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メタンハイドレート
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88
読売新聞 1月30日(日)
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、次世代資源の切り札として期待される日本近海のメタンハイドレート開発のため、海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」を使った海底掘削調査を2月5日から実施する。
日本近海の海底はメタンハイドレートの宝庫で、埋蔵量は国内の天然ガス消費量の約90年分に上るとの試算もある。ただ、海底下の厳しい低温高圧環境に封じ込められ、取り扱いが難しい。採掘の際にメタンガスが異常噴出し、制御不能になるといった事故を防ぐには、事前に地質を綿密に調べ、採掘の地点や方法を注意深く決める必要がある。
今回の調査では、水深700~1000メートルの海底を100~400メートルくらいまで掘り抜き、ハイドレートを取り巻く層の地質構造や、掘削穴とパイプの安定性などを調べる。ちきゅうは、海底下7000メートルまで掘り進める、世界最高性能の掘削船。学術探査を目的に建造されたため、コンピューター断層撮影法(CT)などの高度な分析装置まで搭載し、海底地質の調査能力は飛び抜けている。
◇近海の宝」掘り出せ メタンハイドレート 世界最大の試験装置導入!
2011.1.11 産経ニュース
天然ガスの原料として海底などに眠っているシャーベット状のメタンガス、メタンハイドレートの採取に向けて、政府が今春、世界最大の室内試験装置を導入して本格的な実証を開始することが10日、分かった。メタンハイドレートは日本近海に大量に存在することが確認されている。平成24年度には海洋実験に乗り出す方針だ。実用化されれば、石油や天然ガスなどを輸入に頼る日本のエネルギー戦略にとって画期的な技術となる。
メタンハイドレートは日本近海のほか、南シナ海やロシアの永久凍土地帯などに存在している。油田のように掘り当ててもメタンガスが噴出することはないため、採取技術をめぐり日本や米国、韓国、中国などが国家プロジェクトとして研究を進めている。
今回、世界最大の室内試験装置を設置して実証実験を行うのは、経済産業省が所管する独立行政法人産業技術総合研究所。これまでの採取実験で、130気圧の状態で存在するメタンハイドレート層を30気圧に減圧すれば、最も効果的にメタンガスを取り出せる仕組みを突き止めており、これを応用することにした。
具体的には、海底のメタンハイドレート層に接した部分まで井戸を通し、ポンプで海水を吸い上げる方法でメタンハイドレート層にかかる井戸内の気圧を下げて、気泡状のメタンガスを発生させる技術を確立したい考え。3月に産総研のメタンハイドレート研究センター(札幌市)で井戸を想定した内径1メートル、高さ3メートルの世界最大となる室内産出試験装置を導入し、井戸に必要な強度などの調査に乗り出す。
メタンハイドレートは、日本近海の東部南海トラフだけで日本の天然ガス年間消費量の13・5年分に相当する約1兆1400億立方メートルの存在が確認されており、現在のガス田の埋蔵量ランキングにあてはめると世界20位程度に位置する。
このため、政府は6年から通産省(現経済産業省)が中心となって基礎的研究を開始し、12年に開発検討委員会を発足させて技術開発に乗り出していた。
経産省・資源エネルギー庁は30年度に商業生産技術を確立する計画で、実験費用などとして23年度予算案に89億円を計上。「減圧法による海洋や漁業への影響も、ほとんど問題のないことが分かっている」としており、実用化を急ぐ考えだ。
「日本で売れるから中国でも売れる」「高いものほどよく売れる」の迷信 !
2011年1月28日DIAMOND online 姫田小夏 [ジャーナリスト] China Report 中国は今
中国消費市場への売り込みが熱い。特に1人当たりGDPが1万ドルを超えた、所得の高い上海市場に向けての、日本企業の猛攻撃が始まっている。しかし現実は甘くはない。むしろ指摘されるのが日本企業の上海市場に対する認識の甘さだ。「日本で売れるから中国で売れる、だからそれで一儲けできる」といった迷信に踊らされる日本企業が足元をすくわれている。
「なぜか、日本人は上海で日本酒が売れると勘違いしている」
2010年11月に上海で行われた食品見本市を訪れた。日本勢が多数のブースを構えるなか、とりわけ目立ったのが日本酒のピーアールだった。彼らの期待感は小さいものではない。なぜなら昨今は大陸の中国人も日本料理を受け入れるようになったからだ。
上海のショッピング街に出店する日本料理の大手チェーン。フロアを見渡せば、ほとんどが中国人客だ。テーブルでは慣れない手つきで日本酒を手酌する30代とおぼしきグループがちらほら。これまで日本酒の飲み手といえば香港人や台湾人が主だったが、ここにきて地元の消費者が関心を示すようになった。
「上海の日本酒市場は広がっている」という見方もある一方で、「いや、上海市場はかなり厳しい」と率直に漏らす酒造メーカーもある。
筆者は上海の食品商社を取材した。中国人経営者のAさんは「なぜか、日本人は上海で日本酒が売れると勘違いしている」と話す。中国の一般消費者で日本酒をたしなむのはごく少数に限られているため、この食品商社はもっぱら業務用として日本料理店に納めている。
上海の日本料理店ではここ数年「久保田」「八海山」など、日本から輸入した日本酒のラインナップが増えた。だが、現実には、日本料理店に限定されたマーケットで、日本から輸入した日本酒の販路を広げるのは難しいようだ。
「ワインならば一般家庭にも歓迎され、中華料理にもよく合う。それに対して日本酒は普及の範囲が非常に狭い。しかも徳利にお猪口と特殊な飲み方が求められる。まだまだ人気とは言えないし、そう簡単には売れないのです」(Aさん)
地元中国人らが日本料理店で注文するのはたいていが「食べ呑み放題」、このメニューに含まれる日本酒は合成清酒である傾向が強いとも言われている。Aさんは「輸入した日本酒を扱うのは高級店を中心に、せいぜい50店舗程度」だと指摘する。
上海には日本料理店が500~600店あると言われているが、今後の戦略の重点はむしろ中華料理店ではないだろうか。日本酒を食品スーパーの棚におくよりも、まずは刺身を出すようになった中華料理店が狙い目だ。だが、足かせもある。
「蔵元はいいお酒を作るが小規模、小ロット。日本酒は大きく商売ができない。仮に人気が出たとしても量が出せないので商売としての限界があります」(同)
日本ブランドは売り込みが難しい。多品種小ロット型は日本では魅力に富んでいても、異国の市場では「知名度がない」「量が足りない」というハンデにすり替わってしまう。
中国産の4倍の価格で通用するか?シャボン玉石けんの挑戦!
北九州市に、無添加石鹸を製造するメーカーがある。
シャボン玉せっけん株式会社の主力商品である「シャボン玉石けん」は70年代に発売された。発売に至った背景には、日本の高度経済成長で便利かつ安価な化学物質が氾濫した結果、アトピーやアレルギーなどの皮膚疾患が急増したことがある。
時代は成長真っの只中にある上海も当時と重なる。
かたや日本の市場では液体石鹸が主流となり、固形石鹸が押され気味。シャボン玉石けんもまた「座して死を待つのか」という選択を迫られている。当然、海外市場を模索せざるを得ない。
見かけは地味なこの商品は、1個20元の価格が設定されたのだが、上海市民は歓迎するのだろうか。上海では国産地元ブランドの石鹸が1個5元程度で売られている。果たしてその4倍の価格を払ってでも「安心安全」が欲しいという客層は存在するのだろうか。そんな疑問を駐上海北九州市経済事務所所長の岩田健さんにぶつけると、こんな回答が帰ってきた。
「たった1週間で、日本円にして合計60万円を売り上げたんですよ」
2010年8月下旬に行われた上海の梅龍鎮伊勢丹での催事では、平日で1日当たり5000元、土日で1日当たり1万5000元を販売したと言う。日本でならこの売上げはあり得ない。1日1万円がいいところだ(1元=約12.5円で換算)。
購入者はOLが目立った。また、石鹸の販売員として雇われたアルバイトの女性が買って行くケースもあった。彼女たちのバイト料は1日150~170元。そんな薄給の彼女たちが20元のシャボン玉石鹸を買って行った。
色は真っ白、匂いはない、何より界面活性剤(合成界面活性剤)を主成分とする合成洗剤とは異なる。洗った感触が他とは異なり、ツッパリ感が少ないため、「体にいいかどうか」がすぐに実感できるのだ。
愛用者の1人、Lさん(上海在住、28歳)は「さすがに20元は高いと思いますが、父に固形石鹸をプレゼントしたら喜んでくれました。母には粉石鹸を。品物選びにはうるさい母が満足したのでびっくりです」と話す。どうやら一家で愛用しているようだ。
コピーできない、する手間がかかる“中国が作れないもの”を売る!
一方で岩田さんは「中国の国産品にはないもの、真似したところで手間がかかり、中国メーカーが造れないものを商品として送り込むことが重要なヒントです」と語る。
形あるものはすべてコピーされても仕方がない――。上海市場で闘おうとする日本企業はこうしたことをも覚悟しなければならないのかもしれない。それだけに敢えて真似されないものを出していくという視点が必要になるのである。
ところで、シャボン玉石けんの中国進出にはもうひとつ隠れたエピソードがある。このシャボン玉石けんに魅せられた中国人がいたのだ。THF株式会社(東京都)の社長、陳相秋さんが「中国で売らせてほしい」と挙手したのが始まりだという。
「きっかけはテレビ番組。シャボン玉石けんが紹介されたのを見て、これはおもしろい!と。直後、北九州の工場訪問を見学に行きました。訪れてびっくり、工場は一切匂いがない。石鹸すなわち化学工場、化学工場なら異臭は当然だと思っていましたから。健康そのもののものづくりに、即座に代理店になりたいと申し出ました」
目下、対面販売を通して、石鹸を認知させることに取り組んでいる。「ターゲットとする消費者は女性。冷静で、情報量も購買力もある。女性を説得できれば中国制覇も夢じゃない」と陳さん。この手応えに2、3年後には年間500万元の売上げを視野に入れる。
生活の質向上ニーズを捉えろ!次に中国市場を狙う健康食品!
北九州市が生活の質を向上させたいという急激に変化する上海社会ニーズに対し、次に上海に売り込みをかけようとしているのが「くろがね堅パン」だ。
「健康はアゴから」の発想で作られた無添加、無着色の鋼(はがね)のように堅いパンは、大正時代末期、官営八幡製鐵所の従業員のカロリー補給食として開発され、八幡製鐵所で作られたのが始まりだと言う。「時の洗礼を受けた地味な商品」もまた、真似されにくい商品であることは確かである。
昨今、上海市場では青汁も販売攻勢をかけるようになった。健康食品とはいえ、日本人ですら手に取るのはなかなか難しい、くせのある商品だ。上海でプロモーション活動を積極的に行うのは株式会社健康美人フォーラム(東京都)の日吉美生さん。「商品説明を丁寧に行えば買ってくれるんです」と感触を語り、「自らが販売姿勢を示さないと」と現在1カ月に2回は上海に足を運ぶ。
販売現場での最大の難問は、“誰がそれを売るのか”!
所得の高い上海市場をターゲットに、まずは対面販売でマーケットを拡大。そこでは消費者への商品説明がカギとなりそうだ。だが、日本人担当者が現場を離れたとき、その丁寧な商品説明は維持できるのだろうか。
現地での最大の問題は、商品はあるが売る人がいないということだ。マニュアルを作成しトレーニングを繰り返すものの、営業力は一朝一夕では育たない。経営者自らが乗り出すケースもあるが、百貨店など小売業態の中には、メーカー側のスタッフが直接売り場に立って販売する行為を禁止するところもある。一歩進めば1つまた壁にぶつかる、上海市場の開拓はその繰り返した。
最後になったが次のようなエピソードを紹介しておこう。最近、上海で筆者はこの手の話をよく耳にする。
ある日本人が商品のサンプルをスーツケースに押し込んで上海に持ち込んだ。そして、知り合ったばかりの中国人を前にサンプルを押し付けた。「これ、ちょっと配っておいてよ」――。当然、応分の対価は支払うだろうが、それにしてもあまりに舐めきった態度ではないだろうか。軽い気持ちで頼んだものは、軽い気持ちで扱われても当然だ。今、某社にはサンプルが詰め込まれた段ボールが埃を被ったまま、放置されている。
この複雑にして攻略至難な市場を甘く見てはいけない。中国市場、決して「出せば売れる」わけではないからだ。
世界一強欲で2番目に大きな経済が破裂した時・・・
2011.01.29(Sat)JBプレス 川嶋諭
中国のコラムで人気の宮家邦彦さんの記事が中国を代表するネットメディアに転載された。と言っても、私たちが英エコノミスト誌や英フィナンシャル・タイムズ紙の翻訳権を得て記事を掲載しているのとは違う。無断転載だ。
中国の代表的なメディアがJBpressから無断転載!
環球網に載ったのは、宮家さんのこの記事「なぜ日本人の対中親近感は急降下したのか」だった。
10年前に比べて日本人が中国に親しみを感じると答えた人が20%も急落、その理由を分析したものだった。
恐らく、中国にとっても日本人の気持ちの変化は注目すべきテーマだったのだろう。
しかし、環球網は環球時報という人民日報系の国際評論を専門とする新聞社が運営するネットメディアである。中国を代表するネットメディアの1つと言っていい。
そこが、発行元である私たちに何の連絡も、もちろん翻訳権の話もなく、勝手に記事を翻訳して掲載する。
しかもご丁寧なことに、宮家さんの記事の中から天安門事件に触れた部分はすべて削られている。記事に改竄を加えているわけだ。
宮家さんの元の記事にはコメントが3通寄せられていたが、環球網に載った記事には260通ものコメントがついている。
宮家さんによるとそのほとんどが日本人と日本に対する罵詈雑言だという。
さすが中国の大手メディア。その影響力は計り知れないと脱帽させられるが、中国を代表するメディアが著作権など全くお構いなしというのはいただけない。
欧米や日本ではあり得ない話だが、中国ではまかり通る。日本を抜いて世界第2位の経済大国にのし上がった中国は、いつまで国際的なルールを無視して自分勝手を貫くのだろう。
逆に、半年ほど前だったか、中国の新華社通信が記事を買わないかと営業に来た。政府系のメディアとして中国では無料で配信している記事の翻訳権を相当な値段で買えと言う。自分たちの権利だけは欧米や日本ルールでしっかり主張するお国柄らしい。
ベトナム人の少女を拉致、中国で人身売買!
そう言えば、以前紹介した北朝鮮の女性を売春婦として人身売買していることを指摘した記事「岡崎議員は見て見ぬふりなのか、中国が北朝鮮女性の人権を蹂躙」と似たような事件を、1月28日付の朝日新聞が報じていた。
中国とベトナムとの国境付近で、ベトナムの少数民族の若い女性を拉致して中国国内で売春婦として売り飛ばしているというのである。
21世紀の世界第2位の経済大国・国連の安保理常任理事国で起きていることなのだ。
人身売買の件は政府の取り締まり不十分が原因だとしても、著作権に関しては確信犯であることはまず間違いない。上海万博のテーマソングの例もある。
そうした中国が大変な勢いで力をつけている事実を私たちはもっと真剣に考える必要があるだろう。私たちの常識が通用しない強国といかに付き合いどんな対応が必要か。
米国が世界に誇る企業を手に入れた胡錦濤!
その意味で今週の谷口智彦さんのこの記事「GE、中国と仰天のディール」は重要な指摘だった。
既にレームダックと化している胡錦濤国家主席の訪米はめぼしい成果はほとんど上げていないと日本や米国では見られているが、実は違うというのである。谷口さんは記事の最後で次のように書く。
「それでも帰路、胡錦濤氏は機中の人となり、GEと交わしたあれこれを思っては微笑を浮かべたかもしれない。訪米は総じて成功だったとすら思わなかったか」
中国が今回の胡錦濤国家主席訪米でもらった最大のプレゼントは、米国を代表する企業ゼネラル・エレクトリック(GE)からの技術供与だと言うのだ。
GEは周知の通り、発明王エジソンが起こした会社である。中興の祖と言える前会長兼CEO(最高経営責任者)であるジャック・ウェルチ氏によって大胆にリストラされ、経営資源を成長分野に徹底的に振り分けた。
中国が喉から手が出るほど欲しい航空電子システム!
現在の会長兼CEOであるジェフ・イメルト氏は利益率が8%を下回るような事業はGEがやるべきではないとし、ウェルチ氏以上の決断力で事業の再構築に取り組んだ。
航空機産業やヘルスケア産業、エネルギー産業など最先端で高い成長が見込める事業ばかりを世界中で展開している。米国を代表する企業、というより世界の企業の鏡とも言える会社である。
バラク・オバマ大統領は、そのGEの技術を胡錦濤国家主席への手土産とした。これは日本や米国のメディアはほとんど指摘しないが、衝撃的な事実ではないかと谷口さんは言う。
「何と言っても特筆すべきは航空技術分野での提携だろう。GEは今度の合意によって、中国航空工業集団公司(AVIC)と、折半出資のジョイント・ベンチャー(JV)を上海に作ることになった」
「AVICとはほかでもない、先頃ロバート・ゲイツ米国防長官が訪中のさなか、時期を合わせたかのごとく新鋭戦闘機の試験飛行をやってのけた当の会社である。ステルス性に富む次世代戦闘機、J20とか、殲20と呼ばれる例の機体だ」
供与したハイテク技術は必ず軍事転用される!
「そんな会社にGEは航空電子システムを供与するという。民間機用だから精度は軍用に比し何段階か劣るとして、もしやGEは高を括っているのだとしても、中国はハイテクのかたまりエイビオニクス(航空電子技術)を喉から手が出るほど欲しかったはずだ」
これらの技術供与によって、中国の航空産業やエネルギー産業は一層成長の速度を上げるに違いない。これは、成長産業で日本にとっても強力なライバルとなる可能性がある。
例えば、三菱重工業が開発している三菱リージョナルジェット「MRJ」との競合は避けられない。民間の技術競争だけならまだしも、それはほぼ間違いなく軍事転用され、仮想敵国である日本や米国に向けられる。
今回のオバマ大統領のプレゼントは歴史的な贈り物になるかもしれない。
オバマ大統領にすれば、中国を通貨や通商問題などで国際的な土俵に乗せるための気持ちだったのかもしれないが、果たして中国にその意識があるのか。何しろ通貨問題一つとっても全く譲る気配がない。
通貨問題に全く取り組まない唯我独尊!
英FT紙のマーチン・ウルフ氏は「中国がドルを愛するのを嫌がる理由」の中で次のように書いている。
「中国にとって解決策は、今のような規模でドルを買うのをやめ、人民元がより速く上昇するのを認めることだ」
「これは確実に調整の問題を生む。しかし、こうした調整は中国の利益になる。調整を進めないと、中国はさらに多大な外貨準備を積み上げる羽目になり、自国の金融システムを歪め、金融の統制力を失う恐れさえあるからだ」
「しかし、今見られる証拠は、中国はまだ非常にゆっくりとしか動くつもりがないことを示唆している」
そして、最後にこう悲鳴を上げている。
中国のマンションは1億円以上がざらに!
「胡主席に対する筆者のアドバイスは単純である。中国があの忌むべきドルの横暴から逃れたいのであれば、買うのをやめろ、というものだ。どうかお願いだから」
中国は現在のような政策を続ければ、中国にとって大きな問題になることは分かっている。すでに過熱した経済は、バブルとなって表面化しているからだ。
大都市の不動産価格は急上昇。高層マンションでは1億円以上の物件がざらだという。日本のバブル最盛期を髣髴させる。
そのため、ここに来て、行き過ぎた投機を防ごうと固定資産税の導入を一部で試み始めている。しかし、焼け石に水とはこのことだろう。
では、なぜ問題が分かっているのに中国は本格的な改革に着手できないのか。そのことを示しているのが柯隆さんのこの記事「格差固定のコネ社会を待ち受けるもの」である。
日に日に強まるクローニーキャピタリズム!
「中国の経済と社会システムは市場メカニズムを取り入れ、平等をモットーとする社会主義の理念はわずか20年で姿を消した。一部の保守的な左派の論者は、現行の社会システムが毛沢東路線から大きく逸脱してしまったとして、猛烈な批判を展開している」
「とはいえ、毛沢東路線への逆戻りは、もはやできない。人々の私利私欲が膨張し、他人よりも豊かになろうとするモチベーションは、予想以上に高まっている」
「そして、あの手この手で一度富を手にした者は、それを保持し続けるために、家族内で継承しようとする。結果的に中国ではクローニーキャピタリズム、すなわち縁故重視型の経済の色彩が日に日に強まっている」
この一度富と既得権益を得た人々が、それを絶対に手放したくない、家族内で継承させたいという強い気持ちが、改革を妨害するのである。
固定資産税やさらに検討されている相続税の導入は、こうした既得権者には徹底的に嫌われる。しかも、政治を司る人たちが、そうした既得権益者なのだ。
政財界の個人資産は1人平均30億円!
「中国人民解放軍の元大佐・辛子陵氏によれば、政財界にいる約3000人の太子党は個人資産が平均で2億元(約30億円)に上ると言われている」
こうして中国はバブル経済を膨らまし続けていく。その結果待ち受けるのはバブル崩壊だろうが、それは世界経済にとっても深刻な影響を及ぼすことになる。既に、中国をはじめとした新興国の高成長は資源や食料の高騰となって表れている。
それを示しているのが英エコノミスト誌のこの記事「騰勢強めるコモディティー価格」だ。
「コモディティーが2008年のような盛り上がりを見せている。石油価格は1バレル=100ドルにあと一歩まで迫り、2008年10月以来の高値をつけている」
「本誌(英エコノミスト)が算出している指数で見ると、世界の食料価格は2008年7月のピーク時の水準に戻っている。昨年11月初頭から17%も値を上げた銅も史上最高値を記録している」
リーマン・ショックは単なるきっかけにすぎなかった!
世界は2008年のリーマン・ブラザーズの破綻によって大きな経済的ダメージを受けた。しかし、リーマンの破綻は実は根本原因ではなくきっかけにすぎなかった。
世界が不況へと突入した原因は、リーマン破綻の1年以上前から世界中を覆い始めていたコモディティー価格の高騰だった。
「最近の大不況(great recession)は、概して金融危機に端を発したとされているが、実は米国経済が投資銀行リーマン・ブラザーズ破綻の1年近くも前から収縮を始めていた事実は忘れられがちだ」
「カリフォルニア大学のジェームズ・ハミルトン教授は、大不況の原因は石油だったと考えている。2007年末から2008年第3四半期にかけての景気悪化は概ね、2007年初頭以降の石油価格の上昇で説明できると教授は言う」
バブル化した経済で世界の資源を買い漁る中国。そして、米国の景気回復も軌道に乗り始めたことで、食料や資源に対する需要はさらに強くなると予想される。
中国と米国が原油価格をつり上げる!
中でも世界経済にとって大きいのが石油の需要だとエコノミスト誌は書く。
「ゴールドマン・サックスのジェフリー・カリー氏は、米国の石油需要が回復すれば、中国と『衝突』することになると懸念している。というのも中国は現在、 2007年実績を23%上回る量の石油を消費しているからだ」
中国の需要増などだけでも既に1バレル100ドルに迫る状況の中、世界最大の需要国である米国で本格的な景気回復が始まれば、騰勢は一気に高まるに違いない。
「中国ではほかにも、銅の消費量が63%、綿花と大豆の消費量が18%増加し、ワインの消費量も増えている」
世界経済は大きな転換点を迎えつつあることは間違いない。恐慌はどこか1カ国が原因で起きるのではなく複合的な原因で発生する。しかし、中国という世界一強欲な経済が、強欲さを控えるどころかますます強めているのは世界にとって心配の種だ。
格付けに疎い首相がダボス会議で何を話すの?
先進国経済は景気回復期に入ろうとしている矢先ではあるが、既に遠くに聞こえてくる大恐慌の足音が空耳になることを願うばかりである。
そして、いまやピエロになった感がある日本の首相。下半身が問題にされているイタリアの首相の方がまだましかもしれない。米国の格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に日本国債の格付けを8年ぶりに1段階引き下げられた。
そのことを聞かれて、「そういうことにはちょっと疎いので」とコメントを避けた。まあ、いい。揚げ足を取るつもりは全くない。たかが民間の格付け機関の判断などに日本の首相たる者がコメントしないのが慣例であるらしいから。
しかし、民主党政権になって2年続けて税収より国債の発行額が上回るという異常事態がその大きな原因であることの認識が全くないのだろうか。そういう首相が社会保障費を確保するために消費税の増税を与野党で議論しましょうと平気でおっしゃる。
ダボス会議にはどうしても行きたいそうだが、そこで何を話すつもりなのか。日本人が世界で笑いものにされないように、ぜひ発言には細心の注意を払ってほしいものだ。
UXニュース
https://uxtv.jp/movie/newsmovie.php?mode=1&id=673
日本政府がコメの輸出拡大などについて協議している中国の国有企業「中国農業発展集団」が県内入りし農産物の直売所などを視察しました。去年12月日本政府と意見交換し日本からのコメの輸出を年間20万tに増やすことなどで合意しています。中農集団の幹部らは産地で直接、農産物を確認しようと県内入り。十日町市の直売所では雪下にんじんのジュースなど地元の特産品を試食しました。他に新潟市中央卸売市場やコメの低温倉庫も視察しています。中国には2007年から県産コシヒカリが輸出されていて輸出拡大の具体策など協議の行方が注目されています。
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http://www.uonumakoshihikari.com/
魚沼コシヒカリ理想の稲作技術『CO2削減農法研究会』(勉強会)の設立計画!