http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20101101-00000013-nnn-soci
日本テレビ系(NNN) 11月1日(月)11時35分配信
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、日本テレビは捜査関係者らへの取材を基に、一般には非公開とされた衝突場面のビデオ映像をコンピューターグラフィックス(CG)で再現した。
最初の衝突の場面は巡視船「よなくに」から撮影されたもので、左手に見える中国漁船が急に接近し、巡視船の左後方に衝突する様子が記録されている。この時、巡視船は漁船から半径200メートルで反時計回りに旋回していた。
2回目の衝突は中国漁船と並走していた巡視船「みずき」から撮影された。右側を走っていた中国漁船が急に左に曲がって衝突し、「みずき」が揺れる様子が記録されていた。
巡視船は最初の衝突の後、逃走した漁船と40メートルの間を空けて並走していたという。
*尖閣ビデオ、約10分間の「上映会」全容を徹底再現!
産経新聞 11月1日(月)13時15分配信
海上保安庁が撮影した中国漁船衝突事件のビデオを視聴した国会議員の証言に基づき、衝突の様子を克明に再現した。
【フォト】尖閣ビデオ 中国船、故意衝突 船長は飲酒か
1日の上映会は衆院第1議員会館で行われた。中川正春・民主党衆院予算委員会筆頭理事が司会。中井洽衆院予算委員長があいさつした後、鈴木久泰海上保安庁長官が地図を使って状況説明。その後、ビデオを視聴した。
【1回目の衝突】中国漁船(166トン)と衝突したのは海上保安庁の巡視船「よなくに」(1349トン)。撮影時間は3分20秒。衝突時間は午前10時16分。
中国漁船は一時停止し、漁網を巻き上げる。「網を引き上げているぞ」と海保職員の声が入る。漁船は黒煙を上げて急発進する。左旋回し「よなくに」の左舷の後ろに寄ってきる。「挑発的な動きを見せています」と海保職員。
漁船はさらに「よなくに」に近づき、「ドン」という衝突時の鈍い音がする。海保職員は「あ、当ててきました!」「本船に当ててきました」と驚きの声を上げる。「まともにぶつかったというよりも、押しつけている感じだった」という。
漁船の船員たちは複数人甲板にいたが、まったく動かずじっと巡視船を見ていた。
海保職員「止まれ、止まれ」と叫ぶ。
【2回目の衝突】衝突したのは巡視船「みずき」(197トン)。撮影時間は3分30秒で、衝突時間は午前10時56分。
漁船が巡視船と並走している場面から始まる。海保職員が絶えず中国語で「停戦せよ」「逃げるな」とスピーカーを通じて呼びかける。なかには日本語で「止まれ!」と叫ぶ声も。巡視船の船内には「ヒューン」「ヒューン」というサイレン音が響く。
しかし、漁船の甲板上にいた船員たちは呼びかけを無視するように悠然と巡視船を眺め、船長とみられる男はたばこをくわえていた。
漁船が左に舵を切り、「みずき」の右舷に衝突した。衝突の衝撃でビデオカメラが揺れた。
【逮捕の模様について】
午後零時56分に海保職員6人が中国漁船に乗り込む。鈴木長官は「船がぶつかった2度のシーンが公務執行妨害であり、特に立証できる自信が持てたのは2度目の衝突だった」と説明した。
議員からは海保職員が漁船に乗り込み、船長を逮捕する場面の公開を求める声が出たが、鈴木長官は「公務執行のシーンなので、今回は見せることはできない」と回答した。
最後に前田武志参院予算委員長が「これを予算委員会の審議に役立ててほしい。今日は終わります」とあいさつし、終了した。所要時間は10分弱だった。
◇与野党議員のコメント
・中井洽衆院予算委員長「大変鮮明に衝突現場が映されていた。中国漁船がぶつかってきている状況がはっきり確認された。政府側のチラチラとした説明が私どもにも十分わかる映像だった」
「(ビデオ映像の一般公開について)国政調査権という特別の権限をもって取り寄せたのだから、国会に提出されたビデオを一般公開することはまったくルール違反になる」
・川上義博民主党参院議員「(中国漁船は)パトカーに接触してでも逃げようという感じだった。日本政府が慌てふためいて釈放したという印象を持たれたというのは大変残念なことだ」
・武部勤自民党衆院予算委筆頭理事「明らかに悪質な事案であることは間違いない。なぜ中国人船長を現行犯逮捕しなかったか。釈放はおかしい」
・阿部知子社民党政策審議会長「ぶつかってきたなという印象が強い。(中国漁船の船員が)銛で突いたとか言われているが、そういうのはなかった」
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