忍者ブログ
平成22年 第12回「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(松江市)有機栽培・JAS認定部門で特別優秀賞を受賞。(食味90・味度83・計173点) 平成25年、第15回魚沼と第16回北京開催運動中! 無農薬魚沼産コシヒカリ生産農家・理想の稲作技術『CO2削減農法』 http://www.uonumakoshihikari.com/
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2011/01/19 フォーサイト 富山創一朗

平成23年度(2011年度)予算案の国会審議が始まる。前年度予算は政権交代でドタバタが続いていたから、民主党政権にとって渾身の予算案と呼べるのは今年度予算からだ。いや、そうなるはずだった。だが、現実には政権交代前から民主党が掲げていた「理念」はことごとく消え失せ、何とも切れの悪い予算案になっている。
 例年よりも国会開会が遅れる中で、自民党公明党、みんなの党など野党は、こぞって批判の声を強めている。そんな批判に「政府案が最終ではなく、議論で変えていい。合理的な修正はやぶさかではない」(岡田克也・民主党幹事長)という発言が飛び出すのも、予算を作った民主党自身に「自信がない」ことの表れと言えるだろう。

2年連続で税収を上回った「借金」!

 予算全体の規模を示す一般会計の総額は92兆4116億円。これは過去最大だ。一方で歳入は税収が40兆9270億円にとどまり、新規国債発行額は44兆2980億円に達する。国債発行という「借金」による収入が「税収」を2年連続で上回る異常事態に陥るのだ。
 借金が税収を上回ったことは過去に1度しかないという。昭和21年度、つまり第2次世界大戦に敗れた翌年度だ。戦費が賄い切れないほど巨額になったことが国債発行依存の理由とされがちだが、現実はやや違う。戦争中も国債発行額よりも税収の方が多かったからだ。
 政府に力があり、国民が政府を支えようとすれば、国民は増税を受け入れる。敗戦直後は政府が国民の信頼を失い、国債発行に依存せざるを得なくなった、と見るのが正しい解釈ではないか。そして、「平和で民主的な国家を作る」という戦後の政府の方針を再び国民が信頼し、税収がメインの財政に戻っていった。
 2年連続で国債発行が税収を上回る現状をどう考えるべきか。敗戦後の日本以上に、国民が政府を信頼していない、あるいは失望している、ということではないか。その意味を熟知しているはずの財務省がなぜ、そんな「政府不信任」ともいえる予算案を作ったか。
 仮説は2つある。民主党政府を早期に葬るため、という考え方と、「財政危機」を煽ることで念願の消費税増税への道筋を付けるため、という考え方だ。どちらにせよ、財務省にとっては好都合というわけだ。これと平仄を合わせるように、自民党谷垣禎一総裁は「財政再建を優先すべきだ」と語っている。

財務省カラー」に染まった首相!

 政権交代の原動力になったのは、民主党の掲げた政策理念に対する国民の共感だったと言ってよい。「脱官僚依存」と「天下り排除」。そして、無駄を徹底的に見直すことで財源が生まれ、「子ども手当」や「高校無償化」、「高速道路無料化」、「農家戸別所得補償」など、民主党マニフェストで掲げた政策が実現できるはずだった。
 それは民主党の中堅幹部が好んで使う言葉でいえば「維新」になるはずだった。旧来型の霞が関中心の官僚主導体制を打破することで、旧政権が失った国民の信頼を新政権が一身に担う。そんな政府になれば、2年目からは国債発行に依存しない予算が組めたはずである。
 自民党財務省シンパに言わせれば、菅直人氏が財務大臣を務めた数カ月間で勝負が決まった。菅氏と長年付き合う民主党関係者によると「菅さんは総理になりたいだけで、政策としてやりたい事はなかった」。財務省は抜け目なくそこをついたのである。日本の国家財政がいかに危機に瀕しているかを徐々に刷り込み、財政再建をやり遂げられた首相が歴史に名を残すであろうことを耳打ちした。財務大臣だった当時、菅氏は官僚の接触を忌避していたから、もっぱら話を伝えたのは財務省シンパになっていた野田佳彦副大臣(当時、現財務大臣)や財務省出身の大串博志財務大臣政務官(当時)だった。もちろん菅攻略の司令塔は、主計局長だった勝栄二郎氏(現事務次官)だ。
 首相になって、参院選挙に際して突然消費税を言い出した頃には、菅氏は「財政再建」こそが自分の信念であったかのように思い込んでいた。真空だったがゆえに財務省カラーに完璧に染まったと言える。財務省に近い仙谷由人氏が官房長官になるに至って、菅政権は完全に変質する。あれほど声高に叫んでいた「脱官僚依存」という言葉は、政権内からはほとんど聞かれなくなった。
 菅氏は総理に就任するや、国家戦略室の機能を事実上縮小する。予算編成権を財務省から官邸に移されることを警戒する財務官僚が、もっとも危険視していたのが国家戦略室。それを見事に骨抜きにしたのだ。さらに予算の概算要求基準(シーリング)が復活するに及んで、財務省の復活は決定的となった。

国民にもわけが分からない「子ども手当」!

マニフェストは見直していただかなければいけません」。予算編成を控えた昨年11月。親しい政治家たちとの会合で、勝次官は静かな口調で語ったという。
 もちろん見直しといっても、子ども手当を全廃するわけではない。現行の月額1万3000円をマニフェスト通り2万6000円に引き上げることは受け入れられない、ということだった。1万3000円についてはすでに扶養控除の廃止で計算が合っている。残りの1万3000円は財源がない、というわけだ。
 ところが、1万3000円のままでは児童手当をもらっていた世帯は収入減になってしまう。そこで出てきたのが2歳までは月額2万円という折衷案だった。財務省の思考方法は歳出と歳入の均衡だけ。出すからには財源を、というのが「絶対に譲らない線」で、民主党の「政策実現」は二の次なのだ。結果、子ども手当はもらっている国民にもわけの分からないカネになった。
 1月末に給与が振り込まれて、子どものいる世帯の親たちは首をかしげるはずだ。「なぜ今月はこんなに給料が少ないんだ」と。扶養者控除の廃止で所得税が増え、手取りが減るのだ。もちろん、昨年からもらっている子ども手当と合算すれば、増えている計算になる家庭が多い。だが、子ども手当はもう使ってしまっている。2月は家計を切り詰めなければならなくなる。財務省にとって収支計算が合っても、実際の家計のやりくりでは計算が合わなくなるのだ。
 2月と言えば、国会論戦真っ盛りである。民主党の政策が自らの家計と直結することで、民主党への批判は一段と強まるだろう。民主党議員の中には、それを恐れて扶養者控除の廃止先送りを首相に進言する人もいたが、収支計算が合わなくなる財務省が首を縦にふるはずはなかった。

財務省がこだわる「単年度の帳尻合わせ」!

 単年度の収支を合わせるという財務省の鉄則は、すっかり菅政権の鉄則になった。年末に閣議決定した税制改正大綱にしても同じ。法人税率の5%引き下げを行なう一方で、租税特別措置の廃止・縮減や、損金の繰り延べ限度額の引き下げなど、法人への減税分の半分以上を法人への課税で賄った。そこには、法人減税で企業活動が活性化し、企業が利益を上げれば、雇用も増え、数年後の法人税収や所得税収が増える、という発想はない。とにかく単年度の収支を合わせることが先決なのだ。
 法人税率の5%引き下げは菅首相の“売り物”である「新成長戦略」の柱だ。「分配だけで成長戦略がない」という自民党などからの批判を受けて菅氏が国家戦略担当相の時に着手、首相になって具体策を打ち出した。といっても菅氏に具体的な政策志向があるわけではなく、たたき台を作ったのは経済産業省。企業からの長年の要望であった法人税減税を盛り込んだのも経産省だった。
 民主党政権が企業に良い顔をしたい理由は他にもあった。日本経団連を中心に、民主党の経済政策が企業に厳しいという批判が渦巻いていた。企業経営者にそっぽを向かれては国の経済政策は回らない。民主党への企業献金も増えておらず、仮に早期に解散総選挙となった場合、民主党の軍資金は底をつく。企業に恩を売っておく必要があったわけだ。
 結局、法人減税のツケの一部は個人に回った。所得控除の見直しや相続税の増税を盛り込んだのだ。連立を離脱した社民党や共産党は「法人減税のツケを個人に回すのはおかしい」と強く批判し続けている。心情的にこうした発想に近い菅首相は、負担を「金持ち」に求める形にしたのだ。
 もっとも、相続税の税率が低すぎるという主張は、財務省の主張でもある。また、長年、引き下げが続いてきた個人所得税の最高税率を引き上げたいというのも財務省の発想だ。最高税率の引き上げは民主党だけでなく自民党の政策提言の中にもいつの間にかもぐりこんでいる。要は「取りやすいところから取る」財務省の発想が、民主党にも自民党にも浸透している、ということなのだ。

「歳出」の改革を置き去りに!

 国の財政構造を抜本的に見直すはずだった民主党政権。肥大化した官僚機構や天下り構造、官民癒着など「歳出」サイドを見直すのが「脱官僚依存」の本旨だったはずだ。ところが、抜本的な見直しはいつの間にか、税という「歳入」サイドの見直し議論に変わっている。
 菅首相は年頭の記者会見で、消費税率の引き上げなどに向けた、税制の抜本見直しの協議を野党との間で始めたいという意向を示した。自民党も消費税引き上げによる財政健全化を掲げており、「増税大連立」が実現しそうな気配である。
 だが、本当に国民は消費税増税を受け入れるのだろうか。大阪府の橋下徹知事や名古屋市の河村たかし市長が進めている行政のスリム化の流れは、市民の圧倒的な支持を得ている。大阪、名古屋から生まれる「減税連合」の流れは、全国に広がる可能性もある。
 膨らみ続ける社会保障費を賄うには消費税増税が必要だということは多くの国民が分かっている。だが、無駄を温存し、官僚機構の肥大化を放置したままで消費税を上げることを、国民は許さないだろう。
 大畠章宏経済産業相(当時)は、年明け5日の閣議後の記者会見で、資源エネルギー庁長官だった石田徹氏が退官後4カ月余りで東京電力顧問に就任したことを明らかにした。株主総会で役員になるのが既定路線のようだ。東電側に求められた人事としているが、規制当局のトップが監督業界に就職する典型的な「天下り」だ。新卒大学生の就職が過去最悪の状況に陥る中で、天下りへの国民の嫌悪感は強まっているが、そんなことは全く意に介さないかのような露骨な人事に、霞が関の復活が透けて見える。これでは到底、政府への国民の信頼回復はおぼつかない。
 1月14日の内閣改造では、財務省と考え方の近い与謝野馨氏が経済財政担当相として入閣。政権の財務省主導、増税路線がますます鮮明になった。国債発行が税収を上回る「信頼喪失」状態を抜け出すメドはまったく見えて来ない。

PR
去年の半値!今年は寒ブリが記録的な豊漁に!
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20110120-00000052-nnn-soci

時事通信 1月22日(土)

冬の高級魚、日本海産の「寒ブリ」が今年は記録的な豊漁に沸いている。卸値もこの時期としては異例の安さ。ここ数年、庶民の口になかなか入らなかった高根の花が店頭でも人気を集めている。
 脂が乗った上質なブリで知られる富山湾の定置網漁は、昨年の12月下旬から1匹10キロ前後の漁獲が活発化。富山県氷見漁港の1月の水揚げ量は中旬までで計約7万4000匹と、不漁だった昨年の約70倍に急増している。
 豊漁だった2006年と比べても約3倍で、「寒ブリの季節にこれほど忙しいのは本当に久しぶり」と同漁港の関係者も驚きの表情。京都府の舞鶴湾や石川県沿岸でも同様に活況が続いている。
 昨年末からの大量水揚げについて、日本海区水産研究所(新潟市)は「この海域ではもともと6キロ以上のブリ資源が良好な上、強い寒気が入って北陸沿岸まで魚群が南下してきた」とみている。
 東京・築地市場(中央区)でも1月の天然ブリ入荷量は中旬まで、日本海産を中心に昨年のほぼ2倍と好調。卸値は、1匹6~7キロの中型だと最高級の氷見産でもキロ当たり800円前後で、昨年の半値以下。

イスラムが1400年も前に考え出した予防法!

2011.01.21(Fri)JBプレス 伊東乾

インフルエンザが流行っているが、読者の皆さんは大丈夫だろうか? 筆者はA型インフルエンザと診断され、何かと話題になる「タミフル」を処方された。

 確かによく効く薬で39度3分あった体温が1日で36度8分に下がったのだが、やや頭痛がするのが悩ましいところだ。

インフルエンザウイルスの感染路!

インフルエンザは、いわゆる「飛沫感染」で広がっていく。咳やくしゃみなどで罹患者の体液が飛び散り、それを吸い込むことで病気が拡散するのだ。

 元来インフルエンザは弱いウイルスらしく、免疫の強い状態であれば発症することもなく自然に治ってしまうことが多いという。

 ところが何らかの理由で・・・過労から二日酔いまで・・・抵抗力が下がった状態でウイルスを吸い込んでしまうと、体内で増殖し始めてしまうのだという。

 ウイルス粒子1個が8時間で約100個に増えるらしい。1~3日の潜伏期間で発熱、独特の咳などの症状が出てくるようになる。

 8時間で100倍ということは16時間で1万倍、24時間で100万倍ということになる。仮にこのペースで3日間増殖されてしまうと1,000,000,000,000,000,000個ものウイルスが私たちの喉やら鼻やらで富み栄える計算になる。たまったものではない。

 それにしても、どうして風邪を引くとクシャミや咳が出るのだろうか?

 理由という理由を示せるわけではないが、進化論的に考えるなら「適者生存」の原則で、感染した対象(ヒトとか動物)が派手にクシャミや咳をしてくれればくれるほど、伝染の確率が高くなるわけだから、インフルエンザウイルスとしては種の保存がしやすい、ということになる。

 つまり、症状として結果的にクシャミや咳を伴うウイルスが、淘汰されずに残っていると考えるのがよさそうだ。

インフルエンザウイルスの感染では、特に鼻から感染性を有するウイルス粒子が吸入され、また鼻から感染性を有するウイルス粒子が呼気とともに出ていくことの影響が大きいと考えられている。

 つまり、ヒトの鼻腔や鼻粘膜が、インフルエンザたちの「繁栄」の基盤になっているのである。

鼻のうがい!

ところで突然だが「鼻のうがい」をご存じだろうか?

 高校生の時、家が医者の同級生のM君が「鼻のうがいは風邪の予防によく効くよ」と教えてくれた。

 水を鼻から吸い込む。それを喉から逆流させて口から吐き出す。なかなか派手な音がし、あまり上品には見えないが、さきほどのインフルエンザ伝播の理屈から考えると、これはなかなか合理的だ。

 喉から逆流させて吐く、はちょっと苦しいこともあり、普段はしないのだけれど、私も鼻から水を吸って鼻腔の奥まで「鼻うがい」をする。

 これは30年来の習慣にしている。そのおかげかどうか分からないが、確かにあまり風邪を引かない。

 今回インフルエンザになった大きな理由は、ある本のゲラをバイク便で送ってもらうはずだったのが、そのバイク便が正しく配達せず、いつまで待ってもゲラが来ないため(また時間がないので)翌日4時起きで担当編集の家まで車を転がした時に失調したことが主要な原因となっている。

 学生バイトでも使っているのか、この頃こういうモラルの低いケースが増えているように思われてならない。

閑話休題 「鼻のうがい」は日本では必ずしもメジャーではないが、実はこれが1400年来の伝統になっている宗教がある・・・イスラムである。

「ウドゥ」の衛生的側面!

アラビア砂漠のど真ん中、メッカやメディナは典型的な「交易都市」である。農耕や牧畜などがそこで盛んなわけではない。

 南のイエメンからはインド洋航路の品物が、北のダマスクスやコンスタンチノープルからは小アジアやローマからの文物が、各々やってきて、砂漠の真ん中、こんこんと水の湧き出るオアシスで出合う。

 それが「メッカ」や「メディナ」という街の立地条件だ。

 そんなアラビアの真ん中で、商人として暮らしていた「最後の預言者」ムハンマドによって広められたイスラムもまた、公益と商業を機軸に据える世界宗教と言うことができる。

 が、今はそれ以前の立地条件を考えてみたい。

 砂漠は風で砂塵が舞うのである。それが口の中や鼻、喉、耳の中などに日常的に入り込む。イスラム教徒が義務づけられている「1日5回の礼拝」は、1日5回「歯を磨き」「口をゆすいでうがいする」のみならず「鼻の中の砂の汚れを落とし」「耳の中に入ったゴミも取り」衛生によく配慮するように、という、極めて現実的な「公衆衛生」の教えにもなっているのだ。

 私たち日本人に伝えられる「イスラム像」は西欧側の偏見が入っていることが多く、1日5回も、何やらカーペットを取り出して、はいつくばったり拝んだり、意味のないことをやっているこっけいな連中、というような戯画化がされることが多い。

 だが、信仰の深い面をすべてさて置き、イスラムの礼拝は保険衛生的に考えるだけでも極めて有効なものだと、内容を細かく見ていくと気づかされる。

 口、鼻、耳だけでなく、イスラムの清め「ウドゥ」は目も洗う。小さな砂の粒子が入ったまま放置すれば視力を失いかねないわけだから、これも極めて合理的だ。

イスラムは毎日5回、手をよく洗い、足も洗う。靴を脱ぎ、靴下も取り、足の指の間までよくよく洗う。これも元来は「砂漠の砂」から来たものなのかもしれない。

 だがこうした衛生への配慮で、小さな傷を放置していて、そこから化膿して・・・などという事態を事前に回避することができる。

 礼拝は決して、カーペットの上での祈りだけではないのだ。これら「清め」ウドゥは実際に衛生状況の改善に劇的効果をもたらすもので、それを人類史上初めて「法」によって共同体の成員全員に徹底したのが、イスラム社会だった、ということになる。

「鼻うがい」再び!


イスラムは「水の宗教」でもある・・・これは実はユダヤ教、キリスト教にも通じることなのだが、とりわけイスラムは徹底している。

 日本には「鼻うがい」を奇異に思う人が多いが、逆に日本人は極めて頻繁に「鼻をかむ」。ティッシュペーパーを惜しげもなく消費する。

 ところが、イスラムの発想では、鼻をかんだあと、そのままにしておくというのが「不潔」と感ぜられるのだ。

 これは「ウォシュレット」を想起すると分かりやすいだろう。大小の用便のあと、日本人はトイレットペーパーを使う。だが毎回の用便ごとに身体を洗うということはしない。

 もしモスクに出かけるなら、トイレに小さな薬缶のような容器が置いてあるのに気づくだろう。イスラムでは用便のたびごと、男性も女性も排泄器を洗う。

 男が「小」の方をする際にも、ソノ部分を終了後に洗う。「大」は言うまでもない。

 つまり徹底して「ウォシュレット」の発想なのだ。西暦620年頃から一貫して「ウォシュレット」を使ってきた文化・イスラム!

日本で聖徳太子が「篤く三法を敬え」などと言っていた頃から、水を多用する公衆衛生が徹底していたイスラム社会!

 こちらの観点に立つなら「用を足したあと、紙で拭くは結構だけれど、水で洗わないなんて考えられない。不潔!」ということになるわけだ。

 同じことが「鼻をかむ」にも成立しているのが興味深い。日本人は頻繁に鼻をかむが、かむだけでその後鼻の中を洗わない。耳や鼻の中を綿棒で掃除したりはするが、直接水を入れて洗う、なんてことはしない。

 どうしてそのような文化慣習になったのだろう?

 起源を考えると興味深い。「湯水のごとく」なんて水を多用する日本が鼻を洗わず、砂漠のど真ん中のイスラムが水の衛生法を多用する。

 たぶんこれには、全身浴する「風呂」の性質の違いがあるのだと思われるが、これはまた別の機会に考えることにしよう。

 しかし「全身浴する風呂」であっても、普通の日本人は「鼻の中を湯で洗う」ということはしないのではないか?

 インフルエンザの伝播メカニズムを考えても、イスラムが毎日5回必ず行う清め「ウドゥ」の伝統には、極めて合理的な根拠があることに、今さらながら驚かされる。

 昨日診察してもらった医師によると、日本の今年の流感は「インフルエンザA型」と「扁桃腺炎」の2つとのことだ。

 読者の皆さんも、ひとつ「ウドゥ」の鼻うがいで、インフルエンザ予防してみてはいかがだろうか?

現状維持に日本の未来はない!

2011.01.22(Sat)JBプレス 川嶋諭

このところ、政治家の有言不実行があまりに目立つ。とりわけ民主党政権になってからは深刻だ。「二酸化炭素の25%削減」「普天間基地の県外移転」はもちろん、「議員定数の削減」や「公務員給与の削減」、「事業仕分けで財源確保」・・・何一つ実現していない。


もう狼首相には騙されない!

要するに国民は嘘ばかりつかれているわけだ。口のうまさは政治家の仕事だから多少の大言壮語は認めるにしても、全くの狼少年ならぬ狼首相ぶりにはさすがに嫌気がさす。

 このところは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)だ、税と社会保障の一体改革だと言われても、国民の誰一人としてもはやその実現を信用している者はいないだろう。

 菅直人首相は、各国の駐日大使を集めてご自身の外交政策を披露されたようだが、各国の大使たちも日本国民と同じ思いで聴いていたに違いない。

 リーダーに求められるのは、企業経営であれ国の経営であれ、組織の運営であれ結果である。

 結果を出せないリーダーを信用しろ、ついて来いと言われてもそれは無理と言うものだ。

 結果を出す自信がないなら黙っていてほしいものだが、最近は、何も実現できないことに業を煮やしてか、実際に改革して結果を出そうしている人の足を引っ張り始めている。

 その最たるものが名古屋市長選だろう。民主党の岡田克也幹事長はかつての同僚である河村たかし市長に対して減税のための財源を理由に強く批判しているようだが、批判のための批判にしか聞こえない。

 議席や報酬を削られることを嫌がる民主党の名古屋市議の声を受けて、いわゆる「組織防衛」のために批判を繰り広げているように見える。

 もちろん、巷間言われているように官僚出身の岡田幹事長と中小企業経営者出身の河村市長が民主党内でも犬猿の仲だったという事情もあるだろう。

しかし、この組織防衛のために改革を志すかつての同士の足を引っ張るのだとしたら、その組織自体守るに値するとは思えない。しかも税金から支出される政党助成金を十分に投入して対抗馬を擁立するのである。

民主党に期待したのは日本を変えることだったはず・・・

 組織防衛を錦の御旗に掲げる組織は、改革や革新とは対極に位置する存在である。それは企業も同じで、「組織防衛」を社員が平気で口にするような企業は賞味期限が切れ衰退に向かっているところがほとんどだ。

 いま日本は危機に直面している。その危機感は政治家には薄いかもしれないが私たち国民には極めて高い。一昨年の8月に政権交代を実現したのもその危機感だったはず。

 しかし、残念ながら選んでしまったのは人気取りのための改革を唱えるだけで、実行する能力もやる気も何もない政党だった。

 1月11日に公開した山崎養世さんの「2011年、戦後最大の経済危機が訪れる」は当日のページビューも記録的だったが、その後も根強く読まれ、まだ公開後10日だが、既に公開後1カ月間のページビューの記録を破っている。

 この問題に関する読者の関心の高さがうかがえる。現実に、日本の国債に対するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)はこのところ上昇の勢いを強めており、0.8%台と2010年7月以来の高さとなっている。

日本国債のデフォルトリスクが高まっている!

 CDSは債権がデフォルト(債務不履行)になった時のリスクを取引するデリバティブで、昨年、この値が高くなっていたのは海外の投機家が日本国債の暴落を狙って空売りを仕かけたからだとされる。

 借金まみれなのは国だけではない。日本の地方はむしろ国以上だ。しかも、歳入の多くを地方交付税に頼っているのだから、国の財政が破綻に近づけば地方から先に破綻していくだろう。その意味でも、地方の改革は待ったなしのはず。

 このような状況で現状維持を目的に改革の足を引っ張るなどあってはならない。名古屋市に議員定数や報酬の削減を実現されては、マニフェストに掲げながら何もできない民主党の面子が丸潰れになると考えたのだろうか。

 そんな面子を守るのは三度の食事より面子が好きなお隣の国に任せておけばいい。日本はとにかく財政破綻の危機、デフレ、少子高齢化・・・山のようにある危機から死に物狂いで脱出しなければならない。面子など二の次、三の次だろう。

今の日本に口でうまいことを言うだけのリーダーは要らない。私たちは実行力のあるリーダーを選び支えなければならない。

財政破綻した米国の都市、犯罪が多発!

 地方の財政が破綻すればどうなるか。日本では北海道の夕張市で経験済みだが、米国でも悲惨な例が登場している。今週、英フィナンシャル・タイムズ紙がリポートしていた。「カリフォルニア州の街に見る米国の将来」

 ここで描かれているのは2年前に財政破綻したカリフォルニア州のバレーホ市。サンフランシスコ湾の最も奥まったところにある人口11万5000人の市である。

 サンフランシスコ湾に面する一体は一般にベイ・エリアと呼ばれているが、サンフランシスコの南にあるシリコンバレーからはハイウエーを飛ばしてもクルマで2時間以上と遠く、シリコンバレーとはかなり雰囲気が違う。

 シリコンバレーと違って元気なIT産業はなく、バレーホ市の住民生活は1990年代まであった海軍基地によって支えられていた。

 その基地がなくなった後も、地価が急騰したシリコンバレー地区から避難してくる住民で人口が増え続けたが、ITバブルが弾けた2000年頃を境に人口は減少に転じた。

公務員への手厚い保障が破綻の原因に!

 新しい産業が育たず人口が減少に転じた市を襲ったのは、公務員に対する手厚い保障だった。年金の給付額を大幅に増やすカリフォルニア州法が施行され、公務員は50代前半で退職してもその時の給与額の90%を年金として受け取ることができるという。

 シリコンバレーのように世界的なIT企業がひしめく地域なら支えられても、成長産業のない市はこうした負担を支えきれずに破綻。

 結果として、その多くは警官や消防士が占める公務員を大胆に削減しなければならなくなって、町中の道路は修復されずに穴ぼこだらけ。犯罪取締りも強盗など一部の凶悪犯罪だけに限られる。

 FT紙はバレーホ市は氷山の一角であり、経済環境がとりわけ厳しかったために最初に破綻しただけであり、今後、カリフォルニア州の多くの市がバレーホ市に続くだろうと見る。

 何しろカリフォルニア州全体で、手厚くした公務員の年金が6000億ドル、約50兆円も積み立て不足だと言うのである。

さて、これを対岸の火事と見過ごせるだろうか。もちろん答えはノーで、日本の地方都市も財政の健全化のためにあらゆる手段を取る必要がある。

改革を選ぶか手順の不備を糾弾するか!

 市長の専権事項乱発で市議や一部のマスコミから猛反発を食らった鹿児島県・阿久根市の竹原信一前市長は、住民からの2度目のリコールを受けて失職、出直し市長選に出たものの先日、竹原市政に対する反対派の急先鋒だった西平良将氏に敗れた。

 竹原前市長の民主主義を逸脱するような手法は批判されてしかるべきだが、改革を実行に移した点は大いに評価してもいいのではないか。少なくとも、口だけで何もできずに高い報酬と経費だけ貪り食っている国会議員よりはましだろう。

 阿久根市のような地方都市で竹原前市長が実施したような改革がなぜ必要かを示しているのが木下敏之さんのこの記事「自治体職員よ、市民の給料を知っているのか?」である。

 この記事によれば、地方の公務員は経済環境の変化をほとんど受けない収入の仕組みがあって、それが公務員の感覚をマヒさせているのだという。

 「市町村の主な収入は固定資産税と住民税、そして国からの地方交付税と補助金です」

経済環境の変化を気にしなくていい公務員!

 「まず、固定資産税はあまり変動しない仕組みになっています。地価が下がっていたり、建物が古くなっていたりするのに、固定資産税がなかなか下がらないことに疑問を持っていらっしゃる方も多いと思います」

 「しかし、例えば建物への固定資産税は、マンションが空き部屋だらけになったり、建築年数がかなり経ったとしても、評価額がほとんど変化しない仕組みになっているのです」

 「また、国からの地方交付税交付金は、政治的配慮もあり、急激に減るようなことのない仕組みになっています」

 「このように仕組みとして、自治体職員が景気の変動や民間の給料の動きに鈍感になるようになっているのです。ですから、景気対策などにしても、どうしても動きが遅くなります」

 

その結果の1つとして、公務員の給料がその地域の住民よりもかなり高くなっているとこの記事は指摘している。

住民より給料が高くて何が悪い?

 例えば、2010年暮れの12月28日に、厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」(11月の速報値)では、阿久根市のある鹿児島県は、すべての所得を合わせた現金給与総額が労働者1人当たり月額26万2616円で、全都道府県中39番目の低さだった。

 ところが、阿久根市の竹原前市長が公開した市の職員の給与や手当てを見ると、市長を含めた268人の全職員のうち、年収が600万円(12カ月で割って月収50万円)以上の職員は189人。全体の70%以上を占める。

 木下さんは、地方の公務員はもっと経済環境に敏感になるべきだと指摘する。

 公務員の給料が高いからといって、この程度の差は問題ではないと見る人がいるかもしれない。確かにそういう一面はあるかもしれない。しかし、木下さんが指摘するように、問題は環境変化に対して感度が低すぎるという点だ。

 カリフォルニア州バレーフォ市のケースも環境変化に硬直的な年金の支給アップが原因だった。

これまでに経験したことのない世界の大変化!

 いま私たちが直面しているのは、世界経済の大きな変化である。この変化に対して公務員を例外扱いするのは難しい。

 日本が高度成長期に欧米の先進国に追いつけ追い越せで来た時は、日本の人口が先進国の中では米国に次いで多かったと言っても1億2000万人ほど。しかし、いま世界で起きている新興国のパワーはケタ違いだ。

 中国13億人、インド10億人、ブラジル2億人、ロシア1億4000万人。これに最近成長が著しいインドネシアの2億3000万人を加えれば28億7000万人に達する。

 先進国が受ける衝撃は日本が先進国にキャッチアップしていた時の20倍にも相当する。それは安い労働力を求めて、産業の空洞化が一気に加速することを意味する。

際、日本の産業空洞化は中国が急成長し始めた10年ほど前から顕著になっている。こうした大変化に対し、新しい産業の育成を怠り公務員を厚く遇すれば、米国のバレーフォ市になってしまう。

成長企業の集まるシリコンバレーと産業育成に失敗した市の格差!

 バレーフォ市の場合には、インテルやアップルなど業績好調な企業が本社を置くシリコンバレーがサンフランシスコ湾の対岸にあるだけに、まさに象徴的なケースと言えるだろう。

 ベイ・エリアに日本の地方都市を当てはめた場合を想像してほしい。さて、日本の地方都市はシリコンバレーに近いのか、バレーフォ市に近いのか。

 ちなみにその中間地点には、米国人が最も訪れたい観光都市サンフランシスコと、その対岸には大学都市のバークレーがある。

 その答えとなりそうな記事を英エコノミスト誌が書いていた。「日本の都市部の衰退:長崎の警鐘」。

 長崎と言えば言わずと知れた三菱重工業の城下町である。また、坂本龍馬の第2の故郷でもあり観光都市としても日本屈指の町。その町が衰退していくさまを、全世界の読者に向けて発信しているのがこの記事だ。

日本の地方には改革が不可欠!

 そして、最後にこう結んでいる。

 「長崎は、なぜ迅速かつ思い切った行動が必要なのかを示すいい例だ」

 エコノミスト誌の記事を「英国人め何言ってやがる。どうせ日本に来る支局員など月刊誌ファクタが2月号で書いていたように3記者ばかりで何も分かっていないんだろう。それより母国の英国を棚に上げて勝手なこと書くな」と批判するのはたやすい。

 しかし、そんなマスターベーションに近い批判をしたところで、日本のためには何にもならない。世界はもはや日本を2つの反面教師としてしか見ていないのだ。

1つは、中国が反面教師としている通貨政策。プラザ合意を受け入れてしまったことだ。もう1つが米国が反面教師としている経済政策。バブルが崩壊しているにもかかわらず総量規制などに踏み切り、デフレを招いてしまった。

お灸のはずのデフレが大やけどに!

 そう言えば、当時、日経ビジネスが「世直しデフレ」という特集を組んでいた。インフレと長年格闘してきた日本経済にとってデフレは構造改革を後押しするきっかけになるので、望ましいという記事だった。

 しかし、いま振り返ると、残念ながら改革は一向に進まず、スパイラル上に深まっていくデフレ地獄を招いてしまった。やはりデフレは怖かった。

 さて、世界を襲っている変化は、日本が先進国にキャッチアップしていた時とは大きく違う点がある。日本が従わされてきた欧米のルールが新しくキャッチアップしてくる国々には効かないという点だ。

 中国がその代表例なのは周知の通り。もっとも日本を反面教師にしているのだから、その政策は日本にも責任の一端があるのかもしれない。巨大な人口パワーと歴史を背景に、欧米流の土俵には容易に乗らない。

 1月21日に2010年の国内総生産GDP)が前年比10.3%伸びたことを発表、世界第2位の経済大国になったとはいえ、経済開発協力機構(OECD)に加盟していないため、世界中で独自の経済政策を続けている。

OECD非加盟で我が物顔の中国!

 インフラ整備と引き換えのアフリカの資源開発では、企業も労働者も中国から連れて行く。OECDが現地の経済発展のために労働者は現地で雇用するというルールは完全に無視。自国の発展が最優先である。

 世界の交易ルールが大きく崩れ始めているのだ。中国だけではない。韓国の急速な発展も米国から強く監視され手足を縛られてきた日本とは違う。

 それはこの記事がよく表している。「現代自動車がトヨタを抜く日」。

 中国に倣ったのかウォン安を背景に、圧倒的なコスト競争力で世界市場で急伸している現代自動車。現代自動車グループの会長である鄭夢九(チョン・モング)氏の強烈なリーダーシップがあるとはいえ、これほど急成長するものなのか。

トヨタ自動車は高い品質を、ホンダは環境性能と独創的なクルマ作りで世界の顧客の心をつかんだ。それに対し、現代自動車の売り物は何か。

世界の競争ルールは明らかに変わった!

 この記事によれば今年、米国市場でビッグ6と呼ばれる、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラー、トヨタ、ホンダ、日産自動車の一角に食い込むという。

 環境技術やデザイン、性能で特に秀でているとは聞かない。トヨタ生産システムのような独創的な生産システムを構築しているとも聞かない。ホンダがそうしたようにF1などのレースで活躍したという話もない。

 だとすれば、コスト競争力ということになる。その努力には拍手を送るとしても、やはりルールの違いを思ってしまう。韓国の財閥系企業が日本企業のような経営の透明性を厳しく求められれてとは思えないからだ。

 つまり、日本にとっての競争条件は極めて厳しさを増している。今の世界は10年前の世界とは様変わりなのである。そのことを肝に銘じて、日本の競争力を再構築しなければならない。

 政局しか見ない仲間内の足の引っ張り合い、組織防衛を最優先して改革を先送りするなどは言語道断なのである。

株式会社ディグナ
http://www.facebook.com/dig.na.inc


現役高校生で「デジタルネイティブ」世代の「うめけん」こと梅崎健理さんが起業した。Twitterなどネットツールを駆使し、遠隔地のスタッフと協力しながら、デジタルネイティブのためのサービスを作りたい考えだ。

2011年01月18日 ITmedia

「同世代のためのサービスを作りたい」――このほど起業した“デジタルネイティブ”「うめけん」こと梅崎健理さん(17)は意気込む。

 4歳からPCに触れ、インスタントメッセンジャーやGoogle Apps、Twitterなどネットツールを自然に使いこなしてきたという彼。高校生ながら、ソフトバンク孫正義社長に3番目にフォローされたことで知られ、流行語大賞「なう」の受賞者にも選ばれた。

 全国に散らばる仲間とともにこのほど、新会社「ディグナ」を設立。ディグナは「デジタルネイティブ」を短縮した造語で、ラテン語の「価値あるもの」という意味も持つ。デジタルネイティブによるデジタルネイティブのための新会社で、「世の中に新しい価値を提供したい」と意気込む。

初めてPCに触れたのは4歳
 うめけんさんが初めてPCに触れたのは4歳のころ。父親が働く大学の院生室や、近所の公共施設などで大人に交じってPCを触り、PowerPoint資料の作り方を教えてもらったりしたという。

 小学3年生の時には、友人と共同でテレビ番組のファンサイトを作った。放課後も一緒に作業や打ち合わせをしたいと考え、FTPサーバを友人と共有し、MSNメッセンジャーで連絡を取りながらHTMLを書き、サイトを更新していた。小学校の生徒会メンバー同士でメールをやりとりし、生徒総会の資料を作ったりしたこともある。

 小学校6年生で自分のPCを手に入れた。Skypeなど各種ネットツールも日常的に使っている。iPhoneも活用。iPhoneユーザーを集めて講師をしたり、iPhone活用に関するセミナーを開いたこともある。

 大人のPCの使い方と比較すると、「ネットを勉強しようとか、ITを導入しないと、といった意識がなく、やりかたを教わらなくてもネットツールを使いこなせる」のが、自らの世代の強みと話す。

 うめけんさんが最近会った女子高生は、携帯電話のメールやメーリングリスト、ネットの出欠管理ツールを使い、パーティの出欠管理をしていたそう。ネットを活用していた生徒会は、うめけんさんの学校以外にもあったといい、デジタルネイティブ世代は、ネットツールを「普通に使っている」という。

Twitterで世界が広がった
 Twitterを始めたのは2年前ほど前。それまで出入りしていたゲームサイトやネットコミュニティーなどは、「暇をつぶすために使うもの」という印象を持っていたが、Twitterは「経営者など、社会のコアとなっている人たちとつながれて刺激を受けた」。

 社会の仕組みや起業に興味を持っていたうめけんさんにとって、Twitterは同じ志を持った同世代と出会える場でもあった。「起業したいと思っている高校生はクラスに1人ぐらいしかいないが、Twitterでつながることができた」と話す。

プロフィールで高校生であることを明かし、未成年の携帯電話のフィルタリングについて、フィルタリング対象となる自らの視点でつぶやくなど、高校生ならではの内容は大人から注目を浴び、会社員や経営者などと交流が拡大。実際に会って話したり、勉強会に参加するなどして、視野が社会全体に広がり、高校生としての自分の位置づけを客観視できるようになったという。

 「いつか孫さんに会いに行きます」――孫正義社長にあてたそんなつぶやきが本人の目に留まって3番目のフォロワーに選ばれ、注目を浴びるきっかけに。テレビや雑誌の取材を受けたり、デジタルネイティブやセルフブランディングについての講演会を全国で行ったり、流行語大賞「なう」の受賞者に選ばれるなど、大人顔負けの活動を行ってきた。

 大人の社会に参加する一方で、福岡市内の進学校での高校生活は「1年生から詰め込み教育。社会に出る前の準備期間なのに、あまりに社会と断絶されている」と感じ、都内の通信制の高校に転校し、起業することにした。

 親からは大学進学をすすめられたが、Twitterを通じて知った広い世界に自らこぎ出して行こうと決意。「決められた道に行くより、強みを生かして好きなことをやったほうが楽しい、と決心した」

 「未成年だからとか個人だからという理由で一緒に仕事が出来なかったり、契約できなかったりということがあったので、自分で法人格を持った方がいいと思った。自分で自分をマネージメントするのは少し慣れてきたが、チームでやるのはまた別。人を動かし、お金を動かし、チーム戦でしかできないことをやってみたいと起業した」

東京、神戸、福岡――遠隔地の仲間たちとネットでつながる
 うめけんさんが設立した新会社、ディグナは総勢5人。1人を除く全員が中高生で、いずれもTwitterを通じて知り合った「Twitter起業」だ。中学生ながらiPhoneアプリ「健康計算機」を作ったプログラマー・てふさんなどが参加している。

 東京や神戸、福岡など、メンバーが住む場所は離れているが、TwitterやサイボウズLive、Skypeなどさまざまなツールを使い分け、効率的に仕事を進めていきたい考えだ。

 例えば、Twitterで志をともにする人と出会ったり、広く疑問を投げかけて助言をもらったりし、出会った仲間たちとサイボウズLiveで深くコラボレーションする――といったイメージだ。

 サイボウズLiveは、「以前から、日本で作っているグループウェアとして気になっていた」。初めてサービスに触れたのは、都内にある豚料理レストラン「豚組」のオーナー・中村仁さんが今年、Twitterの投稿内容を管理できるサービス「Kizna」の開発をしていた時だ。

 中村さんは、離れた場所に散る協力者たちと、サイボウズLiveを使ってコラボレーション。KiznaのβテスターだったうめけんさんもサイボウズLiveを利用してプロジェクトに参加し、「ものすごく多くの人が入って仕事を進行しており、起業に使えるなと思っていた」。

すでに、メンバー全員のサイボウズLiveアカウントを取得し、使い始めた。使い心地は「すごくいい」。新会社で何を作るかの相談や、自社サイト作りの進ちょく管理、会社のビジョンの設定など、さまざまなプロジェクトをサイボウズLive上に作って共有したいと考えている。

 「本来なら集まって会議室でやりたいことをサイボウズLiveでやる」イメージだ。「今までSkypeなどで話し、そのまま流れちゃっていたので、サイボウズLiveで議事録として残し、ディスカッションしていく」という。

デジタルネイティブ世代のためのネットサービスを生み出したい
 うめけんさんは、「すでにあるネットサービスに満足せず、足りないものがあれば自分で仕掛けたいと思う」性分で、既存のサービスや商品を冷静に分析して見てきた。「今まではリサーチしてサービスを知る感じで、批判しているだけだった。批判だけなら何も変わらないから、これからは変えていこうと思ってる」

 事業プランは検討中で、さまざまなアイデアが浮かんでいるが、「同世代が使うものを、同世代が作りたい」と話す。

「より良くしようとか、付加価値を付けようとか思うのが僕の思想」だ。ディグナには、「周囲の理解といった環境に恵まれ、動ける人たち。自分たちも楽しみながら、世の中を変えたい」と考えるメンバーがそろっている。

 ディグナの事業はまず、うめけんさん本人の経験を生かし、Twitterを使ったマーケティングのコンサルティング事業などからスタート。その後、同世代向けの新しいプラットフォームを構築、デジタルネイティブのためのサービスを作っていきたいと意気込んでいる。

46  47  48  49  50  51  52  53  54  55  56 
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
魚沼コシヒカリ.com
年齢:
70
性別:
男性
誕生日:
1954/01/01
職業:
農業
趣味:
スキー・読書・インターネット
自己紹介:
私は、魚沼産コシヒカリを水口の水が飲める最高の稲作最適環境条件で栽培をしています。経営方針は「魚沼産の生産農家直販(通販)サイト」No1を目指す、CO2を削減した高品質適正価格でのご提供です。
http://www.uonumakoshihikari.com/
魚沼コシヒカリ理想の稲作技術『CO2削減農法研究会』(勉強会)の設立計画!
バーコード
ブログ内検索
P R
忍者ブログ [PR]

designed by 26c. / graphics by ふわふわ。り