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日本的経営を改めて考えてみた(7)
2011.01.24(Mon)JBプレス 前屋毅
大学新卒初任給が54万2000円。「ほぉーっ」と、思わずため息が出てくる額である。
日本経済団体連合会(経団連)が2010年3月に発表している「2009年6月度 定期賃金調査結果」(PDF)によれば大学新卒の標準者賃金が20万9697円というから、間違いなく破格の初任給だ。
この高額初任給を提示したのは野村ホールディングス(HD)で、2010年8月に発表するや、「太っ腹」とマスコミが大きく取り上げ、ネット上でも大変な盛り上がりをみせた。「これくらい高額なら超氷河期でもがんばる」という新卒予定者もいたかもしれない。
もちろん、そうそう現実は甘くない。とはいえ、誤報でもない。2011年4月に野村HDに入社が決まっている42名には54万2000円の初任給が約束されているからだ。
「甘くない」とは、野村HDに入社する大学新卒者全員の初任給が破格なわけではないからだ。今年4月に同社への入社が決まっている大学新卒者は600名近くいるが、大半は先の経団連調査と同じくらいの初任給である。破格の初任給を約束されているのは、600名のうち42名だけでしかない。
世界で戦える人材を欲している野村HD!
なぜ、42名だけが高額初任給を受け取ることができるのか。それは、それなりの条件をクリアして採用されたからだ。その条件とは、高い専門性と英語能力試験「TOEIC」で860点以上という高いハードルのクリアだ。
バイトに明け暮れる大学生活を送っていたのでは高い専門性など身につけられるはずがなく、日本的学校教育でしか英語を勉強したことがなければTOEICで860点以上など夢の夢である。
それだけのハードルをクリアしたからこそ、高額初任給を受け取ることができるのだ。それでも、野村HDでは明らかにしていないが、応募者数は採用者数の7~8倍はあったと言われているので、それだけの条件をクリアする人材が少なからずいたということになる。日本の大学生も捨てたものではない。
そこまでの初任給を野村HDが提示したのは、グローバル化に照準を合わせているからである。日本の証券会社としては最初に海外進出を果たしたものの、いまだにローカル証券的ポジションから抜け出せていないのが同社の現実だ。
2008年に経営破綻したリーマン・ブラザーズを買収し、一気に8000人近い外国人を採用したものの、グローバルな戦いを展開していくには、まだまだ人材不足。野村HDとしてグローバル化を進めるためには、外国人の力に頼るだけでなく、その戦略を推し進めていけるだけの力をもった日本人の存在も不可欠となる。そういう日本人の人材となれば、圧倒的に不足しているのだ。
人材をむざむざと外資に奪われないために!
「大学にいる頃から自分の歩む道を見定めて投資銀行業務や証券業務についての知識を身につけ、ビジネスで通用する実践的な語学力を学んできた学生は少なからずいるんです。しかし、そういう学生は日本の証券会社には入社しない。外資系の投資銀行などに就職してしまうんですよ」と、大手証券会社の幹部はため息まじりに言う。
日本の証券会社に入社したところで、すぐに地方の支店に出されかねない。むしろ当然のように、地方まわりをさせられることになる。そこで待っているのは、足を使っての投資家訪問をする昔ながらの営業である。せっかく身につけた知識や語学力を生かせる可能性は、極めて低い。
それが外資の投資銀行に就職すれば、知識と語学力を生かした仕事ができるのだ。収入にしても成績によって破格の額が得られる。自信があればあるほど、迷わず外資系を選んで当然なのだ。
そういう学生を、グローバル化を睨む野村HDはどうしても欲しい。そこで、グローバル部門専属と外資に互する初任給を提示して、優秀なる学生を募集したというわけである。
しかし、間違ってはいけない。初任給54万円なら10年後には100万円を超えるのかな、などと想像してはいけない。
初任給54万円でも、1年後に実績を残すことができなければ容赦なく額は下げられる。座るべき席が約束されているわけでもない。そういう約束なのだ。だから、よっぽどの自信がなければ応募できない。
それでも競争率が8倍くらいもあったということは、それだけの人材がいるということでもある。日本企業は、そういう人材をむざむざと外資に奪われていたわけだ。
社員を会社に引き留めてきた「年功序列」!
さて、ようやく本題である。なぜ、初任給54万円で多くの人が驚くのか。初任給はこれくらい、という思い込みが強いからにほかならない。
なぜ、そんな思い込みを多くの人が持つのか。それには日本的経営の三種の神器と言われた「終身雇用」「年功序列」「企業内組合」の中の1つ、「年功序列」が大いに関係していると思われる。
賃金における年功序列とは、「年齢(勤続年数)とともに昇給していく」ということだ。それが、かつての日本では普通のことだった。普通だった名残が、冒頭で紹介した経団連の「定期賃金調査結果」である。
この調査は1953年から経団連が毎年実施してきたもので、年齢ごとの標準賃金が報告されている。2009年6月度の調査結果で言えば、22歳の大学卒で20万9697円、45歳で54万6771円と倍になり、定年の60歳になると61万9273円となっている。
年齢とともに、確実に賃金は増えている。この調査だけを見ると、年功序列賃金は立派に生きている。「40歳を過ぎたら給料が上がるから我慢しろ」と、上司が部下をたしなめることが普通に行われてもいた。
年功序列の賃金は、企業に人材を引き留めておくために必要だった。若い頃には低い賃金が年齢を重ねていけば確実に上がると分かっていれば、よほどの理由がない限り辞めようとはしないはずだからだ。
働く側にしても、長く勤めれば賃金は上がるのだから、今を我慢してでも働ける。賃金が上がっていけば将来の生活も安定するだろうから、安心して働ける。生活に不安がなければ、それだけ仕事にも集中できて実力も発揮できるということになる。
そうして組織は安定する。年功序列の賃金が成り立ってきた背景には、それなりのメリットがあったわけだ。
人件費抑制のために導入された「成果給」「能力給」!
しかし、その年功序列を続けることが難しくなってきた。年功序列の賃金体系を維持するには、右肩上がりの成長が絶対に必要になるからだ。
従業員の年齢とともに賃金を上げていくということは、単純に考えれば、年々、人件費が増えることになる。それをカバーするには、企業としての業績も年々、上がっていかなければならないのだ。
それを可能としていたのは、高度経済成長と言われるほどの成長を日本経済が示していた時である。業績が鰻上りに上がっていっていた状態では、いくら人件費が上昇したところで気にすることはなかったのだ。
だから年功序列の賃金が維持できた。企業は人材を引き留め、従業員は安心して仕事に専念できた。それが次なる成長につながっていった。いい循環になり、奇蹟の高度成長となっていく。
しかし、言うまでもなく、それだけの成長はとっくの昔に終わっている。成長が止まれば、増え続ける人件費の負担に企業は耐えられない。
そこで、にわかに導入され始めたのが「成果給」や「能力給」だった。個人の仕事の成果や能力によって賃金に差をつけよう、というわけだ。欧米、特に米国での賃金体系がこれだというので、「これこそグローバルスタンダードだ、こっちにすることが最先端」という空気が広まった。
企業側にすれば、成果給や能力給が従業員の力を発揮させる賃金制度かどうかは、二の次にすぎなかった。年功序列の賃金体系を止めることで、無条件に増え続ける人件費の負担から逃れられることが最大のメリットだったのだ。
成果給や能力給となれば、新入社員でも成果を上げれば破格の賃金を支払わなくてはなくなる。成果を上げる社員が多いほど企業にとってはメリットなわけだから、人件費が増えることは企業にとって喜ばしいことのはずである。
しかし実際は、成果給を導入しても人件費が上昇する企業はほとんどなかった。成果を上げた従業員の賃金は上げるが、それほど成果を上げることができなかった従業員の賃金は下げたからだ。
成果給の導入が加速した当時、筆者はいくつもの企業に取材したが、どこの担当者も「人件費の総額は横ばいか少し減っているくらい」と誇らしげに答えるのに違和感を覚えたものだ。人件費を節約することこそが手柄、という本音が見えみえだった。
つまり成果給や能力給の導入は、従業員全体の成果や能力を上げることではなく、企業としての人件費上昇を抑制し、引き下げることが目的だったのだ。
それがグローバルスタンダードかどうかは疑問である。むしろ人件費抑制のために、グローバルスタンダードが隠れ蓑にされたと言った方がいいような気がする。
若手の実力を認めてあげるシステムが必要!
では、現実問題として日本の企業は年功序列の賃金体系に戻れるのだろうか。
言うまでもなく、無理だ。それだけの高度成長がないからである。
一方で、人件費抑制のためだけの成果給や能力給の導入はバケの皮がはがれつつある。成果や能力を評価する基準が曖昧だと、従業員の不満をあおるだけになっているからだ。
営業など数字で成果を測れる職種はいいが、例えば経理などは簡単に成果を数値化できない。評価が難しいところで無理に評価しようとすれば、不満が大きくなるのだ。それがいい結果につながらないのは明白でもある。
ただ、従業員にとって年功序列の賃金体系に戻ることが幸せかといえば、そんなこともない。
年功序列では、22歳の新卒には22歳としての仕事しか与えられない。いくら実力があっても、横並びの仕事しかやらせてもらえない。それは、それで不満なのだ。
不満だから、実力をつけてきた人材は、力を発揮できる外資へと流れる。それを食い止めるには、冒頭で紹介した野村HDのような試みが必要になってくる。
もっと言えば、実力を認めてもらえるのであれば、若者も実力をつけることを真剣に考えるだろう。アルバイトに明け暮れるのではなく、真剣に学校で学ぼうとする姿勢も強まることになるだろう。学校が学校としての機能を取り戻すことにもつながっていくのだ。
そうして実力をつけた人材を採用することは、もちろん企業にも大きなメリットがある。
年齢で賃金を決める年功序列の賃金は、評価が簡単だった。というより、評価能力など必要なかった。極端に言えば、評価能力など必要なかったのが、従来の日本型経営だったと言える。
そこから転じて、実力で採用したり、実力で賃金を決めるとすれば、企業側の評価能力こそが必要であり、重要になる。
年功序列の賃金体系という旧来の日本的経営が維持できなくなった以上、日本企業は次のステップに進む必要がある。人件費抑制効果を喜んでいるのではなく、従業員の実力を的確に評価し、それに応えることを優先して考えるべきなのだ。
「グローバルスタンダードだから」ではなく、人材を育て、生かせる賃金システムの構築に真剣に取り組まなければならないところに日本企業は来ているのだ。
日本人が思う以上に世界に精通している上海市民?
2011.01.24(Mon)JBプレス姫田小夏
中国のメディアが面白い。中国の新聞・テレビと言えば「情報統制」という図式を思い描くが、これがだいぶ変化しているのだ。
もちろん、チベット問題や天安門事件など、共産党の政権維持に不都合なことは報道しないのが大前提。しかし、それを差し引いたとしても十分に楽しめる。
中国が国家として成長するスピードに合わせるように、記者も紙面もずいぶん成長しているなと実感する。以前よりも、ニュースの伝え方が変化に富むようになってきた。
上海在住の梁信さん(仮名、男性、50代)は、「メディアが大きく変わったきっかけは、2008年の四川大地震ではないか」と話す。
梁信さんは、地元紙「新民晩報」を10年近く購読している。その紙面の変化を次のように語る。「四川大地震では、被災地への募金が、本当にそれを必要としている人に届けられていないことが明らかになった。記者の意識もその頃から変わったのだろう。官僚の腐敗を暴くような記事が増えてきた」
四川大地震がもたらしたものは、物理的な被害だけではなかった。市民の善意が地方政府の役人の懐に落ちてしまうという社会構造の暗部も露呈されたのだ。
清華大学公共管理学院の調べでは、700億元を超える寄付金のうち、8割が地元政府に吸い取られたという。そんな火事場泥棒のような腐敗を暴き、市民に伝えたのが、ネットや新聞、テレビの報道だった。
次々に暴かれた地方官僚の腐敗ぶり!
四川大地震をきっかけに、少なくとも上海における報道が「政府寄り」から「市民目線」に近づいたことは確かに実感できる。
2008年から2009年にかけて、上海のメディアは以下のような官僚の腐敗を次々と暴き、記事にして伝えた。
上海市浦東新区の元副区長は、長期にわたって土地取引の特別な権利を握り、自分と妻名義の資産として16カ所の土地を隠し持っていた。
また、上海市の外高橋保税区管理委員会の役人は、たった1人で29戸のマンションを所有していることが発覚した。
さらに重慶市では、元司法局局長が6つの暴力団の活動に深く関わっていた。暴力団を庇護する見返りとして、9戸の不動産物件、数千万元の現金(1元=当時13円)、高級車、高級時計、骨董品、恐竜のタマゴなどを贈られ、秘匿していたという。
これらの官僚の腐敗ぶりを知った市民は、あいた口がふさがらなかった。
日常的に「民主化」「司法改革」「反腐敗」という政治の話題を取り上げる広州の新聞に比べると、上海の新聞はまだまだ政府の監視が厳しく、政治的な話題を取り上げにくいというのが、これまでの共通認識だった。それだけに、こうした一連の変化は注目に値する。
共産党国家の新聞が「人情」を伝える!
上海で普及している一般紙はほとんどがタブロイド判で、読みやすい。カラー写真も豊富に使われており、記事は臨場感に溢れている。
最近は1面に全面広告が掲載されることもしばしばだ。オメガやブルガリといった高級ブランドの広告が、その日のトップニュースよりも前に出てくるのは、いかにも今の中国らしい。広告が元気なのは、メディアが元気な証しとも言えるだろう。
一方、新聞にとって逆風と言えるのは、ここ上海でもネットメディアが台頭していることである。ニュースサイトやブログなどに読者が流れる傾向があり、新聞は「いかに真実を描くか」という記者の力量がいよいよ問われてくる時代になった。
しかし、政府の規制は相変わらずで、政治に関してはなかなか深掘りした記事が書けないという状況は変わらない。
ある上海の識者は、「突破口となるのは民衆の生活、すなわち民生に関する記事でしょう」と語る。
例えば、農産物の値段が高騰した時、「東方早報」の記者は、産地の中国東北部に飛び、高騰のカラクリを見開き2ページで解説した。
そこで明らかにされたのは、農産物の価格が輸送の途中に釣り上げられていく構図、そして一般消費者を巻き込んだ買い占めの実態だった。市民は「そうだったのか!」と驚きを持って記事を受け止めた。
2010年は違法な「食用油」に関する記事にも、市民は驚かされた。上海の食堂について、市民は「こんな安い値段で、なぜ経営が成り立つのか」という長年の疑問を抱いていた。「実は、使い回し油が多くの食堂で使われていた」という新聞記事に、市民は衝撃を受けた。その報道後、市民は「よほど名の通った店でない限り、料理を食べられない」と、外食を控えるようになった。
最近は、人情味あふれる出来事を伝える記事も少なくない。そうした記事からは、記者の良心が垣間見える。
2010年12月1日、東方早報が見開き2ページを使って報道したのは、広西省柳州市に住む6歳の孤児の話だった。
両親をエイズで失った小龍君は、たった1人で生活している。彼自身もエイズに感染しており、面倒を見ようという親戚がいないのだ。ご飯を作るのも1人なら、寝るのも1人。日が暮れれば長い夜が始まる。テレビもなく話し相手もいない。記事中の写真のキャプションは、「友達は1匹の犬『クロ』だけ」とある。
東方早報はその記事を掲載する前日に、「上海のエイズ感染者が2009年比で29%増」と伝えていた。読者は2日間にわたる記事を読んでエイズ問題を再認識し、小龍君への支援にも目を向けることとなった。
売店のおばさんも見ている経済チャンネル!
中国では新聞だけではなく、テレビも変わり始めている。
国営放送の中国中央テレビ(CCTV)をはじめ、中国には実に多くのチャンネルがある。その数は実に約270チャンネルとも言われている。
CCTVは確かにお堅い政策宣伝番組だが、毎日のニュースは変化に富んでいる。党人事、外交、新政策導入、訃報、事件、社会ネタ、天気予報・・・、などなど。
中でも筆者が面白いと感じているのは、外交ニュースだ。共産党幹部が、今日は南米、明日はアフリカと、ふだんはほとんど名前を聞かないような国で外交を展開し、その国のトップと握手する様子が伝えられるのだ。こうした世界の隅々の様子は、日本のテレビでは決して分からない。
各家庭で受信できるチャンネル数は限定的だが、それでも上海の家庭によっては、経済チャンネルですらCCTV、上海テレビ、台湾の鳳凰衛星テレビと、少なくとも3つの局の中から選ぶことができる。
いずれも主に株価ニュースが中心だが、1日中、延々と経済情報を流している。テレビ画面の上部には、「不動産予報」(正確には「報告」)がテロップで流れ、その日の成約戸数や平均価格を都市ごとに速報する。
経済学者も入れ代わり立ち代わりで登場し、経済予測を披露する。いつも筆者に釣り銭を投げてよこす、売店のなじみのおばさんが食い入るように見ていたのは、経済学者である国民経済研究所所長の経済解説だった。
とにかく上海のテレビでは、世界各国のありとあらゆるニュースが伝えられる。世界中に張り巡らされた華人ネットワークによるところが大きいのか、そのスピードも速い。
キルギスタンからニュースを送ってくる女性特派員の映像を見ると、「こんな政情不安定なところでよく頑張ってるなあ」とエールを送りたくなる。日本ではほとんど報道されない国のニュースが、中国では見られるのだ。
中国のバラエティー番組は日本とどう違うのか!
翻って日本のテレビはどうだろう。
国際ニュースとしては、チリの炭鉱の救出劇が記憶に新しいが、当時、日本でこれを見ていた来日中の中国人はこうコメントした。「どの局もチリの同じニュースばかり流している。世界のニュースはこれだけではないだろう」
筆者は、日本のテレビ番組がお笑い芸人の天下になっていることが気になる。中国にもバラエティー番組がある。しかし、日本とは違うなと思うのは、中国のバラエティー番組は「民衆が主役」になっていることだ。日本の番組のように、芸人が素人をいじって面白がるわけではない。あくまでも市井の人が主役であり、素のままの自分をさらけ出すのだ。
例えば、大ヒット中のあるお見合い番組では、「私の手を握れるのは彼氏だけ。それ以外の人なら1回20万元」という女性や、「あなたにはお金の匂いがしない」などと暴言を吐く女性が登場。あまりにも極端なキャラクターが次々に登場するので、「やらせ疑惑」すら出ている番組だ。だが、どの出演者もどこか憎めない人間臭さを漂わせており、魅力的な番組なのだ。
恋人関係、親子関係、親戚関係など、人と人の良好な関係の築き方に焦点を当てた番組もある。東方衛星テレビの「幸福魔方」がそれだ。古い社会通念や親の世代の偏見と闘う若者が登場した時は、思わずその若者に共感し、応援してしまった。
共産党国家とはいえ、中国の新聞やテレビ番組は侮れない。
お笑いや芸能・スポーツ番組にひたりきった日本人が思う以上に、中国人(特に上海市民)は世界情勢や国内経済に通暁しており、真実を知ることに飢えているのだ。
名古屋中国総領事館の国家公務員宿舎跡地移転問題
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E7%B7%8F%E9%A0%98%E4%BA%8B%E9%A4%A8%E3%81%AE%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E5%85%AC%E5%8B%99%E5%93%A1%E5%AE%BF%E8%88%8E%E8%B7%A1%E5%9C%B0%E7%A7%BB%E8%BB%A2%E5%95%8F%E9%A1%8C
新潟中国総領事館の万代小学校跡地移転問題
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E7%B7%8F%E9%A0%98%E4%BA%8B%E9%A4%A8%E3%81%AE%E4%B8%87%E4%BB%A3%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E8%B7%A1%E5%9C%B0%E7%A7%BB%E8%BB%A2%E5%95%8F%E9%A1%8C
2011年01月24日(月) 週刊現代
並みのショッピングモールよりも大きな中国の政府機関が、突然市内の中心部に建設されれば、やはり「なんだか不気味な感じ」がするだろうか。尖閣諸島問題をはじめ、なにかと衝突する機会が増えた日本と中国。そこにまた、名古屋市を舞台にして新たな火種が生まれそうな気配がある。
ことの発端は昨年春、名古屋市にある東海財務局が、名古屋城から北に徒歩1分ほどのところに所有する国家公務員宿舎跡地(約3万平方メートル)を売りに出したところ、中国総領事館が「新しい領事館の建設地として、1万平方メートルの土地を買いたい」と名乗り出たことに始まる。
「買い手が見つからなかった東海財務局は、中国からのオファーを受け、9月に審査を開始。とんとん拍子で契約は進むはずでした。ところが同じ月に尖閣問題が発生し、日中関係が悪化したために、住民らによって『中国に日本の土地を売り渡すな』という反対デモや署名活動が起きたのです」(東海財務局職員)
東海財務局にも抗議が殺到。当初は年内に契約を済ませる予定だったが、「非常に大規模な財産で、われわれにとっても難しい相手なので、名古屋市、財務省本省とも相談し、現在も慎重に審査を継続している」(東海財務局国有財産調整官)状態だという。
契約の手続き等については、なんの問題もなかったというこの購入計画。自民党の浜田和幸議員は、「購入予定地が、外交施設としては大きすぎる」ことを問題視する。
「名古屋市だけでなく新潟市でも中国総領事館が約1万5000平方メートルの土地を購入しようとしており、同じく反対運動が起きています。これらは外交施設として適正な規模とは思えない。日本の土地をそう簡単に売り渡していいのか、という疑問があります」
中国側は沈黙を保っているが、中国国内でこのニュースが報じられれば、騒動に発展することも考えられよう。尖閣問題はいわば日本の果てで起こった領土問題。今年は政令都市という日本の「中心」で、日中衝突が起こるかもしれない。
エコノミスト、論客たちが徹底討論「2011年 どうなる日本経済」vol.2
2011年01月24日(月)現代ビジネス
岩瀬: いま私、池田さんに勧められた「This time is different」という、過去500年くらいの間に起こった金融危機やデフォルトについて書かれた本を勉強しているんです。
高橋: これから読むの? あの本は面白いですよ。内国債と外国債のデフォルト確率なんて一緒だとか、ギリシャなんて破綻するのが当たり前だ、2年にいっぺん破綻してるんだからとか、そういうことが書いてある。
そういうデータからいえば、日本のデフォルト確率なんてものすごく低い。G7だってほとんどデフォルトなんてないじゃない。たまにあるけれど、圧倒的に確率は低いですよ。だから日本の財政を語るのに、ギリシャをひきあいに出すのはおかしいのが、よくわかりますよ。
岩瀬: 現時点では日本の財政に問題ないにしても、将来は社会保障が膨らむじゃないですか。高齢化にともなって。そうすると発散していくんでしょうか。
高橋: 社会保障は、はっきりいえば財政と関係ありません。社会保障は社会保障で収支相等の原則って数理があるからね。年金数理です。私、これを(財務省で)担当してたからからわかるんだ。高齢化しても給付がすごく少なくなっちゃうので、結論からいえば発散はしません。
岩瀬: 給付がなくなっていくということですか。
高橋: そうそう。少なくなる。もしくは給付を上げたかったらどうなるかといえば、保険料を上げるんですよ。
岩瀬: 本来はそのはずですが、年金にしても医療にしても、公費負担の割合が増えていったり、自己負担を上げようにも上げられないという状況があるじゃないですか。
高橋: それは保険の考えではおかしいでしょ。保険料ではできないから。
岩瀬: そうです。筋としてはそうあるべきです。現状の、高い水準の社会給付を維持したいなら保険料を高くしなければいけないわけですが、それが政治的にできないというのが今の民主党ですよね。
高橋: 実は、政府の中で収支相等の保険数理でやるべきなのに、そうしてない分野が多いんです。例えば、農水関係の共済とか、保険のくせに全然、保険ではやらない。役所の人間がそもそも補助金だって言ってる。そういうのはまずいですよ。
岩瀬: いま基礎年金の半分は国庫負担です。医療も、賦課方式なので現役世代が負担していますが、バランスが悪い。本来であれば、高齢者の中にも、資産を持っている方がいて、28%の人は3000万円以上持っている。それも含めて、あるいは後期高齢者でわけようとしたら姥捨て山だといわれて、そこもできない。本来であれば保険料にすればいいんですが、どんどんバラマキになっている。なぜ改善できないのでしょう。
高橋: 年金もね、すぐ消費税というけど、年金は年金できちんと数理でやっていない。消費税でやりますなんて、言うこと自体が話を混乱させています。世界の中で年金を消費税で賄う国なんてほとんどないですよ。ほとんどの国は保険料です。
ごくまれに、税方式はあるけれど、あまりない。保険料か税金かというのはトラックレコードを取るか取らないかだからね。それをね、保険料方式で消費税なんていったらめちゃくちゃになりますよ。そういうのに話に乗ってることが問題でしょう。
岩瀬: 保険料は引き上げられないから消費税の方が上がるという話ですね。
金利急上昇の破局シナリオはなぜ起きないのか!
長谷川: ちょっと高橋さんの話で注釈しておきたいんです。トラックレコードとはつまり、払った人の記録ですよ。払った人の記録があるのが保険料で、記録がないのが税方式です。そこで消えた年金のような、払った人の記録がきちんとされてないという問題が起きてしまった。
本当はどっちでもいいと思うし、これまではトラックレコードがしっかりしているという前提のもと、保険料でやってきたわけだから、今さら税方式に直すとなると大変です。理屈のうえでは税方式が望ましい部分もあるけれど、今から現実的にやろうと思ったら、これはもう・・・。
高橋: 税方式も社会保険方式も、どっちがいいかは議論できない。ただし、税方式から社会保険料方式、あるいはその逆に移行したケースはない。面倒くさいというか、ものすごく間違える
長谷川: 余命3年、つまり3年後に破綻するという話ですが、私が01年に出した本でまさにそういう話を書いたんです。もう日本の財政に余命はほとんどない。だから増税しないともたないといけない。長期金利が上がったら日本経済が破綻する。そう書いた僕の本の副題が『日米破局のシナリオ』でした。
それを書いたのが9年前で、その時は真面目にそう思ったんだけど、10年経っても破綻しないどころか、長期金利はまだ1.2くらいです。当時よりもっと金利が下がっている状況ですよ。
だから、破局シナリオというのは10年間、ずっと言われていて、僕も書いたんだけど、起きなかった。僕も借金の方が税収より多いのは異常だし、再建できるならしたほうがいいと思う。でも、それには条件があるんです。
いまの財政の議論は、たとえば現状の国と地方のあり方については何も触らない。そこから変えていくべきです。ところがいまは、このままで行く、改革はしないということを条件にして財政が大変だという議論になっている。
本当に大事なことは、今の政府の仕組み、制度の中に山のようにあるムダ、二重行政、三重行政、こういうことに手をつければ、23兆の赤字だけど、相当の部分は改善して、ひょっとしたらプライマリーバランスが黒字になるかもしれない。
デタラメな格付け会社!
山崎: 財政学者と話をすることがあるんですが、彼らの話で神秘的なのは、金利が4%になったら、6%になったら、というのを、どうしてそうなるのかを説明できない。例えば4%や6%の金利で、誰がカネを借りるのかということがわからない。
高橋: 財政学者の研究対象は財務省でしょう。ということは必然的に役所にしっぽをふるポチですからんね(笑)。
山崎: だから「どうして金利が上がるの」と聞くと「それはわかりません」という。にもかかわらず、金利が上がらないという想定をすることは無責任だという。景気がよくなったとかインフレになったとか、そういうことなら金利も上がるでしょうがね。
国債の格付けでいうと、カネをとって格付けするチンピラみたいな、S&Pとかムーディーズとか、あんなものを信用している人はそうはいないと思う。格付けをされたときに、リスクを大きく見積もらなきゃいけないということはありうるけれど、みんないっぺんに潰すわけにもいかないわけだし、ルールを変えてしまえばいいし。もともと格付けなんていい加減なものだしと思っています。
高橋: いい加減だよね。格付けというのは債権ごとに取るんだけど、私が国債課にいたころ、一回、休債したことがあった。それなのに格付けされちゃって大騒ぎになった。後からS&Pに電話して「休債したんですけど」といったら「そうですか」だって(笑)。
ついでに、どうやって格付けしてるんだって聞いてみたら、「独自の取材です」という話だった。「だったら予算を調べてくれ」と渡したんだけど、読んでくれなかった。そのレベルなんですよ。
山崎: はっきりいえば、セルサイドの証券会社で、高い金を貰っては通用しないレベルの債権アナリストがやってる。どういう餌にどういう生き物が群がるかということを生態学的に考えると、そういうことになる。
高橋: リーマン・ショックの時だって全然信用できないって話だった。
山崎: 格付けされる側からカネを貰うっていうビジネスを、信用する方がおかしい。
高橋: 新聞も結局、同じなんじゃないの。ジャーナリストには申し訳ないけど。
長谷川: ジャーナリストもそうだし、大学の先生もね、自分の飯の種は財務省だから。その餌をくれる財務省と喧嘩するなんてことはありえない。だから日本の財政学のレベルは酷い。
高橋: 私は役人の時も学者みたいだったから、学会に出ていた。「お前、先物買い」してこいってお金もらうんだけど、その先物買いっていうのは学者をオルグしてこいってことなのね。それで研究費を渡して篭絡する。若い学者だったらポストをあげる。今、偉くなってる先生もいるけど。
池田: 竹中さんも、今年、来年に破綻するって話をしているんじゃなくて、3年、5年の長いスパンで見たときに、このまま無責任なことをやってちゃ、まずいんじゃないのと言っている。
高橋: それは正しい。財政破綻なんて簡単でね、ぶっ壊そうとしたらすぐできる。逆にいえば、真面目にやれば再建させるのもできるんです。それを全部増税でやるというのは下の策ですよ。
民主党のお粗末な「成長戦略」!
池田: 竹中さんも増税しろって言ってるわけじゃない。マクロ的に成長率を上げて、経済を成長させないと財政も改善しないと。そういうことをしないで無責任にばら蒔いたらえらいことになりますよと言っている。
高橋: なぜ財政再建をすぐ言うかといえば、資産を売りたくないからですよ。その資産とは天下り先。埋蔵金になんであんなに反対するかというと、天下り先のカネづるを取られちゃ、やだってことなんだよね。例えば借金が1000兆って言うでしょう。でも700兆円が資産なんだよ。
さらに資産のうち400兆くらいが特殊法人。そこの話を放っておいて、1000兆返すってさ、天下り先を温存するということでしょ。天下り先のお金まで全部増税で面倒見ますなんておかしいじゃない。
そういうことは絶対言わないよ。
岩瀬: 国のバランスシートを改善するというお話と、歳出でムダなものを減らすということ、あとは取り方として保険料で対応するというのがあると思うのですが、一番大事なのは国の成長力、経済の成長を取り戻すということです。国がどこまでできるのかという議論もありますが、そもそもどうすれば経済成長率、企業の成長力は上がるんでしょうか。
池田: 財政の話で、長期的に見ると今のままではまずいけれど、じゃあすぐに増税しましょうというのもまずいと思う。歳出削減も重要ですが、それ以前にマクロ経済を良くすることが根本的に大きいわけですよね。
ところがここ1年半くらいの民主党政権を見ていると、そういう全体のプログラムがまったくみえなくて、いきあたりばったりにお金をバラ撒いているように思える。成長戦略と称するものが今年の6月に出てきたけど、とても戦略とは言えないお粗末なものしか出てこない。
高橋: だいたいね、役所の成長戦略なんて嘘ですよ。予算組むための話。そもそも、政府に成長させてもらおうって言っても、そんな難しいですよ。役人は喜ぶ。ほとんどできないのはわかってるけど、予算がくるから。あんなのは予算獲得のためだけですよ。そんなことはもう自明の理だから、80年代以降、やってなかった。予算を取りたいのがわかってるからやらなかった。とことが民主党は乗っちゃったね。
長谷川: 成長の源泉はどこかって話なんですよ。成長の源泉は民間部門からしか来ないんです。政府部門からは来ない。問題は政府が何をするかじゃなくて、政府が何をしてはいけないか、なんですよ。
ところが、今は何をするかという話になって、どんどん成長の源泉である民間部門を侵食している。そこを止めればいい。政府がしてはいけないことを止める。その上で、成長の源泉が民間部門にある。その根本のところを民主党は理解していない。
菅さんに確認したことがあるけど、成長の源泉がどこにあるのか全く理解していない。彼は雇用が成長を生むといっている。雇用が成長を生むなんて考え方なんだから、成長の源泉がどこにあるかなんてわかってるわけないじゃないですか。
成長の源泉は民間部門にあるんだから、成長すれば雇用が生まれるんだけど、そこがわかっていない。成長戦略というものは政党としても政治家としてもない。だから高橋さんがおっしゃったように、成長戦略がなんと官の側から出てきちゃう。
いまの政権では雇用慣行の問題に手をつけられない!
高橋: それどころが逆のことはやるんですよ。私と竹中さんの郵政の民営化をひっくり返したでしょ。道路公団の民営化もひっくり返したよね。だって高速道路を無料にするんでしょ。、官がやるよりいいと思って民営化をやったんだけど、その金の卵を全部潰している。それで今度は郵政が債務超過になっちゃうんでしょ、郵便が。ひどいよね。
岩瀬: 民営化しようとしたから悪いみたいな。責任をなすりつける。
長谷川: それでもとに戻しちゃう。やってはいけないこと、どんどん民間に手を出して、成長しないようにしてるんだよね。
岩瀬: その政治的な理由は、郵政は国民新党との連立で、政策金融は財務省の。
高橋: そう。財務省と手を握って、予算つくってあげますから民営化をやめてもとに戻してくださいって話ですよ。官僚と手を握ったらね、こういうのはすごく多くなるよ。官僚は民営化なんて大嫌いなんだから。
山崎 手を握るなんて上品な話じゃなくて、首根っこを押さえられてるってことでしょ。彼らがいなければ何もできない。菅さんなんか、役人がいなければ国際会議で何も話せないし、国会でもろくなことがいえない。おどおどして、調教師である役人の顔色を見る。
岩瀬: 全般的に規制緩和をすすめるべきだという方向だと思うんですが、医療でいえば医師会というのがボトルネックになるし、雇用規制でいえば労組がボトルネックになる。
池田: 僕が今日一番、言おうと思ってたのがその問題です。はっきり言って民主党政権がある限り、ダメだと思うんですよ。なぜなら民主党政権の基盤は労組だから。
日本経済が20年間ダメだった原因は何か。手を付けてない問題といったら労働市場と雇用慣行の問題しかないんですよ。ほかのことは、例えば郵政にしても、道路公団にしても、手を付けた。雇用問題は手を付けてないところが、派遣法の改正なんて悪いところに持って行こうとしているでしょ。僕はこれが日本の長期低迷の最大の原因だと思う。
高橋: 明らかに労組依存が強いと、公務員改革は絶対できない。もう、みじめなくらいに「脱官僚」って言わなくなったよね。鳩山さんは言ってたけど、菅さんは言わなくなっちゃった。
山崎: はじめは、官僚はバカだなんて言ってたのにね。
高橋: 頼もしいと言い始めた(笑)。これじゃ民が弱くなる。官で成長しようとしてるんでしょ。
長谷川: 成長戦略を霞が関にお願いしたわけだから、要するに成長の源泉は官にあると思ってるんでしょう。
考えている人ほど追い出された経産省!
池田: 民主党は初心者だと思うんですよ。高橋さんがいったように、80年代、90年代の政策はやまほどこけてるわけですよね。それを自民党の政治家は知ってるんだけど、民主党は知らない。
高橋: だから役所は喜んでる。経産省なんてもうやることなくなっちゃったのに、成長戦略で表に出られるって。しかも子会社みたいな独法も作ってくれるって。
山崎: 経産省ってパズルのピースでいうとひとつ分、余計なんですよね(笑)。あれがなければある程度収まるのに。
池田:上手いこと言うね(笑)
高橋: 政治家からみればね、何か霞ヶ関にいえば何か政策が出てくるでしょう。マスコミも、成長戦略なんて分厚い資料が出ると記事書くじゃない。
池田: 僕は昔、経産省の外郭団体にいたんで、ちょっと弁護させてもらうと、経産省は90年代には開明的だったんですよ。フレームワーク派と、ターゲティング派というのがあって。
フレームワーク派というのはこないだまで官房副長官やってた松井孝治さんとかね、ああいう人たちは、官は市場で競争するフレームワークを作る制度設計が仕事で、あとは介入しないで民でやれと、介入を減らそうという提案を霞が関の他の官庁にしていた。
それが嫌がられて、結局は松井さんも民主党に行った。あとは村上ファンドの村上さんとか、ああいうふうに追い出されちゃった。そういう人が全部出ちゃって、ターゲティング派の人たちが残ったので元に戻っちゃった。それで国家社会主義みたいな人たちが事務次官になって、がんがんターゲティング政策を蘇らせた。
ただ、省内を見ると、課長補佐以下の若い人たちは、これはまずいんじゃないかと思ってますよ。
今年、答申のレポートがあって、40~50ページくらいあって、ウェブで話題になったんですが、50ページのうち30ページくらいが良いレポートだった。日本は法人税が高いとか、雇用規制が多くて企業が外に出てる。これをなんとかしないとダメということを、データを元に書いてある。
だけど、最後の10ページくらいで突然、だからターゲティングポリシーが必要だと脈絡なく出てくる。最後の部分だけ局長に書かされたのかなと思ったんだけど。役所っていうのは、上に行けば行くほどダメになっていく。
ちゃんとモノを考えてる人はどっかに出されちゃって、何も考えないで政治家とネゴやってる人は上に行く。そういう人たちは昔ながらの予算獲得競争に勝ち抜く人たちが上がってくわけですよ。
長谷川: 簡単に言うと、ターゲティングていうのは天下りのためだから。成長戦略に戻すと、2020年までにGDP650兆円という数字だったわけね。あれは実は霞が関でも、そんなことできるわけないとわかってるわけ。経産省もCO2を25%削減して650兆なんてできるわけないと思ってる。財務省も、できないとバカにしてるわけ。じゃあ誰があの数字を出したかというと、実は菅さんだったんですよ。去年の12月に、当時国家戦略相だった菅さんが、鉛筆を舐めながら出した。
山崎: 菅直人が勘でやった(笑)
長谷川: 僕が今年出した本に書いたけど、まさに09年12月に菅直人が国家戦略相として650兆という数字を出したんです。
Slownet
http://www.slownet.ne.jp/sns/my/top
シニアコム
http://www.stage007.com/
趣味人倶楽部
http://smcb.jp/
密かに盛り上がる「シニア向けSNS」の意外な面々!
ダイヤモンド・オンライン 1月23日(日)
『J-CASTニュース』で知られる株式会社ジェイ・キャストは、昨年11月からシニア向けコミュニティサイト「Slownet」へ「J-CASTテレビウォッチ」の記事配信を開始した。また「Slownet時事川柳」コーナーをニュースページの下に設けて、J-CASTニュース記事を基に「Slownet」ユーザーが投稿した時事川柳の優秀作を、掲載しているという。
このニュース、自分は両社提携の事実よりも、「シニア向けコミュニティサイト」というワードに反応してしまった。SNSに詳しい人にとっては「何を今さら」なのだろうが、「シニア向け」のコミュニティサイトの存在を意識したことのない人も多いはずだ。
団塊世代が大量退職している状況を考えれば、あって当然とはいえ、「自分には関係ない」と思っていると視界には入ってこないものである。試しに「シニア」「SNS」で検索してみると……どうやらたくさんあるようで、不明を恥じるばかりだ。
さて「シニア」の定義はケースバイケースだが、一般には退職者を指すことが多い。これは団塊世代がメインという先の予想の裏づけともなる。しかし 2010年3月時点で会員が9万人を突破した「Slownet」を例にとると、団塊世代に相当する60代は14.3%と、意外に少ないのだ。
パソコンやネットへの距離感のせいだろうか。最も多いのはまだ退職前であろう50代で、34.7%もいる。「シニア」というには早い感もある49 歳以下がそれに続き、23.6%というのも驚きだ。
さしずめ、退職後のビジネスマンが地元のコミュニティには飽き足らず、出会いを求めてネットへ進出しているのだろう――という読みはあっさりと外れてしまった。「シニア=リタイアした人」ではなく、「シニア=リタイアに備える人」「シニア=大人の自覚のある人」というべきか。
50代というのが狙い目のようで、会員数30万人(!)の「シニアコム」などは、「50歳未満お断り」と言い切っている。また同じく国内最大級の「趣味人倶楽部」(しゅみーとくらぶ)は、「若者向けに提供されているサービスではありません。20代または30代で参加をご希望の方は、その趣旨をご理解の上、ご利用ください」と注意を促している。
つまり20代、30代は「シニア」ではなく、40代がボーダーライン上にあるということだ。40代を迎え同年代以上の大人との会話を楽しみたい向きなら、そろそろいずれかのコミュニティへの参加を考えてもよいかも。
サービスの内容はオーソドックスだ。日記を書く、趣味のサークルに入る、オフ会に出てみる、旅行に出かけるといったところがメインである。だが若者に偉そうに意見されることがない、大人だけのコミュニティという点は魅力的だろう。
運営側から提供される話題にしろ宣伝にしろ、自分たちをターゲットにしたものなので疎外感を覚えることも少ないはずだ。「50歳以上が選ぶ 最近食べにくくなったものランキング」(ちなみに1位は分厚いハンバーガー)で心置きなく盛り上がれる場など、年齢を限定しなければつくれるものではない。
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http://www.uonumakoshihikari.com/
魚沼コシヒカリ理想の稲作技術『CO2削減農法研究会』(勉強会)の設立計画!