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シーレーン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B3

南沙諸島
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B2%99%E8%AB%B8%E5%B3%B6

2010.09.22(Wed)JBプレス泉徹

もしも尖閣諸島を失えば日本の貿易は壊滅状態に!

中国人民解放軍(PLA)の強化は毎年2ケタの伸びに示されるように、衰えを知らない。特に海軍力の強化は、目覚ましいものがある。

中国が海軍を増強しているのは尖閣諸島奪取のため!

米国の「全米アジア研究部会」では、中国軍がグローバルな作戦を可能にする近代化を進める一方で、日本に対しては尖閣諸島の領有権主張のために海軍力を強化し続けるという分析もなされている*1。

 我が国は、地政学的に見れば、南北に長く縦深性のない国で、国民の大多数が都市に集中し、自給自足が困難な四面海に囲まれた島国である。

 従って、好むと好まざるにかかわらず、自由貿易を主体とする海洋依存国家にほかならない。 

 現在、海運による自由貿易によって繁栄を極めている我が国であるが、そういった
意味で経済活動を含めた国家の生存が海洋の自由利用にかかっていると言っても過
言ではない。

 それは、原材料を輸入し高付加価値にして輸出する経済活動のスタイルも、大きく
変わり得る要素はここ当分考えられないからだ。

 こういった状況下、日本の貿易の99.7%が船舶による海上輸送であることを思
えば、現在の海運政策が極めて不十分であることを、多くの国民に知ってもらうこ
とは意義があると考え、以下、我が国の海運から紹介したい。

1. 我が国の海運の現状

 外航海運は、我が国の経済および国民生活を支える、まさにライフラインとして極めて重要である。しかし、この海上輸送の基盤を支える日本籍船および日本人船員の状況は惨憺たる状況にある。

 まず、日本籍船については次ページ表1に示す通りである。1980年代、我が国の商船隊*2は約2500隻、総排水量1億1500万トンであり、日本国籍の商船は実に約1200隻であった。

 それが昭和60(1985)年のプラザ合意後の急激な円高によるコスト競争力の喪失から年々数が減り、2008年における日本籍船は98隻しかなくなった。

 これも一部の努力により98隻となっているが、2007年には実は92隻まで減少していた。現在でも約2600隻以上の商船が我が国の外航海運に従事しているものの、その1割にも満たないのである。


つまり、我が国の管轄権が及ぶ商船は98隻しかないことを示している。現在、アフリカ・ソマリア沖において、海上自衛隊が2隻の護衛艦と2機の対潜哨戒機「P-3C」により、海賊対処法に基づき商船の護衛を実施している。

自国の商船でなければ警察権も及ばない!

法律により、他国の商船もその護衛の範囲内とされ、多くの国々から感謝されその成果も著しい。

 しかし、あくまで護衛は各国の商船の要望により護衛を実施しているわけで、我が国に関係する重要な商船(便宜置籍船も含まれる)でさえ我が国のコントロールによるものではない。

 いや、コントロールできないのである。また、護衛中、他国の商船内において日本人に関係する事件が起きても、我が国の警察権は及ばない。

 ご記憶の方もいると思うが、今から8年前の平成14(2002)年、パナマ船籍の商船内で日本人の航海士がフィリピン人船員に殺される事件*3が起きた。この際にも外務省を通じパナマ共和国と交渉し、やっと我が国の捜査が及んだのは、事件が発生してから1年後だった。

 昨(2009)年6月19日、「海賊行為の処罰および海賊行為への対処に関する法律」(海賊対処法)が制定され、海上自衛隊が護衛任務についている。

海賊以外の紛争は適用除外される!

 その保護対象船舶は(1)日本籍船(2)日本人が乗船する外国籍船(3)日本の船舶運航事業者が運航する外国籍船または日本の積み荷を輸送する外国籍船であって我が国国民の安定的な経済活動にとって重要な船舶*4とされている。

 この法律の制定は、海運を維持・保護する上で極めて重要な進歩である。しかしながら、これは、あくまで海賊対処に関する法律であり、それ以外の事変・紛争等では日本籍の商船に対してのみ該当し、それ以外に対する法整備も進んでいない。


それでは、我が国の外航船員についてはどうだろうか。表2は日本人外航船員の推移である。日本籍船の数が減少している状況と同様に、外航船員に占める日本人の割合も大きく減少している。

外航船員はピークの20分の1に激減した!

 1974(昭和49)年には約5万7000人いた外航船員も、今では2600人あまりで往時の20分の1以下である。

かって多くのご同輩は、マドロス姿の小林旭主人公の映画を見て格好良いと思い、外航船に乗って外国に行くことを夢見たものである。

 しかし現在では、船乗りになる希望者がいたとしても外航船員を育てる教育機関は減少し、商船大学なるものは既に存在しない。

 さらに、現在の外航船員の年齢構成は、45歳以上中高年の占める割合が約54%であり、55歳以上の占める割合は10年前から2倍以上の約28%となっている。つまりベテランの外航船員も定年間近なのである。

 近年、科学技術も発達し船員の技能もさほど必要でないと思われる方がいるかもしれないが、いまだ大自然を相手にする大海原では、経験が大きくものを言う。

技術が発展しても人間に頼らなければならない部分は圧倒的に多い!

 夜間の視界内の商船や漁船などの動きやその動静の把握、あるいは霧や大雨の狭視界においてのレーダーによる目標の把握、水平線上に昇る米粒にしか見えない竜巻などの自然現象の動き、洋上に流れている流木の確認など、経験が極めて重要である。

 そして、こういった経験を伝える場は同じ海の上が最も適している。もちろん、書き物により伝え、机上で口伝えにより伝えることもできるが、同じ環境条件の洋上にいて同じ経験をしつつ実際に見て判断につなげていく感覚的な伝承は洋上でしかできない。

 話が横道にそれたが、そういった素晴らしい技能や感覚の持ち主である日本人外航船員の姿が消えていくのである。

 日本人外航船員は現在、約2600人であるが、全日本海員組合加盟のフィリピン人は約2万8000人いる。つまり、我が国の海運を支えているのは多くのフィリピン人の方々である。

日本郵船など多くの船会社はこれら外国籍船員と労使契約を結んでいるが、その中には、「軍事行動区域には赴かず、下船して会社負担で送還される権利」が明記されている。

日本のシーレーンが万が一紛争地域になれば船の運航は不可能に
 当然と言えば当然のことで、他国の商船において他国で負傷するなど、死ぬ目に遭ったのではたまったものではない。

 すなわち、我が国周辺における紛争など危急の際には、多くの外国船員の方々は従事する必要はなく、我が国に関係する海運がストップすることも考えられる。

 1980年代のイラン・イラク紛争の時、イラン機の攻撃により労務提供船アル・マナクが被弾し日本人船員2人の方が犠牲となった。それでも当時、延べ6万人と言われている多くの日本人船員が石油輸送を担い、我が国民の生活と経済活動を支えたのである。

 しかし、その後、三光汽船の倒産を皮切りに日本船主協会が外航船員1万人は過剰であるとし、日本人外航船員の姿が消えていくのである。

2. 諸外国の海運に対する取り組み!

我が国の海運の現状は目を覆うばかりであるが、それでは諸外国はどうであろうか。いわゆる人件費の高騰により、喘いでいるのは日本ばかりではない。韓国においても同様の状況であり、英国、ドイツでも同様である。

 しかし諸外国、特に海運に依存している上述の各国は、政策により必要最小限の海運のツールは維持している。

 ドイツは自国船員の訓練費などに年間約6億円の補助を与え、船員の育成に努力している。そして英国では海外で半年間過ごした自国船員の所得税を全額免除し、船員がすべて外国人でも自国船と認める1国2制度制を取り入れている。

 この1国2制度制は、ノルウェー、フランスも同様に取り入れ、自国船籍を呼び戻すことに効果を上げている。


日本も1996年から、船長と機関長さえ日本人ならば他の船員がすべて外国人であっても日本籍船と認める「国際船舶制度」を導入したが、もはや船長も機関長も外国人で占められている状況において、効果を上げるまでに至っていない。

迅速に法律を整備してきた韓国
 お隣の韓国の外航船員の状況は日本と同様であるが、各種方策を迅速に決定し国の政策に反映している。

 まず、韓国を有数の海運国家に育成するため、韓国トン税制度を2005年1月に取り入れ、営業利益が出ている時には節税効果が出る仕組みとし、海運会社の利益を導き出している*5。


 また、船舶の韓国籍登録を活性化するため、済州島内の開港を船舶登録特区に指定し、船舶の取得税、漁村特別税、地方教育税、財産税、共同施設税が免除されている*6。

 さらに、穀物や原油、石炭などを運ぶ韓国籍船30隻を「国家必須船」に指定し、韓国人の船員を増やすことを条件にして、政府が海運会社に船員コストの差額を補助しているのである。

 指定を受けた船舶は、バルク船(糧穀運搬船、鋼炭船)10隻、油槽船6隻、液化天然ガス(LNG)船11隻、コンテナ船3隻である。

米国は75%以上の自国籍船員を義務づけ!

 もちろん、この30隻のみで現在の韓国国家経済を賄うことはできないだろうが、少なくとも非常時における考え方を平時から国民に示し、不十分ながらも対応策は整えている。

 また、これらにより、必要最小限以下であろうが必要な物資の輸入も自国で賄い、かつ外航船員養成の道も確保している。

 さらに付言すれば、あの米国でさえ、自国船籍の米国人船員の割合を75%以下にしてはならない、自国船籍の修繕においては他国で製造した鉄を10%以上使用してはならないなど、事細かく規定し海運を維持運営している。



3. 我が国周辺海域の不安感!

これまで述べたように、我が国周辺海域において紛争や不穏な状況が生起すれば、外国籍船員は我が国の海上輸送に携わる必要はない。

 現在、我が国の東シナ海の現状は、中国の大陸棚や尖閣諸島へのアクセスなど、今後10年間における我が国とのいざこざの不安感は拭い切れていない。

 1992年の中国の領海法制定以来、東シナ海を中国の内海とし、それまで全く触れていなかった尖閣諸島を自国の領土と明記したのである。

 それは、あたかも南シナ海における南沙諸島を領土化した同じ方法をたどっている。もし、この東シナ海で、将来、領土、領海を巡る紛争が起こった場合、我が国への海運への影響は大きく、経済活動のみならず、自国民の生存も危ぶまれる危険性をはらんでいる。

 今月発生した尖閣諸島での中国トロール船による海上保安庁の巡視船への衝突事件は、まさにそうした危険を示す格好の材料と言えるだろう。

 もし紛争が発生すれば、海上護衛戦を軽視した結果、物資が日本に入ってこなくなった先の太平洋戦争を彷彿させられる。

 しかし、現在の海運崩壊の危険性は海上護衛戦を軽視したことではなく、今度は、海洋に生きるしかない我が国の海運というツールを軽視したことによるのである。

4. 終わりに

 現在、海上自衛隊は灼熱の中、ソマリア沖、アデン湾の海賊対処に立ち向かい、敢然と海上交通の安全確保の任に就いている。これは、海洋の自由利用と自由な交易を維持するための海上交通の安全確保が何よりも我が国には重要であり、我が国の生存がかかっている任務とも言えるのである。

 現在、海上護衛作戦も順調に推移し、海賊件数は増加している中、日本に関係する商船の被害は幸いにして生起していない。こういった努力により、日本船主協会の方々から感謝の言葉を頂き、海上自衛隊員の大きな支えになっている。

 しかし、先の太平洋戦争における6万人以上の戦没船員を出した全日本船員組合の不信感は根強く、我が国に関係する商船護衛への理解も乏しい。

 そして、先の大戦の国家総動員法に基づく「船員徴用令」を含むものが「有事法制」であるとし、有事法制の制定にも反対しており、有事における我が国の海運確保の問題をさらに複雑にしている*7。

 あるブログに、「日本はシーレーンを守るとは言っているが、守る対象がない。守る対象であるシーレーンを作ることから始めなければ、シーレーンを守ると言っても空言である」という書き込みがあった。 

 まさに、当を得ている提言ながら、この提言を日本国民は、自国のことと感じているのか心配になった。

 それは、多くの日本人と政治家や官僚が安全と空気は、この日本にはタダで無尽蔵にあると思い、いつでも手に入れることができると思っているからであろう。

 こう言った風潮は、自国民を救出することさえ自衛隊にやらせない国の中では当然のことかもしれないが、万が一の場合、そこに生きている国民はたまったものではない。
 

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