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2010/12/26(日) サーチナ
沖ノ鳥島
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E3%83%8E%E9%B3%A5%E5%B3%B6
日本政府は24日、今後6年間で750億円をかけて沖ノ鳥島に埠頭(ふとう)や臨海道路などを整備することを決定した。中国新聞社が報じた。
政府の計画では、沖ノ鳥島に海洋資源調査基地を建設するとともに、日本の排他的経済水域の保全を図る。沖ノ鳥島は東京から1740キロメートル南の太平洋上にあり、日本政府は2010年5月に港湾建設などの関係法律『低潮線保全・拠点施設整備法』を成立させた。
中国外交部は2010年初頭、「日本が沖ノ鳥島を起点に管轄海域とするやり方は、国際海洋法に合致せず、国際社会全体の利益を損なう」との見解を示し、沖ノ鳥島問題について『国連海洋法条約』第121条第3項の規定「人類の居住あるいは基本的経済生活を維持できない岩は、排他的経済水域あるいは大陸棚に有しない」に反すると主張。今回の日本政府の決定についても、中国政府が反発することは必至とみられる。
また中国側は満潮時の海面からの標高が10メートルに満たない沖ノ鳥島は、当該条約に規定される『岩礁』であり、排他的経済水域を設定する権利を持たないと主張している。(編集担当:畠山栄)
覚醒剤
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%9A%E9%86%92%E5%89%A4
2010/02/01(月)サーチナ
北朝鮮の脱北者夫婦ら4人が、北朝鮮産とみられる覚せい剤260グラムを韓国に持ち込み、販売した疑いで起訴された。2009年11月に中国で購入し韓国に持ち込む際、運び役の女性は覚せい剤を生後6カ月の息子のオムツに隠したそうだ。子どもが幼く、授乳期であることが考慮され、母親は不拘束起訴となった。
29日の韓国日報によると、逮捕された脱北者夫婦は2008年に脱北者保護施設で知り合い、結婚後は日雇い労働で食いつなぐなど経済難に苦しみ、犯行を計画したそうだ。また、ニュース専門チャンネルYTNの29日の報道によると、運び役の脱北女性はインタビューで「子どもにまで今の生活をさせたくなかった。韓国で北朝鮮出身者は『2等国民』の扱いをされるから」と動機を語ったようだ。警察は北朝鮮離脱住民の間で行われる密輸入と販売などについて捜査を拡大する方針である。
さらに、逮捕された脱北者から「北朝鮮では医薬品の代わりに覚せい剤を頻繁に使用していた」と供述しており、衝撃を増している。ネット上では「北朝鮮では覚せい剤が外貨収入取得の手段であり、一般住民の間でも普通に使用される。このまま続くと遠くない将来北朝鮮は覚せい剤で滅びるかも」との声もみられ、脱北住民に対する犯罪教育問題が浮き彫りになっている。脱北者をめぐっては福祉問題や社会への適応などさまざまな問題を抱えているが、新たに覚せい剤関連の問題が浮上し、問題は山積みのようだ。
なお、韓国日報では「脱北者」との表記を使用しているが、YTNニュースは「北朝鮮離脱住民」と表記しており、ほかにも「セトミン(新たな拠点で希望を持ち活きる人)との表記もみられる。脱北者の否定的なイメージを払しょくするため、05年から「セトミン」という未来志向的な用語が推奨されているが、いまだにメディアにも浸透していないようだ。(編集担当:金志秀)
「酒井法子事件」誘発の裏に、北朝鮮の覚せい剤責任者粛正という「誰も書かなかった」闇があることを「暴露」する!
松村テクノロジー社長 松村喜秀 2009年 11月12日
酒井法子、押尾学事件の「舞台裏」
タレント酒井法子が夫ともども覚せい剤使用で逮捕されたり、俳優押尾学が合成麻薬MDMAを使用して同衾した女性が死亡するなど、芸能界の麻薬事件が頻発している。
さらに最近ではマレーシアに大量の覚せい剤を密輸しようとした日本人女性が、空港で逮捕されている。彼女は以前から「運び屋ではないか」とマークされていた。
すでに押尾学、酒井法子とも執行猶予付きの有罪判決を受けており、この原稿が掲載される頃には酒井法子の夫である高相祐一被告にも判決が出るだろう。
これらの事件からも窺えるが、現在、日本中に各種の麻薬(特に覚せい剤)がまん延しているのは、厳然たる事実である。
警察庁「平成21年上半期の薬物・銃器情勢」によると、下表のように、2009年1~6月の覚せい剤押収量は262.7kgと、前年同期に比べなんと5倍以上に達している。
特に錠剤型の覚せい剤は、1030錠・173kgと、前年同期の10倍以上だ。
乾燥大麻は77.8kgと逆に16%ほど減少し、大麻樹脂は11.5kgで2倍に増えた。MDMAなどを含めた合成麻薬は3万2524錠と1/5以下になっている。
北朝鮮製覚せい剤再出荷で、末端価格が「総崩れ」の「裏話」
いずれにせ、覚せい剤の大幅増が目立つ。
この背景の「裏話」をバラしてしまうと、実は、北朝鮮製覚せい剤の再出荷と、中国犯罪組織製造物の流入がバッティングした事実がある。こうした話はほとんどマスコミには登場しないので、よく読んでほしい。
北朝鮮が「国家事業」として覚せい剤を製造しているのは、「周知の秘密」だ。
ところが「ある筋」によると、覚せい剤を取り仕切る労働党「責任者」が自ら中毒になり影響で不始末をしでかし、「トップ」の怒りを買って粛正されたという情報がある。このため、北朝鮮では覚せい剤出荷を、いったん止めていたと言われる。
日本の闇市場では北朝鮮製が過半のシェアを占めていたので、当然、一気に「ブツ不足」になる。それを見て取った中国などの犯罪組織が日本に覚せい剤を流して大儲けをした。
ところが北朝鮮も、いつまでも在庫を放置しておくわけにはいかない。
なにしろ「犯罪国家」だから、出荷停止命令下でも、いつの間にか横流しで盗まれて目減りしていくのだ。それでは「トップ」に金が入らなくなる。
そこで北朝鮮は出荷を再開し、これが一気に日本に流れ込んだ。
日本ではすでに中国製などが北朝鮮の穴を埋めていたので、需給バランスが崩れ、末端価格がかつての半額以下になってしまった。
値段が安くなったので、安易に手を出す日本人が増えてしまった。とまあ、こういうカラクリだ。
日本を「食い物」にする外国人薬物売人を許すな!
前述の「平成21年上半期の薬物・銃器情勢」では、2009年1~6月の薬物密輸入事犯の検挙件数は、覚せい剤事犯において102件と、前年同期4倍以上になっている。
検挙人員では来日外国人が5割以上を占め、検挙人員数も67人と11倍以上だ。下の表を見てもらおう。
覚せい剤事犯で検挙された来日外国人で一番多いのがイラン43人で、次いでブラジル29人、フィリピン21人、タイ20人、中国17人と続く。ただし、香港を含めると中国人は24人となり、ブラジルに次いで多くなる。
覚せい剤をさばく中国マフィア
北朝鮮製覚せい剤の多くは、中国の犯罪組織を通して世界中にさばかれる。
密輸事件で押収された覚醒剤の仕出地(積み込まれた地)は、件数こそ香港が11件と一番多いものの、押収量では中国が131kgと突出している。
実は、中国の犯罪組織も、近年では覚せい剤を自ら作り始めている。
北朝鮮製のほうが質が高いので市場人気はあるようだが、北朝鮮が出荷を停止していた間に、この中国製も日本に入り込んでルートを作った。
さらに日本の暴力団も、大麻取り締まりが厳しくなって「覚せい剤に流れた」事実がある。
覚せい剤は、こんな方法で日本に密輸され、さばかれている
覚せい剤の多くは、日本の暴力団が北朝鮮あるいは中国マフィアと手を組んで密輸する。
まず、北朝鮮や中国の組織が漁船などに偽装して日本領海に侵入し、大量の覚せい剤を海洋投棄する。その荷にはGPSで位置情報を伝える発信機が取り付けられており、暴力団が回収して日本に持ち込むというわけだ。
来日外国人が空路で持ち込む覚せい剤はある程度検挙できても、こうした方法で持ち込まれると、現実には対応は難しい。このため警察など当局が押収できる麻薬は、全体の一部に過ぎず、統計をはるかに超える薬物が国内に持ち込まれているのは間違いない。
少なくとも当局は、GPS発信機を備えた不審物は直ちに回収するか、海底に沈めるべきだ。
嘆かわしいことに、最近では暴力団や外国人犯罪者だけでなく、普通の日本人も麻薬の売人を平気でやるようになっている。自らの薬物代を稼ぐためや安易な金儲けとして若者が手を染めるケースもある。
これ以上の蔓延を防ぐため、麻薬所持や売買には厳罰を科すべきではないか。
1回の使用で幻覚症状が現れることも
覚せい剤は依存性が強く、いったん始めると、止めたくても止められなくなる、恐ろしい麻薬だ。
以前にも、覚せい剤中毒の生徒を更正させようと「オレもいっしょに1本打つ。だからいっしょに止めよう」と提案したものの、結局自ら覚せい剤中毒に落ちた「熱血教師」事件があった。それだけ依存性が高いのだ。
使用し続けると幻聴や幻視、妄想などが現れ、強い恐怖感を感じるようになる。たった1回の使用ですら、こうした幻覚症状が起こることもある。
最後には錯乱状態で自殺したり、他人を傷つけたり、使用量が増え死亡することもある。
覚せい剤中毒からの離脱は、極めて難しい。特効薬などないので、時間を掛けて回復させるしかない。専門的な施設で治療を受けるべきだが、日本には専門病院はほとんどなく、治療面の整備も必要だ。
酒井法子の更正はあるのか?
酒井法子が覚せい剤を使用するようになったきっかけは、「本人の供述」によれば、夫の勧めだ。夫は「自称サーファー」で不良のボンボンと聞く。最初から彼女を「金づる」として狙ったことも考えられる。
覚せい剤は、夫の公判での証言では「イラン人から買った」だが、これが本当かどうかは不明だ。ルートについては、ここで書けないいろいろな噂が流れている。押尾学事件も同様だ。
酒井法子は、これまで生きてきた中で、人に言えないような闇を隠していたり、愛情への強い渇望があるのかもしれない。
専門的な治療と共に、過去のあらゆる思いや恥を徹底的に誰かに告白して救いが求められれば、立ち直れる可能性がある。身辺にそれだけ信頼に足る立派な人物がいればいいが、彼女のバックにうごめく連中は、いろいろだ。保釈の送迎で現れた人物を見てもわかるだろう。
海外では、聖職者がこうした役割を担うことが多い。日本でも仏教やキリスト教など伝統的宗教がその器になってくれればとは思うが……。
いまだに彼女のファンは国内外に多いと聞く。ぜひ立ち直って、覚せい剤や麻薬の恐ろしさを社会に啓蒙するような人間になってほしいと願っている。
松村喜秀(まつむらよしひで)
松村テクノロジー社長。偽札鑑定士。セキュリティーアドバイザー。
1949年島根県生まれ。大手電機メーカーを経て独立、センサー技術などを手掛けるフリーの設計士となる。1983年、産業用機器設計・試作品製作を行う仕事を始める。87年、ソウルオリンピック向けに偽札鑑別機開発を大手企業より依頼され、翌年開発に成功、販売。北朝鮮製と思われる偽100ドル札を発見、「スーパーK」と命名し、世界的に有名となる。その後も多くの精巧な偽札を見破り、各国メディアに掲載、出演。
世界中の特殊捜査機関の講師・顧問を務め、日本の大学で講師も務めた。偽札鑑別機以外にも大手が真似できない特殊セキュリティー機器、指紋照合装置などを開発、約250件の特許を取得。クリスチャンであり、クリスチャンの長老(エルダー)を務める。
主な著作に、「ビッグバンで偽ドルがやってくる(旬報社)、「偽造鑑定人調査ファイル」(講談社)、「スキミング~知らないうちに預金が抜き盗られる」(扶桑社)、「アナタの財布も危ない!ニセ札の恐怖」(扶桑社)。
12・28内閣改造の可能性?仙谷更迭で「小沢系」細野、樽床、松本を取り込み!
2010年12月25日(土) 現代ビジネス 歳川隆雄
「恐らく菅首相にとって唯一の政治主導ではなかったのか」---。12月20日に首相官邸で行なわれた菅直人首相と小沢一郎元民主党代表との2者会談後に、その概要を聞いた官邸関係者が漏らした言葉である。
では、「政治主導」とはいったい何を指しているのか。菅首相は小沢元代表に対し繰り返し衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を求めたが、小沢氏が拒絶、会談は決裂したというのが新聞各紙の報道だった。そしてこの会談で小沢氏は、
(1) 私は間もなく刑事被告人になるのだから国会招致には応じられない
(2) 私が政倫審に出席したら1月召集の通常国会の審議がスムーズに動く保証はあるのか
(3) 民主党はこれまでの地方選挙で相次いで負けているが、現状のままで4月の統一地方選に勝算はあるのか
---との問いを執拗に繰り返しというのだ。
一方の菅氏は陪席した民主党本部職員幹部(同氏の陪席は報道されていない)に対し、小沢氏が「国会の決議があれば国会招致に応じる」と語った発言記録を持ってくるよう指示、そのメモを手元に置き読み上げながら政倫審出席を改めて促す場面があったという。
件の官邸関係者が言う「政治主導」とは、菅首相の「反小沢」は強烈なものであり、「小沢切り」に向けての不退転の決意であるとを言っているのだ。
当面の焦点は、12月27日に開かれる岡田克也幹事長が主宰する民主党役員会である。輿石東・参院議員会長ら小沢支持グループも出席する席で、岡田氏が国会出席に法的拘束力があり、偽証罪にも問われる衆院予算委員会での小沢氏証人喚問応諾を党として最終決定できるかどうか、である。
「反小沢」で意思統一ができている菅首相、岡田幹事長、仙谷由人官房長官のトロイカ体制は、実はすでに「小沢喚問」と内閣改造・党役員人事で現下の厳しい局面を中央突破することで合意している。
それはつまり、早ければ役員会直後に小沢氏に対し「離党勧告」を行う可能性があるということである。と同時に、最速で翌28日にも内閣改造・党役員人事を断行する可能性を秘めているのだ。ただ、現時点では年明けの1月13日の党大会前に行なわれるというのが永田町では支配的な見方である。
時期はともかく同人事の最大の焦点は、参院で問責決議が可決された仙谷官房長官の去就である。自民党(谷垣禎一総裁)だけでなく公明党(山口那津男代表)も仙谷更迭を通常国会での予算審議の条件にしているため、仙谷氏が官房長官から外れるのは不可避であろう。
新官房長官に玄葉氏の名前!
では、次期官房長官の有力候補は誰なのか。2人いる。ひとりは、玄葉光一郎国家戦略担当相兼党政調会長である。玄葉氏起用となれば、仙谷氏は政調会長として党執行部入りし、玄葉官房長官を党側から全面支援する。そしてこの人事が断行されれば、内閣改造は中規模となる。
もともと仙谷官房長官が兼務している法相の補充人事は行わなければならない。加えて、やはり更迭となる馬淵澄夫国土交通相の後任、そして新たに国家戦略担当相を任命することになる。小沢系と見られているが同氏とは一線を画している細野豪志前幹事長代理が国家戦略担当相か、国交相のいずれかで入閣する。同じ小沢系の松本剛明外務副大臣も有力視される。そして、自民、公明両党にパイプを持つ樽床伸二衆院国家既報政策委員長を党の国対委員長に返り咲かせる。
さらに内閣改造の「目玉」は、新たに環太平洋パートナーシップ協定(TPP)担当相を設置、先に朝日新聞社を定年退職した船橋洋一前主筆の起用と、私は見ている。菅首相が改造・党人事を最小限にとどめることを優先すれば、仙谷官房長官と枝野幸男幹事長代理のスワップ人事と国交相、法相人事だけになる。
いずれにしても、ハッキリ言えることは、「小沢切り」を前提とした内閣改造と党役員人事で仙谷更迭に踏み切り、小沢系とされる樽床、松本、細野の各氏を取り込むことができれば、約150人と豪語している小沢支持グループが党大会前に"菅降ろし"の大義名分を失い雲散霧消することは避けられまい。
2010/11/24(水) サーチナ
中国商務部研究院の日本問題専門家である唐淳風氏がこのほど、「日本の釣魚島(日本名:尖閣諸島)占拠の裏にある陰謀と陽謀」と題する論評を発表した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は唐淳風氏の論評より。
尖閣諸島の問題は、すでに30年以上も討論されており、多くの専門家がこの問題について、深く掘り下げた研究を行ってきた。しかし、日本人はわれわれの研究に基づこうとはしない。彼等が尖閣諸島を占拠しようとするのは、4つの戦略的な重要性があるからだ。
その1 日本の領土拡大における尖閣諸島の重要性
「尖閣諸島」は離れ小島ではない。11の無人島から成る群島で、3つの無名の小島(低潮時に水面から露出する総面積は20平方キロメートルを超える)を除いても、水面下に陸地を有する8つの島の総面積は181平方キロメートルに達し、これは北京市内8区の面積、580平方キロメートルの3分の1に相当する。
尖閣諸島の多くは隆起した珊瑚礁に囲まれ、低潮時には大面積の珊瑚礁が水面上に露出し、島嶼の水域の範囲は8400平方キロメートル以上になる。「海洋法に関する国際連合条約」が規定する12海里(22.3平方キロメートル)に基づくとすれば、その領海面積は1万9577平方キロメートルほどになる。200海里の領海範囲及び350海里の排他的経済水域に基づくとすれば、総面積は日本の国土の何個分にもなり、周辺の重複する海域を除いても、この水域の総面積は10数万平方キロメートルを超える。
よって、日中が奪い合う尖閣諸島は、領土面積の上で日本の国土の半分に相当するというだけでなく、その戦略的意味は領土面積の問題をはるかに超えている。(つづく 編集担当:米原裕子)
その2 海洋資源の争奪及び戦略的通路における尖閣諸島の重要性
尖閣諸島及びその周辺海域には莫大(ばくだい)な経済価値がある。現在までに全世界で開発された石油資源は、主に新生代第三紀(6500万年~200万年前に形成された)岩層で見つかっている。尖閣諸島の海底はまさに新生代第三紀の堆積盆地であり、石油を生成、埋蔵するもっとも理想的な地質的構造条件を備えている。ある専門家は次のように指摘している。尖閣諸島周辺の海域は、世界一石油埋蔵量が豊富である可能性があり、その埋蔵量はペルシャ湾全体の石油埋蔵量にもひとしく、少なく見積もっても800~1000億バレル前後で、100億トンを超える可能性があるという。
また、尖閣諸島海域にはほかにも多くの貴重な金属地下資源があり、周辺海域の漁業資源も豊富である。長年、中国や台湾等の地域の漁民は海域で漁を行ってきたが、年間の漁獲量は15万トンにも及んでいる。これらはすべて、日本にとっては願ってもない重要な富である。
軍事戦略上の価値について言えば、もし日本が尖閣諸島を占領すれば、日本の軍隊は島に海上監視設備や地対艦ミサイル、地対空ミサイルを設置することができ、台湾北部の重要な港や空中の航路を簡単に封鎖することができる。もし、尖閣諸島にレーダーが設置されれば、周囲400~600キロメートルの海域と空域を監視することができ、その範囲は台湾北部、大陸沿岸の福州、温州、寧波等の広い地域に達する。これが現実になれば、中国の軍事上の一挙手一投足が直ちにすべて相手に掌握されることになり、中国封鎖においては掛け替えのない戦略的役割を持つ。
その3 東シナ海の境界における尖閣諸島の重要性
尖閣諸島は海洋境界において、極めて重要な役割を持つ。周知のとおり、「海洋法に関する国際連合条約」が批准され発効すれば、各国が管轄する海域を区分する際に、重複や矛盾が生じることは避けられない。「条約」の規定に基づき、日中両国が中間線で区分したとすれば、尖閣諸島の主権がどちらに帰属するかが大陸棚の区分に大きく影響する。もし、日本が尖閣諸島を占有し、それによって東シナ海の排他的経済水域の範囲を基礎的に区分すれば、「東シナ海の日中間線」は全体的に300キロメートル以上も東に移動し、尖閣諸島が本来有すべき10数万平方キロメートルの領海が日本の所有になるばかりでなく、東シナ海から対馬海峡西水道に至る中間線でも起点が東に移動することで20万平方キロメートル近くを日本に割譲することになり、中国の黄海の一部海域も日本の所有になる。
日本の海洋産業研究会が編集した『海洋開発・利用の新世紀に向けての歩み』という書籍の中では、位置的に重要で主権争いのある一部の島を、公然と、「ロシア、北朝鮮、韓国、中国等の隣国海洋経済区域の境界拡大に大きな役割を果たす鍵」だとしている。日本の政府職員は、かつて、「もし日本が尖閣諸島と北方四島を失えば、日本が管轄する海域は110万平方キロメートル以上も減少する」と漏らしている。
その4 尖閣諸島を占拠して第二次世界大戦の敗戦の雪辱を果たす
周知のとおり、日本の右翼にとって、第二次世界大戦の降伏は納得できるものではなく、中国に敗北したことは日本民族のこの上もない恥辱であると考えている。もし、再び中国の領土を占領し、日本の栄光を取り戻せば、第二次世界大戦降伏の恨みを晴らすことができる。このような心理的な慰めは、領土や資源、戦略上の必要性よりも大きいのである。(おわり 編集担当:米原裕子)
櫻井よしこ新潟講演会「誇りある日本をとりもどすには」
日時:平成22年12月26日(日)14:00~16:00(会場 1:20~)
会場:新潟テレサ(ホール)
入場料:1,000円(先着 800名)
お申込み・お問い合わせ
新潟県倫理法人会新潟地区事務局
TEL:025-240-4950
FAX:025-240-4951
『週刊新潮』2010年12月23日号 日本ルネッサンス 第441回 櫻井よしこ
2010年の日本は鳩山由紀夫、菅直人両首相の下で想像を絶する迷走を重ねた。仙谷由人官房長官は迷走を抑制するどころか、暴走を促す要素になった。日本を愛しているとは思えない人々が中枢を占める民主党政権の出現で日本国の根幹が急速に溶け始めたと感じた一年だった。
2011年を日本再生の年にするには何をすべきか、『証言 三島由紀夫・福田恆存 たった一度の対決』(文藝春秋)が考えるきっかけになる。1960年の安保闘争から70年の安保闘争まで、左翼的思想で満ちていた日本で孤高の闘いを続けた福田恆存と三島由紀夫はたった一度、『論争ジャーナル』という雑誌で対談した。本書はその振り返りから始まる。福田と三島を語るのは両氏の側近くにいた佐藤松男氏と持丸博氏だ。佐藤氏は70年、福田を顧問とする日本学生文化会議を結成した。持丸氏は68年に三島と「楯の会」を結成したが翌年10月に退会、三島の割腹は70年11月である。
三島の死から40年の今年、多くの三島論が展開された。三島と対比する形で福田論も展開された。その中で、持丸、佐藤両氏が論じた本書は抜群に面白い。
戦後日本の在り方への危機感は三島と福田に共通していた。三島は昭和44年2月号の『論争ジャーナル』で「反革命宣言」を発表したが、それは、「日本はもうどうにもならない状況に来ている。ここで本当に革命的状況が起きるかもしれない。だから自分たちは反革命のために起ち上がる」という主旨だった。共産政権誕生の可能性に対する断固たる反対である。
同じ頃、福田も「サンケイ新聞」(現在は産経新聞)に「滅びゆく日本」を書いた。敗戦以来20年余り、「日本は左翼の思うつぼにはまってきた。五年あるいは十年後には本当に革命が起きてしまうかもしれない」というもので、こんな国になった理由を福田は、「戦後になって自分たちの歴史、過去を否定したために国家や民族の連帯感や共同体意識というものがなくなった」ゆえだと喝破した。
「自分一人」の気概!
両者の危惧は現在の日本で現実になった。菅首相、仙谷長官、岡崎トミ子国家公安委員長ら皆、実態としての社会党員である。千葉景子氏は落選後も法務大臣を務め、いま「検察の在り方検討会議」の座長として、日本の司法の基盤を変えつつある。三島や福田の恐れた左翼政権はいま堂々と日本に君臨するのだ。
そんな日本を三島はこう論じた。「私は昭和が二十年でぷっつり切れている。それ以降はもう昭和とは思っていない」。
佐藤氏は、大熊信行が『日本の虚妄|戦後民主主義批判』の序文で右の三島発言に触れ、米国が日本に打ち込んだ2本の杭を指摘したと紹介する。杭は「日本国憲法」と「日米安保条約」である。左翼進歩派は前者に、保守派は後者にしがみつくが、双方を打破しない限り、日本の真の独立は回復出来ないという、大熊の主張はもっともだ。
日本は如何にして杭を抜いて真の独立を回復するのか。持丸氏は、三島の楯の会への言葉を引いた。
吉田松陰は非常に孤立し、自分一人しかいないと感じ始めるが、そう思った瞬間から明治維新は動き出した。自分一人しか恃むものはいないというこの気概こそ大事で、その有無が楯の会と左翼大衆運動との違いだと三島は強調したという。
片や佐藤氏も、福田の言葉を紹介する。「国家や民族が、自分を全然支持してくれないかもしれない。それでもいいという自覚が大切である」「自分一人で立って行ける人間」「『俺は味方は要らない』という人間だけがひとつの目的のために集団を作ること」だと福田は説いた。
日本の政治史を振り返るとき、「自分一人」の気概をもっていた政治家として思い浮かぶのは、岸信介だ。気概を失った日本の現状を、福田や三島が生きていたら、どう考えるか。佐藤、持丸両氏はその観点から日米安保論、憲法論などで保守に対しても厳しい論を戦わせて興味深い。だが、両氏はひたすら米国を論ずるが、中国には全く言及しない。
両氏の論から抜け落ちたその点を補う意味で、楊海英氏の『墓標なき草原 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(岩波書店)が役に立つだろう。
中国を幻想なしにとらえる視点と十分な備えのみが、日本の命運を担保するいま、私たちは中国人と中国を知っておかねばならない。本書は、日本の約3倍の広さの内モンゴル自治区での戦後60余年間がどんな歳月だったのかを、14人のモンゴル人が語ったものだ。
「宿命として愛す」!
日本は昭和7(1932)年に満州国を建設し、内モンゴルの東部地域を編入、各地に教育機関をつくり、モンゴルの知識人多数を育成した。しかし、敗戦で日本が撤退し、そこに生じた権力の真空状態に中国共産党が侵出した。1949年に成立した中華人民共和国は「モンゴル人を植民地から解放した」と宣言し、内モンゴル自治区を定めた。自治区のモンゴル人は80万人、入植者の漢人は500万人に膨張し、モンゴル人は圧倒的少数派に転落した。
以降、彼らは漢人に迫害され続けて現在に至る。上下2巻の本書は、現在も進行中の虐殺と弾圧の鮮烈な記録である。凄まじい虐殺を伴う文化大革命は内モンゴルから始まった。そこには「北部辺疆に住む『過去に対日協力の前科をもつ』モンゴル人たちを粛清して、国境防衛を固めてから、中国全土の文化大革命に専念するため」という明確な戦略があった。
モンゴル人大虐殺を正当化する漢人の理論的根拠は、中国共産党に潜り込んだ「牛の毛の如く無数にいるスパイ」を粛清するための政治キャンペーン、整風運動だったという。中国人民解放軍は50種類以上の拷問を、モンゴル人に実施したが、その実態は激しい拷問を生き抜いた人々の証言や、頭蓋骨に数本の釘が打ち込まれていたり、あらゆる凌辱の痕跡を残している遺体からも明らかになったことが本書に記されている。モンゴル人の民族自決運動は殺戮によって葬り去られた。そのプロセスを明らかにした本書は、中国幻想に染まり続ける日本人に漢民族の実相を突きつけている。
日本に大きな影響を及ぼす米国や中国の実態について考えるとき、私は穏やかな文明を育んできた日本を慈しまずにはいられない。私の脳裡には「宿命として愛す」という福田恆存の言葉がよぎる。両親を愛するのはそれが自分の父親であり母親であるからだ。日本を愛するのも同様だ。愛国心は日本国の優劣ゆえではなく自然の定めた摂理であり、愛国心の根拠は宿命観に置くべきだと語った福田の言葉が素直に私の心深くに浸透していくのだ。
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http://www.uonumakoshihikari.com/
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