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平成22年 第12回「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(松江市)有機栽培・JAS認定部門で特別優秀賞を受賞。(食味90・味度83・計173点) 平成25年、第15回魚沼と第16回北京開催運動中! 無農薬魚沼産コシヒカリ生産農家・理想の稲作技術『CO2削減農法』 http://www.uonumakoshihikari.com/
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第3回「ウェブ作りをデザイナーの手から、人民の手へ」

■作り手のユーザビリティを追求する

「もしかしたらウェブ業界は、一部の人の圧力に屈してきたんじゃないだろうか。そんな問題意識は常に頭にありましたね」

世の中には、ムーバブルタイプやワードプレスなど、いわゆるCMSがいくつもある。もちろん、これでも十分に使いやすいとは言えるのだろう。ただし、ある程度の知識がある人にとっては、という限定条件が付く。

「確かにCMSを使いやすいと評価する人たちはいます。しかし、万人向けかというと、決してそんなことはない。一方ではウェブの世界はどんどん進化していて、いよいよリアルタイムウェブの世界に突入だ、なんていわれ始めている。そんな状況になっているのに、作る過程に時間がかかることほどナンセンスなことってないでしょう」

ウェブのように時代の先端を走っている業界でも、成功のジレンマは起こるのだ。過去の成功にこだわり、それに固執すると、さらなる革新に踏み出す勇気を失う。

「次の一歩を踏み出すための一石を投じるのが、我々の役目ではないかと考えたのです。ホームページを作る過程は極端に簡単にして、ユーザーには、何を、どう表現したいのかに集中してもらう。そうすれば、優れたコンテンツが、どんどんネット上に公開されますよね」

自分で、自分の思うままのホームページを、簡単に、時間をかけずに公開できること。これこそがJimdoのコンセプトである。

「それがPages to the Peopleの意味です。インターネットは、People以外の誰かのものであってはいけない。だから作り手にとってのユーザビリティに徹底的にこだわっています。裏側では、ものすごく高度なプログラムが動いている。
でもユーザーには、極めてイージーゴーイングでなくちゃ」

画期的なサービスそのものが拒絶されるとは、高畑氏をはじめKDDIウェブコミュニケーションズでは誰一人として思わなかった。とはいえ、ビジネスとして採算性を考えたときの不安は消えない。

「本当に有料化できるんだろうかという議論は、しょっちゅうしていましたね。なにしろ無料版でもかなりのことができてしまいますから。しかし、最終的には、こんなすばらしいものを世の中に出さないのは罪なんだと、それぐらいの思いで社内が一致しました」

ベストセラーとなった『FREE』に、日本で火がつく前の話である。フリーミアムと言った言葉も、まだ世の中に広まっていなかった。だからビジネスとしてはスモールスタートに徹し、Jimdoは立ち上がった。2009年3月のことである。

■バイラルマーケティングを起動せよ

「どうやれば、バイラルマーケティングを実践できるのか。Jimdoのマーケティングは、我々にとって大きなチャレンジでした」

まだ海のものとも山のものともつかぬJimdoのプロモーションに、コストをかけることはできない。つまり広告を打つことは論外、費用をかけたSEO対策も難しい。残った選択肢がバイラルマーケティングだったというわけだ。

「意識の中には、検索エンジンに縛られたくないというのもありました。極端な話、いわゆるネットショップはすべて、グーグルの上で争っているわけじゃないですか。いかに上位表示されるかが重要で、そのためにSEO対策を徹底する。でも、膨大なお金と時間の両方をかけなければならない。それでは弱者は弱者のまま取り残されてしまう。それってどうなんだろうと思いませんか」

時代が高畑氏に味方した面もある。ソーシャルメディアの勃興だ。先行していたmixiやGREEに加えて、昨年ぐらいから日本で急激に伸びたのがツイッターである。

「検索エンジンに頼らず、どれだけ口コミを拡げることができるか。商品力には絶大の自信があるのだから、ソーシャルメディアでいかに火をつけるかが勝負と考えていました」

高畑氏たちがツイッターに本格的に取り組み始めたのが、2009年6月ぐらいから。しばらく潜伏期間があり、10月頃からJimdoの普及スピードが、日本でも一気に加速し始める。
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