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2011.2.5 18:00 産経ニュース
愛知県知事選と名古屋市長選、市議会解散の賛否を問う住民投票のトリプル選が6日、投開票される。前名古屋市長が首長新党を立ち上げ、対立する議会に“解体”をたたき付けた形だが、自治体の長が今春の統一地方選に向け、新党を結成する動きは大阪や埼玉など全国に広がる。それに対して「首長の多数派工作だ」との批判も強い。首長が目指すのは議会改革か、独裁か。住民からの最初の答えが6日、出される。(桜井紀雄)
「古い仕組みぶちこわす」…名古屋、大阪でのろし
「今回の選挙は現代版桶狭間の戦い。庶民革命の継続か、職業議員によるなれ合い政治か、それが問われている」
前名古屋市長で首長新党「減税日本」代表の河村たかし氏は今回の選挙戦でこう訴えた。議会が解散されれば、減税日本の候補による過半数獲得を狙う。
「既存政党に満足していますか。愛知、名古屋から古い仕組みをぶちこわそう」。河村氏とタッグを組む前衆院議員の県知事候補、大村秀章氏の応援に自ら率いる首長新党「大阪維新の会」のメンバー約70人を引き連れ、駆け付けた橋下徹大阪府知事はこう気勢を挙げた。
河村氏が公約に掲げた市民税10%減税の恒久化を市議会に否決されたことが発端だった。対立する議会に河村氏は議会解散請求(リコール)運動を仕掛け、知事選にぶつけて自らも市長を辞職。トリプル選に打って出た。
それに「大阪都構想」を掲げて維新の会を結成し、構想に反対する大阪市議会“解体”を目指すという一連の動きの出発点となった橋下氏が援護射撃するという構図だ。
これに対し、民主・自民という二大政党は危機感を募らせる。民主党からは衆院議員を辞職した石田芳弘氏が市長選に出馬。それを自民党県連が支援するという異例の展開となった。
「民主主義は話し合いが大事。河村氏は議会に混乱をもたらした」。石田氏は河村氏の手法を痛烈に批判した。
国への反旗…きっかけは子ども手当
名古屋、大阪の動きを注視する一団がいる。埼玉県で1月、地域政党「埼玉改援隊」を結成した5市町長らだ。清水勇人・さいたま市長▽小島進・深谷市長▽高畑博・ふじみ野市長▽松本武洋・和光市長▽清水雅之・神川町長が参加。清水市長が代表を務め、財政の健全化や議会のスリム化など、共通政策である「共通八策」を発表した。
党名は坂本龍馬が幕末に結成した「海援隊」に、「共通八策」は龍馬が提言したとされる「船中八策」にちなんだ。桶狭間の戦いや明治維新にあやかった河村氏や橋下氏に影響を受けた部分がある。さらに県内の首長に参加を呼び掛けるとともに市町議選で政策に共鳴する候補を推薦していく。
「きっかけは子ども手当。直接現金を支給することが本当に市民のニーズに合うのか。保育所の待機児童がいる中、それだけあれば保育所の整備など、どれだけニーズに合った支援ができるかとの強い思いがあった」。代表の清水氏は産経新聞のインタビューに、結党に至る5市町長の共通認識として現政権のバラマキ政策に対する反発があったことを明かした。
さらには民主・自民という二大政党の利害が地方議会に持ち込まれることへの違和感があったという。「今の時代は国と地方の利害がぶつかる。そこに政局を持ち込まれると本当の議論ができない」
職場は東京で、行政サービスを受けるのは県内という「埼玉都民」と呼ばれるアンバランスな地域事情も共通の背景にあったという。東京でリストラされても結局、市町村の生活保護を受けることになり、地方の財政を圧迫する。
清水氏は「われわれはもっと地域分権への期待感があった」と民主党政権へのもどかしさを語り、「権限・財源がいちばん住民のニーズを把握しやすい基礎自治体にもっと移譲されるべき。権限・財源がなさすぎて何をやるにも国にお伺いを立てなければいけない」といらだちを示した。
地方議員は「ビジョンなく、感情論」? 「賛同者で議会を支配」と猛反発
《地方議員にも求められるのは、まちづくりのビジョン》
《首長と議員が市(町)全体のために国の政党の枠組みを越え、感情論を排し合理性のある政策論争を行う》
「共通八策」にはこう記されている。議員にビジョンなく、感情論のため合理的な論争ができなかった裏返しに聞こえる。
「旧態依然とした中、政策的な基本理念が一致した議論が今までみられなかった」(高畑ふじみ野市長)「スタンスを明確にし、政策を議論する場にしたい」(松本和光市長)と改援隊設立の記者会見で、市長らは、進まない地方分権に加え、一向に議論がかみ合わない議会を批判した。市長らは政策案を否決された経験を持つ。
さいたま市では、敬老祝い金の支給年齢を75歳以上から88歳以上に引き上げる条例改正案が否決された。
「(高齢の子供や配偶者が世話する)老老介護による殺人が3件起きた。現金支給より支援の充実など、より効率的な使い方があると考えたが、議会は支給額を減らす方には向きにくい。選挙が近いこともあっただろうが、理解を得られなかった」
こう指摘した清水氏はさらに次のように強調する。「昔は首長が議員の要望を少しずつ聞いて議案を通していたが、財政が右肩下がりの中、まんべんなくはできない。議員が特定の団体や地域を背負った議論をすると、財政は破綻(はたん)する」
改援隊の動きは早速、議会から猛反発を受けた。1日に開会したさいたま市定例議会では「市長は議会と首長の二元代表制を正しく理解していないふしがあり、真意を正さないと」との意見が出され審議が空転。「自身のマニフェストの賛同者で議会を支配しようというのか」「イエスマン以外を排除し、議会のチェック機能を弱めるのが狙いか」と批判を浴びた。
清水氏は「二元代表制をより機能させることが目的。首長と議会があまりに方向性が違うと全く機能しなくなる」と反論するが、改援隊で過半数の議席を目指すとしていた発言の撤回を余儀なくされた。実際に選挙でどれだけ賛同者が得られるか、見通しは立たない。
クーデターか、民主主義の王道か?
「大阪市営地下鉄は東京の地下鉄と違って全然、広がりがない。わけの分からないところに終点だらけだ。市議が『地元に線路を引け引け』といった結果。まあ一度、見てください。大阪の地下鉄のデタラメさを。こんなことしていたら大阪全体の発展なんてない」
橋下氏は1月下旬、東京都内で記者会見し、こう大阪市と市議会への批判を展開した。自身が掲げる「大阪都構想」が批判されていることに対し、東京のメディアの理解を得るために東京に乗り込んでの会見だ。
「大阪市議は日本一報酬が高い。一番おいしい仕事。これをなくしたくないから(大阪都構想に)反対する」
橋下氏はさらに地方議員への批判を繰り返した。「地方議員は予算編成の責任がないから、財源も考えずに要望しか言わない。二元代表制でチェックできるなら日本の自治体はこんな財政破綻になっていない」
大阪都構想とは、東京23区のように大阪府域を区部に再編し、選挙で選ぶ区長を置く構想だ。大阪市の解体につながることから「地方分権に逆行する」と平松邦夫市長や市議会から大反発を受け、議論は平行線のままだ。
そこで、構想実現のために取ろうとしているのが、自ら結成した維新の会で市議会の過半数を得るという手法だ。自身が今秋の市長選に立候補し、共闘する府知事候補とともに府と市両方を掌握するという戦術についても取り沙汰されている。まさに河村氏と同様の荒業だ。
橋下氏は「真偽はそのときにならないと表に出せない」と市長選出馬については明言を避けながらもこう語気を強めた。「できるなら話し合いでやっている。大阪都構想は国づくりの話。国が国ならクーデター、バズーカや戦車を持ってやるようなこと。それを選挙で多数決をとって決めるのだから、僕はこれが民主主義の王道だと思う」
元改革派首長は「危うさ感じる」「歴史的必然」
地域独自の新党を結成する動きは愛知や大阪、埼玉にとどまらない。愛媛県松山市議会では、市長支持の新会派「松山維新の会」が発足。岩手県議会や京都市議会では、既成政党と距離を置く「地域政党いわて」や「京都党」が立ち上がるなど、全国に広がる。
改革派知事として知られた元宮城県知事の浅野史郎氏は「多くの地方議会で議会としての役割を果たしていない現状に刺激を与えるには面白い動きだ」と指摘。「地方分権が進めば、国の関与を受けずに地方が決めることが広がり、地方議会の役割が大きくなる。そのとき、今の体たらくでいいのかという議論はその通りだ」と語る。
ただ、多くの新党が議員の報酬カットや定員削減を掲げていることには疑問を呈する。「報酬もらいすぎ、定員多すぎが問題ではなく、それだけの定員、報酬がありながら、やるべきことをやっていないのが問題。議会は単なるチェック機関ではなく、政策をめぐって提案し合うライバル関係になければならない」
半面、首長が新党を結成し、過半数を目指す動きには「危うさを感じる」とも。「議会は議会としての持ち味があり、多様性を持つ。それが、首長新党が多数を占めると、チェック・アンド・バランスの本来の目的がなし崩しになるのではないか」
一方、同じく改革派知事で知られた元三重県知事で早稲田大学大学院教授の北川正恭氏は「荒っぽいから欠点はあるが、迫力はある」と一定の評価を下す。
議会のリコールに動いた河村氏の手法については「禁じ手だ」としながらも市民の支持があった点は「議会は本質的な改革を迫られている」と指摘する。
「いろいろと賛否はあるが、行政の流れと並行して政党の分権化が始まるのは歴史的必然だ」とも話し、こう続けた。「議会だけではなく、首長や執行部も変わらなければいけない。今まで首長は主権者を忘れて議会と談合してやってきたが、生活者の視点から変化を求められている。エジプトやチュニジアで起きたのと同じことが始まっている」
2011/02/07 00:34 産経新聞
【地方異変】
埼玉改援隊
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110205/lcl11020518010004-n2.htm
松山維新の会
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/390858/
地域政党いわて
http://localparty-iwate.com/
京都党
http://www.kyoto-party.com/
河村たかし氏の勝利は、どこまで波及するだろうか-。2カ月後の4月統一地方選には、大阪府議会制覇を狙って、大阪府の橋下徹知事が代表を務める首長新党「大阪維新の会」の公認候補が大量に立候補する。「与党」対「野党」で、国政選挙の代理という位置づけだった地方選挙は、愛知を契機に「首長新党」対「既成政党」という構図に大きく変質し始めたようだ。(金子聡、康本昭赫)
「大村(秀章)さんの『日本一愛知の会』、河村さんの『減税日本』、そして『大阪維新の会』(の3地域政党)が手を組めば、既成政党への不平不満を必ず晴らしていく。愛知、名古屋からどえりゃーことをやりましょう」
今年1月、河村氏の応援のため、維新の会のメンバー約70人を引き連れて名古屋入りした橋下氏はこう訴えた。
橋下氏は自民と公明、河村氏は民主と、当初は両氏とも既成政党の支援を受けて当選した。維新の会メンバーの多くも元自民党員だ。だがこの2人は演説のたびに、民主、自民という既成政党に対して、激しい批判を浴びせるようになっていた。
当選を決めた6日夜も、河村氏は低迷が続く民主党を当てこすった。
「政治は、公約を守らなあかんですよ」
河村が言うように「民主党の裏切り」が、首長新党の流れを後押しする。
平成21年の衆院選で有権者は民主党に期待し、政権交代が実現した。米軍普天間飛行場移設問題やマニフェスト(政権公約)の実現などで民主党政権は国民の期待に応えることができず、失望を招いた。民主党政権の失政が、一連の「地方異変」の誘因だ。
国の施策に対する自治体の異議申し立ても増えた。民主党の看板施策「子ども手当」の地方負担にも相次いで反旗を翻す。
神奈川県や横浜市、川崎市、さいたま市、千葉県浦安市などが続々と「子ども手当は壮大なばらまき」などと声をあげている。名古屋のトリプル投票と、こうした「造反有理」の空気は通奏低音を同じくする。
河村氏の勝利で、首長新党の勢いは、愛知から発祥地である大阪に寄せ返し、そして全国に波紋が広がろうとしている。
埼玉県では首長が「埼玉改援隊」を立ち上げ、松山市議会には、新会派「松山維新の会」、岩手県議会や京都市議会にも「地域政党いわて」や「京都党」が発足している。
名古屋と大阪は、いずれもトップの強烈な個性が原動力だ。当選の一報を受けた大村氏は6日夜、河村、橋下両氏に負けまいと「今日、日本の歴史が変わりました」「愛知から日本の国の姿を変えていくんだ」とボルテージを上げた。
橋下氏は最近、統一選で行われる都知事選への応援もにおわし始めた。
「しかるべき候補者と話ができれば東京都、中京都、大阪都の3都でタッグを組みたい。この3都で大都市圏を強くする政策を出し国に物申していきたい。新しい軸になると思う」
6日夜、熱狂の続く名古屋市内で、河村氏は声を張り上げた。
「ノルマンディー上陸作戦はこれからだ」
統一選の幕開けを告げる13の知事選告示(3月24日)までは、あと50日足らずになった。
http://www.youtube.com/watch?v=2al1FZPypM4
アイチ・ナゴヤ 共同マニフェスト 大村 ひであき ・ 河村 たかし
http://www.ohmura.ne.jp/atj_manifest.pdf#search=';アイチ・ナゴヤ 共同マニフェスト'
大村秀章
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9D%91%E7%A7%80%E7%AB%A0
河村たかし
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B3%E6%9D%91%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%81%97
平成の楽市楽座
減税と大胆な規制緩和で景気回復
愛知・名古屋の活力を取り戻します
県民税・市民税10%減税
1年で県民税・名古屋市民税10%で600億円の減税
1300億円~2000億円の経済押し上げ効果
中京都の創設 ~アイチ・ナゴヤの合体~
世界と闘えるアイチ・ナゴヤとするため「強い大都市」をつくります
重複行政を徹底的に排除し、合理化による経費削減で減税財源を確保
国の出先など国への行政改革の要求を強めます
道州制の実現に向けて、国の機関、権限の受け皿となる「中部広域連合」を設立
国税徴収をアイチ・ナゴヤで。国への依存から、国からの自立へ
国からの請求明細により自衛隊・外交、北海道、沖縄などへ支払い
強い大都市、アイチ・ナゴヤが日本を引っ張り日本国民を豊かにします
『身近でやさしい民主主義』を実現
市町村への権限・財源移譲、地域のことは地域で決める地域委員会の推進
地域・都市再生へ集中投資
環状道路・幹線道路の整備、港湾・空港・リニア新幹線などの交通・インフラの整備
名古屋高速道路料金をまず100 円値下げ。都心への通過交通の迂回、渋滞緩和、
環境対策等を配慮しつつさらなる値下げを
地域産業の振興、雇用の促進、中心市街地の活性化など優良な開発を推進
~容積率・許認可の緩和、不動産取得税等の減免の検討、優良な宅地開発の推進~
医療・健康・福祉へ集中投資
がん、脳卒中、糖尿病などの克服。小児、周産期医療の充実
救急医療の支援、ドクターカー・ドクターヘリの増設。予防医学の充実
陽子線がん治療設備の広域利用
「健康長寿あいち」づくり。8020運動の推進
県有地・公有地、公営住宅・公的施設の利活用で介護・障害福祉施設、グループホーム、
保育所、託児所等を積極的に整備
子ども・高齢者の悲鳴に耳をすます行政。児童虐待ゼロ、高齢者の孤独死ゼロに取り組み
ます
ふるさと農林水産業の振興
地産地消の推進、あいちブランドの確立、都市農業の振興
教育立県あいち、人材創造あいち
教育現場への権限・財源移譲。社会人や企業OB を教壇へ。小・中学校の学力アップ
公私間格差の是正。いじめ問題の根絶。特別支援教育の充実
地域の文化を活かし、あいちの個性を発信
環境と文化を重視したまちづくりの一環として、歴史的建造物や旧東海道・美濃街道等の
旧宿場などの町並みの保存・再生・活用に取り組む
あいちの祭・伝統芸能を振興
市役所、県庁舎を国の重要文化財申請。同時に市民に開放、シティーホール化
観光あいちの創造
県・市共同で観光政策司令塔をつくり、内外プロモーションを強化
『10 大環境政策』で環境首都アイチ・ナゴヤを
① 藤前干潟を市民とのふれあいのメッカに
ラムサール条約登録の11月18日を「県民・市民環境デー」としてイベントを開催し、
伊勢湾・三河湾地域へ取り組みを拡大
② 2010 COP10を継承
生物多様性条約締約国会議の成果を活かしたシンポジウムやイベントを開催
③ 木曽川水系連絡導水路事業の見直し
④ 長良川河口堰の開門調査
⑤ 世界最先端の自動車環境都市の実現へ
バッテリー交換式EVタクシーの全面普及を達成し、世界最先端の環境都市を実現
⑥ 自転車環境を整備
都市部での安全な自転車環境整備を促進し、ベロタクシーの常時運行を推進
⑦ バイオマスエネルギーの活用を推進
⑧ 太陽光発電の支援
⑨ 都市緑化の推進
森林、里山の保全に努めるとともに、まちの緑化率を高め、壁面緑化や屋上緑化を
推進
⑩ 河川の自然再生
集水域管理をベースに、河川の自然再生をすすめる事業に取り組む
リニモに乗ってモリコロパーク(愛・地球博記念公園)にみんな集まれ!
環境に配慮した野外音楽施設を整備し、森と芝生、緑の中でコンサート、フェスティバル
を楽しもう!
名古屋港、東山動植物園、久屋大通公園等、どえりゃぁおもしれぇ
エリアをつくります!
エアロトレイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3
「アホウドリ」がヒント、速くて省エネの新交通システム!
2011年2月1日(火)日経ビジネス 山田久美
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110126/218156/?top
最高時速は時速500キロメートル。世界最高時速581キロメートルを誇るJR東海の「磁気浮上式リニアモーターカー」と同等の速さを実現しながら、リニアモーターカーの約9分の1のエネルギーで移動できる新交通システム「エアロトレイン」の研究開発が進んでいる。
1500キロメートル――。これは、アホウドリが1回の食事で移動できる飛行距離だ。我々人間が徒歩で移動する場合、時速5キロメートルとしても300時間、つまり2週間近く、休むことなく歩き続ける計算になる。では、なぜアホウドリはこんなに“燃費”が良いのか。その理由の1つが「地面効果」と呼ばれる自然現象である。
地面効果とは、地面とスレスレの高さを翼を使って移動する際に、地面と翼の間に挟み込まれた空気がもたらす強い上向きの力のことだ。
移動中のエアロトレイン
地面と翼の間に空気を挟み込む!
その地面効果を応用して、時速500キロメートルという高速移動を可能にする新交通システム「エアロトレイン」の研究開発が進んでいる。動力に利用するのは太陽光発電や風力発電など自然エネルギーだけ。手がけているのは、東北大学未来科学技術共同研究センターの小濱泰昭教授である。
飛行機は「揚力」を使って浮上する。翼は、前方から風を受けることで、翼の上の部分よりも下の部分の方が、空気の圧力が高くなる。その結果、翼が下の部分の空気によって押し上げられ、機体が浮き上がるというわけだ。この上向きの力が揚力である。
ここで機体の高度を上げないとどうなるか。地面と翼の間に空気が集まるため、翼の下の部分の空気の圧力が高まり、揚力が増すことになる。これが、地面効果である。
地面効果は地面から離れるに従って弱まるため、機体はある程度浮上し、地面効果がなくなった時点で下降し始める。しかし、前進している限り、地面と翼の間に挟み込まれた空気があるので、それがクッション代わりとなって、地面に落下することはない。地面からの高さは、速度が決まればある一定のところで落ち着く。つまり、地面スレスレの高さを飛び続けることができるのである。
エアロトレインには、機体に4枚の翼が取り付けられており、3方が壁面に囲まれた凹型の専用路「ガイドウェイ」内を浮上走行するように設計されている。
翼の先はL字型になっており、L字の部分は安全翼と呼ばれる。翼と地面との間、そして、安全翼と壁面との間の計8カ所で、地面効果を発生させるようになっているのだ。安全翼と壁面との間に発生する地面効果は、機体が壁面にぶつかるのを防ぐ働きを担っている。
推進力は、機体の両脇に取り付けられた2つのプロペラを回転させることで得る。プロペラの動力は、ガイドウェイ脇に設置した太陽電池を利用する。現在は充電池にためて機体に積んでいるが、将来はパンタグラフ式にして、常時、電力供給ができるようにする計画だ。
一方、自動車や鉄道など地上を走る乗り物は、速度を上げると急速に空気抵抗が高まる。通常、空気抵抗は速度の2乗に比例して増大する。速度が2倍になれば空気抵抗は4倍に、3倍になれば9倍になってしまうのだ。
それに対し、エアロトレインが極めて少ないエネルギーで高速移動できるのは、地面効果が、空気抵抗を下げる働きを持っているからだ。
実は、地面効果を利用した乗り物はこれまでにも開発されてきた。しかし、その中心は水面を地面効果で浮上走行する軍用の「水面効果艇」で、地上を走る一般向けのものはなかった。しかし、水面に立つ波を受けて沈没するなど事故が後を絶たなかったため、現在は製造されていない。
元々、飛行機などの空気抵抗の研究をしていた小濱教授が地面効果を知ったのも、水面効果艇が最初だった。1986年から2年間、ドイツに留学した際、同僚が水面効果艇のモデル実験を進めており、それに衝撃を受けたのだ。
「これは面白い!と思った。帰国後も地面効果のことが頭から離れなかった」。小濱教授はこう振り返る。
そして帰国後、小濱教授はすぐさま、エアロトレインの研究開発を始めるきっかけとなるプロジェクトに携わることとなる。それは、新幹線の初代「のぞみ」号の開発プロジェクトだった。
新幹線が開業したのは1964年のこと。ここで改めて、初代の0系の「ひかり」号から最新のN700系まで、新幹線の歴代の先頭車両を見比べてみると、形状がより流線型に近づいていることが分かる。空気抵抗を下げるためだ。特に顕著に表れているのが、開業以来、維持してきた最高時速220キロメートルを、一気に時速270キロメートルに引き上げた初代のぞみ号だ。そして、その先頭車両の形状を考えたのが、この小濱教授である。
「しかし、残念ながら、先頭車両の形状の改良による空気抵抗の低減効果は、“スズメの涙”程度だった。地面に密着して走る限り、先頭車両の形状をいくら工夫しても、空気抵抗の大幅な削減は期待できない」。小濱教授はこう打ち明ける。
新幹線は床下の空気抵抗が壁に!
これまで鉄道で空気抵抗というと、先頭車両ばかりに目が向いていた。ところが、実はそれ以上に大きな空気抵抗を生んでいたものがあった。それは、車両の床下面と路面との間の部分の空気抵抗だったのだ。
車両の床下面と路面との間は狭く、かつ床下面も路面もデコボコしている。そのため、乱流が発生し、それが大きな空気抵抗となっていたのだ。しかし、この部分の改良は難しい。しかも、新幹線は16両編成で全長が400メートルもある。
「要するに、鉄道車両における空気抵抗の軽減には自ずと限界があり、高速化と燃費のバランスを考えると、N700系の時速270キロメートルがゴールだという結論に達した」。小濱教授はこう語る。
そうなると、気になるのが、2027年の開業を目指し、研究開発が進められている磁気浮上式リニアモーターカーだ。それに対しても、小濱教授の見方は厳しい。
「リニアモーターカーは燃費という観点から見ると、非常にエネルギー効率が悪く、新幹線の3倍もある。お世辞にも環境に優しい乗り物とは言えない」。
理由は、まず、超電導方式のリニアモーターの場合、投入する電力に対し、その1%程度しか推進力に変換できないため。そして、時速500キロメートル以上で走るにも関わらず、車両と3方を囲む壁の間が狭く、空気抵抗が大きいためだ。
では、高速化と燃費の維持・向上を両立させるような、地上を走る交通システムはもうないのか――。この課題に直面したとき、小濱教授の頭をよぎったのが地面効果だったのだ。
「飛行機のように翼を持たせ、地面効果を使って、地面からスレスレの高さを高速で浮上走行する新幹線のような乗り物を作ろう」。1986年、小濱教授は、のぞみ号のプロジェクトと並行して、この夢の実現に向け、行動を開始した。
最初の約10年間は、机上での理論計算が中心だった。しかし、1997年から1998年にかけて大きな進展があった。
まず、旧運輸省の支援により、エアロトレインに関する調査委員会が発足。時速500キロメートルを前提とした場合、新幹線の3分の1、そして、リニアモーターカーの9分の1のエネルギーで走行できるというお墨付きをもらったのだ。これにより、小濱教授は自信を強めた。
次いで、財団法人鉄道総合技術研究所(JR総研)が、宮崎県日向市にあったリニアモーターカーの実験線を山梨県に移転するのに伴い、日向市の実験線跡地の有効利用者を募集し始めた。それは、エアロトレインの実験走行に最適な施設だったため、絶妙なタイミングだった。小濱教授はすかさず応募し、無償で借りることができた。
小濱教授は、早速、これまで積み重ねてきた理論研究を実証するため、エアロトレインの第1号機を製作し、走行実験を開始した。そして、1999年、世界で初めて、地面効果によって地面の上を安定して浮上走行できることを証明した。
羽田-成田間の地下トンネルで走らせる!?
第2号機では、少ないエネルギーで走行できることを示すため、太陽光パネルで発電した電力のみで推進することを実証した。
そして、現在は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、幅3.3メートル、長さ8.5メートルの2人乗りの第3号機で実験を繰り返している。産業技術総合研究所の提案により、機体は難燃性のマグネシウム合金製に変えた。これは、同等の強度を保つアルミニウム合金に比べ約60%の軽量化が図れる新材料だ。
第3号機を使った実験には、NEDOから宿題が出ている。2011年3月までに、「1人の人間を、時速200キロメートルで、1キロメートル移動させるために必要なエネルギーを35キロカロリー以下に抑える」というものだ。「達成のメドは立っている」と小濱教授は自信をのぞかせる。
これがうまくいけば、来年度からは実用化研究の段階に入る。最終的には、3両編成、360人乗りを開発し、45メガワットの発電量で、区間500キロメートルの距離を、時速500キロメートルで、12分間隔で、往復走行させる計画だ。2025年には実用化できると踏んでいる。
「そのため、今後はますます産業界からの支援や協力、理解が重要になる」と小濱教授は話す。
とはいえ、エアロトレインを導入するには、ガイドウェイを敷設する必要がある。日本にはすでに新幹線という高速鉄道が整備されており、新幹線をエアロトレインに置き換えるというのは、あまり現実的ではない。そこで、現在、小濱教授が目を付けているのが、羽田空港と成田空港間の地下トンネルだ。これが実現すれば、羽田と成田を約10分間で移動できることになるという。もちろん、今後、新交通システムの導入が見込まれる新興国へも積極的にアピールしていく計画だ。
兄を襲撃し、偽札&ヘロイン密輸に手を染めていた!
拍手の仕草が父親と似てきたが、カリスマとなるため祖父に似せた古くさい髪型は気に入っていないという
金正恩
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%AD%A3%E6%81%A9
韓国の全国紙記者が話題の書にまとめた、北朝鮮プリンスの"秘められた黒い歴史"
2011年02月06日(日)現代ビジネス
北朝鮮の首都・平壌(ピヨンヤン)にそびえる豪華な邸宅に、 '09年4月初旬の深夜、国家安全保衛部(秘密警察に相当)の屈強な部員たちが押し入り、強引な"家宅捜索"を行ったことは、日本はもちろん、韓国でもほとんど知られていない。
「ウアム閣」と呼ばれる邸宅は、金正日(キムジヨンイル)総書記(68)のファミリーだけが使用できる招待所だった。その頃、ここを利用していたのは、金総書記の長男・正男(ジヨンナム)氏(39)である。
ロイヤルファミリーを狙っての"襲撃"など、専制国家である北朝鮮にあって、実行できるものではない。それを可能にするのは、いずれ金総書記から国家を譲り渡される"後継者"をおいて他にない。つまり、三男・金正恩(キムジヨンウン)氏(28または29)が、兄(注・正男氏と正恩氏は異母兄弟)に刃を向けた瞬間だった---。
この事件の詳細は、1月31日に刊行される『後継者 金正恩』(講談社刊)に記されている。筆者の李永鐘(イヨンジヨン)氏は、韓国の全国紙『中央日報』編集局政治部次長の肩書を持ち、約20年間、一貫して北朝鮮問題を担当してきたキャリアから「平壌特派員」の異名を持つ人物だ。
このタイトルから分かるとおり、金総書記の後を継ぐ正恩氏の人物像や彼が目指す国家の形を、初めて体系的に明らかにした書と言っても過言ではない(以下、〈 〉内は同書からの引用)。
正恩氏については昨年9月、朝鮮人民軍大将、朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長に任命され、直後に顔写真が公開されるなど、露骨に権力の委譲をうかがわせる出来事が相次いだ。
祖父・金日成(キムイルソン)国家主席と同じ黒の人民服を愛用するあたりに「金日成の若い頃に似ている」との指摘を権力基盤増強に利用する意図が見える。
事実、冒頭の「ウアム閣襲撃事件」は、後継候補から外れた正男氏が、正恩氏にとって「粛清」の対象となったことを示している。李氏が接触した韓国の情報当局の人間は、こう語ったという。
「金正恩の密命を受けた国家保衛部の部隊が金正男の尻尾を掴もうとウアム閣を襲撃したのは、ある程度まで事実だ」
正恩氏が正男氏の命まで脅かす理由。それは正恩氏の出生の秘密に一因があるとの説がある。現在、北朝鮮の実質的な"ファーストレディ"は「喜び組」出身のキム・オク氏と言われる。金総書記の健康管理を担当する秘書だったが、〈秘書室副部長および国防委員会の幹部にも任命され、党や軍の人事にも関与するほど絶大な権力を持っていると見られている〉。
正恩氏の母親は、公式には二男の正哲(ジヨンチヨル)氏と同じく高英姫(コヨンヒ)氏(故人)とされるが、正男氏は次の事実を知るという。〈「金正恩の生母がキム・オクであるという事実は、北朝鮮の指導部のなかでも限られた人間だけが知っている超極秘情報」〉。
つまり、〈金正恩が金ファミリーの血統を正統に受け継いでいない人物になってしまう〉ことになる。その事実を知る故、正男氏は正恩氏から狙われた可能性があるというのだ。確かに正男氏は、〈マカオの知人に「金正恩は間抜けだが、そもそも後継者の資格もない」などと話している〉という。
その正男氏は '01年に、ディズニーランドに行く目的で不法入国し、日本の捜査当局に拘束され、この事件が決定打となって後継候補から外れた。本書には二男の正哲氏が後継レースを降りた理由も書かれている。
韓国・国家情報院(旧KCIAにあたる)の運営する国家安保戦略研究所に所属する専門家が、〈2006年2月13日、(中央日報の)記者に対し、「金正哲が女性ホルモンの過剰分泌のために苦しんでいると聞いた」と語った〉というのだ。専門家は〈女性のように胸がふくらむ症状に悩まされている〉とも証言している。
心強い味方は「犯罪集団」
韓国メディアが正恩氏の存在に注目し始めたのは '07年3月頃、当時の国家情報院長だった金萬福(キムマンボク)氏が「金正日の三男が後継者になる可能性が高い」と記者たちに話したことがきっかけだった。
この年の春、金総書記の健康不安説が広まったが、韓国の国家情報院の諜報活動によって得られた正恩氏の発言がその根拠であり、それが後継説にもつながっている。
〈欧州の正恩と平壌にいる金正日との間で交わされた通話内容を西側の情報機関が盗聴に成功し、韓国に提供されたのだ。
「お父様、健康には気をつけなくてはいけません」
この前後の金正恩の発言から、金正日の健康に何か問題があるのではないかと推測され、さらなる諜報活動の結果、次第に「金正日の健康問題→後継者の準備」というコンセンサスが韓国政府や情報当局の間でなされるようになっていった〉
一方、正男氏は公然と刃を向けた弟に激怒したようだが、平壌に戻ることもできない日々が続いている。後継者の座を勝ち取った正恩氏が、正男氏の生殺与奪の権限を握ったと言っても過言ではない。
また、正恩氏は、軍など国家機関とは別に個人的な「暴力装置」を有する。それが「烽火(ポンフア)組」なる、正恩氏の親衛隊的性格を持つ、北朝鮮のエリート層の子弟を集めて作られた組織である。
〈米国の調査によれば、彼らは2005年に流通した超精密偽札「スーパーノート」の流通や、ヘロインの密売に関与した事実が判明しているという。
たとえば、2004年にラスベガスで発覚した偽造紙幣事件や、2003年4月にヘロイン330ポンド(約150キログラム)を積載した貨物船「烽燧(ポンス)」号がオーストラリアで摘発された事件に、オ・セウォン(注・「烽火組」リーダーで国防委員会副委員長・呉克烈(オグクリヨル)の息子)が関与していたと西側情報当局は把握している〉。
〈北朝鮮内で摘発されたケースもあるが、親の力によってほとんどが赦免(しゃめん)されて〉いる。
〈金正哲を通じて烽火組のメンバーと親しくな〉った正恩氏にとって、"仲間感覚"でコントロールできる犯罪集団は〈心強い勢力となっている〉。だから、次のような一文は不気味な迫力を持つ。
〈これからの金正男はマカオやシンガポールなど、外国を転々としながら暮らしていくことになるだろう。しかも常に"暗殺者"の影に怯えながら・・・〉
昨年11月、北朝鮮が韓国・延坪島(ヨンピヨンド)に200発もの砲弾を撃ち込み、民間人2名を含む4名を死亡させた攻撃が、正恩氏に"箔を付ける"ためのものだったとの観測は根強い。正恩氏は '06年12月24日に金日成軍事総合大学砲兵学科を卒業している。本書では '09年末頃に韓国に流出した内部資料の中に「砲撃に明るい軍事の英才」なる項目があるとして、こう紹介している。
〈(資料によると)卒業式では彼の「戦略戦術的構想」をしたためた「作戦地図」が卒業論文として発表されたという。それを見た朝鮮人民軍の指揮官たちは「感激の声を上げた」ことになっている〉
北朝鮮の軍の動きが活発化することは、正恩氏の後継のタイミングが近づいたこととイコールである。本書は、"ラストエンペラー"の思想と戦略を知るための貴重な手掛かりとなるだろう。
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