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全国から観光客が訪れる北海道のファーム富田
ファーム富田
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%AF%8C%E7%94%B0
2010.07.16(Fri)JBプレス舘野健児
ファーム富田(北海道・中富良野町)は現在はラベンダーを中心とした香粧品(香水、オイルなど)の製造業を営んでいるが、以前はラベンダー事業を行っておらず、農業(稲作)を行っていた。
1903年に創業者である富田徳馬(富田均社長の曾祖父)が北海道中富良野にて稲作を始める。その後、富田忠雄(富田均社長の父)が、農業に希望を見出せず将来を模索していた時期にラベンダーと出合う。58年にラベンダー栽培を始め、ラベンダーオイルの生産を手がけるようになり、生産量も増加の一途をたどっていた。
しかし、70年代になると、合成香料の急激な技術進歩と貿易の自由化による安価な輸入香料の台頭により、国内のラベンダーオイルの価格が下がり、その後、香料会社がラベンダーオイルの買い上げを中止し、ラベンダー栽培業者のほとんどが姿を消していった。
ファーム富田は稲作で生計を立てながらも、なんとかラベンダーを栽培し続ける道はないかと模索しながらの経営が続いた。
国鉄のカレンダーに掲載されたラベンダー畑
その後、転機が訪れる。76年に国鉄(日本国有鉄道)のカレンダーにファーム富田のラベンダー畑が掲載され、話題を呼び、多くの観光客が訪れるようになった。
しかし、香料作物としてのラベンダー栽培は限界がきていたため、訪れる観光客に対し、匂い袋などの商品を製造し、販売することでラベンダー栽培を継続していくことを考案した。
その後、香水や石鹸など、商品は多数増え、ラベンダー畑も15ヘクタールになるまで大きくなり、今でもラベンダーの開花時期になると多くの観光客が訪れている。
ファーム富田はラベンダー関連事業が中心となっているため、ラベンダーの開花時期に業務が集中している。そのため、通常時は正社員30人ほどで運営しているが、繁忙期になるとパート、アルバイトを100人ほど雇うことで、業務量のバラツキを調整している。
上記記述からも分かる通り、経営者の思いはラベンダー栽培を継続したいこと、綺麗なラベンダー畑を多くの人に見てもらいたいことであり、すべてはその思いから成り立っている。
事実、ラベンダー畑の観覧に際し、観光客から料金を一切取らず(駐車場代も取っていない)、より多くの観光客に来てもらうような施策を採っている。
また、栽培するだけでは成り立たないので、ラベンダー製品を販売することで、ラベンダー畑の栽培・管理費用を捻出している。
社員への権限移譲でモチベーションアップ
権限委譲が進んでいることが、社員のモチベーションを高める要因となっている。
ラベンダー関連商品を製造販売しているが、ラベンダー畑内に10店舗ほどを設置し、販売している。
大店舗にするのではなく、店舗をそれぞれ小さくすることで、多くの社員が店舗管理に携われる仕組みとなっており、その責務の大きさから、モチベーションが高い社員が多い要因となっている。
1店舗にいる正社員は1~2名で、他の店員は全てアルバイトで形成されている。店舗管理の仕事には、在庫管理から商品発注、売上や利益などの管理、アルバイトのシフト管理などがある。一社員でありながら、一店舗の店長としての働きが求められる。
また、ラベンダー栽培に従事する社員は、数名がラベンダー栽培だけでなく、商品の企画や製造にも携わるようになっており、こちらも一社員に求められる仕事の責任は大きい。
さらに言うと、モチベーションが高い一番の要因は、入社理由がはっきりしていることだと感じられる。社員の大半はラベンダー畑に魅了されて入社する人が多い。そのため、そもそも入社直後からモチベーションの高い社員が多い。
また、自分たちで栽培したラベンダー畑を見に来てくれた観光客が喜んでいる姿を目の当たりにすることが社員のやりがいにつながっており、モチベーションにつながっている。
閑散期の事業をつくるのが課題
業務は全てラベンダーの開花時期が中心となっている。一方、閑散期は仕事量も少ないため、モチベーションが低い傾向にある。
繁忙期はほとんど休みがないが、閑散期(12~3月)になると月の半分くらい休む社員がいる(会社で休むように推進している)。会社としては今後閑散期にできる事業を考え、通期で安定した収益構造となる方法を模索しているところである。
【企業概要】
会社名:ファーム富田
所在地:北海道空知郡中富良野町基線北15号
代表者:富田 均
創業年:1903年
業種:ラベンダーを中心とした花・ハーブの栽培、加工、販売
従業員:30名(夏季パート・アルバイト110名)
売上高:9億円
第12回 米・食味分析鑑定コンクール:国際大会
http://www.syokumikanteisi.gr.jp/konkuru7.htm
日時:平成22年11月20日 (コンクール1日目)13:00~16:20
会場:くにびきメッセ 2F 国際会議場
過去12回に及ぶコンクール開催の中で、特にその成績が優秀で
ダイヤモンド褒章を受章され、名稲会に選ばれました6名による
講演会&意見交換会が、たくさんのご要望を受け、ついに実現。
全国の有名生産者の中でも草分け的存在の方から、若手のホープまで。
テレビ・雑誌・新聞 等のメディアにも取り上げられること多数の方々です。
その農業に対する姿勢や、安全・美味しい米作りが評価を受け、現在、流通している市場価格でも、それぞれトップレベルを誇る生産者の方々が一堂に会する、講演会は全国でも初めての試みです。
日本が誇る良食味米作りに取り組み、新たな道を開拓し続ける、一流生産者の
情熱を感じながら、理念・取り組みそして、これからの農業について講演をお聞き頂き、意見を交換してみませんか?
12年の長きにわたり、優秀な生産者を見出してきた、米・食味分析鑑定コンクールだからこそ開催出来る、特別な講演会です。
島根会場は少し遠い・・とおっしゃられる皆様も、この機会に是非足をお運び頂き、これからの農業にお役立て下さい!
ご来場をお待ち申し上げます。
<講師紹介>
*石井 稔<宮城県登米市> 2006年ダイヤモンド褒賞受賞
(2002年・2003年・2004年 総合部門金賞)
1俵10万円の米作りや、安全で美味しく健康になるお米作りを掲げた
「良食味栽培技術十箇条」に取り組み、高い食味はもちろんその品質に、根強いファンを持つ生産者。
27年以上に渡る無農薬栽培の実績を持ち、美味しい米づくりの先駆け的存在。
*桑原 健太郎〈新潟県中魚沼郡〉 2006年ダイヤモンド褒賞受賞
(2001年・2003年・2004年・2005年 総合部門金賞)
日本が誇る米どころ、魚沼にて米作りに取り組む。日本一の豪雪地、津南町にて、ミネラルの豊富な清水と、夏から秋にかけての寒暖の差によって、魚沼産コシヒカリのブランド名に恥じる事の無い、良食味な米を作り続けている。
*武藤 傳太郎〈山梨県富士吉田市〉 2006年ダイヤモンド褒賞受賞
(2001年・2003年・2004年・2005年 総合部門金賞)
35年前から無農薬・無化学肥料栽培に取り組み、自然と調和した農業を実現させるために、肥えた土づくりの研究に取り組む。結果、自然の摂理にあった山の土に近いものに答えを見出し、安全で良食味な米作りを確立。受賞によりミルキークィーンを広めるきっかけを作る。
*遠藤 五一〈山形県置賜郡〉 2007年ダイヤモンド褒賞受賞
(2003年 品種部門金賞 2004年・2005年・2006年 総合部門金賞)
山形県の東南部に位置した高畠町で、上和田有機米生産組合販売部長を務める傍ら、JAS・特栽を作付け。そのお米の品質はもとより、豊かな郷土愛と情熱的な行動力に基づく、地域環境・保全・生消提携による流通を探求し、自立した農業を求める姿勢に多くの共感と尊敬を集めている。
* 古川 勝幸〈福島県郡山市〉 2009年ダイヤモンド褒賞受賞
2004年・2005年・2006年・2007年・2008年 総合部門金賞)
「安全・安心・美味しい」は当たり前。をモットーに、環境へ強くこだわりを持ち、沢ガニや微生物、昆虫などが多く住める田んぼ作りに取り組む。人間も植物も同じという観点に立って、人が使うのと同じ漢方薬を配合した漢方未来農法によって、無農薬無化学肥料を実践。
*笠原 勝彦〈新潟県南魚沼市〉 2007年ダイヤモンド褒賞受賞
(2005年 品種部門金賞 2006年・2007年・2008年 総合部門金賞)
名稲会最年少。魚沼にあって、JAS有機への取り組みや、他産地のお米からも学び、吸収する、新しい取り組みに挑戦。地域の先進的農家となる事、安全安心でとびきり美味しいお米を作りお米ファンを増やす事などを目標に、名稲会の会員となってもさらなる躍進を目指し、現在も食味のさらなる向上を目指す。
アミタホールディングス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%BF
経済的豊かさから社会的豊かさへ~アミタホールディングス熊野英介氏!
2010.08.30(Mon)JBプレス 前田せいめい
500ミリリットル入りのビン牛乳が630円。1000ミリリットル紙パックの「加工乳」を見慣れた目には、とんでもなく高級品に映る。だがこれがよく売れる。
デパートの売り場に並べられればたちまち完売、牛乳好きを自任する人たちのブログには、その味わいに驚き喜ぶ言葉が並ぶ。
高級リゾート施設として知られる星野リゾート「星のや 京都」では2009年12月の開業に先立ち、施設内で提供する指定銘柄という重要なポジションにデビューしてまだ間もない時期にあったこの牛乳を採用した。
周年放牧は九州、沖縄など暖地での実施が多いが、冬季に積雪がある地域での実施も研究されている。ただし、乳牛(酪農)に関しては牧草地に適した平坦な土地での実施が主要となっており、冷涼な地域の、しかも森林で行う例は珍しい。
意識的な酪農家が長年の経験と研究をもとに「高くても売れる」「良質な」牛乳づくりを志してのことかと思いきや、森林ノ牧場は2007年12月に京丹後(京都府)、2009年7月に那須(栃木県)でオープンしたばかり。
さらに、牧場を運営するアミタは資源リサイクルをコアとする環境ビジネスの会社であり、環境に関わる事業に取り組む中で牧場経営が浮上してきたという異業種からの新規参入組である。
「持続可能社会の実現」をミッションとするアミタの事業の中で、森林酪農はどのように位置づけられるのか。アミタホールディングスの熊野英介会長に話を聞いた。(聞き手は川嶋諭JBpress編集長)
「森林ノ牧場 那須」取材記事「森と牛と人の循環『森林ノ牧場』~『森林ノ牛乳』が生まれるところで牛に舐められる」も併せてお読みください
経済性だけでは豊かさは手に入らない!
熊野会長 わたしたちの会社は、まだ「エコロジー」ということばが一般化していない30年前から再資源化の事業を続けているわけなんですが、最近ようやく、お宅の会社は面白いことをやっているね、と言われるようになってきたんですね。
世の中でそろそろ、経済性優位で幸せになってないでしょ、というアラームが鳴っていると思うんですよ。次なる社会のニーズというものが求められている。
経済性優位じゃなくなったらなんだと言ったら、昔はどういう物を所有するかが豊かさのポイントでしたけど、それが例えば「豊かな時間」をどう所有するかという市場になってきたんですよね。
横軸に「豊かな時間」「貧しい時間」、縦軸に「高い時間」「安い時間」を置くと、これからの市場は「安くて豊かな時間」なんですね。
さらに「時間」をキーワードとした時に、時間の連続性が人生になるじゃないですか。「幸せな人生」というのは「幸せな時間の連続性」ですよね。
これからは幸せな時間、豊かな時間をどう手に入れるかが人生の大きな興味になってきますし、ここにどう商品供給するかということが企業の課題になってくると思うんです。
例えばわれわれの「森林ノ牛乳」なんかは「安くて豊かな時間」という市場を狙った商品なんです。家族4人で豊かな時間を過ごしましょうといった時に、ショートケーキ4つだと1200円以上しますけど「森林ノ牛乳」なら600円で済む。つまり「牛乳」としてではなく「スイーツ」の市場を狙った商品なんですね。これは売れ続けてる。
――「時間」をキーワードにマーケットを4つの象限に分ける考え方は面白いですね(動画をご覧ください)。確かにかつては「狭いながらも楽しい我が家」と歌われたように、それほど裕福でなくても家庭があって家族があるということ自体が幸せの象徴だったように思います。それがいまは、そうではなくなっている・・・
熊野会長 物質的には豊かにはなっているんですよ。経済性を伴えば家は買えるし病気になってもいい医療は受けられるし子どもをいい学校へやることもできるわけですから。ただ結局、それだけでは心は豊かになれていない、幸せになれないんだということにも気がついてきている。
人がどういう時に幸せを感じるかというと、自分一人しかいなかったらそういうことは思わないじゃないですか。だれかほかの人とつながっている中で初めて幸せということが実感できるんだと思うんですね。結局、そういう人と人の関係性が薄れてきてるんだと思うんですよ。その薄れてしまったいろんな関係性をもういっぺんつなぎ直す、豊かな関係性をつくり直さないかんのやないか、と。
――「豊かな関係性のコミュニティー」ができると、家庭のあり方も含めて具体的にどのように変わっていくんでしょうか。
熊野会長 例えば家庭を持った時の「ローン」「医療費」「教育費」というコストについて、それがどう変わっていくかということで説明すると・・・
豊かなコミュニティーがコストを投資に変える!
まず、そういうコミュニティーができたら、そういう町だったら住みたいという訴求力を生みますね。そうすると家はローンをいつ払い終えるかという償却年数を考えるよりも、子どもたちが大きくなって家を売るといった時への投資効果が上がりますよね。
人間関係のいい所に住めば精神的にも健康になるし、なおかつ健康な食べ物を食べればからだも健康になって医療費も下がる。
あとは教育ですが、なぜ教育が必要なのかというと、知識があれば科学からよい影響を受けられるし、社会によい影響を与えられるというのがそもそもあって、それが工業社会になった時に知識が経済性を帯びて、知識をためれば食っていけるんだということになったわけです。
でもそれが薄々、知識だけでは社会によい影響を与えられんねということが分かってきたので、アーチストであるとか、一流大学を出ながら芸人になったりして社会との関係や自らの表現の手段を模索する若いひとたちも出てきた。
けれども、そういった表現活動で与えられる影響力というものは一過性だねということにも気がついてきた。
じゃあ、継続的に影響力を与えられる術は何か、知識でも表現でもなければ何か、ということになった時に、いまは社会性の事業といったものに人々の関心が向いてきてるんだと思うんです。
社会性ということになったら、専門性とか表現を掛け算しながら構築して運営していかないと、つまりマネジメント能力と人間力がないとダメですと。
マネジメント能力をつける人間関係とか人間力はどこで学べますか、ということになったら、豊かなコミュニティーで学べますよね、そこでは教育費は要りませんよね、となると、そうしたコミュニティーをつくることは教育の面でも「安い投資」になるわけですね。
ただ、そこの領域はいまは先行投資できるほどには確実性が分かっていなくて、そこのニーズを可視化すれば10年先への投資ができるはずなので、その仮説をいまは丁寧に検証している段階なんですけどね。
――「森林酪農」もその検証の1つですか。
熊野会長 「森林酪農」はわれわれのシンボル的な事業であるんですが、放置された森林は生態系にも悪影響を与えていると。放置されてバランスを崩した生態系のシステムを正規に戻すために酪農という手法を使っているわけです。
だから目的としては、生態系の健全化のために酪農という技術を使っているということなんですね。
その結果は、対比してもらうと面白いんですよ。放置された森と牛が入った森ではまったく違いますし。自然のままにしておけばいいんではなくて、人の監視がなくなれば自然もバランスを崩すんだということが、比べてもらうことでよく分かりますから。
――ありがとうございました。ぜひ現地を取材させてください。
来るべきポスト工業化社会の一つのかたち!
「森林ノ牧場 那須」の櫛田豊久さん(循環社会センター那須ラボ ラボ長代理)は、森林酪農はアミタの根底にあるポスト工業化のビジネスモデルを具現化したものだと言う。
大量生産大量消費を追い求める中で効率化され分断された様々な関係性をつなぎ直し、あるいは見失われた価値を再発見するための一つのモデルなのだと言う。
京丹後市にはアミタが指定管理者として市から運営を委託されているバイオガス施設がある。そこでは食品残渣から発生するメタンガスを燃料とし、その後に残った副産物から肥料が作られる。その肥料は地域の農場で利用され、生産された農作物は食品として消費されてその残渣が再び燃料になる。
あるいは稲藁など食品にならない農廃棄物は冬場の飼料として牛に与えられて牛乳に生まれ変わり、牛たちの活動は森林を再生させて木材、燃料、キノコ栽培の原木などを生み出す。
アミタではこうした持続可能な循環型社会をポスト工業化社会のあるべき一つの姿とし、森林酪農もそのサイクルの中の欠くべからざる要素として位置づけているようだ。
本来農業とは、そうした大きな循環の中で営まれてきたものではなかったか。生産者と消費者のつながりが分断されて経済性のみが関心事となるにしたがって、双方の関係性だけでなくその循環さえも断ち切られてしまったのではないか。
近年の「生産者の顔が見える」農産物のブームは「食の安全」もさることながら、そうした「生産者と消費者」のつながりが「生産者対消費者」という二項対立の関係あるいは生産物の流れとして「生産者→消費者」という一方向だけで見られがちな社会への反省もこめられているのではないか。
資源リサイクルを行ってきた企業が森林酪農を手がけることの意味も、どうやらこのあたりにありそうだ。
熊野会長の言葉を借りるなら、「経済性優位社会から社会性優位社会へのシフト」が、いま起こりつつある。
国を守れずに何のための子ども手当てなのか
2010.10.15(Fri)JBプレス 林直人
1.概算要求1割カットとは?
今年は、防衛計画の大綱、それから空白となっていた中期防衛力整備計画が策定される年と聞いていたところ、平成23(2011)年度の各省庁の概算要求は前年度予算の約1割カットの要求とし、自民党政権下で行われたシーリング方式を復活させたと聞いた。
選挙のための政策で国家の存亡が危うくなっている
さらに各省庁は1割カットの分を「要望」として要求できるとし、その要望は「政策コンテスト」により総理大臣が決定するとのことである。
昨年行われた「事業仕分け」同様、「政策コンテスト」なるものは、本来国家的施策であるべきものだ。
しかし、国民生活そのものに直接反映するものが優先されれば、国家としての国際競争での生き残りのために必要な中・長期的視点に立った総合的施策に必要な分野が取り残されることとなるだろう。
リーマン・ショック以降の我が国の経済悪化は個人生活に大きく不安を与え、国家予算の税収減収とともに国家予算の削減を迫ってきている。
その中で国家予算の削減が謳われた平成22(2010)年度予算は、民主党の政策優先のため、国家として必要な分野での経費が大幅に削減された結果となった。
ギリギリまで追い込まれた予算カット!
ここで、防衛予算が限界に来ている状況をつぶさに見ていく必要があろうと考えるものである。
まず我が国の防衛力整備の経費については、全額防衛省管理すなわち防衛省要求そのままの金額であり、しかも一般会計計上部分のみであり、防衛省は特別会計を管理していないのである。
しかも、その予算は近隣諸国の国防費が増大しつつある中で、平成14(2002)年から着実に削減されている。
防衛省として、平成15(2003)年には「弾道ミサイル防衛システムの整備等について」の閣議決定や「平成17年度以降に係る防衛計画の大綱について」の閣議決定についても、必要な防衛力整備達成のための確約ではなく財政の範囲内での工夫を求めるものであった。
現場は既に限界に達しており、拡大した任務と、その任務達成のためのヒト、モノ、カネが十分ではない状態に来ていると言えよう。
防衛省予算の実態であるが、予算は大きく3つに区分に分類されており、これを予算の3分類と称している。
防衛予算の3つの分類とは!
その1つ目は「人件・糧食費」と称され、いわゆる隊員の給与や給食などの原材料費などである。
その2つ目は「歳出化経費」と称され、主要装備品などはほとんど数年の分割払いとなっており、「月賦」ならぬ「年賦」のシステムで、既に購入したものの付け払いである。
その3つ目には、それ以外の諸経費ということで「一般物件費」と称されている。
平成22(2010)年度予算4兆6826億円(SACO、米軍再編経費を除く)の内訳を見ると、「人件・糧食費」が約45%の2兆850億円、「歳出化経費」が約36%の1兆6750億円であり、残る「一般物件費」が約20%を占める9225億円である。
削減額1割に相当する4751億円が「要望」額となるが、「人件・糧食費」は性質上削減が困難であり、「歳出化経費」は防衛装備品等の既契約分の当該年度支払い分であり削減が困難な経費である。
また、「繰り延べ等」という、契約時、次年度に払う予定であった額を、さらに1年先送りする処置があるものの、これは付けを次年度以降に回すこととなり基本的な解決方策とはなり得ない。
一般物件費を半減すれば演習はほぼ不可能に!
従って経費構造上、この削減額はほぼ「一般物件費」から捻出せざるを得なくなる。この一般物件費は防衛用燃料、修理費、教育訓練費、研究開発費、基地対策費、その他となっている。
これらの約半分を削減すると、燃料などを削減し、例えば演習場での訓練はやめ各基地・駐屯地での練成訓練にとどめ、演習場を使用しないので基地対策費は支払わず、米軍再編経費も遅れた分の計上を削減することとなろう。
それでも、実任務についている「ソマリア沖・アデン湾における海賊対処用の燃料」、東シナ海における「日中中間線監視用偵察機の燃料」および「ハイチ国際平和協力業務用の諸経費」などは削減不可能である。
予算構造上、無理をした形で削除せざるを得ないということを国民も政府も正しく理解したうえでの、各省庁1割削減の予算要求であったのだろうか。
今回の概算要求の意味するところは、自衛隊は今までの訓練量を減らす一方で練度だけは維持し、しかも任務は放棄させないということであろうか。
兵を100年養うはこれ1日のためにあり!
自衛隊が今まで苦しい環境においても与えられた任務を着実に達成してこられたのは、厳しい訓練に裏打ちされた部隊の実力があったからであり、「訓練は実戦のごとく、実戦は訓練のごとく」取り組んできた成果とも言え、一朝一夕で出来上がったものではない。
「兵を100年養うはこれ1日のためにあり」と言われるように、部隊の実力の育成には長い年月の積み上げが必要であり、それに必要なものを失えば、その時から練度は坂道を転げ落ちるように落ちていくことを知ったうえで行われるべきものであろう。
故・小渕恵三総理の時から「自衛隊は存在することから運用する時代へと移行する」と言われて久しい。
その運用場面には、主として各種災害派遣や多くの国際平和協力活動が挙げられるが、これらもまた、防衛任務を前提とした過酷な状況に対応すべく訓練された自衛隊であったからこそ任務を達成できたものである。
その証左として、まさに列国の軍隊が多くの犠牲者を出したイラクにおいて自衛隊が任務を果たし、また当時の指揮官の「我々の訓練は間違ってはいなかった」という発言があったことを忘れてはならない。
他国のように自衛隊にも労働組合がもしあったら・・・
そのことを思う時、今回の予算要求における政府の姿勢は、任務に就く自衛隊の平素からの訓練の積み上げや装備の駆使による習熟を十分にさせずに、自衛隊を運用できない組織にさせようとする画策でもしている様な錯覚を覚えるのは、私だけではないと思う。
労働組合を持つ列国の軍隊であれば、訓練などを含む即応態勢維持のための諸準備が十分にできないのであれば、「任務」の削減交渉か「任務」放棄が始まるところであろう。
このような状況が続けば、最近防衛省が発表した「防衛省編集協力:MAMOR2009年8月号」にあるアンケート結果よりもさらに悪化し、我が日本から自衛官を志す若者がいなくなり、崩壊したローマのように「傭兵」で国の防衛を果たさなければならなくなる。
そうなると忠誠心も疑わしく、今の防衛費より高い経費を必要とするような悪循環の始まりの兆しではないかと危惧を抱くものである。
2.我が国の陸上防衛力の実態
この厳しい予算環境の中で、「防衛費のみが突出するのは説明できない」という言葉が長く横行したが、防衛費は予算しかも一般会計の中でのみ評価されるものではない。
軍備増強著しい中国、ロシアにどのように対応するのか!
どのように自衛隊を運用するかから、どのような組織、能力を求めるかを明らかにして、そのための予算を計上するのが本来の姿であり、列国もそのように軍事力を設計していると考えている。
我が国周辺の安定的な軍事バランスを図り、国際的役割を果たそうとするならば、現実の自衛隊の実態をつぶさに分析し検討していく機会が、今まさに平成23(2011)年度の予算要求であり、大綱の策定や中期防衛力整備計画に反映されるべき内容と考えるものである。
我が国を取り巻く周辺諸国を見ても、中国は21年連続で2ケタの伸びを示す防衛力整備を行いその内容は依然不透明であり、我が国周辺での艦艇、航空活動を活発化させている。
また、ロシアもエネルギー資源を背景に好調な経済の下で、日本周辺での訓練・演習などが活発化している。さらに北朝鮮は、悪化する経済状況下であっても核開発を背景に軍事力を維持し、暴走する危険性を依然としてはらんでいる。
これらに対して韓国は海・空戦力の近代化を推し進めており、この10年間で防衛費を2倍にすると表明して、近年毎年約10%弱の伸び率で着実に整備している。
台湾は防衛費をGDP比3%に増額!
台湾では防衛費の対GDP比率を2005年度には2.4%であったものを3年以内に3%に引き上げる方針を立て、2008年には3%に達し、馬英九政権になってもGDP3%を下回らせないとの方針の下、防衛力整備を進めている。
このような中で、平成14(2002)年から8年間連続マイナスの我が国の防衛予算は、中国、ロシア、北朝鮮などの周辺諸国が防衛力や兵器開発を進める中で日本だけが立ち遅れる現状となり、日本の安全確保にとって大きな問題を生じることになる。
我が国でも近年、装備の近代化を人件費の抑制により図ってきたが、これももはや限界に来ており、人的勢力はどの程度が下限であるのかを真剣に検討しなければ今後の防衛力整備の指標が得られない段階に来ていると思われる。
海・空においても装備が近代化すれば、人員はその分効率化され削減できるというまやかしは、もはや現場では耐えられない状況となっていることにも目を向けるべきであろう。
例えば、艦艇の大型化に伴って、乗員数はその機能維持のため増員されているわけではなくむしろ減らされてきており、クルーの役割が増大し個人の負担が限界にまで拡大しているのが現状である。
海外展開の増大に反比例して人員は大幅減!
航空自衛隊でも、各種航空機の海外展開の増大にもかかわらずクルーの人員は削減となり、常時運用機数が極端に低下していることも見落としてはならない。
陸上戦力は、防衛所要と治安出動対応能力、それに必要最小限の災害派遣対応能力を保持することが必要である。
しかし、具体的にどの程度が下限なのかについては、「平成8年度以降に係る防衛計画の大綱」により、それまで陸上自衛隊が維持してきた18万人体制から16万人体制(常備自衛官14万5000人、即応予備自衛官1万5000人)、さらには「平成17年度以降に係る防衛計画の大綱」により15万5000人体制(常備自衛官14万8000人、即応予備自衛官7000人)とされてきたが、今後、益々拡大する役割・任務を考慮すれば、常備自衛官は16万人程度が平時保有すべき必要最小限の兵力と考えられる。
また、この組織・人員に必要な、列国並みの装備品の近代化と充実が大前提であろうが、先ほども述べたとおり防衛予算が8年連続で削減されている中、計画通りには進捗していないのが現状である。
陸上自衛隊の存在は抑止力が第1の目的!
さらには、現実はこの大綱にもかかわらず、この5年間国家公務員の削減の対象として自衛官も5%削減を強要されてきており、陸上自衛隊の実人員が平成21(2009)年度末には、約14万3000人となっている。
その改善を図るため昨年は人員増の要求を行ったところ、無残にも事業仕分けでばっさり切られてしまったところである。
我が国全土を適切に防衛するには陸上自衛隊25万人が必要とも言われているが、現実には島国である日本における陸上自衛隊の存在は、「実際の本土の戦闘」ではなく、「確固たる陸上部隊が存在すること」により相手の侵略意図を未然に防止する「抑止」を第1の任務としている。
つまり、適切な規模の陸上戦力の存在を担保として、初めて我が国の海空戦力が有効な能力を発揮し得るという考え方を取っているところである。
列国とも国防で最も費用がかかるのが人件費であるが、我が国では防衛費が制約されているため、特に陸上自衛隊では歳出額のほとんどが人件費(約70%強)である。
陸上自衛隊は「貧乏自衛隊」!
防衛省全体の平均である約45%を大きく上回り、その結果、海・空自衛隊に比較して装備などの近代化が進まない「貧乏自衛隊」と自嘲するところがある。
この約15万の兵力は、2001年9月11日以降、同盟国として必要最小限の米軍基地などに対する警護の要請に基づき、陸上自衛隊の新たな任務である警護出動というものが制定され、テロなどの危険のある場合には、海・空自衛隊基地および米軍施設の防護に任ずる任務も付加されており、治安出動および防衛出動対処能力のほかにこの警護所要兵力を加味した兵力であることも忘れてはならない。
ここで付言しておかねばならない問題として、大規模震災対処能力がある。
自衛隊は、その持てる能力を最大限駆使して震災などの対処に赴くわけであるが、自衛隊がすべての震災に対応できる能力を保有していると誤解されているかもしれない部分がある。
あえて附言するが、陸上自衛隊の総力を挙げて対応した震災が、阪神淡路大震災であり中越地震であったことを思い起こしていただきたい。
このままでは首都直下型地震に対応が難しい!
さらに大規模の震災が予想される首都直下型地震や東海地震および東南海・南海地震などにおいては、自衛隊の11万人程度が全国から集中して対応することとなっている。
しかし、その勢力で十分対応できるというわけではなく、現状の陸上自衛隊の実員約14万人の勢力では最大限派遣しても11万人程度が限界ということである。
このため、その他の対応組織や地元と連携して対応することが大前提であり、国民自身が自衛隊のみを頼りとするのではなく、被災者自身が自らを救助せざるを得ないことを認識してもらう必要があろう。
普天間基地問題の再燃により沖縄に所在する米海兵隊の兵力がグアムに移転するとなると、この空白を埋める兵力は陸上自衛隊で埋め合わせをしなければならなくなるが、その兵力は撤退する米海兵隊の勢力に見合う約8000人規模の陸上自衛官の当該地区への増員とならざるを得ない。
現状は、与那国から鹿児島県大隈半島までの約1300キロの間に約970の離島があり、近年の中国の太平洋地域への進出を抑止し、この地域の防衛警備を補完するとなると海兵隊同様の緊急展開能力も必要となる。
治安悪化で地方自治体の警察官は大幅増員!
陸・海・空自衛官が削減されてきた近年、他方では治安状況が悪化してきたということで、我が国警察は増員に次ぐ増員が認められ、今や26万の大勢力となっている。
これらは、警察官は自衛官のように国家公務員という身分ではなく地方公務員であることにより削減の対象ではないという、行政上のマジックであろう。
自衛官は、国家公務員ではあるが行政一般職員とは異なる集団であり、治安組織である。治安が悪化している我が国で、地方公務員である警察官は増やすが国家公務員である自衛官は減らすとは、同じ税金でまかなわれる公務員でありながら、いかなる論理によるものなのか正しく理解できない。
大都市の治安維持のため必要な警察勢力を後ろで支えるのが陸上自衛隊発足の原点(警察予備隊として発足したのが陸上自衛隊の誕生である)であることを思えば、後ろ盾として最小限の兵力や装備が必要であろう。
例えば、東京都では警視庁に警察官が約4万3000人いるが、その後ろ盾になる第1師団は東京都のみならず千葉県、埼玉県、茨城県、神奈川県、静岡県および山梨県を管轄しておりながらその勢力は約5000人である。
拡大続ける警察官と自衛官の格差!
従って東京周辺で治安出動事態が発生した場合には、全国から緊急展開させる兵力とその手段が当然必要となってくることになる。
ちなみに警察予備隊発足当時は、警察総力12万5000人に対して警察予備隊7万5000人体制であった。
その後自衛隊となり、陸上自衛隊は最小限の戦力として18万人体制を目途に整備し、昭和48(1973)年以降平成7(1995)年まで18万人体制を維持した。
その後現在の15万5000人体制へと縮小した。一方、警察官定員は昭和48(1973)年時点で約18万6000人であり、その後も拡大しつつある。その結果、警察勢力と陸上自衛隊勢力の差は広がりつつある状態にある。
3.これからの防衛力整備(陸上自衛隊)に期待するもの
現状は必要な防衛費を捻出する方策を考えるべき時期に来ていると考えるのが自然であろうと思われる。
中国160万人、北朝鮮100万人、日本は15万5000人!
ちなみに列国の陸軍兵力を1つの参考にすれば、中国の160万人や北朝鮮の100万人は特別としても、米国の53万人、ロシアの39万人、韓国の56万人、台湾の20万人、ドイツの25万人に比較するとかなり少ない。
また、フランスの13万5000人、イタリアの11万人や英国の10万5000人は我が国の陸上自衛隊より少ない勢力ではあるが、人口がフランス、イタリア、英国は、それぞれ我が国の半数以下の人口しか持たぬ国家であることを思うと、一概に比較はできないであろう。
しかし、列国の保有する陸軍戦力は明らかに国家防衛に係る国民の意思を示すものであり、その部隊を建設しそして運用するものは国民自身であり、軍事力を使う覚悟があって初めて国の独立と安全を確保する第一歩となる。
現実に向き合い、避けて通ることをよしとしない気概が、今望まれているのではないだろうか。
陸上自衛隊が、我が国において抑止力として有効に機能し、世界における国際協力部隊として迅速に展開行動し、これまた他の国の軍隊にひけを取らない実力を発揮することにより別の形の抑止力となり得るよう、常に士気高く練度の高い部隊練成の環境を与え続けることが不可欠となっていくであろう。
列国との共同行動が取れるレベルに!
その際、我が国に必要な防衛力とはいかなるものであるかを検証しなければならない。
専守防衛に固執してきた我が国防衛体制下では、新たに付加された国際平和協力活動には、パワープロジェクションの分野で大きく改善されるべき問題がある。
ハイチ対応で見られるように、部隊の即応展開能力の向上も見落とせない分野であろう。さらには、各自衛隊の装備の近代化に遅れが生じないようにすることも最小限必要でもある。
すなわち差し迫った問題としては、陸上自衛隊の人員を今の15万程度に抑制したとしても、国際平和協力活動上は海外への迅速展開能力や列国との共同の行動ができるような同レベルの装備体系の付与が必要であろう。
装備は、米国のみが格段に進んでいるが、EUの列国並みでも対応可能と考えられる。
6852の島々を今の隊員数では守りきれない
また、現状の中国の太平洋進出を抑制し我が国の領土保全を陸・海・空自衛隊統合作戦などで行うとしても、6852もある我が国の島嶼(約400が有人島)にすべて陸上自衛隊を事前配置することは、今の勢力ではできない。
従って、迅速展開できる能力を付与することが先ほどの治安出動等にも対応可能となるわけであり、急務である。そのモデルが、米海兵隊の編成・装備であろうと考えるものである。
その辺を考慮すると、陸上自衛隊は、海・空自衛隊に長距離大容量の輸送手段を期待するとともに、第12旅団方式の事態緊急輸送能力として1個軽師団程度の同時空中機動能力とその空中機動警護能力を保有しなければ、今の米海兵隊を補完することすらもできない。
残念ながら、陸上自衛隊の全ヘリコプターをすべて使用しても、同時1個戦闘団が作戦できる程度でしかないのである。
さらにこれらの長距離機動を可能にすること、また、未知の島嶼などでの作戦に必要な平素からの調査や研究を含む情報分野の充実、さらには柔軟な兵站支援を確保することも重要である。
4%の教育訓練費では十分な訓練は不可能!
しかしながら、ハイチでの中央即応集団での平素の即応維持努力を見ても分かる通り、最も重要なことは、師団規模の部隊が平素から、十分に持てる装備や組織を駆使した十分な訓練ができる環境を与えることである。
現状の陸上自衛隊予算の4%程度の教育訓練経費では、幹部の頭の運動とも言える指揮所訓練や大隊程度以下の実動訓練を行うのがせいぜいであり、本来やるべきことの多くを犠牲にしているのが現状である。
これは早急に改善されるべきことであり、今後、防衛省で具体的に検討されることを大いに期待したい。
また、列国とも軍事力の維持には莫大な経費がかさむため、苦しい選択を余儀なくされているのも事実である。
しかし、少なくとも子ども手当に準備できた3兆円を考えれば、今後防衛予算を増加させ、対GDP比1%の枠から将来的には2%さらには3%程度に引き上げて、外交の有効な手段として運用できる組織を維持すべきだと思う。
イラク、クウェートで高く評価された自衛隊!
中途半端に改善された有事法制も、国家基本法に代わるものから軍事法廷にいたるものまでの範囲で整合性を図り、列国の軍隊ができるところの軍隊としての行動規範を早期に改善し、集団的自衛権の問題等も運用上の改善が急がれるところであろう。
世界の平和と安定に寄与する列国は、イラクでの陸上自衛隊の活動、クウェートでの航空自衛隊の活動や、インド洋での海上自衛隊の給油活動およびソマリア沖海賊対応等の活動を見て、自衛隊の能力を高く評価した。
自衛隊は列国並みもしくはそれ以上の能力を有するとの評価から、人的犠牲を伴いながらも世界の平和と安定に寄与するため、より多くの活動と列国と同等の負担を強要されることになるであろう。
その要望に対応できなければ、今以上に国際競争の場に取り残される結果となるであろう。まさに自衛隊を使う「覚悟」を我が国に対して列国並みに求められてきており、そのためにも、列国の軍隊と共同して行動できる法的基盤がより必要となってくるのではなかろううか。
国益のために命を懸けて任務を果たそうとする自衛官に対する制限を、列国の軍隊と同じように指揮官の命令により武器などの使用を可能とするように緩和しなければ、自衛官を犯罪者にするか、いたずらに犠牲者にするかの今の法制度では任務は遂行できない。
後に続く青年が育つ環境を維持せよ!
自衛官という職業は自らの命を懸けて任務を遂行するという事実を、自衛隊を運用する立場の政府や国会議員が正しく理解したうえで、大綱の作成とともに自衛隊の運用において必要な法的改善がなされることが急務ではなかろうか。
この美しい我が国を守り、また我が国の国益のために自らの命を懸ける青年がいることを誇りに思い、彼らが十分に任務を達成できる環境を与え、彼らの活動に感謝し、彼らに充実感を感じてもらう努力を国民が、そして国家が行う。
このことにより後に続く青年が育つ自国を維持することが、今我が国の国民に求められているのではないだろうか。
木原大輔(33歳)「見附市議会議員」当選。民主党新潟県連政治スクール第1期生してこれからの長い政治活動のスタートを祝福したい!
10/16(土)民主党政治スクール第7回「終了式」に出席!
会場 新潟東映ホテル
講義「首長の仕事」
講師 長谷川 義明(前新潟市長)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E8%B0%B7%E5%B7%9D%E7%BE%A9%E6%98%8E
1、聴無声 荘子「冥冥に視、無声に聴く」形の無いものを視。
2、官庁組織をいかに動かすか(職員・業務の把握)
3、縦割り行政制度の総合化(国の法律体系・執行体系)
4、上位官庁との協力(国・県事業の導入)
5、市民意見の吸収努力(各地域・各種会合での対話努力)
6、中庸・全市民の協力(税収確保・用地買収)
7、和を以って尊しとなす(協力への前提・信頼・同事)
8、地域固有の条件に即した誇りつくり(全分野)
9、災害対応(誠実・スピード・将来性)
10、歴史の一断面をつむぐ(郷土愛・歴史の学習・広い見識)
2010年政治スクール終了式(西村智奈美県連代表)
交流懇親会
発言
1、東京電力湯沢発電所の水利権問題
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E6%B9%AF%E6%B2%A2%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E3%81%AE%E6%B0%B4%E5%88%A9%E6%A8%A9%E5%95%8F%E9%A1%8C
2、魚沼政治スクール
関山塾長から
1、介護付有料老人ホーム「ひめさゆり」
http://kaigogoyoukiki.net/news/detail.php?code=0_024
http://himesayuri.web.fc2.com/
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魚沼コシヒカリ理想の稲作技術『CO2削減農法研究会』(勉強会)の設立計画!