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平成22年 第12回「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(松江市)有機栽培・JAS認定部門で特別優秀賞を受賞。(食味90・味度83・計173点) 平成25年、第15回魚沼と第16回北京開催運動中! 無農薬魚沼産コシヒカリ生産農家・理想の稲作技術『CO2削減農法』 http://www.uonumakoshihikari.com/
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尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%96%E9%96%A3%E8%AB%B8%E5%B3%B6%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%BC%81%E8%88%B9%E8%A1%9D%E7%AA%81%E6%98%A0%E5%83%8F%E6%B5%81%E5%87%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

2010.11.15 zaKzaK

沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突ビデオ映像流出事件で、流出を“自白”した神戸海上保安部勤務の海上保安官(43)の実名が一部週刊誌によって報じられた。保安官は連日、捜査当局の任意の事情聴取を受けているが、実名が表に出たことで事態が思わぬ方向に動く可能性も出てきた。

 保安官を実名報道したのは、15日発売の「週刊現代」11月27日号。14ページにわたる民主党批判特集の冒頭に流出事件を取り上げ、保安官の実名も掲載した。

 記事自体は保安官に直接取材したものではなく、周辺取材を集めて構成されたもの。ただ、保安官と近い海保職員の証言として、「ビデオ流出の直接のきっかけは、民主党を中心とした議員たちのとぼけた反応」など保安官の動機にまで言及している。さらに、保安官の出身地や父親の職業、きょうだいの有無や経歴などにも踏み込んでいる。

 流出事件は国民的関心が非常に高い事件であることから、各報道機関は保安官の行動や素顔について、さまざまな報道を行っている。

 しかし、あくまで逮捕前であることから、どの報道機関も実名報道は控えている。過熱報道に保安官が自ら牽制(けんせい)する動きもあった。保安官は13日未明、報道機関あてに手書きのコメントを公開。「本日私がここに宿泊しますのは、貴方たちマスコミのおかげです。私がこの建物を出たならばさらに多大なる迷惑をかけてしまうからです」「過熱した報道を少しはひかえて下さい」とする要望を出した。

 保安官は、神戸市内の自宅に残した妻と幼い2人の子供たちのことをしきりに気にかけているが、ついに実名が出たことで家族の生活にも影響が出ることは必至だ。

 保安官の周辺が騒がしくなる一方で、捜査は異例の長期に及んでいる。

 保安官を庁舎内で軟禁状態にして行われている任意の事情聴取はすでに6日目に入った。捜査当局は15日中にも立件の可否を検討するが、「国家公務員法(守秘義務)違反で立件しても公判維持ができるかは五分五分の情勢」(司法関係者)と言われている。

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プレスリリース 平成22年11月3日 青山社中(株)
http://aoyamashachu.com/

NPO法人プロジェクトK「霞ヶ関構造改革」
http://projectk.jp/modules/aboutus/

「新しい霞ヶ関を創る若手の会(プロジェクトK)」のメンバーを中心とする3名が、
世直し法人「青山社中(株)」(本社:東京都港区)を設立します。
新会社は、シンクタンク事業、リーダー塾事業、コンサル事業を通じ、「世界に誇れ、
世界で戦える日本」の人材・政策・組織を創ることを目指します。
会社設立は、2010年11月15日の予定です。

1.ごあいさつ
減らない自殺者、増え続ける高齢化率、改善の兆しを見せない株安と円高、中国やロ
シア等の近隣諸国の台頭・・・。日本を取り巻く諸状況は近年ますます厳しくなってきて
います。
そんな中、約14年勤めた霞ヶ関を飛び出し、仲間と「青山社中」という世直し組織
を立ち上げることにしました。設立日は、坂本龍馬の誕生日かつ命日である11月15日
です。具体的には、「世界に誇れ、世界で戦える日本を創る」ことを標榜し、人づくり、
政策づくり、組織づくりの各方面から日本の建て直しを図ります。
このような決意をするにあたり、特に強く思ったことは「自由な身分で、未完の霞ヶ
関改革を更に進めつつ、日本の活性化に取り組みたい」ということです。
7年前に仲間と立ち上げた「新しい霞ヶ関を創る若手の会(プロジェクトK)」で取り
まとめた霞が関構造改革案は、国家戦略室の設置や公務員制度改革という形でかなり実現
してきました。
しかしながら、霞が関改革の究極の目的であるところの日本の国力の増進は、目を覆
うばかりの状況になっており、これ以上の「中からの改革」のみによる国の立て直しには
限界があります。
特に、主要な政策課題について、より自由な身分・時間を得て骨太な政策案を策定し、
霞ヶ関改革の更なる推進と同時並行的に取り組むことが重要だと思っています。
少なくとも今のままでは、日本は衰退の一途です。荒唐無稽なやり方であることは重々
承知していますが、「義を見てせざるは勇なきなり」という言葉と矛盾した生き方はでき
ないと思いました。
今後は「青山社中」で、日本活性化のために死力を尽くしたいと思います。今後とも
ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
筆頭代表 朝比奈一郎

2.企業概要
(1)企業コンセプト
①世直し法人
日本の活性化を究極の目標とします。「世界に誇れ、世界で戦える日本」を構築す
「新しい霞ヶ関を創る若手の会(プロジェクトK)」のメンバーを中心とする3名が、
世直し法人「青山社中(株)」(本社:東京都港区)を設立します。
新会社は、シンクタンク事業、リーダー塾事業、コンサル事業を通じ、「世界に誇れ、
世界で戦える日本」の人材・政策・組織を創ることを目指します。
会社設立は、2010年11月15日の予定です。
るために活動します。
②自立促進法人
何でも政治や行政のせいにするのを止めて(脱政治依存、脱役所依存)、日本人・
日本の組織の「自立」と「自律」を目指して活動します。
③理念型法人
戦争(究極の非営利事業)から商売(営利事業)まで行った亀山社中にならい、
理念の実現のため営利・非営利を問わず活動します。ただし、戦争はしません。

(2)メンバー
筆頭代表(CEO)就任予定:朝比奈一郎(経済産業省)
1973 年生まれ。経済産業省でエネルギー政策、インフラ輸出政策などを担当。「プロ
ジェクトK」代表。(2010 年11 月12 日退職予定)

共同代表(COO)就任予定:遠藤洋路(元文部科学省)
1974 年生まれ。文部科学省で生涯学習政策、知的財産政策などを担当。「プロジェク
トK」理事。

取締役(社外)パートナー就任予定:神谷学(元文部科学省)
1974 年生まれ。文部科学省退職後、現在は上場企業の経営企画部長として中長期計画、
事業戦略、新規事業開発、M&A などを担当。

3.事業内容
青山社中は、「世界に誇れ、世界で戦える日本」のための人材・政策・組織を創ること
を目指します。

①政策づくり事業(シンクタンク)
政策の総合性を意識し、行動を大切にするシンクタンク。政策発信、各界への働き
かけ、自らによる事業化を重視した活動を行います。最初の事業として、来年の統一
地方選に向けたマニフェスト作成支援を行います。

②人づくり事業(リーダー育成塾)
国や社会のあるべき姿を意識し、大きな変革を実行できるリーダーを育成する塾。
塾生を日本の活性化を目指す「同志」に育てます。来年5月頃開講を予定しています。

③組織づくり事業(コンサルティング)
気軽な起業、若い組織(若手起業家による企業、NPO、自治体など)の強化を目
指す事業を行います。

*情報随時更新中*
公式HP http://aoyamashachu.com/
公式ツイッター http://twitter.com/aoyamashachu

(お問い合わせ先)
青山社中株式会社設立準備委員会(担当:遠藤)
電話:03-3449-7717
FAX: 03-5770-7883
Email:office@aoyamashachu.com

ライフネット生命(出口治明社長)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E7%94%9F%E5%91%BD%E4%BF%9D%E9%99%BA

2010.03.18(Thu)JBプレス 中野哲也

長引く景気低迷と少子高齢化の影響をまともに受け、生命保険業界は新規契約高や収入保険料がマイナス成長に陥り、「冬の時代」に突入している。こうした中でライフネット生命保険はインターネット販売に特化し、開業2年足らずで保有契約が2万件を超えた。

 急成長の原動力は、大手生保が「価格破壊」と震撼する付加保険料(生保各社が受け取る保険料の手数料部分)の大幅な引き下げ。また、ライフネット生命の商品設計は極めてシンプルだ。品揃えは定期死亡保険、終身医療保険、就業不能保険の3つしかなく、保険金不払い問題で生保業界が指弾された複雑な特約も一切ない。

 出口治明社長は日本生命保険の元エリート社員。生保業界の表も裏も知り尽くした上で、独立系生保としては74年ぶりに免許を取得し、「100年続く世界一の保険会社」を目指してライフネット生命を創業した。「友人や家族に自信を持って勧められる商品しか作らない、売らない」と古巣に宣戦布告している。JBpressは出口社長に単独インタビューを行い、手帳も腕時計も捨てたという独特の経営術を聞いた。(取材は2010年3月15日、前田せいめい撮影)

 JBpress 足元の販売状況と累計の業績を聞きたい。

出口治明社長 2010年2月末で保有契約は2万件を突破した。毎月、前月比8%程度伸び続けており、中国の年間GDP成長率を月間で達成するような勢いがある。「開業後5年間で保有契約15万件」という目標は、この伸び率でいけば十分達成できる。

 保有契約高は2700億円を超え、これも予想通り。15万件到達時の契約高は1兆5000億~2兆円になる。業績については、お客様のお陰で全く心配していない。

生命保険業免許を取得した基準として、開業から5年後の単年度黒字転換、10年後の累積損失一掃がめどになるが、実現できると思う。保険業は一種の「装置産業」だから、初期に大きな設備投資が必要。例えば、現在の保有契約2万件程度であれば小さなパソコンで十分管理可能だが、東京と(バックアップ用として)大阪に大きなサーバーを置かなくてはならない。

 ━━ 景気低迷の上、生保業界には少子高齢化の逆風が吹き荒れる中で、急成長を続ける秘密は何か。

 出口氏 日本人の所得が実質的に下がり続ける中、30歳で保険料半額(男性、保険金1000万円、10年定期で月額1328円)を実現した「安さ」が一番の要因だろう。

 だがそれだけではなく、(開業時に約束した)「マニフェスト」、いわば志が顧客から支持されているのだと思う。(手数料に当たる)「付加保険料」をはじめ、商品や経営に関して徹底的に開示し、中身を全て明らかにしたことが大きい。

 これまで日本の保険ユーザーは、比較しないで商品を購入していた。生命保険文化センターの調査によると、67.7%が生命保険加入時に「特に比較はしなかった」と回答する一方、68.1%が営業職員を通じて加入しており、2つの数字がピタリと一致する。

人生で2番目に高い買い物だが、保険料は「ブラックボックス」
 ━━ 生保各社は付加保険料を「ブラックボックス」化した上で収益を挙げていたから、その全面開示は業界内で猛反発を招いたが。

 出口氏 ブラックボックスで儲けるのか、それとも収益構造を示した上で経営努力で儲けるべきか。それは経営の価値観の問題になる。人生で最も高価な買い物は住宅であり、その次が生命保険といわれる。マンションを購入する際、不動産業は仲介手数料3%と開示している。金融商品でも投資信託は手数料を開示しており、しないほうがおかしいではないか。

 ━━ なぜ保険料を大幅に安くできたのか。

 出口氏 ビールを考えると、分かりやすい。スーパーで二百数十円で買えるが、自分で冷やして栓を抜かなくてはならない。これに対して、割烹で飲むと3~4倍もする。それは店の人件費や水道代、光熱費が加わるからだ。

 当社の店舗は本社(東京都千代田区)のほかは、ウェブ上にしかない。今の従業員は約60人だが、5年間で契約15万件の目標達成にも100人程度で済む。一方、大手生保には全国2000もの営業拠点の維持費がかかるほか、数万人の労務管理に当たるホワイトカラーの給与水準が高い。(ライフネットの保険料が安いのは)その差に尽きる。

 株主に保険会社が入っていたら、(旧来のビジネスモデルを押し付けられて)保険料半額は実現できない。だからこそ、独立系生保の設立を目指した。どの業界でも新規参入組が世の中を変えるのだと思う。(筆者注=ライフネットの主要株主はマネックスグループ、あすかDBJ投資事業有限責任組合、三井物産、新生銀行、セブン&アイ・フィナンシャル・グループなど)

保険料半分にするから、赤ちゃんを産んでほしい
 ━━ 大手生保は「40~50歳の保険料で比べれば、ライフネットとの差は小さい」と指摘しているが。

 出口氏 大手はそう言うが、これから子育てを迎える30歳で比較するのが世界標準。生命保険が一番必要なのは50歳なのか。当社は「子供が大学に入れば、保険は要らない」とさえ主張している。

 日本の世代別平均所得は非常に歪んでおり、子育てを終えた世代の方が所得が高く、30代の生活が苦しい。「保険料を半分にするから、赤ちゃんを産んでほしい」と切に願っている。

━━ 保険営業のサービスあるいはメンテナンス面では、生保レディーの訪問販売を続ける大手生保に分があるのでは。

 出口氏 当社はむしろ既存生保より進んでいると思う。コンタクトセンターでは、平日は午後10時まで電話を受け付けている。保険金の支払いも早く、平均約3営業日で完了する。支払いには3重のチェックを掛け、不払い問題などが起こらないよう万全を期している。

 ━━ とはいえ、大手生保の営業職員は顧客と密接な関係を築き、アフターケアを続けているのではないか。

 出口氏 実際には生保業界ではターンオーバー(大量導入・大量脱落)が起きており、担当の営業職員は頻繁に交代している。

 またセキュリティーが厳しくなり、今は営業職員が職場や住居に簡単に入れない。地方のごく一部でしか、昔ながらの顧客と保険会社の濃密な関係は残っていないだろう。だから、顧客の方から保険会社に電話を掛けて相談しなくてはならない。そうなると、当社の契約者がコンタクトセンターに電話をするのと差はない。

働けなくなるリスクをカバー、就業不能保険を発売
 ━━ 開業後初の新商品を就業不能保険(2010年2月発売「働く人への保険」)にした理由は。

出口氏 昨年、全国を講演で回っていると、30代の方が「自分は独り者だから死亡保険は要らない。一番困るのは寝たきりになり、働けなくなることです」と訴えてきた。それで、「お独り様向けの保険を作ろう」と思い立った。30代前半の未婚率(2005年)は男性で47.1%に達し、女性も32.0%に上る。

 また、共働きカップルの話も聞いた。その女性は「彼が仮に命を落としてしまっても、私は仕事もできるし、可愛いからボーイフレンドもすぐできるので困らない」と言う。

 ただ、彼女は「彼が動けなくなると、愛しているから看病しなくてはならない。そうすると私は働けなくなってしまう。なぜ、そういうリスクをカバーする保険を作ってくれないのですか」と疑問をぶつけてきた。

「お独り様だけでなく、ほかにもニーズがあるのだな」と理解し、長期(65歳まで保障)、定額給付(月10万~50万円)、ハイレバレッジ(支払限度額1億円)の就業不能保険「働く人への保険」を発売した。

 当面は定期死亡保険「かぞくへの保険」、終身医療保険「じぶんへの保険」、新商品の就業不能保険の3つで頑張る。金利が低いから、個人年金保険など貯蓄性保険には手を出さない。変額年金も考えていないし、そもそも年金が変額でよいのだろうか。

 一方、運用先は国債と電力債など格付けの高い円債に限定している。このスタンスも変えない。

アジア展開を視野に入れ、100年後は世界一の保険会社に
 ━━ 社長は手帳と腕時計を持っていないそうだが。

 出口氏 束縛されるのが嫌だから、手帳も腕時計も30歳前後で捨てた。手帳を持っていなくても、私のスケジュールはパソコンに全て入れてあり、オープンにしているから全社員が見られる。プライベートの予定もあれば、そこに入れてしまう。しかし基本的にはベンチャー企業の経営者は1日24時間の全て仕事であり、プライベートの予定はない。

 (パソコン導入前の日本生命保険に勤務していた頃)社内の秘書に幹部のスケジュールを聞いても、「空いているかもしれないが、プライベートの予定があるかもしれないから、本人に確認してみます」の繰り返し。大変不便に感じていたから、私は「それなら、(手帳を)捨てよう」と決めた。そして、会社の机上に予定表を置き、職場の全員が書き込めるようにした。

 腕時計を捨てたのは、気が短いから。時計があるとデートの待ち合わせでイライラしていた。会社に時計があるから全く困らないし、道を歩いている時は人に聞けばいい。(腕時計を外してから)時間の感覚が磨かれるようになり、何分ぐらい経過したかは分かる。今、取材を受けてから1時間が過ぎましたね(笑)

 ━━ 創業に当たり、保険業界の外から人材を集めた理由は。

 出口氏 パートナーには私に無いものを持ち、保険を知らない若い人材を求め、それが岩瀬大輔副社長(ボストン・コンサルティング・グループ出身)。私もパートナーも保険を知っているだけでは、新たなビジネスモデルは生まれない。

当社はマーケティングが優れていると評価していただく。その責任者の中田華寿子取締役は日本でスターバックスのマーケティングを立ち上げた女性。日本の大手生保ではインターネットで「B to C」ビジネスをやった人なんていないから、生保業界から起用しても邪魔になるだけだ。

 開業前から、将来は海外に進出しようと考えていた。黒字転換して株式上場を果たし、それから中国やインドでサイトを立ち上げて保険のネット販売を展開したい。

 子供が生まれた時に「80年は生きてほしい」と願うのと同じように、「100年続く世界一の保険会社」を目指している。創業者が「30年でいいや」と思えば、その会社は20年も経たずに潰れてしまうだろう。

保険料値下げを実現せよ【戦略提言】2020年の保険業界(4)

2010.07.08(Thu)JBプレス 旬保会

 銀行窓販の全面解禁、郵便局による保険販売、インターネット通販や来店型店舗・・・。保険商品の販売形態に劇的な変化が生じている。

 巨大チャネルあるいは新規チャネルの登場は、全国25万人の生保レディーを抱える生命保険業界の伝統的な営業方式に深刻な影響を及ぼす。その再構築に失敗すれば、巨大生保といえども存亡の危機に直面しかねない。

「安い」保険を求める消費者、通販チャネルが急拡大
 民間生命保険への加入理由を見ると、「保険料の安さ」を理由に挙げる人が全体の2割を占める。山一証券の自主廃業など金融危機が発生した1997年以降、その増加が顕著になった。デフレに歯止めが掛からず、所得の減少が進んだため、保険市場でも低価格志向が強まっている。

 また、代理店(金融機関を含む)やインターネット経由といった通信販売など、営業職員以外のチャネルが新契約に占めるシェアを拡大している。とりわけ通信販売チャネル経由で加入した人の割合は、1988年の0.1%から2009年には8.7%まで急発展を遂げた。医療保障ニーズの高まりやインターネットの爆発的な普及、可処分所得・時間の減少などを背景に、通信販売や来店型店舗などへのニーズが増大している。

 その一方で、大手生保の主力チャネルである営業職員は1990年度をピークに減少の一途をたどり、このチャネルでは保険料収入が減少している。

銀行窓販」頼みの保険決算、10年後は50兆円市場に拡大?
 2001年9月、銀行窓口での保険商品の販売(銀行窓販)が金融ビッグバンによる規制緩和の一環として解禁された。

 当初は住宅ローン関連の保険や海外旅行傷害保険などに限られていたが、2002年10月に個人年金保険や年金払積立傷害保険、2005年12月には一時払い終身及び養老保険、積立傷害保険が加えられた。2007年12月には全面解禁されると、窓販チャネルは急成長を遂げている。

 当初、銀行側は手数料ビジネスの拡大好機ととらえ、保険会社からの手数料が厚い変額年金保険などリスク性商品を中心に預金者へ売り込んだ。その後、元本保証やステップアップ型商品が投入されたほか、外資系保険会社は外貨建て変額年金保険を発売するなどこのチャネルは活況を呈している。

 今では保険会社の決算上、トップラインの増収に寄与する商品となり、「決算は銀行窓販頼み」の傾向が強まっている。年間3兆~4兆円ものフローがあり、あるシンクタンクの試算によると、現在28兆円の市場が向こう10年間で50兆円規模にまで拡大するという。一時払い終身のほか、死亡保障・医療保障商品も取り扱いが始まり、今後も成長が期待されるチャネルだ。

共済保険の脅威 高コストの民保は生き残れるか?
 一方、3共済(全労済、県民共済、CO-OP=生協=共済)の加入者数や保有契約高・収入保険料は着実に増加している。商品内容を改め、若年層や主婦を中心とした女性層の取り込みが功を奏した。それに加え、少子高齢化で男女とも50代を中心に加入率が上昇している。

 2000~01年、各共済は相次いで医療保障を重視する商品改定を実施。また、60歳以降の層に照準を合わせ、「熟年型」と通称される共済商品の保障を強化した。その結果、生命・入院型と一本化されて自動更新商品になり、販売に一段と拍車が掛かっている。

 また、「こども型」と言われる共済商品には当初、入院保障6000円が付帯されていたが、2001年にはそれを1万円に引き上げた。このため、こども型から一般の生命・入院型への移行率が上昇し、若年層の取り込みにも成功している。

 剰余金の割戻率の高さ(県民共済で2~4割)も、共済人気の秘密である。支払い事務のスピードが速いこともあり、年平均で14%もの成長を遂げた。医療ニーズ対応が50代と女性を中心に加入率を引き上げ、民保離れの激しい若年層でも3共済は加入率が上昇している。

生保レディーは「GNP」(義理、人情、プレゼント)営業を止めよう
 通販系・ネット系生保の台頭や、銀行窓販の拡大、共済の成長といった環境の激変は全て、既存生保の伝統的な営業職員チャネルにとって「脅威」になる。高いコスト、コンサルティング能力の欠如、商品知識の乏しさ・・・。様々な批判を浴びている営業職員チャネルは一体、2020年にどうなっているのか。

 我々からの回答は、条件付きながら「十分生き残っている」になる。

 何のために保険に入るのか。万一の時のための、「お守り」のためである。それは今も昔も変わらず、永遠に変わらないだろう。

 それではなぜ営業職員チャネルだけ、「危機」が叫ばれているのか。今までのやり方が誤っていたからであろう。「GNP(義理、人情、プレゼント)」営業と揶揄されてきたやり方、これを止める。それができれば、営業職員チャネルはまだまだメインチャネルとして十分にやっていける。

 保険に入りたい人にとって、現在の自分のニーズに合う保険商品であれば、どのチャネルだろうが関係ない。営業職員チャネルの強みは面倒見の良さだから、生保レディーが商品内容をきっちりと理解し、顧客に説明できるプレゼンテーション力を身に付ければよいのである。

 しかし、営業職員だけで解決できない「壁」が存在する。それは価格である。これだけは通販・ネット系にかなわない。既存保険会社の構造問題でもあり、営業職員だけでなく、内勤職員の人件費も減らすといった「痛み」を伴う改革を避けられない。

 コストを抑えた商品の開発とともに、内勤職員のコストまで含めた構造改革を行う。それでギリギリまで保険料を下げる。経営構造上、通販系・ネット系生保の水準まで下げられなくても、顧客の許容範囲までは値下げするしかない。

 他のチャネルにはない「プレゼンテーション付き面倒見の良さ」で、保険料の格差をカバーするのである。すなわち、消費者が「まあ少し高くても仕方ないよね、ここまでやってくれるなら」というレベルを目指さなくてはならない。

消費者の嗜好が多様化、ネットに進出せざるを得ないが・・・
 
大手保険会社はこれからも営業職員を主力チャネルとしながらも、併せてチャネル多様化の推進が求められる。ダイレクト系保険会社のポジションが今後も高まっていくことは止められない。現在の若年層が中高年になる際にその傾向はさらに強まるため、応戦するには大手保険会社もネットへ進出せざるを得ない。

 米国では10年前に参入したネット系生保が未だ数%のシェアにとどまっている現実を見ると、日本でもメインチャネルには恐らくなり得ないだろう。

 ただ、消費者の嗜好は急速に多様化している。それだけに、インターネットなども補完的・有機的に連携させながら、顧客との接触機会を拡大して緊密な関係を構築できれば、成長力は押し上げられるだろう。既存チャネルと共存、いや既存チャネルの危機感をいたずらに煽り立てることなく、いかにチャネルを多様化していくかが至上命題になる。来店型店舗の設置も、同じ文脈で推進していくことになるだろう。

 また、「シンプルな商品の提供」も不可欠だ。その代表例として挙げられるのが、先に紹介した共済の各種商品。シンプルな商品を低コストのチャネルで販売拡大するのが、共済のビジネスモデルである。

 だから、大手保険会社が共済への対抗商品を投入するには、事業構造を抜本的に変革した上で新たなビジネスモデルの設計が必要である。事業費を戦略的に低めに設定することが最大の課題となる。

 共済が消費者に受けているのは、「保険商品内容が簡単で保険金の支払いも速い」という、保険の「基本」とも言うべき理由。基本に立ち返ることができれば、大手保険会社にもまだまだ対抗していく余地はある。保険商品の分かり易さと支払いの迅速化にはどの保険会社も必死に取り組んでおり、成功すれば共済の勢いを止めることも夢ではない。

今すぐ改革に着手しないと、巨大生保に未来はない

今回は「どうなる生保レディー25万人=多様化する販売チャネル」という視点から、保険業界の未来を考察した。10年後の2020年には保険業界の構造が根本的に変わってしまう劇的な変化は起きていないと予測される。営業職員チャネルもまだまだ十分生き残っているはずだし、通販系・ネット系生保は成長を続けても大ブレークは起こしていないだろう。

 しかしながら、20年後になるとそんな予測は当てはまらなくなる。

 「これからも営業職員チャネルはわが社の根幹」――。そのように保険会社が考え、2030年の時点でも営業職員チャネルが生き残るには、今すぐ改革に着手しなくてはならない。

 それは、本社の経費構造や内勤職員のコストにまで踏み込んだ抜本的な経営構造改革になる。保険商品の正確な知識や顧客へのプレゼン能力、トラブル対処力など、営業職員が自らの能力を磨くことは大前提とはいえ、保険料値下げなどを実現するには経営陣・内勤職員のかつてない努力が求められよう。

 「今の態勢でまだまだ十分やっていける」――。内心そう高をくくる保険会社の社員がいるとしたら、その会社は2020年を待たずして見る影もないかもしれない。なぜなら、社員一人ひとりの意識改革に成功しない限り、巨艦のような生保の転針は極めて難しいからだ。一人ひとりのコスト意識改革なくして、巨大生保に未来はない。

ドラッカーで読み解く農業イノベーション(4)

2010.11.12(Fri)JBプレス 有坪民雄


故松島省三博士と言えば、コメの研究者で知らない人はいない、増収技術の開発者として歴史に名を残している方です。

 松島博士の業績の大きさに異論を挟む人はいませんが、時代の波に洗われ、忘れ去られた業績もあります。「株まきポット稲作」と呼ばれる田植えの手法です。

 長時間腰をかがめて苗を植えていく、昔の田植えは大変な仕事でした。少しでも農作業をラクにしたい。松島博士は稲を「植える」のではなく「投げる」ことを提案します。

 セルトレイに種をまき、そこで育った苗をまとめて掴み、田んぼに投げ入れたらどうだろう? 土は苗より重いから、投げたら土を下にして落ちていく。それで十分苗は植えることができて、1日の作業が10分で終わるではないか。

 トレイに入れる土の量と苗の大きさはどのくらいが適切か? 何束掴んで投げたら、手植えするのと同様の密度で植えられるのか、そして収量を最大にできるのか? 研究の末、この田植え方は完成し、普及しつつありました。しかし、田植え機の登場で姿を消すことになります。

 田植え機がまだ高価で、コスト的にもスピード的にも「株まきポット稲作」の方が明らかに優れていたのにもかかわらず、普及したのは田植え機でした。

 その背景には、碁盤の目のように苗を配置することを希求する農家の願望がありました。「株まきポット稲作」ではきれいに苗が配置できないのでカッコがよくなかったのです。

 真新しいベンツやレクサスがずらりと並ぶゴルフ場の駐車場に、薄汚れたいかにも古そうな軽自動車で乗りつける場面を想像してください。たとえあなたの腕前がシングルでも、引け目を感じる人は少なくないでしょう。同様に水田もイネの並びが悪いと農家は肩身が狭いのです。

 現在でも、1反以下の小さな水田では、田植え機を使うよりも「株まきポット稲作」の方がコストは安くつくはずです。ところが、田んぼをカッコよく見せたいという農家のニーズの前には、普及のきっかけすら掴めません。

農水省が打ち出した「兼業農家」追放政策
 さて、ここからは、日本の農業が抱える構造的な問題を解決するイノベーションについて考えてみたいと思います。具体的には、コメ専業の大規模農家がどうやって生き延びていけばいいのかという問題です。そこに、「ニーズに基づくイノベーション」が生まれる可能性はあるでしょうか。

日本の農業は儲からない、競争力がないと言われます。そうした問題の解決方法としてよく言われるのが、少数の専業農家を保護して大規模化を促し、「兼業農家」を切り捨てればよいという意見です。この時やり玉に挙げられる作物はたいていコメで、減反廃止が一緒に唱えられます。

 そうした意見に触発された、というより、「他に打つ手がなくなったから」と言った方が正確かと思われますが、農林水産省は2006年に「選択と集中」を戦略の根幹に据えた「新たな食料・農業・農村基本計画」を策定し、農政を大転換しようとしていました。

 識者の言うように、専業農家を保護し、兼業農家を切り捨てようとしたのです。

 しかし、民主党が与党となってからこの政策は頓挫し、いわゆる戸別所得補償制度によって農水省は再び方針転換を余儀なくされました。それが現在の農政批判の主流になっています。

 筆者は、多くの問題をはらんでいるとはいえ、「新たな食料・農業・農村基本計画」を策定した農水省の判断は正しかったと考えています。

 現実的に兼業農家は減り続け、専業農家や農業生産法人、そして集落営農が微々たるもとはいえ増加傾向にあるのも事実です。しかし、筆者には多くの識者たちの言うような兼業農家追放農政が成功するとは思えないのです。

兼業農家は「経済人」なのか?
 それはなぜか? 識者たちは兼業農家をあまりにも軽く見過ぎているのです。兼業農家に何もやるな。そうすれば、兼業農家はさっさと農業から退場する、と単純に思い込んでいるかのようです。

 そう思っている人に私が申し上げたいのは、それでは、なぜ今まで兼業農家は存続していたのかということです。

 兼業農家の多くは、1ヘクタール以下の面積でしかコメを作っていません。この規模の稲作はまず間違いなく赤字です。それにもかかわらず、なぜ兼業農家はコメを作り続けているのか。

 そうした現実認識なしに政策を実行すれば、下手をすると大規模化した専業農家、特にコメ専業農家を潰すことになりかねないということです。

兼業農家退場を促す人たちは、兼業農家をいわゆる「経済人」(経済学で「人は自分の利益になるように行動する」とする概念)として見ています。

 この考えが間違っているとは言いません。例えば、農学者の神門善久先生がおっしゃる「偽装農家」。すなわち、将来の土地の値上がりを期待し、低コストで農地を維持して、売却益を得るために農業を続けているのが兼業農家だとする主張です。

 確かにそんな農家もいることは否定しません。自ら公言するどころか、集落全体がそう思っているような地域もあります。

 しかし、そんなことを言う農家でも、台風が来たら、イネは大丈夫かと見に行って水害に遭って行方不明になり、川に浮いた遺体を消防団に発見されたりする。これも現実です。

 地方で土地が値上がりする見込みは、高速道路やショッピングセンターなどの建設のため土地が収用される時くらいしかありません。それで儲けられる確率は、ジャンボ宝くじで100万円を当てるより低いでしょう。その程度のことは、農家はみんな知っています。

 それにもかかわらず農業を続けている理由は何でしょうか。

奈落の底まで価格競争についていく兼業農家
 それは、土地を守るのが自分たちの務めだとする思想を親から叩き込まれているからです。

 「土地を守れ、手放すな」という教えを守るために、兼業農家はやめた方が経済的にも労働的にもラクなのに農業を続けているのです。そのため、いくら米価が下がっても彼らは退場しません。体が動かなくなるまで、いつまでもコメに執着したままです。

 なぜなら、コメ以外の作物を作ろうとすると、主業であるサラリーマンなどの仕事に影響を及ぼすだけでなく、休日がなくなることで家庭内にも波風が立つからです。

 現代のサラリーマンが置かれている状況は決して「良い」とは言えないでしょう。それはサラリーマンを主業としている兼業農家も同じです。休日出勤しなければならないこともありますし、休みの日には家庭サービスもしなければなりません。

 そうした環境下に置かれた農家が、会社と家庭に迷惑をかけず続けられる農業はコメしかないのが実情なのです。

コメは、最も機械化が進み、単位面積当たりの労働時間が非常に少ない作物です(下の表)。土日しか農業ができない一般的な兼業農家にとって、コメ以外の選択肢は事実上ありません。よって米価が奈落の底まで下がっても彼らはコメを作り続けるのです。

「選択と集中」によって大規模専業農家ほど潰れていく
 そうなって一番困るのは誰でしょうか? 大規模農家です。

 大規模農家は大規模であるがゆえに機械化水準が高く、それだけ機械にかかる投資が多くなります。人を雇っていれば人件費もかかります。そのため米価が高いほど利益率は高くなりますが、低くなった時は固定費が高いため低価格に耐えられないのです。

 これが「経済人」同士の競争なら、大規模化し、低コスト稲作を行った者が勝つでしょう。しかし、この場合の競争相手(兼業農家)は経済人的な発想はせず、どこまでも価格競争についてきます。

 ここで専業農家のみに所得を補償する直接支払い制度や戸別所得補償制度をやれば大規模農家を潰さずに済むとする反論があるかもしれません。しかし、「潰さない」と「儲かる」とは違います。潰さない程度では経営余力はつきません。

 今年のような秋に高温が続いたりすると、高温障害で何百万も売り上げが減り、人件費など吹っ飛びます。儲けて経営余力をつけなければ、再投資すらままなりません。

 そうなると予想できる未来は、米価が下がるほど大規模農家がバタバタ潰れていく、識者たちにとって想定外の悪夢でしかありません。

減反政策を続けて兼業農家が減るのを待つ、という方法
 この悪夢を回避する方法は2つあります。

 1つはもうしばらく減反制度を続け、兼業農家がこれ以上は減らないと考えられる水準まで落ちてから減反を廃止するか否かを決めること。

 現在急減しつつある兼業農家は、多くが高齢の農業従事者が動けなくなったり亡くなったりして代替わりしたものの、子供が農業をやらないということで減っているケースがほとんどでしょう。

 そんな代替わりが完了するには、まだ10年、15年はかかりそうです。おまけにこの場合、これ以上兼業農家は減らないという水準でもまだ米の供給過剰が続くなら、減反を継続する必要があるかもしれません。

 大規模専業農家をつぶさない方法はもう1つあります。それは、一部の専業農家にコメ栽培から退場していただくよう促すことです。(つづく)

⇒ 「ドラッカーで読み解く農業イノベーション」のバックナンバー
(1)農業は遅れていない、レベルが高すぎるのだ
(2)「ヤミ米」で農政を突き動かした男
(3)なぜ長野のレタス農家は圧倒的に強いのか

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