは難しい。

 日本が高度成長期に欧米の先進国に追いつけ追い越せで来た時は、日本の人口が先進国の中では米国に次いで多かったと言っても1億2000万人ほど。しかし、いま世界で起きている新興国のパワーはケタ違いだ。

 中国13億人、インド10億人、ブラジル2億人、ロシア1億4000万人。これに最近成長が著しいインドネシアの2億3000万人を加えれば28億7000万人に達する。

 先進国が受ける衝撃は日本が先進国にキャッチアップしていた時の20倍にも相当する。それは安い労働力を求めて、産業の空洞化が一気に加速することを意味する。

際、日本の産業空洞化は中国が急成長し始めた10年ほど前から顕著になっている。こうした大変化に対し、新しい産業の育成を怠り公務員を厚く遇すれば、米国のバレーフォ市になってしまう。

成長企業の集まるシリコンバレーと産業育成に失敗した市の格差!

 バレーフォ市の場合には、インテルやアップルなど業績好調な企業が本社を置くシリコンバレーがサンフランシスコ湾の対岸にあるだけに、まさに象徴的なケースと言えるだろう。

 ベイ・エリアに日本の地方都市を当てはめた場合を想像してほしい。さて、日本の地方都市はシリコンバレーに近いのか、バレーフォ市に近いのか。

 ちなみにその中間地点には、米国人が最も訪れたい観光都市サンフランシスコと、その対岸には大学都市のバークレーがある。

 その答えとなりそうな記事を英エコノミスト誌が書いていた。「日本の都市部の衰退:長崎の警鐘」。

 長崎と言えば言わずと知れた三菱重工業の城下町である。また、坂本龍馬の第2の故郷でもあり観光都市としても日本屈指の町。その町が衰退していくさまを、全世界の読者に向けて発信しているのがこの記事だ。

日本の地方には改革が不可欠!

 そして、最後にこう結んでいる。

 「長崎は、なぜ迅速かつ思い切った行動が必要なのかを示すいい例だ」

 エコノミスト誌の記事を「英国人め何言ってやがる。どうせ日本に来る支局員など月刊誌ファクタが2月号で書いていたように3記者ばかりで何も分かっていないんだろう。それより母国の英国を棚に上げて勝手なこと書くな」と批判するのはたやすい。

 しかし、そんなマスターベーションに近い批判をしたところで、日本のためには何にもならない。世界はもはや日本を2つの反面教師としてしか見ていないのだ。

1つは、中国が反面教師としている通貨政策。プラザ合意を受け入れてしまったことだ。もう1つが米国が反面教師としている経済政策。バブルが崩壊しているにもかかわらず総量規制などに踏み切り、デフレを招いてしまった。

お灸のはずのデフレが大やけどに!

 そう言えば、当時、日経ビジネスが「世直しデフレ」という特集を組んでいた。インフレと長年格闘してきた日本経済にとってデフレは構造改革を後押しするきっかけになるので、望ましいという記事だった。

 しかし、いま振り返ると、残念ながら改革は一向に進まず、スパイラル上に深まっていくデフレ地獄を招いてしまった。やはりデフレは怖かった。

 さて、世界を襲っている変化は、日本が先進国にキャッチアップしていた時とは大きく違う点がある。日本が従わされてきた欧米のルールが新しくキャッチアップしてくる国々には効かないという点だ。

 中国がその代表例なのは周知の通り。もっとも日本を反面教師にしているのだから、その政策は日本にも責任の一端があるのかもしれない。巨大な人口パワーと歴史を背景に、欧米流の土俵には容易に乗らない。

 1月21日に2010年の国内総生産GDP)が前年比10.3%伸びたことを発表、世界第2位の経済大国になったとはいえ、経済開発協力機構(OECD)に加盟していないため、世界中で独自の経済政策を続けている。

OECD非加盟で我が物顔の中国!

 インフラ整備と引き換えのアフリカの資源開発では、企業も労働者も中国から連れて行く。OECDが現地の経済発展のために労働者は現地で雇用するというルールは完全に無視。自国の発展が最優先である。

 世界の交易ルールが大きく崩れ始めているのだ。中国だけではない。韓国の急速な発展も米国から強く監視され手足を縛られてきた日本とは違う。

 それはこの記事がよく表している。「現代自動車がトヨタを抜く日」。

 中国に倣ったのかウォン安を背景に、圧倒的なコスト競争力で世界市場で急伸している現代自動車。現代自動車グループの会長である鄭夢九(チョン・モング)氏の強烈なリーダーシップがあるとはいえ、これほど急成長するものなのか。

トヨタ自動車は高い品質を、ホンダは環境性能と独創的なクルマ作りで世界の顧客の心をつかんだ。それに対し、現代自動車の売り物は何か。

世界の競争ルールは明らかに変わった!

 この記事によれば今年、米国市場でビッグ6と呼ばれる、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラー、トヨタ、ホンダ、日産自動車の一角に食い込むという。

 環境技術やデザイン、性能で特に秀でているとは聞かない。トヨタ生産システムのような独創的な生産システムを構築しているとも聞かない。ホンダがそうしたようにF1などのレースで活躍したという話もない。

 だとすれば、コスト競争力ということになる。その努力には拍手を送るとしても、やはりルールの違いを思ってしまう。韓国の財閥系企業が日本企業のような経営の透明性を厳しく求められれてとは思えないからだ。

 つまり、日本にとっての競争条件は極めて厳しさを増している。今の世界は10年前の世界とは様変わりなのである。そのことを肝に銘じて、日本の競争力を再構築しなければならない。

 政局しか見ない仲間内の足の引っ張り合い、組織防衛を最優先して改革を先送りするなどは言語道断なのである。

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