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2011/2/12 J-CASTニュース
政府の「税と社会保障の共通番号制度」に関する実務検討会(座長・与謝野馨経済財政担当相)が2011年1月末、全国民に番号を割り振る「共通番号」に関する基本方針を打ち出し、導入に向けて本格的に動き始めた。
2月中にも「番号制度創設推進本部」(本部長・菅直人首相)を設置し、11年秋の臨時国会で関係法を制定、15年1月に利用開始をめざし、名称も公募するなど国民の理解を得たい考えだ。
所得税の不公平税制是正も狙う!
「共通番号」は、国民一人一人に番号を振り、所得を把握するとともに、納税や社会保障サービスに活用する制度。番号導入して氏名、住所、生年月日、性別の基本情報のほか、年金手帳、医療保険証、介護保険証など「保険証機能」を一元化し、その人の番号が入ったICカードを配る。
国民はこのカード1枚あれば、各種の社会保障給付を受けられ、インターネットで自分の医療や介護の診療履歴も把握できる。併せて確定申告で各種証明書の添付を省略できるようにして医療費の控除申請などを簡単に受けられるなど、政府は「利便性」のPRに余念がない。
米国の社会保障番号など、各国に同様の番号があり、事実上の個人のID番号として使われている。確かに、旧社会保険庁の杜撰な管理による「消えた年金」のような問題も、共通番号なら起こりにくいが、全国民に番号を振る「国民背番号制」ともいわれ、国の統制への不安が根強いほか、個人情報の漏えいも懸念される。このため、政府は情報保護体制を監視する第三者機関設置も打ち出し、不安を払拭しようと懸命だ。
なぜ今、共通番号なのか。消費税アップと一体であるのは言うまでもない。低所得者への社会保障を充実させることで消費税増税への理解を得たいというのが一つだが、実務的にはより意味が大きい。
所得を100%捕捉されるサラリーマンに対し、個人事業者や農民などは必要経費が幅広く認められ、事業所得と個人所得の区別があいまい。「クロヨン」「トーゴーサン」などと呼ばれる所得税の不公平税制是正は、消費税の「益税」(非課税業者に消費税分として客から預かった消費税の一部が残る)問題とともに、「消費税率アップに避けて通れない課題」(財務省幹部)。共通番号による事業者らの所得の正確な把握が不可欠なのだ。
「給付付き税額控除」にも番号制が必要!
また、消費税は生活必需品など所得によって消費額にそれほど差がないというように、低所得者ほど所得に対する負担が重い「逆進性」を内包している。消費税率をアップする場合、「逆進性」の影響を緩和するため、低所得者対策が不可欠とされ、「給付付き税額控除」が必要との声が強い。低所得の人には納めた消費税額の一定部分(最低限の生活に必要な消費分にかかる消費税分)を還付する制度を導入するとしても、所得税を納めていない人には所得税から差し引くことはできない。このため、納めた消費税相当額を逆に給付するのが、「給付付き税額控除」。その場合、不正受給防止には正確な所得を把握することが絶対条件で、そのために共通番号が必要というわけだ。
こうした課題は自民党政権時代から分かり切っていたことで、それなのに番号制は浮かんでは消えた。それだけ国民の懸念が根強く、特に、政府が言うように利便性を高めれば高めるほど、不正アクセスなどで年金の給付履歴だけでなく、病歴や所得内容などの個人情報が外部流出するなどの恐れは強まる。
政府は、6月に「社会保障・税番号大綱(仮称)」を策定、その中に情報保護対策として、(1)個人情報保護が適切に行われているかを監視する第三者機関の設置、(2)国民が自らの情報にどの機関がアクセスしたかを確認できる制度の導入、(3)不正な情報利用への罰則強化の検討――などを盛り込むとみられるが、第三者機関は、公正取引委員会のような独立した強力な権限を持つかなど、検討すべき課題は多く、「短時間で国民の理解を得るのは容易ではない」(民主党中堅議員)。
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